鋼鉄のブルーウォーリアー   作:加賀翔太

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はーい、元ル級の優花です!

私たち深海棲艦はいま鎮守府にお邪魔しています。

この前言ってた平和な戦争の第1回目もやったりするよ。

えーと、あとは何かあったかなぁ・・・

そうだ!実は私たち以外にも艦娘サイドと仲良くなりたいって子たちが・・・

え、もう終わり!?そ、それではどうぞ!


3人×3人

パチン、パチンとプラスチック同士がぶつかり合う音がする。

 

それ以外には、空調の音すらも聞こえない静かな鎮守府。

 

別に人がいないわけではない。むしろ人数は普段より多い。

 

「ふーっ」

 

と、深呼吸する音が聞こえてくる。そして再び音が鳴り出す。

 

「ふむ・・」

 

先ほどの深呼吸の主とは別の声が聞こえる。一体何をしているのやら・・・

 

こっちはあの後の対応でロクに寝れてないというのに。

 

どうやら音は奥の和室からしているらしい。

 

怒鳴り込んで文句の一つや二つ言っても構わないだろう。

 

少し早足になり、和室へと向かう。

 

「さっきからぱちぱちうるせぇ!何やってんだ!」

 

ふすまを開けて怒鳴りつける。そこには、将棋盤を挟んで座る加賀と優花がいた。

 

「やぁ、ただいま戦闘中さ」

 

顔は前を向いたまま、優花が答える。

 

「むっ、ここでそうきますか・・・」

 

加賀は俺のことなど意に介さず、ああでもない、こうでもない、とうんうん唸りながら盤面とにらめっこしている。

 

「これが、お前さんの言ってた平和な戦争なのか?」

 

「そうだよ、将棋で死人は出ないからね」

 

「ポプテ〇ピックだと将棋してる最中に爆発とかしてましたけど」

 

やっと手を見つけた加賀がそんな事を言う。

 

「え、なにそれは・・・」

 

まるで訳が分からない、という顔をしながら加賀の駒をとる優花。

 

「ウェッ!?」

 

予想外だったのだろう、女の子が出してはいけないような声で驚く加賀。

 

「フフフ・・・投降する?」

 

「まだ負けてません・・・」

 

また唸りながら盤面とのにらめっこが始まった。

 

「こう・・・こう・・・こう・・・」

 

膝に手を置き、上半身を前後させる。

 

「ここです!」

 

思いっきり駒を盤上に叩き付ける。バチーン!という音が響き渡る。

 

「そんなもので私が倒せるか!」

 

速攻で返されてうなだれる加賀。

 

「負けました」

 

「うん、見てたから知ってるんだけどね」

 

「やりました」

 

「あ、それ私のセリフ!」

 

というか、こいつらいつの間にこんなに仲良くなったんだ・・・?

 

「時間も時間だし、お昼ごはん一緒にどうですか?」

 

加賀がこちらに向けてそう問いかける。

 

この誘いを断る義理はない。ちょうど昼はどうしようか悩んでいたから、渡りに船という奴だろう。

 

「そういえば、他の深海メンバーは?」

 

廊下を3人で歩いていたが、誰も見当たらなかったため尋ねてみる。

 

「多分鎮守府内を探索でもしてるんじゃない?なんだったら呼ぶけど」

 

「いや、大丈夫だ。うちの奴らもいないのは少し気になるが」

 

他愛ない話をしているうちに、食堂に到着する。

 

そこには、空母ヲ級と大鳳、そして瑞鶴がいた。

 

「空母がたむろってるね」

 

「まぁ、ここの空母率は異常なくらい高いですから」

 

「多分2人に1人が空母とかだよな」

 

4人掛けの席に座ると、隣が加賀で正面が優花というような形になった。

 

「俺は日替わり定食で」

 

お冷を持ってきた店員に注文をする。

 

「私、野菜マシマシニンニクカラメ!!」

 

「いや、そういう店じゃねぇから」

 

「冗談だよ、私も日替わり定食で」

 

「私はサイコロステーキとカレーライスとハンバーグとから揚げと・・」

 

「冗談だろ・・・?」

 

だが、加賀はきょとんと首をかしげている。こいつ・・・本気だ。

 

まるで呪文のような長さの注文が終わり、水を飲み一息つく。

 

「空母ってのは万国共通で大食いなんだね・・・」

 

苦笑いしながら優花がヲ級のほうを見ながら言う。

 

あちらの卓にも、3人でいるとは思えないレベルの料理が並べられている。

 

「・・・しまった」

 

「どうしたの?」

 

「ポテトを頼み忘れました」

 

「もう・・・いいだろ?」

 

「加賀はよくその体型をキープできてるよね」

 

 

 

「・・・今暇?」

 

俺の隣のブラックホールに呆れつつ、料理を待っているとヲ級が話しかけて来た。

 

「暇だが、どうした?」

 

「ヲ級だといっぱいいるから、固有名詞がほしい・・・」

 

「・・・それをなぜ俺に?」

 

「優花のネーミングセンスが壊滅的だから?」

 

「そんなひどいかなぁ?」

 

首をかしげる優花を見ながら、ヲ級はジト目で続けた。

 

「ヲ級だからキューちゃんって呼ばれてたことがある」

 

「ないな」「ないですね」「私はアザラシじゃない・・・」

 

「ひどい!?」

 

まぁ、確かに名前は大事だ。現にヲ級は二人いる。識別できたほうが便利だ。

 

「そうだなぁ・・・」

 

まさかそんな大役が回ってくるとは思ってもみなかった。

 

こういうのは何かで統一したほうがいいな。花の名前で行こう。

 

「桜はどうだろう」

 

「桜・・・いい名前だね。ありがとうパパ」

 

喜んでもらえてよかっ・・・

 

 

「ぱぱ?」

 

「名付け親だからパパ、なにかもんだいある?」

 

「その呼び方はいろいろまずい気が・・・」

 

「細かいこと気にしてたら禿げるよパパ」

 

「まだフサフサじゃ!」

 

大体、俺はまだ24歳のピチピチの・・・いや、ピチピチではないがそれなりに若いはずだ。

 

そんなことを考えていると、いつの間にか反対側に移っていた加賀が優花とこそこそ話していた。

 

が、声は丸聞こえだった。

 

「パパですって。いかがわしいわね」

 

「ちょっと引くかも・・・」

 

「昔駆逐艦の娘にも・・・」

 

「ロリコン野郎だったんだ・・・」

 

「お前らそれ以上はやめろ。全部聞こえてるからな」

 

ジーっと見てくる2人の視線の先には、俺の腕に抱きつく桜の姿があった。

 

なんか言うのも疲れた、もうパパでいいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

「深海棲艦・・・艤装はどうなってるんでしょうねぇ・・・」

 

「来るときはつけてなかったわよね?」

 

「ちょっと1人拉致・・・招き入れて・・・」

 

「犯罪沙汰はやめてよね?」

 

「ははは、分かってますよ」

 

「ホントかなぁ・・・」

 

そんな彼らを見つめる、2つの謎の影があった。

 




過去編も終わり、平和な戦争がはじまります。

そしてそんな彼らを見つめる二つの影・・・」一体誰なんだろうなぁ(すっとぼけ)

ちなみに橘さんではないです。

次回はこの鎮守府のメンバー全員を紹介できればなぁと思っています。
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