イヴちゃんさえ生きてくれたらいい 作:イヴちゃん凶愛者
10話 終わりの始原
医師の顔見ようとしたが医師の顔は砂嵐で覆われていた。
世間では僕の表現は間違ってるらしい。灰色と言った方がいいかもしれない。
表情が読み取れない、どんな顔をしているのだろうか。
「どうしたのかね?私の顔に何かついてるかね?」
「いえ、何でもないです。」
僕は自らの身体がとても痩せている事に気がつく。一体、何日間眠っていたのだろうか。
「君は自殺しようとした。だが、何かの拍子で電脳世界に行ってしまったらしい。君はそこで何を見たんだ?」
何も思い出せない。僕はイヴちゃんを救う為にログインをしてイヴちゃんを守りきれなかった事だけは覚えてる。
「治療費の事は気にしないでいい、SOLテクノロジーが無償で提供してくれた。」
SOLテクノロジー社。たしかVRAINSを運営している会社だった。
「一体貴方達は僕に何を聞きたいの?それとも僕を脅しているの?」
「脅してなんかいないさ、ただ医者として気になっただけだ。」
「何も答えたくない。」
「そうか、なら。」
僕はその続きの言葉を聞いて眼の色が変わった。
「貴方は僕の心の苦しみを理解しようとしてくれないんだね。」
僕は布団を医者の顔に投げた。
『ねぇ、イヴちゃん。もう身体を捨てていいよね。貴方がいない世界なんて
『誰かに殺されるよりは自分で投げた方がまだいい。』
僕は扉を開けると出口の方向を探す。
『SOLテクノロジー社は僕を消そうとしている。理由はわからない、けどイヴちゃんと関係があるのは確かだ。』
この病院は何処かで見覚えがあったから記憶を頼りに走った。
僕と先程の医者以外の人間は誰もいない。
‘‘私は貴方が憎いの、でもそれ以上に感謝している。’’
僕はイヴちゃんに何をしてあげられたのだろうか、いや何もしてあげられてない。
考え事をしながら出口を探しながら走った。
『吐気と眩暈が同時にする。一体、何日間僕はあの場所にいたの?』
答える者がいない寂しさと自分の生命に対する執着への憎悪が広がっていく。
‘‘死なないでよ、貴方は私が殺すから’’
『ねぇ、イヴちゃん。次に君に出会える時はいつなの。』
僕はそう言った瞬間、何かにつまづいてこけてしまった。
何故か痛くなかった。
僕は出口を見つけ外に出る。外は真っ暗でところどころ電柱が光っている。
自分の家は走って10分ぐらいのところだと把握するが今僕が見ている景色は
本当に真実なのだろうか。
「やっと逢えたね、
イヴちゃんの声は聞こえるが何処にもいない。
「
『イヴちゃん、君は何処にいるの?』
「私はずっと君の側にいるよ。
『何を言っているのかわからない。だってかつて君はそう言った。でも死んでしまった。』
「どういう事かわかんない。」
今聞こえてくるイヴちゃんの声は真実なんだろうか。
真実とは一体何だろう。
今見てる景色は確かに現実のようで、今聞こえてくるイヴちゃんの声はまさに本物だ。
でもどこかがおかしかった。
でもどこかが変化してなかった。
「大丈夫だよ、君は私が守るから。ねぇ、星神。答えてよ、どうしてみんなを殺したの?
ねぇ、どうして私を・・。君に言っても仕方ないよね。だって
ねぇ、どうして
答えてよ、星神
答えないなら
思い出させて
あげる
イヴちゃんの声が何度も何度もまとわりつく。
彼女が好きなのに 彼女を愛しているのに どうしてかどうしても脳がかき回されているような
錯覚に陥って怖いし辛い。
僕は見えないイヴちゃんに向けて声おかける。
「星神って誰?」
「え、誰って。」
彼女の声が響く。
「そっか、あはは。君は今日から私の仲間だね。貴方が
イヴちゃんが嘘をついてない事はわかった。声色でそれは察する事はできる。
イヴちゃんは僕の理想の姿をしていて見ただけで好きになった。
それとどこか近親感があった。
「僕は君と一緒に星遺物を集めながら星神を探してほしいって事であってる?」
「そうだね。でも君は記憶を忘れてるみたいだからそんな急がなくていいよ。」
「どうして?」
「君しか星遺物を知らないからね。」
かつてイヴちゃんが僕と会話した内容が脳裏に蘇ってくる。
今僕が見てる景色は
いや、そんなはずはない。今まで見てたのが夢でこれが現実だとしたらありえるのだろうけど。
僕はもう一度繰り返さなければならない。
最初で最後の人生を。
「星遺物はね。7種類あるんだよ、全部教えようか?」
イヴちゃんが復習をするようなテンションで言った。
「いや、いいよ。どうせ、知ってたところで何も変わらないしね。」
「そういうところが消極的な考え、辞めた方がいいよ。私はね、貴方に感謝してるの。
今の君は忘れてるけどね。」
「何に感謝してるのさ。」
「ふふ、今は言わないでおく。どうせ、星遺物を全て知って。君と星遺物の本当の関係を理解してくれたらわかると思うよ。」
イヴちゃんがいてくれたから僕は生きることができた、そう思っていた。
誰も真実を知る必要はなかった。
「君は真実を知ってるんだね。」
「そう、私は真実を知ってる。貴方の探してる人は君にとって本当に素敵な人なのかな?」
「覚えてない。」
「そう、それでいい。」
イヴちゃんはそういうと一つの方向を指し示した。
次回予告
指し示した先は家電量販店だった。
記憶そして星遺物を探すのに必要な物を手に取った。
だがしかし、強制起動によりデュエルを挑まれてしまう。
サブタイトル 星神ヲ待ツ器