女神と星座の導きによりて   作:草ナギ

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星32 銀河戦争

 

 星矢が日本に帰った日から数日。

 日本で銀河戦争が始まったらしいですよ。サガが言ってました。

 流石におこでしたねぇ。

 まぁ、聖闘士の私闘は禁じられてますから仕方ないんですけど……。

 それに内緒で活動していた聖闘士の事も、世界に知られてしまった訳で。

 しかもトドメが優勝した青銅聖闘士が”黄金”のパンドラボックスを手に入れるとなってますから余計でしょうね。

 写真を見ると、どう見てもそれは射手座のパンドラボックスな訳でして。

 どうやらアイオロスはこの扱いに了承したみたいです。

 まぁ、優勝賞品無しの大会とか、盛り上がらないでしょう。

 そして、しばらくすると教皇宮に一人の兵士が乗り込んで来ました。

 なんぞ?

 

 「きょ、教皇!大変でございます!」

 

 「そんなに慌てて、一体どうしたのだ」

 

 「あ、あの!あ!あい!げほっ!ごほっ!」

 

 相当慌ててますね。私に水を貰い、一息つくと

 

 「はぁっ!大変失礼しました!教皇、一大事でございます!」

 

 「うむ、申してみよ」

 

 サガも改めて姿勢を正し、兵士の言葉を待ちます。

 

 「はい、あ、あの、聖域の裏切り者!逆賊アイオロスが!アイオロスが生きておりました!!」

 

 「な、何っ?!」

 

 うわっ、此処でバレましたか。

 

 「かの私闘を繰り広げている”銀河戦争”にて、決勝戦の相手として立ちはだかったのは、車椅子に乗って優勝候補である青銅聖闘士相手に生身で立ち向かうあの姿。間違いありません!彼奴は射手座のアイオロスでございます!」

 

 全く、アイオロスは……何やってるんですかー!多分、まだ完治もしてないでしょうに、出てくるだなんて!

 つい、怒ってしまう所ですが、もしかしたら沙織の案である可能性もあります。

 私闘する聖闘士達の話だけでも怒っているのに、そこで射手座の黄金聖衣が優勝賞品。しかもアイオロスが生きている、荒波が立ちますよね。

 サガにとっては恐らく、嬉しさと申し訳なさが込み上げてきてそうですけど、悪サガにとってはそうではないでしょう。

 つまり、自分のしでかした悪事、本当はアテナの暗殺はサガがしようとした事、教皇が偽物である事が暴露されるでしょうし、悪サガはアイオロスの近くにはアテナが居るであろうと予想するハズです。

 

 「あの、射手座のアイオロスが……。 ! この事を知っているのは後は誰だ?」

 

 「恐らく私だけではないかと」

 

 おや、どういう事でしょう?

 

 「ん?何故だ。アイオロスだと気付いたのは他にもいるハズだろう」

 

 「いえ、彼奴は……顔上半分を仮面で隠しておりましたから」

 

 はい?覆面レスラーの仲間かな?なんて言ってみましたけど顔半分隠してあたのに、アイオロスだと思った根拠はなんだったのか。

 

 「私は昔、アイオロスとよく訓練しておりました故、声や仕草等で直に分かりました」

 

 結構バレやすい理由キタコレ!え、それって長年アイオロスと訓練した人全員て事なんじゃ……。

 

 「我々はもう長い事アイオロスに会っていないせいで、多少彼奴を美化してしまったんだと思います。私と一緒に見ていた同僚も一緒に気付きそうだったのに、まさかあそこで仮面ライダーのポーズをとるとは……昔、私位しか見た事がなかったので皆、”あ、違うアイオロスではない”っと思われてしまいました」

 

 あ、アイオロスー!全力で遊んでるー!!

 サガも項垂れていますね。まぁ、仕方ないですけど。

 しかし、兵士さん仮面ライダー知ってるんですねぇ。

 アイオロスはきっと暇つぶしでテレビを見た時に仮面ライダーを見たのでしょう。

 ポーズをとる程見ているという事はハマったのか……。

 ただ、ハマってなくてもポーズが気に入って遊んでいるのか……。

 後半ですね!きっと!

 まぁ、青銅相手ですから星矢以外は本当にお遊びしてそうですね。

 

 「ちなみに決勝まで行った青銅聖闘士はどなたでした?」

 

 「 ? ペガサスの星矢でしたが」

 

 やっぱり、デスヨネー。

 

 「ペガサスの星矢?…… ! 前にこの聖域にてペガサスの聖衣を巡って試合をしたな?あの星矢か」

 

 「そのハズです」

 

 おや、あの時、試合で名前を言っていたから流石に覚えていましたか。

 

 「……とにかく、分かった。これから”蟹座のデスマスク”を呼ぶ。お前はそのデスマスクの指示で動け。いいな」

 

 「は、はい!」

 

 サガがそう言うと兵士さんは扉へ向き直りました。

 その瞬間、私は懐から黄色い薔薇に小宇宙を流し、

 

 「【パラライズローズ】」

 

 兵士さんにパラライズローズを放ち、麻痺させて動けなくさせました。

 今はもう床に倒れており、

 

 「な、何故……」

 

 そう呟いていましたので、答えてあげる事にしました。

 

 「今はまだ話せません。すべては教皇の為。……しばらく遠くで生活していてください。そしていつか、この聖域に戻り、地上の為、アテナの為に戦って下さい」

 

 私は途中から小声で兵士さんにそう言うと、腰に下げていた少量の宝石が入っている袋を兵士さんに握らせて、ギリシアから遠い異国へテレポーテーションさせました。

 

 「この場で”蟹座のデスマスク”の名を出したら殺すように言っているのに、お前は何故殺さない?」

 

 「無駄な殺生は嫌いだと何度も言っています。それに、いつの間に入れ替わっているんですか?」

 

 軽く教皇、悪サガを睨みつけます。

 油断も隙も無いですね。

 

 「それにしても、意外でした」

 

 「何がだ?」

 

 「貴方の事です。この聖域に居る黄金聖闘士を全員呼び出して、日本に向かせ、アイオロスを殺しに行かせると思っていました」

 

 本当に意外でした。

 悪サガの事ですから、本当にそうするであろうと思っていましたので。

 

 「何、ちょっとした余興を思いついただけの事よ」

 

 「余興、ですか」

 

 こやつ、何をするつもりなんでしょうね……?

 

 「ふっ、お前風に言えば”思わぬ事が起こってしまった。”そんな所か」

 

 「…………」

 

 すっごい嫌な予感がするんですが?

 

 「まだその時ではない。それまで精々足掻いてみる事だ」

 

 そんな言葉を残し、悪サガは教皇宮の奥へ消えていきました。

 本当に何をするつもりなんですかねぇ……?

 

 「ふむ……、とにかく悪サガの言う通り足掻きまくってみせますよ」

 

 後、油断せずに行きまっしょい!

 

 

 □■□■□■□■□■□■

 

 

 そう思っていましたが、まさか後にあんな事になるだなんて……

 

 「思っていなかったのです……」

 

 「おい、あいつ、何か語りだしたぞ」

 

 「気にしたら負けだ。デス」

 

 「昔からだが、飽きないのか。あれ」

 

 ええい、外野うるさいですよ!

 あれから教皇宮の私の部屋で、お茶を飲んでいた時にこんな会話してました。

 まぁ、そろそろこのやり取りも出来なくなる可能性がありますからね。

 真剣に頑張らなければ!

 目指せ!出来る限り死亡回避!目指せ!黄金全員生存!(言い方変えただけで同じ意味)

 シオン様ごめんなさい!貴方は不回避でした!

 

 「これってシオン様ファンに怒られる言い方でしょうか?」

 

 「お前の心の中が読める訳じゃねーからな?いきなりシオン様ファンとか言われても、わっかんねーからな?」

 

 カニさん貴方、前に読んでいませんでした?気のせいではないハズ……。

 

 「お前の顔に出てんだよ」

 

 「そんなにわかりやすいですか?」

 

 ぺたぺた顔を触っていると、頬にデス君が触れてきてどうしたのかと、顔を上げてみたら、いきなり部屋の扉が開いた時にはデス君が吹っ飛んでいました。

 で、デス君ー!?

 

 「真名、危なかったな……」

 

 「サガ……貴方、タイミング良かったですけど、どこからか見ていたんですか?」

 

 元のサガってたまに?うん、たまに。

 たまに動きというか何処かで見ていたのでは?と言いたくなる感じにいきなり登場するんですよね。

 結構驚くんですよ?でも、私にとっては悪い事ではないので良いんですけどね。

 改めて思いますが、こういうやりとり、大事にしたいです。

 サガとアイオロス、仲直り?してもらいたいですし。

 沙織とも仲良くしてほしいですからね。

 そう思いながらサガに笑顔を向けるのでした。

 




はい!銀河戦争にて、アイオロス参戦!
流石にまだ勝てないでしょうね。星矢達。
頑張れ、青銅諸君!負けるな!アイオロス!
悪サガの言っていた余興とは一体……?
次回を待て!です。
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