女神と星座の導きによりて   作:草ナギ

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星47 奇跡

 ……また知らない天じょ、じゃないぃぃいいい!!

 

 「てぇいやぁあ!!」

 

 「がはっ!?」

 

 「「「「真名さん!/姉貴!」」」」

 

 今、ジュリアン少年の顔がすんごい近くまで来て、そうです。

 キスされそうになって思わずグーパンかましてしまいました。

 おや?此処はまさかもしかして?

 

 「玉座の間ですか?」

 

 キョロキョロと周りを見てみると射手座の聖衣を纏った星矢が弓矢を構えていました。

 そんな星矢をシャイナさんに紫龍と氷河、瞬も庇っていました。何事?

 

 「でかした!姉貴!!」

 

 「え?」

 

 星矢がそう言うとすっごい速さで玉座の後ろを走り抜けました。

 はっやっ!!

 そして、その後を追いかける三人。

 

 「真名さん、流石です」

 

 そう言って駆け抜ける紫龍。

 

 「真名さんなら、何かやってくれると思いました」

 

 氷河、どういう意味ですか?

 

 「ありがとうございます!真名さん!」

 

 瞬は相変わらず礼儀正しいですねぇ。

 …………。

 いや、そうじゃねーですよ。なんですか?この状況。

 誰か説明プリーズ。

 

 「真名、お手柄だよ。流石だね」

 

 「おや、シャイナさん」

 

 いや、本当にどういう事ですか?って

 

 「おわっ!?じゅ、ジュリアン少年……?」

 

 玉座のすぐ横にジュリアン少年が倒れていました。

 マスクはとれていませんがおでこが異様に赤いです。なんか幻で湯気とか出てそうな雰囲気。

 ……あれ、もしかしてグーパンした場所っておでこだったんです? 

 マスク付けてるのに効いてるんですか?マジかー。

 

 「この玉座の間に付いた時、ポセイドンに抱えられてたんだ」

 

 ふむ、つまりはこうですね。

 行方不明になっていた私がこの海底神殿に来た事で、居る事を察したけれどアテナがピンチだったので仕方なく保留。

 とにかく、アテナを救う為に七本の柱を破壊しないといけない訳です。

 が、しばらく柱を守る海将軍と戦って勝ったは良いものの、柱を破壊できずにいたら、なんと!黄金聖闘士が老師の聖衣、天秤座の聖衣を持って……。

 まって?ねぇ、まって??

 黄金聖闘士!?来てるんですか!?え?誰が??シャイナさんが居るって事は持ってきたのはシャイナさんじゃないんです??

 え?シャイナさんは黄金聖衣を奪われない様にする為の護衛で付いて来た。ですか?なるほどー。

 それで途中から別行動してたんですが、後二本となった柱を壊すだけになり、いつの間にか来た一輝とその黄金聖闘士に任せてメインブレドウィナのあるポセイドンの神殿を先に通る為に四人が来たら、玉座に座るポセイドンが私を抱えて座っていたので人質として捕まっていると思ったっと……。

 

 「あー、なるほどー」

 

 深く頷きながら納得しました。

 しかし、本来なら黄金聖闘士は動けないハズ。一体誰が来たんでしょう?

 あれ?本当でしたらシャイナさんも星矢達と一緒に走って行ってるハズなのに……?なんで此処に居るんでしょう?

 

 「シャイナさん、なんで此処に居るんですか?星矢達と一緒じゃなくていいんです?」

 

 「あんたの事、放って置けないだろ?」

 

 え、天女かな?いや、聖闘士だったわ。

 そんな事を考えていると、最後の一本だったらしい柱が壊れる音が遠くの方から聞こえました。

 ……さて、ここからが本番ですよ。星矢。

 

 「……シャイナさん、離れて」

 

 「え?」

 

 そう、気絶してるはずのポセイドンからさっきとは比べモノにならない程の小宇宙が高まってきているのが分かります。

 これは……怒ってますねぇ。

 

 「……おはようございます。ポセイドン」

 

 「……――――か」

 

 「な!がふっ!?」

 

 ポセイドンが私の事を――――と呼ぶと、シャイナさんは思わずといった感じに驚いて大声を出すところでしたが、私が口を押さえて、もう片方の手の人差し指を私自身の口元に持っていき、シャイナさんに小声で話します。

 

 「……シャイナさん、今はしー…ですよ?後ほど話します」

 

 「…………(こくり)」

 

 シャイナさんを下がらせるとポセイドンに向き直ります。

 おお、怒りの小宇宙をビシバシ感じ、そう思った時です。

 一瞬、神殿の外で光が走ったかと思ったら星矢達四人に直撃したらしく、倒れています。

 その光はポセイドンを、もしくは三つ又の鉾を見れば一目瞭然でした。

 ポセイドンの神としての雷撃です。

 更に雷撃を撃とうとする動作をしたのを見て、それに気が付いたシャイナさんはポセイドンを止めようと駆け出そうとしましたが、私はシャイナさんを止める為に鳩尾に一発決めました。

 恨まれても構いません、今のポセイドンは危険です。

 そうしてシャイナさんを気絶させて部屋の隅に運びます。

 今なお雷撃を放つポセイドン。

 私が前に出て止めるしか……と、考えていたら誰かがポセイドンを背後から押さえていました。あれは……

 

 「一輝!」

 

 「真名!離れていろ!」 

 

 そう、そして一輝はポセイドンを押さえながら星矢にポセイドンを封じる事の出来る唯一の物、アテナの壺がメインブレドウィナの中にあるという事を伝えたのです。

 ……誰ですかぁー!そんな大事なモノをそんな所に仕舞ったアホはぁー!!

 あ、確かカノンだったわ。おのれ、カノンー!!

 そんな事を思っていると一輝のみに目掛けて雷撃が襲いますが、一輝は負けずに押さえ続けます。

 そして、私は見たのです。

 どんなに必殺技を放とうと、今まで七本の柱を壊してきたハズの天秤座の聖衣に備わっている武器を使おうとも、ヒビ一つつかなかったメインブレドウィナが、紫龍と氷河の必殺技によって小宇宙を究極までに高めて纏った星矢は光の一本の矢の様に飛び、メインブレドウィナの原子を砕くさまを。

 それは本来であれば、ありえない事であったのだけれど、星矢はやってのけました。

 そう、ありえない事が起きた。それは人間が人間以上の力を発揮して限りなく神に近い行いを成す事。

 

 

 それはまさに”奇跡”が起きたという事。

 

 

 ポセイドンはそれを目の当たりにして唖然としていました。

 そうしているとメインブレドウィナが破壊された事によって海底神殿もまた、崩壊を始めたのです。

 そして、破壊されたメインブレドウィナの根本、扉からアテナ、沙織を抱えて歩いて出てくる星矢の姿がありました。

 ポセイドンはそれを見ると私の腕を掴み、引きずるようにして星矢達の元へ行きます。

 

 「ペガサスよ……よくもやってくれたな」

 

 「ポセイドン!」

 

 「あ……お、お母様!!」

 

 「沙織……」

 

 星矢と沙織を見つめているとポセイドンは沙織に話しかけました。

 

 「なんだ、アテナよ。人間を、この者を母と呼ぶのだな?」

 

 「彼女を、彼女を離してください。ポセイドン」

 

 「嫌だ、と言ったら?」

 

 「彼女は確かに私の従者です!ですが、貴女の関心を引く様な人ではありません!離してあげて下さい!」

 

 その言葉を聞いたポセイドンはニヤリと笑い

 

 「なんだ?まだ気付いていないのか?」

 

 「何に気付いていないというのです?」

 

 沙織はポセイドンを見つめ、本当に何の事なのか分からずに困惑を隠せない様です。

 

 「止めなさい、ポセイドン。アテナを惑わすのは」

 

 「ふふふ、仕方ない事だったな。貴女も先ほど気付いて覚醒したばかりだった……」

 

 「ど、どういう事だ?」

 

 「…………」

 

 星矢は更に困惑し、”アテナ”は私とポセイドンのやり取りをみて、成り行きを見守っていました。

 そしてはっきりとポセイドンは言ったのです。

 

 「アテナよ。どうやら貴女は無意識のうちに気が付いていたようだな。この女性こそが貴女の”母”であると」

 

 「な!?」

 

 「…………」

 

 「そう、この女性こそがゼウスの最初の妻にして、子供を身籠った時、もしそれが男児であればゼウスの地位を脅かす存在だと予言された。それを阻止する為にゼウスによって飲み込まれはしたが、体内で守り、”娘”を外へ出した。だが、己は残り、ゼウスに知恵を授け続けた。よくゼウスの体内から出て来れたな?」

 

 「そ、それってつまり……」

 

 「…………っ」

 

 

 

 

 「こう呼んだ方が良いか?”知恵の女神メティス”よ」

 

 

 

 

 

 




ついに真名の正体が分かりましたね。
この答えにたどり着いた人は何人いるのでしょう?
え?ほとんどの人?むしろ全員?おおぅふ。
バレバレだったよね……(´;ω;`)
では!次回にはどの黄金聖闘士が来たかが分かる回になるハズです!
次回をお待ちください!
どうか生暖かく見守ってください!お願いします!
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