『愛』と『平和』の為に 〜Love&Peace~ 作:とある世界のハンター
「地獄の底まで、悪魔と相乗りしてくれ!」
次回から体育祭編
ハザードF1ザウルスフォームへと変身した希桜音は、意識を遠のかせる。
━━━━━━━━理性が無くなれば、
「フルボトルバスター」
フルボトルバスター、それは大型の武器である。大剣状態のバスターブレードモードと大砲状態のバスターキャノンモードの2モードに変形して戦う武器。
それを取り出した希桜音は、後は任せたと呟いて意識を遠のかせる。後のことは全て
首の力が抜けたように顔が傾いた希桜音は、スイッチでも入ったかのように動き出した。
起き上がったばかりの脳無は、希桜音に襲い掛かる前に希桜音に襲われる。まず最初に顔を喰われた脳無はその場から離れて態勢を立て直そうとする。しかし、希桜音の尻尾に腕を掴まれ逃げられない。
希桜音は続いて両脚を喰らい、脳無の足を奪った。足を奪われた脳無は逃げる術を失い、両腕で後退りするのだが、横に振るわれたフルボトルバスターによって水中へと入れこまれた。
希桜音はフルボトルバスターをFBバスターキャノンモードへと変形させ、フルボトルを挿し込む。
【扇風機!ジェット!ヘリコプター!掃除機!アルティメットマッチでーす!】
扇風機、ジェット、ヘリコプター、掃除機のフルボトルをフルボトルバスターへと挿し込んだ希桜音は、巨大な竜巻を纏った砲弾を水上へと向けて放った。
砲弾は水上へ近づくと、辺りの水を巻き上げて
【フェニックス!ドラゴン!ユニコーン!サンタクロース!アルティメットマッチでーす!】
フェニックス、ドラゴン、ユニコーン、サンタクロースのフルボトルを新たに挿し込み、トリガーを引く。青い炎を纏った砲弾は、再生仕掛けの脳無の体を貫いた。
貫かれた脳無は動く気配もなく希桜音の頭上へと落ちてくる。それを
フルボトルバスターを投げ捨てた
【マックスハザードオン!】
【オーバーフロー!】
ハザードトリガーのスイッチを再び押してレバーを回すことで、強化状態オーバーフローモードへの移行を完了する。オーバーフローモードでは、一時的にハザードレベルを急激に上昇させ、「HZヴァイオレントショルダー」から漆黒の強化剤「プログレスヴェイパー」を噴出。全身に強化剤を纏わせて戦闘能力をさらに強化させる。
【ガタガタゴットンズッタンズタン!ガタガタゴットンズッタンズタン!】
【Ready Go!】
【ハザードフィニッシュ!】
レバーを回して必殺技を発動させた彼女は、落ちてくる脳無目掛けて右のアッパーを喰らわせた。
右のアッパーを喰らった脳無は、そのまま高く打ち上げられ、USJから吹っ飛ばされる。
『っしゃぁ!勝ったァ!』
勝利、彼女は脳無に勝利したのだ。
『脳無を倒したか...ふん!』
脳無を倒したのもつかの間、彼女はスタークによってハザードトリガーを奪われてしまい、変身解除を余儀なくされる。
スタークはハザードトリガーを投げ捨てると、青白の男に声を掛けた。
『そろそろ他の教員が来るぞ。どーする死柄木弔。』
「私を無視するな!」
オールマイトの右フック、それをスタークは滑るように躱し黒い靄の元へと駆け寄る。
『大丈夫かぁ?黒霧。』
『ええ、ありがとうございます。』
彼に秘められた能力、ブラッド族の力で爆豪を吹っ飛ばして黒霧を助けた。その後は死柄木弔と交戦している生徒達も吹っ飛ばして、
━━━━━━━━さぁ、どうする?
ボロボロの体に鞭を打って立っているオールマイトは、それを考える。彼の活動時間は、もう既に終わりを迎えていた。立つのも精一杯、あとは飯田が呼びに行った他の教員を待つだけなのだ。
━━━━━━━━マジか...!
オールマイトはもう動けない。交戦していた生徒達は、爆豪と轟は気絶、切島と緑谷は動ける体力も残されていない。希桜音は倒れている。
━━━━━━━━早く!
オールマイトが願った。その時、死柄木の腕が誰かによって狙撃された。
「ごめんよみんな!遅くなったね。」
そう言って現れた先頭は、雄英校長の根津。周りには他の教員達も立っている。
「1-Aクラス委員長飯田天哉!ただいま戻りました!」
その言葉を合図に、
教員達は手分けして生徒達の保護へと向い、スタークはそれを察知した。
『あーあ、来ちゃったよ。ゲームオーバーだ。帰って...』
達観していた死柄木を、銃撃が襲う。教員によるものだった。
黒霧は死柄木を囲むようにして銃撃から身を守る。しかし、そんな黒霧も攻撃にあう、13号の”ブラックホール”によって吸い込まれるのだ。スタークは銃撃を13号へと撃ち込み、少しの隙を作る。
『今度は殺すぞ...平和の象徴、オールマイト!』
『ハザードレベル3.7...それが今のお前だ。小兎謚 希桜音!いいデータが取れたぜ。チャオ!』
その言葉と共に、
「...最っ悪だ。」
━━━━━━━━熱い
体が焼けるように熱い、ひたすらにそう思う希桜音は目を瞑る。意識が遠のいていく感覚が、彼女には分かった。
次に彼女が目を覚ましたのは、雄英の保健室...ではなく、通常の病院のようだった。
今の状態を確認すると、全身は包帯でぐるぐる巻き、辛うじて左目だけは覆われていない。
━━━━━━━━右目
覆われている右目は、見えない。それは包帯によるものだろうか、左目でしか視認できない。白の包帯なら、覆われていたとしても少しは白が見えるはずなのだが。
『起きたみたいだな。』
希桜音が視線を右にやると、クローズドラゴンが椅子に乗ってコチラを見ていた。
その声はどこか哀しさを感じられ、ただひたすらに今の彼女を見つめている。
希桜音は特に何か言うわけでもなく、目を瞑ってまた意識を遠のかせた。
「全身火傷、特に右目と右肩は酷く何かしらの後遺症は残るかと...」
「...だそうだ。」
時は少し遡り、USJ外。
教員達や警察に保護された緑谷と希桜音以外の生徒達は、希桜音の安否を確認してもらっていた。全身火傷、という言葉に生徒達は不安を感じてしまう。
「...あの、デクくん、緑谷くんは?」
「緑谷...あぁ、彼は保健室にいる。オールマイトと一緒だ。」
その言葉に、麗日は安堵する。
脳無戦以降、個性を使っても腕や足はボロボロにならなかった緑谷だが、実際は両足には確実にダメージが入っていたらしい。スタークに吹っ飛ばされた際に、ついに折れてしまったそうだ。
生徒達は教室へ行くよう指示され、各々戻っていく。
プロが戦っているもの、それを知った彼らの表情は険しいものだった。