ある日の海の底
生き物も何もない海の底
そんな海の底を進む、二人の影

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ある日の海底

「あんた、いっつも悩んでるよね」

 

名も知れぬ何処かの海溝の底、光の射さない深海

そこで、彼女たちはさも当然の如くそこに居た

 

「…私は悩まない、悩む必要がない。」

「いーや、悩んでる。 あんたはわかりやすいからね。 ね、"クロ"。」

「…。」

 

海溝の底、谷間に沿って歩く二人の影

一人は白い髪にセーラー服を思わせる服装、そして何より目を引く黒い下着のようなホットパンツ

もう一人は白い方とは対照的で、黒く長い髪に露出の少ない黒いパンツルック

それは、どう見ても人間の女性の様な姿をしていた

これが都会の街中ならまだ普通の光景だったであろう

しかしここは深海、しかも深海魚すら棲息出来ない海溝の底である

本来だったら生き物は存在しない

そもそも異常な水圧のせいで生物は存在することができない

 

そこをさも当然のように、何の装備も付けず彼女たちは歩く

いや、装備がない訳ではない

白い方と黒い方、双方の背中にそれぞれ機械のような何かが付いている

機械のような、生物のような

おぞましい姿の何かが、張り付いている

 

「…少し静かにして欲しい、"シロ"よ。」

「ハァ?また考え事? …あんたってホント悩むのが大好きよね。」

 

"シロ"と呼ばれたセーラー服の方は呆れたようなジェスチャーを取る

 

「どうせアレでしょ?自分が誰だったのか、何だったのかとかでしょ?」

「…悪いか?」

「別にぃー。 あんたが哲学者気取りのカッコつけ女ってのは知ってるし。」

 

仏頂面の"クロ"に対し、シロは軽い調子で皮肉を吐く

「それにさー、気持ちわかるからねー。だってここ、何もないし」

「…海の底には何もない、当たり前の話だ。」

「まー、そうねー。」

 

戯けた態度のシロと無表情のクロ

二人は話しながら谷底を進む

 

「でもさ、時々面白いのがここに来るのよねー。…そろそろ指定されたポイント着きそうよ?」

「…見えてきた。アレか、"リーダー"の言っていた今日の材料は。」

「ええ、アレね」

 

シロが指さした方向、そこには

 

ボロボロ学生服を身につけた少女が横たわっていた

 

 

 

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「はーい、材料はっけーん。」

「…ふむ。」

 

シロとクロは少女が転がる場所へと向かう

 

「おーい、大丈夫ですかー?生きてますか-?おーい、おーい。」

「…普通に考えて、死んでいるだろう。」

「まぁ、そうね。」

 

クロは少女を抱き上げる

その少女の亡骸は、片腕が引きちぎれており、足の肉も一部が削げ落ちていた

まるで獣か何かに襲われたような無残な有り様であった

ここに沈んでから暫くが経ったのだろう

その亡骸から体中の血が抜けきったのか、肌は白かった

 

「…何度やっても、こういう作業だけは好きになれない。」

「まあ仕方ないよねー。"沈んだばかり"のあたしもこういう風になってたって思うと…おー、こわっ。」

「とりあえず、どうする?私がこのまま抱きかかえて運ぶか?」

「はぁー?あたしは嫌よ、死体持ったまま帰るとか。アイツら呼びなさいよアイツらを。」

「そうだな、私も抱きかかえて運ぶのは勘弁したい。」

 

 

 

クロは先の見えない谷の上を見据え、歌うように何かを口にした

 

「□□□□、□□□□□□□□□□、□□□□□□□□□□□□…」

 

その言葉はこの地球上には存在し得ない、意味も由来も分からないデタラメな言葉であった

 

 

 

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シロとクロが死体を拾って数分後、遥か高くそびえる谷の果てより、二つほどの何かが急降下してきた

仮面を付け、バイクの様な"何か"乗ったソレと、腹と背中の膨らんだブイのような姿のソレはシロとクロ、そしてクロに抱きかかえられた亡骸の前に降り立った

 

「…よ、よび、ヨビま、呼びまし、した?た??タ?たた???」

 

仮面を付けたソレは不安定な声で喋る

 

「んー、-5点。あたしらが呼んだら3分以内に来なさいよ。」

「こら、年下をいじめるのはやめておけ。 あー、"魚雷"と"荷台"よ、これを頼む。」

 

クロは"魚雷"と呼ばれた仮面のソレに、少女の亡骸を渡す

 

「わ、わわわか、りり、分かりました、た、たたたった、た。」

「こ、この子、ここ、き、き…さん、きた…さん、き…がみさ…んに、似てる、に、ニテる。」

「うふふふ、う、ウ、ウフ、い、行こここう、イこウ、に、ニニ、"荷台"、ダイだいだいだい、だい、い。」

 

魚雷は"荷台"と呼ばれたブイのようなソレに抱きかかえた少女の亡骸を近づける

荷台は暫くその亡骸を顔の見えない頭の様な部分で眺めた後、背中の膨らみに付いた蓋が開き、その中からアームのような物を伸ばし、亡骸を背中の膨らみの中にに納めた

 

「し、シロ、しいしし、しろ、さん、ンンン、あまり、アマ、遅く遅く遅くなら、ないように、に、ように、ニニニニ、に」

「わかってるわよ魚雷、つーか落ち着きなさいって。」

 

仕事を終えた魚雷と荷台は、さっき降りてきた時と同じ速さで谷の頂上へと飛んでいった

 

「…はぁ、魚雷のアレ、どうにかなんないの?」

「仕方がない、彼女は回収された際にはほぼ原型を留めていなかったからな。」

「頭半分吹っ飛んでたしねー。適応させるために改造したらまぁ働けるようになったけど…知能は下がったわね、確実に。」

「残っていた顔から見るに聡明そうな感じはしていたんだが…適応用の改造は上手くいかないものだな。」

「案外腹黒だったりしてー、にししししししっ。」

 

シロとクロは再び話しながら谷底を歩き始めた

 

「ああいう亡骸達を見ていると、自分の死に様が気になってくる。」

「私はどうでもいいわー。だって今の生活もまぁまぁ楽しいもん。」

「お前はいいよなシロ。記憶が強く残っているし、海上での経験を戦法に取り入れている。」

「記憶なんて残ってても意味なんてないわ。もう私には関係のない思い出。」

「優しかった、頼もしかった、仲の良かった仲間はもうみんな敵だもの。思い出なんかジャマなだけよ。」

「しかし、自分が何者だったか、自分がどういう艦だったかが分かる。私のように悩まなくていいい。」

「あんたちょっと前に『私は悩まない』とかカッコつけてなかったっけ?」

「忘れろ。」

 

「でもさー、海軍に所属して戦ってた時はさー、死んでもああいう怪物にはなりたくないって思ってたけどー、案外なっちゃえば怖くないもな

のね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「深海棲艦って。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 










クロ→みんな大好きル級ちゃん この子だけ何故か肌の血色がいいんですよね
シロ→ボス前のお邪魔タ級ちゃん パンツじゃないから恥ずかしくないもん
荷台→オリョール海辺りで乱獲されてるあいつ
魚雷→未だにフラグシップがいないあいつ
    元になった艦娘は…


はじめまして
僕の名前はルーロです 初投稿です
艦これ楽しいですよね、僕も比叡ちゃんと朝までゴールデンアイをしたいです
あと不知火や翔鶴さんともゴールデンアイをしたいです

ほのぼのとした深海生活、憧れますね
僕もダイオウグソクムシになりたいです

ダイオウグソクムシはすきです
でも比叡ちゃんはもっとすきです

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