『愛』と『平和』の為に 〜Love&Peace~   作:とある世界のハンター

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サブタイ読む時はリズムに乗って言ってください
無理矢理リズムに乗せてください(ホントは合わせたかった)


USJ編
第9話 カモンベイベー、USJ


 

 

 

 

 

 

 

 今日のヒーロー基礎学は、雄英の校舎から少し離れた施設で人命救助訓練をするらしい。

 A組の生徒達は、バスに乗ってその施設へと移動していた。人命救助という事で、一部の生徒達は戦闘服(コスチューム)の一部を脱いだりする者がいた。希桜音はその一部には属さず、戦闘服(コスチューム)を着ている。

 

 ━━━━━━━━救助する時も基本変身してるだろうしなぁ

 

 談笑しながら時間を潰していると、目的地である施設が見えてきた。大きな施設、規模の小さな遊園地程度なら入るだろうか。

 バスから降りると、宇宙服姿のヒーロー、13号が出迎えてくれた。今日は13号と相澤、そしてオールマイトの3人で授業を見るらしい。

 施設内へと入ると、生徒達は圧巻してしまった。

 

「すっげーーー!!USJかよ!」

『うおおおぉぉ!!すっげーー!!でけー!』

 

 施設内は、水難事故、土砂災害、火災、暴雨、etc...あらゆる事故を想定して13号が製作した演習場らしい。

 

「その名もU(ウソの)S(災害や)J(事故ルーム)。略してUSJ!」

 

 ━━━━━━━━そのままじゃん...

 

 その後相澤と13号がなにやら話し込んでいたが、相澤は授業を開始する旨を生徒に伝えた。オールマイトが来ていないので、オールマイトについて話していたのだろうか、と希桜音は思った。

 

「えー、始める前に小言を一つ、二つ。三つ、四つ、五つ...」

 

(((((増える...)))))

 

「皆さんご存知かと思いますが、僕の個性は"ブラックホール"。どんな物でも吸い込んで塵にしてしまいます」

 

『恐ろしい個性だな...』

 

 戦兎の言った通り、戦闘で使用すれば恐ろしい個性だ。しかし、緑谷はソレを使ってどんな災害からも人を救っていることを言った。13号はそれを肯定したが、それと共にこう補足した。

 簡単に人を殺せる力、だと。

 

「みんなの中にも、そういう個性がいるでしょう。」

 

 その言葉に、該当するしないに関わらず、彼女等は戦闘訓練でのことを思い出していた。

 相澤の個性把握テストで己に秘められた可能性を知り、オールマイトの戦闘訓練でそれを他人に向ける危うさを知った彼女等が次に学ぶのは、心機一転して人命の為に個性をどう活用するかを学ぶ。ということを13号は話した。

 

『人を救う...か。大量の人を直接助けることはしなかったな。』

 

『だな。』

 

 13号は、個性は人を傷つけるためのものではなく、助けるためにあるものだと心得て欲しいと最後に付け加えた。

 生徒達はその言葉に感激し、拍手喝采を送った。

 

「うし、そんじゃまずは...」

 

 相澤が次の話へと移ろうとした時、室内の照明がプツッと切れた。生徒達は上の照明へと意識を向けた。

 

「停電...?」

 

 しかし、それは停電ではない。

 戦兎は何かに気づき、広場中央を見ていた相澤と同じ方向を見た。何かを感じたのだろう。視線の先には、この前と同じ黒い渦が噴水の前へ出現し、中から幾人もの(ヴィラン)が現れてきた。

 

『ホラー映画か何かかよ...!』

 

「一塊になって動くな!小兎謚、お前もだ!13号、生徒達を守れ」

 

 ベルトを取り出し、既にボトルを振っていた戦兎は、相澤(指導者)に指示され希桜音に主導権を譲った。

 

『希桜音、この前の(ヴィラン)だ。念の為変身しとけ』

 

 ━━━━━━━━あの時の黒いの...!

 

 戦兎は希桜音に変身するように指示したが、体が固まって動けないようだった。

 希桜音の慌ただしい動きと、戦闘態勢に入った相澤に疑問を浮かべた生徒達は、目の前で起こっている異変に気付いた。

 

「なんだありゃ、入試ん時みたいなもう始まってるぞパターン?」

 

 切島が前へと出て確認しようとすると、相澤の鋭い言葉によって制止された。相澤はゴーグルを被り、いつでも動けるよう構えた。

 

「あれは...(ヴィラン)だ!」

 

 その言葉に、生徒達は一気に恐怖に包まれた。

 希桜音もその一人だったが、先刻の変身しろという戦兎の言葉を思い出し、ボトルを振ることを再開した。

 振り終えたボトルを挿し、希桜音も念の為戦闘態勢に入る。

 

 【ラビット!タンク!BEST MATCH!】

 

 【Are You Ready?】

 

「変身」

 

 【鋼のムーンサルト!ラビットタンク!yeah】

 

「13号にイレイザーヘッド...先日拝借した教師用のカリキュラムでは、オールマイトがここにいるはずなのですが」

 

 下の広場では、この前の黒い渦がそう呟いた。

 やはり計画的な犯行らしく、オールマイト狙いで大量の(ヴィラン)を引き連れてきたらしい。

 

「...子供を殺せば来るのかなぁ?」

 

 その渦の前にいる肌が青白く、人間と思われる手を複数体に掴ませるように付けている男は、狂気じみた声でそう言った。

 

「先生、侵入者用センサーは?」

 

「もちろんありますが...」

 

 13号はそう言って設置されてる場所に視線をやる。しかし、やはり何も反応していない。

 切島はヒーロー科の学校に侵入なんてバカだと言ったが、轟はそれを否定した。

 

「校舎と離れた隔離空間。そこにクラスが入る時間割。バカだかアホじゃねえ。」

 

『何らかの目的があって、用意周到に画策した作戦だろうな。』

 

 気づけば戦兎は、クローズドラゴンに乗り込んで外へと出ていた。一応の為だろうが、何も知らない生徒達は驚いた。

 

『自己紹介したいが生憎説明してる時間はない。通信出来る奴いるか?』

 

「あ、俺できます!」

 

 そう言って名乗り出たのは上鳴電気。彼は右耳に付けた無線を使用して通信を試みるが、電波妨害にあっていた。

 希桜音も念の為ビルドフォンで学校へと電話したが繋がらず、13号も他の職員へと通話を試みるがこれも失敗した。

 相澤は戦兎の登場で安心したのか、この場を戦兎と13号に任せて飛び出した。こちらへとのそのそと向かってくる(ヴィラン)達を蹴散らすのだ。

 飛び出した相澤は、個性の"抹消"を使用して、(ヴィラン)の個性を一時的に消しつつ、首に巻いた布を巧みに操り、捕縛し、ぶつけ、(ヴィラン)に投げ、等を繰り返す。また、殴りや蹴りなどの近接戦闘も巧みに行い、多量の(ヴィラン)相手に引けを取らなかった。

 

 その隙に生徒達は出口へと逃げる。少し長い通路を走っていると、目の前にあの黒い渦...というより靄が現れた。

 

「させませんよ...!」

 

 生徒達は足を止め、目の前の(ヴィラン)と相対する。相澤は下の連中に数の多さで手を焼いており、こちらへの援護は厳しいようだった。

 

『希桜音、ライオンフルボトル出せ。最悪の場合、バイクで校舎まで行って知らせる!』

 

 希桜音は分かったと答え、ライオンフルボトルとビルドフォンをクローズドラゴンへと渡した。

 

「初めまして、我々は(ヴィラン)連合。僭越ながら、この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは、平和の象徴オールマイトに息絶えていだきたいと思ってのことです。」

 

 礼儀正しく、紳士的に、そして一切の迷いもなく彼はそう言った。その言葉に生徒達は戸惑う。

 13号は右腕を構え、吸い込む準備をするのだが、先手必勝と言わんばかりに、切島、爆豪の2人はその黒い靄へと攻撃をした。

 手応えあり、そう感じた2人は自慢気な表情で戦闘態勢をとる。希桜音もドリルクラッシャーのガンモードを構えて、いつでも射てる構えを取った。

 

「俺達にやられるとは考えてなかったのか?」

 

 挑発的に切島はそう言った。しかし、攻撃は効いていないようだった。危ない危ないと呟きながら、爆風が晴れると共に無傷の(ヴィラン)が姿を見せる。

 

「生徒と言えど、優秀な金の卵。」

 

「どきなさい2人共!」

 

 13号は2人に退くように指示したが既に遅く、黒い靄は生徒達を包み込むようにして広がった。靄から脱出する者、靄に吸い込まれる者様々だった。吸い込まれた者は、USJ内のどこかへと移動させられたらしく、希桜音もその一人だった。

 

 ━━━━━━━━ワープか...!

 

 立ち上がった希桜音は、周囲を見渡した。辺りは(ヴィラン)だらけで、コチラへとノシノシとやって来ている。

 

「危ねぇから退いてろ」

 

 ふと後ろを振り向けば、髪色が紅白の生徒、轟が立っていた。彼も希桜音と同じくワープされてきたのだろう。

 希桜音は彼の個性を知っている為、ひとっ跳びして彼に個性を使用させた。轟は辺りを水滴が広がるかのような速度で、(ヴィラン)諸共氷漬けにさせた。顔を除いて、だが。

 

 

 

 


 

 

 

『再っ悪だ...!』

 

 クローズドラゴンに乗った戦兎は、希桜音とはぐれて元の場所、出口付近にいた。周囲を確認するとクラスの数人は残っているのだが、やはりかなりの人数が飛ばされていた。

 

 ━━━━━━━━万丈はいるけど...心配だ

 

 目の前には黒い靄、こちらには13号がいるが、果たしてこれだけの生徒達(御荷物)を背負って勝てるのだろうか。戦兎は心配だった。

 

「障子君!皆はいるか!」

 

「散り散りにはなってはいるが、全員この施設内にいる。」

 

 その言葉を聞いて生徒達は安心したが、やはり気は抜けない。目の前に(ヴィラン)がいるのだから。

 13号は飯田に学校まで走ってこの事を他の教員へと伝えるよう指示した。

 飯田はクラスメイトは置いていけないと断ったが、他の生徒達は戦闘態勢を取って彼を走るよう諌めた。外にさえ出れば赤外線式の警報はなるはず、中で鳴らないのはそういうやつ個性がいて、どこかへ隠れているからだと。

 

『飯田って言ったか?これ使え。』

 

 そう言って戦兎はマシンビルダーを展開した。飯田の個性"エンジン"にプラスしてバイク。さらに速度が上がる筈だ、と考えたからだ。

 

「救うために、個性を使ってください!」

 

 周りに諌められ、気持ちが変わったのか、飯田はバイクへと乗り込んだ。ヘルメットはないが仕方ない、彼はアクセルを吹かせて何時でも走れる準備をする。

 

「手段がないとは言え、敵前で作戦を語る阿呆がいますか!」

 

 そう言って黒い靄は体を広げ、飯田の目の前に壁でも作るかのようにした。しかし、13号は右腕を構えてそれを吸い込んだ。

 

「”ブラックホール”!」

 

 その隙に飯田は走り出した。後は皆に任せた、と。

 ドアを蹴破り、教員達へと知らせるため、自身のエンジンとバイクのエンジンの二つを使い、圧倒的なスピードで校舎へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

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