見せることは確定だ。創が嬉しい。私は興奮する。完璧だ。
しかし、どの様な状況になれば、そんな事が起きると言うのだろうか。
想像しよう。
私は、緊張と興奮で仄かに震える手で、スカートをたくし上げる。としよう。
『響…?』
創の視線は私の秘所に釘付けで、まばたきすら忘れて見続けるんだ。最善の提督の仮面を捨てて、素の臆病な彼が姿を現す。赤面し、股間を滾らせながら焼き付ける創。
良い!! 良いじゃないか!!
問題は、私が本当にそんな行動を起こせば、彼はこう言うだろう。
『君が狂ってしまったのは、俺の責任だ。ごめん。ごめんな』
そう言い切って、創は静かに泣くかもしれない。
そんな事を言われたら私は号泣する。間違いない。
ちょっと興奮してきた。落ち着け。と何度思ったことだろう。
阿武姉さんとかならなあ。
『ねえねえ提督。――それだけで良いの…?』
甘く優しい声が蠱惑の色を帯びて、とてつもない破壊力をもたらすんだろうね。
私は。ううん。
『…さすがにこれは恥ずかしいな』
妄想では好き勝手しているけど、ほんとにやると思えば怖い。むう。
まあ良い。状況を整理しよう。
私と創。執務室にはこの二人だけ。入室してくる者は滅多にいない。
皆それぞれの思いはあるのだろうけど、引き継ぎ作業に追われていて、関わっている時間がなかった。
それを、今日からよこしまな思いを抱えつつ、解消しようと彼は思っている。と思う。完全な読心でもないからね。
私のパンツが見たいのは分かるけど、他の心は分からない。
つまり今日だけが、創に最もパンツを見せやすい日なんだ。
いや、まあ。この外面だけは怖すぎる司令官が、早々に仲良くなれるとは思ってないけど。タイミングとして一番良いのは、やはり今日なのだろう。
それも踏まえて更に考える。…癒やしがほしくて創を見れば、真剣な表情で考え込んでいた。
彼も本気だ。私のパンツを見たくて、見たくて見たくて堪らなくて、真剣に思考している。
戦艦四隻と正規空母二隻を、私一人で相手取った時並に集中している。命がけ。まさしく、魂を込めた至高の表情。
とくん。と鼓動が高鳴る感覚。ああ。なんて必死な表情で、私を求めてくれているのだろう。
恥ずかしい言い方かもしれないけど。艦娘は美人が多い。そうして彼の性癖は、基本的にはまともなんだ。私みたいな駆逐艦には、大して興奮しない性格をしている。
夕立とかには甘えられたくて、畏れられているのを気にしていたり。
それなのに、私を強く求めてくれている。ああ。愛されてるなあ。
興奮してきた。
落ち着け。熱意は感じ取れるけど、他の案件かもしれない。
「司令官」