こんにちはー!真名です!
今、私は何処に居るでしょーか?答えは……。
「うわああああ!」
「はい!次!」
「は、はい!お願いします!」
答えはコロシアムの広場でしたー☆
今、訓練生の中から選び抜かれた候補生として白銀クラスになれるかも?しれない人達の実力を見ている所です。勿論、手加減はしてますよ?
「おりゃぁっ!」
「捻りが甘い!体全体を捻って打ちなさい!」
まだ隙が出来やすいので軽く脇に蹴りを入れます。
「ぐあぁ!?」
バランスを崩し、身体を支えられずに少し吹っ飛びます。あれ?もうちょっと軽くした方が良いでしょうか?
「精が出るな」
「おや、アイオリア」
私が自分の力加減を調節していると声をかけられました。
すると……
「あ!アイオリア様!?」
「おお!本物だ……!」
とか、ちらほら聞こえてきます。
最近まで色々あったので候補生達に会うのは初めてでしたねぇ。
「どうだ?真名から見て良い線をいっている者達は居るか?」
「んー、ぼちぼち……ですかねぇ?」
「そうか……」と呟くアイオリアを見ていると、後ろからぼそぼそと囁きあっている候補生達がいます。
「……出来るならさ。見てもらうんだったらアイオリア様の方が良いよな?」
「……だよなー。なんてったって聖闘士の最高峰、黄金聖闘士だもんな」
聞こえてますよー??
「真名?此処の者達には言っていないのか?」
「”普段”の実力を見せてもらうんですから、言わない方が好都合ですよ。どれだけ本気か、とういう所もわかりますしね」
そう言うと、なるほどっという感じに頷くアイオリア。
候補生達は頭の上に?が乱舞しております。
頷いていたかと思っていましたが顔を上げ、私を見ると
「だが、気のせいではなければ、甘く見られていないか?まさかと思うが”教皇付きの女官”として此処に来ているのではないだろうな?」
ぎくーっ!思わず汗だらだらですよー?
「……やはりか」
思いっきりため息を吐かれました。だってー……。
「真名の考えも分かる。だが、本気度を知るにしても、甘く見られるのでは本末転倒だ。白銀になる可能性の候補生が極少数になるぞ?」
「うう、はい。一応、分かってはいるのですが……」
「あー……お前達」
「「「「「は、はい!」」」」」
おお!見事な程、一気にアイオリアの前に整列していますね。これが黄金聖闘士の力!(少し違う)
「此処に居る真名は元ではあるが、聖闘士でな。位は黄金、元魚座の黄金聖闘士だ」
「「「「「は?」」」」」
「その位を移譲してアフロディーテが受け継いでいる……のは知っているか。そして、今はアテナの補佐、相談役として”フクロウ”という名の新しい役職を与えられている。……言っておくが実力は黄金の時のままだ。甘く見て、真名が怒りを露わにしたら……どうなるかは分かるのではないか?」
そう候補生達がアイオリアから私の方を向くと汗が大量に流れ、ガタガタと震え出しました。だ、大丈夫ですかねぇ……?
「……”あの”黄金聖闘士の真名様?」
「……同名なだけではなかったんですか?」
すんごいガタブルいってるー!?なんていうか、気のせいではなければ泣きかけてる人も居ませんかー?っていうか”あの”とはなんじゃらー??
「いや、確かに元は黄金聖闘士でしたけど、それだけですよー?怖くないですよー?」
そう言って候補生達に近付きますが、その分下がって距離を開けます。
な、なんでやねーん!
「怖くないですって、言ってるじゃないですか」
「し、しかし……」
「先ほどの私達の態度はあまりにも……」
その言葉を聞いて思わずため息を吐きました。その瞬間、ビクリと震える候補生達。
ふっ、そういう事ならやってやんよ!
「この際です!順番なんて気にしないでかかってきなさい!」
「えええええええ!?」
「真名様!?」
さっき実力加減を見させてもらった候補生達を合わせると30人ですか。
この中から更に絞って厳選しなければいけないのですが……
「私に一発当てられたら、白銀決定ですよー!」
「え!?」
「本当ですか!?」
お、釣れました釣れました。
私が”元”黄金と聞いても”白銀になれる”という欲には勝てないみたいです。星座の聖衣って憧れますよねー。しかも青銅ではなく白銀ですからね。
ふふー、丁度ちょっと面倒くさくなってきて……げほん、ごほん。
この際ですから一気に決めてしまうのも有りですよね!
ああ、アイオリア。何、ため息ついてるんです?もう正体バレしたので本気のやる気MAXになった候補生達がこっち見てますよ。
「さて、では……」
私は候補生達の集まりの中を通り、真ん中あたりで止まります。
そして、にやりと笑うと
「かかってきなさい!」
その言葉を言った瞬間、沢山の拳と蹴りが襲い掛かってきました。
「……シオン様、お借りします!」
そう呟き、私に後ちょっとで攻撃が当たる瞬間。
「甘く見るでないわ!小僧共ぉぉおお!!」
小宇宙を乗せて思いっきり両手を振り上げて候補生達を全員吹っ飛ばしました。
そうです。ハーデス十二宮編で教皇シオン様が使った「うろたえるな小僧共!」で有名な技?です。
一度使ってみたかったんですよね☆
そして、見事に車〇落ち(顔面から地上に落ちる事)するので中々痛そうです。
「ううっ、この人数で……しかも白銀候補の俺達が一撃でKOさせられるだなんて……!」
おや、直ぐに気が付くなんて中々頑丈ですが……何言ってるんでしょう?この人は。
「私とて”元”とはいえ黄金を背負っていた身。例え白銀としての実力があっても簡単にはやられませんよ。……貴方、もしかして新しく入った兵の中から選抜された人ですか?」
「え、あ、はい……」
「そうですか。貴方は座学をしっかりやった方が良いですね」
「え”」
「当たり前です。青銅、白銀、黄金の実力を分かっていないみたいなので、座学もちゃんとやりなさい。戦闘のみでやっていける程、聖闘士は甘くないですよ」
「は、はい……」
全く、聖闘士をなんだと思っているんですかね?
この人、なんだか白銀より青銅の方が合ってる気がします。
んん?こらアイオリア、そっぽ向かない。ふふっ、昔は勉強苦手でしたものね?今は大丈夫でしょうけども。……大丈夫ですよね?
「はい!皆さん、お疲れさまでした!貴方達の力はみさせて頂きました。そこからどういう結果になるかは、しばしお待ちください!解散!」
私がそう言うとその場で座り込む人、よろけながらも帰る人、仲間?で集まり話し合う人、それぞれの行動に出ています。……ふむふむ。
「アイオリア」
「ああ、分かっている」
私は石椅子の上に置いてあったポシェットの中からメモを取り出して、書き込みます。
書き込みが終るとそのメモをアイオリアに渡しました。
「後は向こうが知っているハズなので、よろしくお願いします」
「ああ」
アイオリアはメモを渡されて直にコロシアムを出て行きました。
えっとですね、メモに書いてあるのは名前です。そこから見てもらう人……まぁ、神官の人と言いますか、占い師みたいな人と言いますか……。
守護星座を見てもらうんです。そこから数人ダブる場合もあるので、そこは正式な試合で戦い、勝って、晴れて聖闘士になる……感じでしょうかね。
詳しくは私は知らないのですが、そういう決め方があるらしいですよ?
ペガサスの聖衣を懸けて戦った星矢とカシオスの試合みたいなモノでしょうか。
で、何故”私”がこういう白銀の選抜をしているかというと、うーん、何と言った方がいいでしょうか?
なんか、聖域の皆さんに”私(真名)はこの聖域に居るぞー!”的な、宣伝というか、正式に帰って来た!みたいな……。
今の私はこういった事もする立場に居るよ!やったねアテナちゃん!仕事が増えるよ!……おいぃ、止めろ。仕事が増えるとか、嫌でござる。
「あ、そうです。沙織の予定を聞いておかないと……」
なんか、近い内にグラード財団の総帥としてギリシアの大富豪の子息の誕生祝いがある……と、か……。
「えーっと?」
なんだか、思い出せそうで思い出せませんね……。最近忙しかったですからね。
なんていうか、嫌な予感と言いますか。何と言いますか……。
こんな時はスニオン岬にでも行きますかね!
この後少し時間が空いてますし、気晴らしに行きますか!
……そして、私は猛烈に自分の気楽さを恨みました。
ポセイドン編、始まるじゃないですか、やだー。
投稿遅くなって、すみませんでしたー!!
ゲームとかは関係なしにマジで色々あって遅れました。
しかも、また次回も遅くなる可能性もあったり。
それでも、ちまちま書いていきます!
はい!次回からポセイドン編です!
どういう展開になるのか、自分でも分かりませんが、頑張って書きます!
どうか、生暖かく見守ってください!