イヴちゃんさえ生きてくれたらいい 作:イヴちゃん凶愛者
作者は生きるの辛くなってました。
「我のターン、我はトーチ・ゴーレムを特殊召喚し我の場にトーチトークンを特殊召喚。そして、カードを1枚トーチ・ゴーレムと同じ列にセット。これで我は特殊召喚が可能となった。現れろ、紺碧の機界騎士。紺碧とトーチトークン1体でリンク召喚、現れろ明星の機界騎士。」
本当はね、明星って破滅をもたらしたのよ。彼らは何も知らず行動してるけどね。
脳裏にリースの声が再生される。
「そして、明星の機界騎士のモンスター効果発動、手札から星遺物ー『星盾』を捨ててデッキから星遺物の機憶を手札に加える。そして、そのまま発動。」
星遺物の機憶のカードイラストには何処かで見た事のある研究者がいた。
その研究者はリースと同じ髪飾りをしている。
「我は
イヴリースちゃんは黙っていた。何処か淋しげで今すぐにでも抱きしめたかった。
でもそれは今は出来ない。
「
「私の場にモンスターを残した事、後悔するといいわ。」
イヴリースちゃんはデッキに手を当てる。
「
機界騎士の彼らが所持していたコアを持つ人魚がフィールドに降り立つ。
「どうせ、彼らは自らの運命に従うしかないの。私が何を言っても
僕は無言でイヴちゃんの言葉を聴き続けた。イヴちゃんの台詞は何処か違和感があって、無いと言えばそれはそうだった。
「
「そう、星痕の機界騎士はリンク先にモンスターがいなければダイレクトアタックできる。だけど、
「そして、トロイメア・マーメイドの効果は手札を1枚捨ててトロイメアと名のつくモンスターをデッキから呼び出す効果。私は星杯を戴く巫女を捨て、オルフェゴール・トロイメアを呼び出す。」
「再び2体、来るのか。」
「私は無駄な事なんてしない。トロイメア・マーメイド、オルフェゴール・トロイメア、トーチ・ゴーレムでリンク召喚。今私の前の敵に絶望を齎せ。リンク召喚、リンク3トロイメア・ユニコーン。」
「イヴちゃんがこんなカード使うはずはない、間違ってる。」
「
何処か聞いた響きだった。
僕の為、なのか。
何も思い出せない。
「私はカードを1枚伏せてターンエンド。あ、言い忘れてたけど
「え、どういう事だよ。」
「後にわかるわ。」
「僕のターン、ドロー。星杯に選ばれし者を召喚、そしてリンク召喚星杯竜イムドゥーク。」
「星杯竜イムドゥークの効果をそこで使うんでしょ。」
「うん。」
「僕は星杯の守護竜を通常召喚、現れてイヴちゃんを救う為の未来回路。リンク召喚、リンク2星杯剣士アウラム。」
「アウラム、俺らの事は責めてもいい、だがな仕方なかったんだ。」
星痕の濁った声がこの場所を支配する。
「黙れ、私は最初から言ってた。」
僕は静かにターンエンドの仕草をした。
「星痕、やっぱり貴方はこのデュエルに邪魔なんだよ。
後にわかった事だけど、彼女は自分の気持ちを殺して演技をしていたらしい。
「我らの宿願叶えさせてもらうか。」
「黙れ、バトル。トロイメア・ユニコーンで星痕の機界騎士に攻撃。」
「攻撃力2200で攻撃力3000を攻撃?何か、ありそうだ。」
僕はイヴリースちゃんの手札にある1枚のカードが光った気がした。
「何も無いなら手札から星遺物ー『星槍』を墓地に送り効果発動。」
イヴちゃんが僕の知らない星遺物を持っていた。隠し持っていたのか、それとも
僕と離れ離れになった時に手に入れたのかわからない。
ただ、僕は本当は全ての星遺物を全て知っているんじゃないかなという
気がした。
どこか彼女らを見ていると懐かしくて、とても切なくなる。
「貴方の
「何だと。」
蒼穹andライター
LP1800
「私の星遺物はリンクモンスターが戦闘をする時、相手側の攻撃力を3000下げる効果。」
イヴリースちゃんは笑いながら言った。
「貴方の事を憎んでるって言ったのは本当よ、でもね貴方は悪くない。」
「イヴリースちゃん、君は僕が悪くないのに何故僕を憎んでるのさ。」
「自分で考えてよ、ライター。貴方は何故、私たちと出会った。貴方だけに何故、私は干渉した。」
「え?」
「さぁ、君の番だよ。」
「僕のターン、ドロー。僕は蒼穹さんが伏せた、僕は星杯剣士アウラムでトロイメア・ユニコーンを攻撃。」
「私は…は何も使わないわ。」
イヴリース
LP3900
「かすり傷ね、もっと本気を出してよ。貴方はすべての悪夢を思い出す必要がある。」
「私のターン、ドロー。私は夢幻の崩壊を望む者。
「また、同じカードか変わらないな。」
イヴリースちゃんが歪んだ顔を表した。
「
「攻撃力2300のアウラムがいるのに何故だ?」
蒼穹さんは無い首を傾げる、ちゃっかりフラグ立てる蒼穹さん。
「現れなさい、全てを欺くサーキット。
「リンク4、僕のデッキには入ってない。」
「ふふ、貴方はこれで自分の力不足を感じたでしょ。」
「バトルよ、トロイメア・グリフォンでアウラムを攻撃。」
蒼穹andライター
LP1600
「もういいよ、蒼穹。貴方は私の前から姿を消して。」
彼女がそういうと蒼穹の体が薄れていく。
「一体何をする気なの?」
「やっぱり君とは1対1で決着をつけたいの。墓地だけは残してあるから、せいぜいあがくのね。」
君にそんな力があったのかと言いたいけどこれは多分、リースの力なのだろう。
「僕のターン、ドロー。僕はイヴちゃんがいないと何もできないのか、違う。僕はイヴちゃんを守るために力を手にするって決めたんだ。イヴちゃんのためなら死んだっていい。僕はカードを1枚伏せてターンエンド。」
「所詮無駄だよ、私のターン。ドロー、サイバース・ガシェットを召喚。そして
を蘇生する。ガシェットと
「僕は君に負けるわけにはいかない、伏せカードオープン。激流葬。」
「な、なんだって。」
「やっと驚いてくれたね。これは蒼穹さんが伏せたカードさ。」
「そっか、そうだったね。私はこれでターンエンドよ。」
「僕のターン、ドロー。僕は星盾の効果を発動する。ライフを1000払い自身を特殊召喚する。」
「そして、私はトロイメア・グリフォンを特殊召喚する。」
「僕は記憶喪失だ、でも繋がりを信じる。だから星杯の守護竜を召喚、現れろ繋がりを確認するサーキット。召喚条件は効果モンスター2体。星盾と守護竜でリンク召喚。現れろ、リンク2ブルートエンフォーサー。」
これが確かな探し人と繋がってる力、かつて僕が持っていた力だ。
「もういいよ、
イヴちゃんの声が普通の声に戻る。
「わかってる。最初のターンに墓地に送られた星杯の守護竜のモンスター効果を発動する。甦れ、星杯剣士アウラム。そして、アウラムは墓地の星遺物の数×300アップする。よって攻撃力2300。」
「攻撃力2500には届かない。」
「僕はブルートエンフォーサーの効果、トロイメア・グリフォンを対象にとり効果発動。」
「知ってる、だから言わなくていい。」
「バトルだ、2体でダイレクトアタック。」
イヴリース
LP0
「ごめんね、
イヴちゃんは自分の腹にアウラムが持っていた剣を突き刺した。
「何をしているの。君が死ぬんじゃデュエルした意味ないじゃない。」
「ふふ、大丈夫だよ。また逢える、君が私を忘れない限りね。私はずっと貴方を半分憎んで本気で愛してる。だから、こそだよ。ねぇ、今度こそ一緒に死のうよ。私は死ぬのは怖くない、だって貴方がいるから。」
何処からか目線を感じて振り向くとニンギルスが立っていた。
「お前がイヴを殺したのか?」
「僕は殺してない。」
「兄さん、
彼女の言葉はそこで途切れた。
「俺は
ニンギルスはイヴちゃんの遺体を担ぐと何処かへ消えてしまった。
「ねぇ、どうすれば良かったの。」
問いかけてもそこには既に僕しか存在してなかった。そして先程使ってたデッキは光となって消えてしまった。