ポーラです。これやったらワイン飲み放題なんですよね。頑張りま~す。
さて、今回は深海の皆さんがエベレストの空気並みに薄いです。仕方ないですね。
私としては一緒にお酒飲みたいんですけど、誰も飲まないんですよね。さみしいです。
もういいですか?やったぁ♪
ワインワイン~♪
・・・これ、フ〇ンタじゃん・・・
「ユニコーン、消しゴム」
「一角消去」
「よし、入って」
「あら。私が最後?」
「いや、今日はあの人も呼んでる」
「・・・本気なのね」
「勿論」
「・・・楽しくなりそうね」
「ハム太郎は今日も元気だね・・・うふふ・・」
「パ・・・提督があまりの仕事量からか現実逃避してる」
現実逃避?何言ってるんだ、ハム太郎はここにいるじゃないか。
そうだろ?ハム太郎。
・・・なんで何も言わないんだ?お願いだから返事をしてよ・・・
「・・・はっ、俺はいったい何を」
いつのまにか寝ていたのだろうか。
連日のように徹夜をしていたからか、ここ最近意識が曖昧だ。
「パパ、寝たほうがいいよ?」
「心配してくれてありがとう山風。だけどパパって・・・」
「夢のお告げでキャラを立てるにはこれしかないって・・・」
「メタい・・・」
これ以上自分のことをパパと呼ぶ娘が増えれば、怪しい施設に連れ去られ、ナニカサレソウな勢いだ。
「山風、悪いんだけどパパってのは・・・」
「何?あの子はよくてあたしは駄目なわけ?」
ハイライトが消えた目でこちらを見上げる彼女に思わず恐怖する。
何か下手なことをすれば、命はない。そんな事さえ思わせるほどのオーラを纏っていた。
「ねぇ、なんで私は駄目なの?」
山風は後ろから頭を抱きしめるような形になり、首の前で腕を組んだ。
後頭部にやわらかい何かの感触が伝わってくる。
「や、山風?あたってるんだけど・・・」
「当ててるんだよ?鈍感なパパにはわかんなかったかな」
「それってどういう・・・うっ」
首にかかっている手の幅が狭くなり、少し息苦しくなる。
山風の頭が右耳の隣に来る。
「ふーっ」
耳に息を吹きかけられ、体の力が緩む。
「・・・今日はおしまい」
山風が飛ぶように離れる。
「き、急にどうしたんだ?」
しゃがみ込んだ彼女の顔は、まるでリンゴのように真っ赤だった。
「恥ずかしくなっちゃって・・・」
「恥ずかしくなっちゃったか・・・」
「変にキャラつけなきゃよかった・・・」
この状態では、しばらく再起不能だろう。今のうちに仕事を進めなければ・・・
「お、終わった・・・」
そういうと机に倒れこみ、煙草を口にくわえて火をつける。
健康には間違いなく悪影響な煙をあえて一気に吸い、わざとむせてみる。
長かった戦いにもついに終止符が打たれた。これで休める。
1週間くらいどこかに旅行にでも行こうか。
そんなことを考えながら、2本目の煙草に手を伸ばす。
が、生憎そこに煙草は1本もなかった。
「17時か・・・まだ夕食まで余裕あるし出るか」
この鎮守府は地方にあるため、近くに店はほとんどない。
車で5分ほど行ったところにコンビニがあるくらいだ。
財布やカギなど必要なものを準備し、いつの間にか足元で眠っていた山風を揺り起こす。
「んう・・・なに・・・?」
「コンビニ行くけど、一緒に行くか?」
「いく・・・」
半分つぶれた目をこすりながら、山風が立ち上がる。
そして俺の前に手を出してきた。
「手、繋ごう・・・」
その手を握り、車へと移動する。門番に挨拶をし、外出する意を伝える。
門番はニヤニヤしながら門を開けてくれた。
車に乗り、エンジンをかける。山風は隣でキョロキョロしている。
車を発進させる。隣をちらりと見ると、山風は窓の外の海を眺めていた。
土地が広いためか、やけに広い駐車場に車が3台ほど止まっている。
「らっしゃーせー」いまいちやる気のない声が店内に響く。
「パパ、あの店員さんどこかで見たことない?」
「ポーラ!?何してんの??」
「お~、提督に山風さん。」
「公務員は副業禁止だぞ?」
「海外艦は、1年間は派遣扱いだから大丈夫なんですよ~」
大方、酒の飲みすぎで金欠なんだろう。
派遣は給料が正規の70%ぐらいだったし、今回は見なかったことにしよう
「パパ、これ食べたい」
「つまみ系ばっかりだな・・・」
「駄目?」
「今日は気分がいいから構わんよ」
「じゃ、提督。私は赤ワインでお願いしま~す」
「お前には言ってないぞ」
酒やつまみをかごに入れ、店内をぐるりと見て回る。あとは煙草だけだ。
「えーと、これと、あれとそれと、あとワイン」
「ワインキャンセルで。あと35番」
「提督こんなの吸ってたんだ~」
ワインをよけて、袋詰めをするポーラ。
「んーっと、5800円です」
「じゃあ1万からで」
「ありがとうございまーす」
機械から出てきたお釣りを手渡しされる。その時にキュッと握られる。
これ勘違いする人出てきそうだな。
そう思いながらポーラを見ていると、不思議そうに首をかしげた後で思い出したようにくじの入った箱を出してきた。
「わすれてました~、8回どうぞ」
「パパ、引いてもいい?」
「おう、いいぞ」
「パパって呼ばせてるなんて、ドン引きです」
「嫌違うから、呼ばせてないよ」
「めくるの?」
「そうそう、ここからぺりぺりと」
「そっちから振ってきて無視はひどくない?」
ため息をつきながら、袋の中の煙草を胸ポケットに入れる。
こういうくじで当たったことがないので、あえて自分で引かなかった。
しかし、残り1枚の時点で全部はずれなので、大して変わらなかったな。
「最後の1枚・・・」
山風がぺりぺりと最後1枚をめくる。
「温泉旅行ペアチケット大当たりですね~」
「そんなん入ってるの!?」
「はいどうぞ~」
「あ、ありがとう」
「山風えらいぞ」
頭をなでると、嬉しそうにくっついてきた。
「どうしよう・・・」
先ほどとは打って変わって、今俺は非常に悩んでいた。
そう、ペアチケットの相方だ。
当てたのだからと山風を誘ったのだが、丁度用事があるという。
そのため、悩んでいるのだ。
「加賀、温泉とか好きか?」
「?えぇ、好きだけど」
結局、一番付き合いの長い加賀を誘うことにした。
「実はここにペアチケットがあってな。お前さえよければ一緒にどうだ?」
「・・・私でいいんですか?」
「お前しかいなくてな」
「・・・ッ行きます!」
「お、おお。出発は明後日だから、準備しておけよ?」
「わかりました。では失礼します」
「パパってホント、鈍感なくせに人をその気にさせるよね」
「うぉっ、山風!?いたのか」
「いたよ。それより、加賀をがっかりさせないように気を付けてね」
「?どういうことだ」
「まあわからないよね。自分で考えてみたら?」
そういうと山風は、静かに部屋から出て行った。
「提督と・・・温泉・・・ふふっ」
ついつい頬が緩んでしまう。あのにぶちんにもやっと私の気持ちが通じたのだろうか。
長年コツコツやってきた甲斐があった。
まさかこの後あんなことにはなるとはつゆ知らず、私は暢気にキャリーケースに荷物を詰めていた。
私が艦これを始めたきっかけは加賀さんでした。
それから2年、ずっと最推しです。
加賀さんは表情こそ少ないですが、感情豊かで年相応って感じがいいんですよね。
さて本編ですが、このまま行けば次回新しい深海の娘が出ます。
ヒントは戦艦です。では、また次回。