『365日の灯』   作:なうし

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第1話『運命の悪戯』

俺の名前は芝崎悠仁。この春に4年制の楠美大学に入学した者である。

俺がこの大学を選び入学したのには2つ理由がある。

1つは俺の夢が警察官になる事。この大学は公務員科があり1年生の時は公務員の専門的な知識を学び試験に合格して無事に2年生になれば自分が公務員の中でもなりたい職業を自由に選び三年生まで学ぶ事ができる。4年生からは公務員試験に受かるためのテスト問題を解いたりして自分の力をつける時期になる。それらを踏まえて入学する事を決意した。他にも音楽科、芸術科とあるが俺には縁のない科である。

 

余談は置いて2つ目の理由は自分の趣味を楽しむ為である。

俺は自分で言うのはおかしいがルックスは良い方だと思っている。

だから、今時の流行に乗る人間だと思われがちだがそれは誤りである。

俺の趣味は今ハマっているアイドルを追う事である。今年はそのアイドルのライブを全通する野望を計画している。

きっかけは友人の家でライブ映像を無理矢理見させられて最初は馬鹿にしていたが見ていくうちに彼女達の歌やダンスのパフォーマンス魅了された事で今に至る。そのアイドルは去年の夏に活動を開始してメンバーの数は18人と意外と多いグループだった。

俺がハマったのは年明けの日だった。そこから勧めてくれた友人と共にライブに行き本格的に追う事を決意しセンター試験への勉強へのモチベとなった。

これが俺が楠美大学に入学した理由である。

 

そんな俺にもあの女性に出会う事で運命が変わる事をまだ俺は知らずに大学生活を過ごしていた。

 

大学に入学して2週間経ち勉強は順調に進んでいて友達も少数ながらできた。きっかけはこの大学で同じ趣味の人を見つけてライブに一緒に行き共に推しへの愛を叫んだり感動する曲や推しのファンに向けての言葉などで共に泣いてライブ終わりには何処の店に5人で行きライブの良かった部分や自分が推しているキャストへの愛を語り仲良くなった。

俺はこの時間が充実していて好きだった。

 

それから5月まで時は経ち俺は運命の悪戯で彼女に出会う。

 

いつも通り授業を終えて友達と楽しく話し、校門を出て別れの挨拶をしそれぞれの家へと歩いて帰った。

それから150m先の下り坂の道で教科書を落としてしまい拾っている女子大生を発見した。最初は無視をして帰ろうと思ったが彼女が拾うのに苦労していたので手伝う事にした。

俺は教科書を拾いまとめて彼女に渡した。彼女の方は俺に教科書を渡されて最初はびっくりして焦っていたが

『ありがとうございます!』と言ってくれた。

 

俺はその美しい声を聞いただけで彼女に惚れそうになったが何とか我に返り『いえいえ、気にせずに!』と返答した。

 

そして、俺と彼女はお互い挨拶した後に帰った。

 

俺は内心は(良い事をしたわ〜)と思って少し微笑みアパートに帰った。いつも通り、昼寝を作った後にアニメを夜まで鑑賞して風呂に入り夜飯を食べて寝た。だがその日は簡単に寝付けずにいた。今日出会った彼女が気になって仕方なかったからである。

 

そして次の日の朝、俺は推しのソロ曲のアラームで8時に起きパンを食べて私服に着替えて大学に歩いて向かった。

その道の最中に昨日の女子大生と出会った。向こうは俺に気づいたみたく頭を下げてきた。俺も反射的に頭を下げて返した。

 

『昨日はありがとうございました。』と再びお礼を言われた。

 

『気にしなくて良いですよ!あ、貴方もこれから学校に行くんですか?』と俺は勢いで質問した。

 

『はい、その先にある楠美大学に。』と彼女は答えた。

 

俺は驚いた。まさか同じ学校だったとは!

 

『俺も同じく楠美大学に向かっている最中です!まさか同じ学校だったとは』と俺は笑いながら話した。

 

彼女もそれを聞いて驚いていた。

『まさか、同じ学校の人だったとは思いませんでした。』と彼女は言った。

 

『因みに学科は何を受けてるんですか?』と俺は聞き彼女は『音楽科で音楽の先生になる為に勉強しています!私、歌ったりピアノ弾くのが好きなので!』と答えてくれた。

 

『そうだったんですね!俺は公務員科です!警察官になるのが夢で叶える為に入学しました!』と返答した。

 

それから学校に着くまで俺たちはお互いの夢を楽しく話し合った。

俺はこの時間もまた幸せの1つになった。

そして、学校に着き俺たちは校門に入りそれぞれの学科の教室に向かった。

『またね!』と言われて俺も『またね!』と言おうとしたが1つ確認したい事があったので彼女に質問した。

 

『所で貴方の事を何と呼んだら良いですか?』と質問した。

 

彼女は『私の事は灯と呼んでください』と俺に言ってくれた。

 

『分かった!俺の事は悠仁と呼んでくれ!』と言い彼女は微笑みながら頷いてくれた。

俺にとってその笑顔は灯を照らす暖かい笑みだった。

彼女は教室へと向かって姿を消した。

 

俺はこの時は運命の悪戯と神様に感謝をした。

 

『灯か』と呟き俺は教室に入った。

そして、灯とのこの出会いから俺の思い描く事がなかったシナリオが今、誕生した。

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