色んな一方通行くんを見てみたい。   作:孝行坊主

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第1話

一方通行さんに純粋さを打ち込んでみた。

 

 

 

とある研究所の一室。

額に電極が貼り付けられ、ピクリとも動かずに眠っている白髪の少年。

それを虚ろな目で眺める男がいた。

 

木原数多。

木原一族の一員であり、その彼もまた研究者であり、人格破綻者であった。

 

(そーいえば、昨日、変な番組を見せられたなぁ…)

 

その時、運命が狂ったのか、はたまたどこかで彼も救いを求めていたのか。

 

(このガキと似たような小さな子供がたった1人でちょっとだけ遠くのスーパーへ…)

 

目の前のモニターに映るいくつものタブ。

それの中に、自身のデータベースの中から、酒の勢いも相まって気まぐれで作ったデータをクリックし、加えた。

 

(誰にも内緒で、お出かけってなァ…)

 

木原数多はのちに語る。

 

あの時、あの瞬間。

何を思い、トチ狂ったのか。

それが自身への贖罪で生み出された、たった一度のチャンスで。

良心の呵責だったのかよく分からんが、あの子にアレを打ち込んで良かったと。

 

心の奥底から笑っていた。

 

 

 

 

 

 

一方通行。

知る人ぞ知るダークヒーロー。

と思いきや、この作品ではそういうわけでもなく、純粋な少年として生まれる。

身長は原作よりはるかにちっさい。

幼少期では木原数多をパパと呼びその度に悶絶させ、現在では父さんと呼び慕っている。

木原一族に降臨した大天使(もれなく全員が虜)。

ちなみに幼少期にはアレイスターをおじちゃんと呼んで、その度にビーカー内が薄っすらと赤く染まらせる程度の能力者。

現在は上条の通うとある高校に在籍。

白翼と頭の光輪は気を抜くと生えてきちゃうドジっ子くん。

つまりは正しく天使くん。

黒翼?あいつはいいヤツだったよ。

 

 

木原数多。

一方通行くんのお父さん。

能力開発の最終日に一方通行に純粋さをインストールした。

目覚めた一方通行の天使さに心の中の黒いものが全て数秒で浄化された。

木原一族並びにアレイスターを一信者に塗り替えた張本人。

その後、一方通行と向き合うために、今まで考えていたあらゆる研究を白紙に戻し、良きお父さんとして降臨。

家事スキルEX。

 

 

木原一族。

一方通行の信者。

出会って数秒で黒いものの全てが浄化された人たち。

一方通行至上主義。

全員が信仰心EXを所持。

 

 

アレイスター・クロウリー。

一方通行第一のおじちゃん。

学園都市を創った目的を一方通行の健全育成にシフト。

メインプラン、サブプランの全てが一方通行の健全で純粋な成長にシフトチェンジ。

幼少期の一方通行におじちゃんと呼ばれるたびに鼻から信仰心を垂れ流し、何度も貧血に陥っていた。

信仰心EXを所持。

一方通行ファンクラブ創始者。

一方通行に嫌われたくないため、黒い実験が計画されるたびに自らの足でそれを捻り潰し歩いてるアクティブガイ。

その度に一方通行の尊さを語り、新たな信者を生み出し続ける。

ビーカー?なにそれ美味しいの?状態。

人間、地に足つけて立ってないとね。

 

 

学園都市。

アレイスターの計画のために生み出された。

はずがいつのまにか一方通行健全育成プランのまちに代わっていた。

つまりは別名、一方通行保護特化地域。

ここで起こる事件の大体はファンクラブ会員によって綿密に計画された一方通行健全育成プラン。

その度に一方通行が怪我しないかとハラハラしながら某一族や某クロウリー氏が陰から見守っている。

暗部なんて存在しないんや。

レベル5に序列なんて存在しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うぅ〜ん、ここ、どこぉ……?」

 

 

木原数多はその存在を認識した途端に、頭の中に様々な考えが消えては浮かび、額に冷や汗を垂らしていた。

 

 

「あれ、ぼく、なんでここにいるのぉ……?」

 

 

目の色以外は真っ白なその少年。

少年と少女のどちらかにも傾倒せず、神に愛されたかのようなその危うい美しさはそのままだが。

 

その頭上には光輪が浮かび、背中からは真っ白な翼が生えていた。

 

 

(どうなってやがんだこのクソガキ……!?なんで翼が生えてやがる!更にはこの部屋に備え付けられたあらゆる計器が振り切ってやがる!科学の申し子は聖書の中の存在でしたってかァ!?)

 

 

部屋の中にあらゆる計器が告げるアラート音。

その原因たる少年の異質な姿。

チグハグすぎる。

木原数多は目の前の少年に対して警戒心を大きく引き上げる。

もし、この少年が力を振るえば自分は分子レベルに分解されるだろうと確信しながら。

 

 

「あ!」

 

 

そんな心境をガン無視するかのようにこちらの姿を認識すると、パッと顔を輝かせ、台から降りてきて近づいてくる。

そして、その両手を伸ばしてきて。

 

 

(あ、ムリ。死んだわこれ。)

 

「パパ!」

 

 

諦めにも似た境地に立った木原数多に。

満面の笑みで抱きついてきた。

ヒシリと腰に回された腕は細く、それでも力強く抱きしめ。

その顔は木原数多の腹部にスリスリとされ。

 

 

「パパ!大好き!」

 

「ほぉ〜ら、僕がパパだよ!」

(なにこの子。マジで大天使。)

 

 

瞬間、死を覚悟していた木原数多は、ある意味でその日死んだ。

まあ、生まれ変わったとも言うかもしれない。




こんな妄想が不意に爆発して書きました。
純粋で大天使な一方通行可愛い。
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