『愛』と『平和』の為に 〜Love&Peace~   作:とある世界のハンター

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エグゼイド風のサブタイトル
でもコレしか思いつきませんでした…
戦闘無しです


職場体験編
第22話 What Your Name !? I am a 仮面ライダー


 

 

 

 

 

 

 体育祭の振替休日の間に痛めた傷も癒え、今日から普通の学校生活に戻る。はずもなく、電車で通学をしている者は周りから声を掛けられ、落ち着くことが出来なかったそうだ。

 

「...チッ」

 

 だがしかし、彼女、小兎謚 希桜音はバイク通学であるためそんな事には巻き込まれずにいた。ただ一つ、電車通学と比べて不利な点は、天候の被害を受けることだろう。

 

『今日は雨、か。梅雨だな』

 

「そうだねぇ...!」

 

 合羽に身を包んだ彼女は、マシンビルダーの速度を上げて学校へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 教室へ入ると、中は体育祭の話で持ち切りだった。やはり皆通学途中に声を掛けられたようで、皆苦労話や自慢話をしていた。

 希桜音はそんな事には目もくれず、席に着くと丁度HRのチャイムが鳴った。

 

「おはよう」

 

 HRのチャイムと共に、包帯の取れた相澤が教室へと入ってきた。生徒達は皆着席しており、口を揃えて相澤に返事をした。

 

「今日のヒーロー情報学、ちょっと特別だぞ」

 

 ちょっと特別、その言葉から連想されるのは、小テスト。だが、彼等の妄想は空蝉には出現しなかった。

 

「コードネーム、ヒーロー名の考案だ」

 

「「「「胸膨らむやつキタァ!!」」」」

 

 ぶわっと生徒達の心の熱いものが吹き出すのだが、相澤に一睨みされてすぐに鎮まった。

 

『すげぇな』

 

「というのも、先日話したプロヒーローからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは、経験を積み即戦力として判断される2、3年から。つまり、今回1年のお前らに来た指名は、将来性に対する興味に近い。卒業までにその興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてこともよくある」

 

「大人は勝手だ...」

 

「頂いた指名が、そのまま自身へのハードルになるんですね!」

 

「そ、でその集計結果がこうだ」

 

 ポチッと押されたリモコンのボタンにより、黒板にA組の指名件数が表示された。上から順に

 

 轟 4123

 爆豪 3056

 常闇 360

 飯田 301

 上鳴 272

 八百万 108

 切島 68

 麗日 20

 瀬呂 14

 小兎謚 1

 

「例年はもっとバラけるんだが、今年は2人に注目が偏った。」

 

 相澤のその言葉に、生徒達は口々に呟いた。

 

「だ〜、白黒ついた!」

 

「見る目ないよね、プロ」

 

「体育祭と1位2位逆転してんじゃん」

 

「表彰台で拘束されたやつとかビビって呼べねぇって」

 

「ビビってんじゃねぇよプロが!!!」

「私の件数おかしいでしょ!!??なんでコイツ(拘束された爆豪)が4桁で私が1桁なの!!?」

 

「「「「さぁ?」」」」

 

「小兎謚、お前には明日からここに行ってもらう」

 

「えぇ!?」

 

 不満を漏らす希桜音に億劫そうに話す相澤。相澤は彼女を納得させるため、予め作っておいた話をした。

 

「お前がより強くなるための最短のルートだ。拒否権はない」

 

 強くなる最短のルート、という言葉に希桜音はまんまと騙されやる気を滾らせる。

 実際、結果として強くなる事に変わりはないのだが意味合いが変わってくるのだが、それはまだ知らない。

 

「この結果を踏まえ、指名の有無に関係なく所謂職場体験ってのに行ってもらう」

 

「職場体験...」

 

「あぁ、お前らはUSJん時一足先に(ヴィラン)との戦闘を経験してしまったが、プロの活動を実際に体験して、より実りある訓練をしようってこった」

 

 ━━━━━━━━それでヒーロー名か...

 

 相澤はその後に仮であるとはいえ適当な物を付けるのは地獄を見る。と言ってる最中にミッドナイトが教室へと入ってきた。相澤はネーミングセンス等持ち合わせていないらしく、ミッドナイトに任せることにしていたのだ。

 ミッドナイト曰く、仮であるヒーロー名も世間に認知されればそのまま活動名として使われることが多いらしい。

 

「将来自分がどうなるのか、名をつけることでイメージが固まり、そこに近づいていく。それが、名は体を表すってことだ。オールマイト、とかな」

 

 相澤はそれを言い残すと教室の壁に身を任せて睡眠を摂り始めた。

 ミッドナイトはその間に一人一枚のホワイトボードとペンを回して、書かせることにした。

 

 ━━━━━━━━さてと

 

『もちろん最初に変身したのは俺のだから、仮面ライダークローズだよな!』

 

『はぁ!?俺の方が最初からいたし、なんなら一番変身してる仮面ライダービルドの方を付けるべきだろそれなら!』

 

 ━━━━━━━━...

 

 希桜音の押し入れの中では、どちらの名前をヒーロー名にするかということで揉めていた。2人共譲る気は無さそうで、バカと言い合っている。

 ヒーロー名を付ける当の本人、希桜音もどちらか一方の名前を付けようと思っていたのだが、悩む悩む。

 

「じゃあそろそろ出来た人から発表してね」

 

 ━━━━━━━━発...ぴょ!?

 

 発表形式であることに驚きを隠せない生徒達。そんな中、青山は先陣を切って教壇へと上った。

 

「行くよ..."輝きヒーロー I can not stop twinkling(キラキラが止められないよ)"!」

 

「「「「短文!?」」」」

 

 先陣を切った青山のヒーロー名は単語ではなく短文。しかしミッドナイトは特にあーだこーだ言う訳でもなく、少し省略して読みやすいようにほんの少しだけ変更しただけだった。

 

 ━━━━━━━━それでいいのか

 

 青山に続いて芦戸、蛙吹、切島と続き、クラスの大半が発表した後に立ったのは爆豪。威圧と共に見せるホワイトボードには

 

「爆殺王」

 

「いやねーわ」

 

「あ゛ぁ?」

 

「そういうのは止めた方がいいわね」

 

「んでだよ!?」

 

 各方面から否定された爆豪。続いて麗日が発表した。そして残ったのは、飯田、緑谷、爆豪、そして希桜音の4人となった。

 

 ━━━━━━━━ねぇ、いい加減どっちか

 

『『お前が決めてくれ!!』』

 

 ━━━━━━━━はぁ?

 

『まぁ、最終的に決めるのはお前だしな』

 

『おーよ。ま、どっちがカッコイイかなんてイチモツリョーゼンだけどな!』

 

『それを言うなら一目瞭然でしょーがこのバカ』

 

『誰がバカだ筋肉付けろ!』

 

 面倒な事になったと希桜音はホワイトボードから目を逸らした。自分で考えるという事を考えてなかったため、いざこうして見るとどちらか一方だとは決められない。

 

 ━━━━━━━━...平和的解決をしようか

 

『『はぁ?』』

 

 ━━━━━━━━両方合わせて仮面ライダーロードで。はい決定

 

 待て待てと2人から止められる中、彼女はサラサラっと書いて教壇へと立った。

 

「私は、"仮面ライダーロード"、です」

 

 どうだ、と言う顔をして立った希桜音は拍手に包まれた。一部生徒には仮面ライダークローズやビルドや、名前だけは話していたので嬉しそうな顔をしていた。

 

「っしゃ俺だァ!!"爆殺卿"!!!」

 

「いやねーわ」

 

「違う、そうじゃない」

 

 この後は緑谷が発表して、爆豪は希桜音に勝手に書かれたヒーロー名を付けられそれが採用という事になりヒーロー名決めは終了となるのだった。

 

「さて、全員のヒーロー名が決まったところで、話を職場体験に戻す。期間は1週間、肝心の職場だが、複数の指名のあった者は個別にリストを渡すから、その中から自分で選択してくれ。指名の無かった者は、予めこちらからオファーしておいた全国の受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。よく考えて選べよ。期限は週末まで、以上」

 

 相澤が職場体験について説明したところで、終わりのチャイムが鳴った。リストを配られた生徒達は、リストに載っている事務所の詳細を確認する事にした。

 

「事務所名...無し?場所は東京の保須...ねぇ」

 

 東京の保須、希桜音が真っ先に思い浮かんだのは飯田の兄インゲニウムの事件だった。インゲニウムは最近世間を騒がせているヒーロー殺し、(ヴィラン)名ステインによって重傷を負わされていた。

 ふと希桜音は飯田の方を目線で追うのだが、彼はリストをじっと見つめていた。

 気にすることは無いと、希桜音はスマホ片手に事務所を検索してみるのだった。

 

 

 


 

 

 

 翌日、希桜音は早朝からマシンビルダーに乗って東京を目指していた。荷台には戦闘服(コスチューム)の入ったケース、そして日用品を幾つか入れたリュックをからっていた。中々の大荷物だが、彼女は電車に乗ることを拒んでバイクで移動している。

 

「今どこ?」

 

『まだ神奈川。もうそろそろで東京だ』

 

「そっか」

 

 もう少しで東京、もう少しで強くなれる。希桜音はマシンビルダーの速度を更に上げて道路を走っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

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