女神と星座の導きによりて   作:草ナギ

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星36 上を目指して3

 氷の柩に入っていた氷河を助ける為、瞬は天秤宮に残り、星矢と紫龍を見送りました。

 そして、瞬は氷河を抱きかかえ、冷え切っている氷河を温める為に小宇宙を燃やし、弾けました。

 それを天蠍宮で感じ取った星矢と紫龍。

 急いで戻ろうとしましたが、天蠍宮を守護しているミロに止められ、ミロの必殺技、スカーレットニードルを受けて動けなくなり、倒れてしまいました。

 二人がピンチに陥っていると、瞬のおかげで復活した氷河が現れます。

 そして、なんとか生きている瞬を星矢達に任せて先に行かせ、氷河はミロと戦いました。

 そして戦いの末、ある意味では氷河の勝利でした。

 ミロは見たくなったのでしょう。

 この戦いの行方を。

 だからこそ、氷河を助ける為に血止めのツボ、真央点を突きました。

 そうして氷河を上に行かせ見送りました。

 全くもう、これだから……。

 

 ━━━━━仕方ないですねぇ……。男の方々は。

 

 「むっ、誰だ?……!いや、この小宇宙、巨蟹宮でも感じたが……まさか!?」

 

 おや、今更気付いたのですか?

 

 ━━━━━気付くのが遅いですよ、ミロ。

 

 「お、お前は……真名!本当に真名なのか!?」

 

 ━━━━━はい!私、真名!今、教皇宮で監禁されてます!

 

 「は?」

 

 むむ?なんかあまり驚いてない感じです?

 

 ━━━━━ミロー??

 

 「ば……」

 

 ━━━━━ん?

 

 「馬鹿者があああああ!!」

 

 ━━━━━ひょえっ!?

 

 い、いきなりなんですかぁー?!

 

 「前々から馬鹿だ馬鹿だと思っていたが!まさか、お前が居なくなったこの十三年間、監禁されていた訳ではあるまいな!?」

 

 ━━━━━いえ、流石にそんな長期的に監禁されてませんよ。

 

 「ならば、何故姿を現さなかったんだ!俺は、俺達はずっとお前を探していたのに!」

 

 ━━━━━えーっと、私、ミロの前に姿を見せていますよ?

 

 「な、何……?」

 

 まぁ、気付かないですよねー。顔出してましたし、小宇宙も普通の女官レベルまで落としてましたし。

 

 ━━━━━普通に林檎も貰いましたし。双魚宮で。

 

 「…………まさか」

 

 ━━━━━さっき通った青銅の一人を鍛えてました。まぁ、付け焼刃みたいなものですけど。

 

 「……!!教皇宮の新人女官!あれはお前だったのか!!」

 

 ━━━━━はい!ちょっと事情があって話せませんでしたが、あの顔が私ですよー?

 

 流石に七年間、アテナとアイオロスの二人と共に居て、六年聖域に居ただなんて言えませんですよー。主にサガ辺りがヤバい目にあうでしょうね。

 私、隠されてましたから。五年も。

 

 「なっ!そういえば、お前、仮面はどうした!まさか……うむ、お前の事だ。仮面が面倒になって、顔を見た者は全て愛す。とか、ほざくのではあるまいな?」

 

 ━━━━━流石にそれはー……ふむ。

 

 「おい、冗談だからな?お前の事だからそうなのでは?とか思ったが冗談だ。だから、真に受けるな!俺が悪かった!」

 

 ━━━━━……ふふっ、私も冗談ですよ。ただ、理由があって聖闘士を辞めてしまったんです。今はディーテが正式な魚座の黄金聖闘士ですよ。

 

 「そうだったか。しかし……ふっ、無事で良かった……」

 

 おやおや、さっきまで星矢達に向けていた殺気や緊張感が解けていますね。

 

 ━━━━━氷河を、彼らを見てどうでした?ミロ。

 

 「ああ、俺は見たくなった。彼らの行方をな……」

 

 そう言い、ミロは上の宮。人馬宮を見上げ、青銅の四人を見守るのでした。

 次の人馬宮はアイオロスの守護する宮です。

 今は沙織の傍に居るので宮には居ませんが、そういえば射手座の黄金聖衣は持ってきているのでしょうか?

 窓から覗いてみると聖域の白羊宮の辺りで黄金の輝きが見えました。

 どうやら保険として持ってきたみたいですね。

 此処に全ての黄金聖衣が揃った事になるのでしょう。

 十二宮が見える教皇宮の部屋なので各宮の黄金に輝く光が見えます。

 

 「あれが黄金聖衣の共鳴……」

 

 フッとなんとなく気になったので聖域にある十二星座を象った塔、火時計を見ます。

 どうやら本筋とは違い、私の説得?で巨蟹宮の時間が余り、人馬宮で特になのも無かったみたいなので通り過ぎた様ですね。

 つまり、本筋では残り三時間でしたが、今は二時間程余裕があり、五時間程も時間があります。

 と、言っても少し余裕があるというだけなので、油断していられないのです。

 星矢達はなんとか磨羯宮に着き、通る事が出来ましたが、磨羯宮を守護するシュラにより分断され、一人残った紫龍はシュラの相手をして、他の三人を先に行かせました。

 紫龍はシュラの聖剣とまで謳われる手刀を避けたり、白刃取りをして攻撃をいなしました。

 そして、必殺技の打ち合いになり、師である老師によって封印していた技、廬山亢龍覇を使って天へ上ります。

 今です!!

 

 「魚座の黄金聖衣!此処へ!」

 

 小宇宙を燃やし、最高に高め、魚座の黄金聖衣に訴えかけます!

 今はディーテが着ていたでしょうが、無視です!

 

 「魚座の黄金聖衣よ。どうか、私の願いを聞き届けて下さい!」

 

 まだ、間に合うハズ!!

 

 「魚座の黄金聖衣よ!紫龍に纏いつきなさい!」

 

 そう言い放ち、魚座の黄金聖衣を飛ばします。紫龍の元へ!

 そして光の筋を作り、天へ昇っていく龍の元へ行きました。

 

 「はぁはぁ、くっ……」

 

 これで……良いはずです。

 こうすればシュラは紫龍に山羊座の黄金聖衣を渡さなくても良いですし、紫龍も黄金聖衣を着ていれば助かる……と思います。

 

 「後は……カミュとディーテ!」

 

 絶対に死なせません!

 そこで部屋の中の風向きが変わった事に気が付きます。

 後ろの扉が開いているみたいです。

 それに振り返った時、とても強い衝撃が頭を貫きました。

 

 「さ……」

 

 私の意識はそこで途切れました。

 次に意識が戻ったのは……。

 

 

 □■□■□■□■□■□■

 

 

 「ついに見えてきたぜ……。双魚宮!」

 

 「星矢、分かっていると思うけど」

 

 「ああ!ダイダロスの敵討ちだったな!」

 

 「ふふっ、先生は死んではいないよ。星矢」

 

 そう、瞬の師、ダイダロスは長年召集に応じず、その罰として魚座の黄金聖闘士アフロディーテによって死にかけるも、瞬が去り際に姉弟子のジュネに渡していたお守りの中身、キュアローズの花びらを使い、ギリギリの所で生き残ったのであった。

 勿論、ジュネには使用法を教えていたので助かったが、もし教えていなければダイダロスは死んでいたかもしれない。

 その事を思うと、ジュネに渡しておいて良かったと思う瞬であった。

 

 「まさか、あのお守りの中身が、真名さんの青薔薇の花びらだったのには驚いたよ。しかも癒しの効果があるだなんて……。小宇宙は本当に色々な可能性があるね。……僕、嬉しいんだ」

 

 「瞬?」

 

 「聖闘士は戦いの為だけではなく、誰かを癒す事も出来る。その可能性を生み出した真名さんはすごいと思うよ。心から尊敬する」

 

 「瞬……」

 

 「ふふっ、星矢、僕なら大丈夫!さぁ、アフロディーテは僕が相手をする!その隙に星矢は先へ行ってくれ!」

 

 「ああ!」

 

 そう言うと、二人は駆け出す。

 双魚宮の入口に誰かが立っていた。

 二人を迎えるように。

 二人を……

 

 「あ……、あれは……!」

 

 「真名さん?」

 

 拒むように……。

 




また大分遅くなってしまいすみません。
しかも、今回も短い……。お許しください!(ガクブル)
多分状況的にまた遅くなるやも……。
さて、星矢達の前に立ち塞がるのは……?
次も頑張ります!
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