イヴちゃんさえ生きてくれたらいい   作:イヴちゃん凶愛者

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20話 君がいた証を探し出そう

目が覚めた時はもう夜になっていた。不思議とする事がわかっていたので僕はSOLテクノロジー社へと向かう。今の時間は19時だから空いているかわからないけれど彼らがVRAINSを管理しているからイヴちゃんがいた痕跡があるかと思ったのだ。

久しぶりに走ったからすぐに息切れをするがそれは関係ない。

1時間ぐらい信号に引っかからずに走り続けたおかげで辿り着いた。

19時にしては目まぐるしく厳重体制になっている。一体何があったんだろう。

 

「少年、今は立ち入り禁止さ。明日来な。」

警備員の人が僕を見つけて言い放つ。けれど僕も大事な用事があるから帰らない。

 

「僕も急いでいるんです、貴方には話せない大事な事があるんです。」

僕はデュエルディスクを構える。デュエルをして勝てばすんなり通してくれると思ったのだ。

「紙ではできねぇよ、俺は持っていないからな。」

それもそうだろう、SOLテクノロジー社は世界有数の強豪会社だ。

だから彼はSOLテクノロジー社を信頼しているのか。いつの時代も完璧な会社なんて存在しない。

ハッキングなどこの世界は当たり前にあるからいつ失ってもおかしくないのに。何かあればスキャンダルで潰れる、それがこんな時代だ。

僕は入口の前に立つが当たり前だけど空かない。

此処まで来てイヴちゃんの手がかりを得ずに帰るわけにはいかない。

 

こちらです、入口とは反対側に社員専用出口があります

 

どこかで聞き覚えのある声が聞こえてきたが誰だっけ。

 

君は誰なの?と端末に打ち込むが返信はない。

社員専用出口の前に立つと自動でドアが開いた。

 

僕に協力してくれている人がいるだけで嬉しいけれどこの先の道が全く分からない。

SOLテクノロジー社の中はキーボードが連打する音や罵声が鳴り響いていた。

煩い、耳栓があったらよかったのに急いできたので用意できるわけがない。

 

「そこにいるのは誰です?」

嫌な予感がして振り向くと責任者らしき人がいた。

「誰と答えられる程、自分の事は好きじゃないんでね。」

見ず知らずの誰かに自分の事を聞かれるほど嫌なものはない。

「今は君の邪魔に付き合うわけにはいかないからデュエルではなく彼のものに頼るか。」

彼が何か操作した時に当り一面にサイレンが鳴り響く。

「go鬼塚、侵入者を止めなさい。」

 

ドシドシと足音が近づいていく。

 

「御意、仰せのままに。」

近づいてきたのは僕が知っているgo鬼塚ではなく人形だ。どういう事?

あれがgo鬼塚と言えるとは思えない。

 

「デュエルモード起動 最短ルートで決着。」

起動していなかったのにデュエルディスクが起動しようとするので僕は力任せにデュエルディスクを壁にぶつけた。

ガシャんと大きな音と共に破壊音が鳴った。こうでもしないとデュエルに時間が取られてしまう。

 

イヴちゃんにもらったデュエルディスクではなかったのが不幸中の幸いかもしれない。

何処からか小さい声でデュエルディスクを壊す人がいるなんて…と言っている人がいるが普段の僕なら絶対にしない。

 

今ずっと走っていて気がついた事だけど、先が見えない。

 

「諦めなさい、この私を倒さないとそこの通路からは抜け出せませんよ。」

立ち止まると備えてあるドアから一人の青年が現れた。

「ならデュエルだ。貴方を倒して、イヴちゃんの手がかりをつかんで見せる。」

 

「ほう、 なら詰みデュエルでよろしいかと。貴方のデュエルディスクは壊れているようなので不平等ではなく平等に。」

 

「いやデュエルでいい、すぐに決着をつけて見せる。」

 

「「デュエル。」」

 

01(れい)ノターン、冥帝従騎エイドスを召喚、自身の効果で通常召喚を再び行える。よって自身をリリースで虚無魔人召喚、カードを3枚伏せてターン終了。」

1ターン目から特殊召喚を封じるのか、もしかしてこの機械は外部からハッキングできないようになっているのか?

 

ならば必要な時に直接機会に手を加えれば役に立つかもしれない。

今はデュエルで倒してシステムを停止しなければならない。

 

「僕のターンドロー、僕は禁じられた一滴を発動して対象は虚無魔人。手札の天幻の龍輪を墓地に送るよ。そして念のためハーピィの羽箒を発動して貴方の魔法罠をすべて破壊する。」

 

これで特殊召喚を封じる効果はなくなった、そして攻撃力も半分になったから1200で倒しやすい。

 

「「僕は手札から天威龍ーマニラを特殊召喚して、リンク召喚。現れろ、天威の拳僧。」

 

全てを終わらせてイヴちゃんと出会って真実を取り戻さなければ。

 

「更に、墓地に送っていた天幻の龍輪の効果を発動する。」

 

このカードは効果モンスター以外が自分のところにいたら再び龍を詠唱する準備ができる。

 

 

 

「再びデッキから手札に蘇って、シュターナ。そのままシュターナをフィールドに特殊召喚。2体でリンク召喚、現れて天威の龍仙女。」

 

天威は元々自分が使っていたデッキだからか一度たりとも喋ることはできない。

 

 

 

「天威の龍仙女の効果、手札からタツノオトシオヤを捨ててそのまま特殊召喚するよ。」

 

僕は全力で目の前の敵を倒す。けれど僕が本当に今している事は正しいのだろうか。イヴちゃんが全てを知っているのなら教えてほしかった。自分の力で真実を知れと言ったけれどどうして自分の手で知る必要があるのか。

 

「タツノオトシオヤの効果、自身のレベルを3つ下げて子供(たつのこトークン)を3匹呼び出すよ。」

 

人間が相手だったら何か驚いたりするんだろうけどあくまで相手は機械だから反応がない。

 

「僕は3匹の子供でリンク召喚、現れて粛星の鋼機。」

本当は鬼神を出したかったけれど、伏せカードが怖いからこのカードを使った。

「粛星の鋼機の効果、自身の攻撃力以下のモンスターを破壊できるよって虚無魔人を破壊するよ。」

元々の攻撃力は1000しかないけれど、素材にした分のレベルもしくはランクの数×100アップする。

 

「バトルだ、タツノオトシオヤと天威の龍仙女でダイレクトアタック。」

 

相手のライフが0になったのを確認して僕は安堵する。

これで僕を止める者は誰もいない。僕は先を急いだのだった。相手の伏せカードは何だったのだろうか。

気にしててもしょうがない。勝ちは勝ちだ。

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