ストーリー1 格闘少女ゲルダ
氷である。
大地は雪に埋もれ、木は氷でできた世界である。
周りを見てみればところどころに蒼炎がぽつぽつと燃え続け、遠くを見れば山が燃えている。
そのような世界にも生き物は存在する。
魔獣と巨人、そして――人間である。
100ある集落は結界に覆われており、中と外を行き来するには原初のルーンが刻まれた石造りの門を通らなければいけないが何とか人間は生きられた。
そしてそんな集落の一つ、第23集落。
そこに金の髪を持つ少女、名をゲルダ。
彼女は料理や花が好きな普通の13歳の少女なのだが、もう一つ好きなものがあった。
それは……
「ハッ……ふう、日課の正拳突きが終わったわ! ご飯にしましょう!」
格闘技である。
本来、この異聞帯では戦う力など持つことはない。
いや持つことはできない。
なぜならば力など持たず子15歳までに結婚し、子を産み25歳ほどで死ぬという運命とも呼べるルールを完全に受け入れているからである。
では、なぜ彼女は戦う力である格闘技の特訓など行っているかといえば。
「ふう、今日もいい汗かいた気がするわ!」
一言で言ってしまえば健康のためである。
あと二年いないに結婚しなければいけない彼女はまだ見ない相手にために健康であろう、と思った健気な思いからであった。
「食べ終わったらこっそり外に出て森で追いかけっこね!」
そのはずである……
ストーリー2 二人は幼馴染
ある晴れた休日。
鳥たちが鳴きながら空を悠々と飛ぶ雲一つない空の朝。
藤丸と刻まれた表札の家にある少女がやってきた。
オレンジ色髪のセミショートの少女で頭にアホ毛が生えている。
名を
藤丸という苗字ではあるが、ここの家とは血縁はないただの偶然である。
さて、この少女は慣れた手つきで家の前にある小さな植木鉢を持ち上げ、そこに隠してあった鍵を取り、何の抵抗もなく家へと入っていった。
普通であるならば住居不法侵入であるが彼女は気にする様子はなく靴を脱ぎ中に入りずかずかと階段を上ってある部屋の前に立った。
その部屋のドアにはりつかとひらがなで書いてあった。
それを確認すると、彼女はこっそりドアを開け眠っている少年をおこさぬように部屋に侵入し。
眠る少年のベットまで来ると、ジャンプし少年のベットに飛び込んだ。
「ぎゃああああああ!?」
部屋に痛みと驚きが混じった叫びがこだまする。
「なっなになになに!?」
少年はベットからはいずり出るとベットに乗った少女と目が合った。
目があった少女は少年いこう言った。
「おっはよー!
「おはよう……
明るく朝の挨拶をしてくる少女に、少年は疲れたようにそう返した。
これがこの少年と少女のよくありきたりな日常の風景の一つであった。