アークエンジェルが召集して、約10時間後にエウクレイデスが合流。目標の海底基地に近づき
「あそこが、敵のMS生産拠点になります」
『……スキャンした限りだと、相当広大そうね……大規模ね』
エウクレイデスが、スキャンしたデータを送ってきたのだが、確かに中には二隻も余裕で入れる広大なスペースがある。
「付近にある採掘の形跡のある鉱脈、海底火山にある熱発電……それらを考えて、MS生産拠点と判断しました」
アークエンジェルがそう言うと、モニターにそれらの画像が表示された。確かに、鉱脈には採掘された痕跡と、火山には発電機らしい機械がある。
それらを考えたら、MS生産拠点と考えるのは当然の帰結だった。
「これより、あの生産拠点を攻略し、可能ならば生産拠点を確保します! かの世界から来た悪意達に、この世界を生きる者達を好きにさせる訳にはいきません! 各員の奮戦を期待します! 作戦開始!!」
アークエンジェルが作戦の開始を宣言すると、アークエンジェルとエウクレイデスは戦闘態勢に入った。
まずは艦橋が戦闘ブリッジに切り替わり、続いて艦の全武装が解放された。
「目標、敵拠点の周辺に展開しているMS及び深海艦隊! 攻撃開始!!」
「攻撃目標、敵MS及び深海艦隊! 対MS、対艦魚雷発射! 続いて、バリアント
副長妖精の指示の直後、アークエンジェルとエウクレイデスから次々と魚雷が放たれ、次にアークエンジェルのリニアカノンが発射された。
突然の攻撃に展開していたMSと深海艦隊の回避が遅れ、次々と被弾し、文字通り海の藻屑になっていく。
しかし、スピリッツの手は止まらない。
「艦隊、微速前進! MS隊、出撃!」
二隻の艦底部のハッチが開き、そこから次々とスピリッツのMS隊が出撃を始めた。海中での移動と戦闘用に、機体各所にハイドロスラスターを装着し、更にランサーダート発射装置を携行している。
『敵の規模が、あれだけな訳がない……恐らく……』
フェニックスがそこまで言った時、拠点から次々とMS隊が出てきた。機種は、ザクマリナー、カプールやゼー・ズールが出てきた。
『ゼー・ズール!?』
『今まで確認してなかった機体だ……油断するな、殺るぞ!』
『了解!!』
フェニックスの号令に従い、スピリッツは戦闘機動を始めた。それは相手も同じで、戦闘機動を開始。
そして、激突した。先に攻撃を仕掛けたのは、相手からだった。
カプールが胴体の装甲を開き、魚雷を発射した。
しかし、その程度で慌てるスピリッツではない。
フェニックスはビームライフルの収束値を限界まで引き上げて、発射した。
ビームの収束値を上げることで、消費するエネルギーの上昇とビームが細くなるが、水中でビームライフルが使えるようになるのだ。
連射したビームで、次々と魚雷を迎撃。
その爆発で相手のソナーが効かなくなり、見失っている間に一気に接近し、ビームサーベルの柄をザクマリナーに押し付けた直後に、ビームサーベルを出力し、胸部を突き刺した。
水中では酷く運用が難しくなるビームだが、運用の仕方が無い訳ではないのだ。
ビームライフルは収束値を上げ、ビームサーベルは相手に押し付けた状態で出力する。そうすることで、運用を可能にしているのだ。
しかし、それを行うとしたら生半可な技術では実行は難しい。
『油断せず、一気に削れ!』
『了解!』
そこから、蹂躙が始まった。エピオンは熱してはいないがヒートロッドで相手を捕まえると、一気に引き寄せてビームサーベルで腰から両断。
ミコトガンダムは両手の刀で、次々と接近してきた敵機を切り捨てていく。圧倒的蹂躙に、敵はスピリッツを止められないでいた。
確実に敵を撃破しながら、基地に接近するスピリッツ。
その時、基地の入り口のシャッターが降り始めた。恐らく、防爆・耐熱対弾装甲のシャッターだろう。完全に降りたら、いくらスピリッツでも破砕突破するのは簡単ではない。
だが
『行け! XXXX!』
『おう!』
フレスベルグの指示を受けて、XXXXが一気に敵MS隊の防衛線を突破し、シャッターに近づき
『ここだ!!』
と入り口上部に、GNビームサーベルの柄を当てて、一気に刀身を伸ばした。伸ばした刀身は易々と岩肌を貫通し、中の様々な機構を破壊した。
すると、シャッターの動きが止まった。
『トライアド隊、ジェミニ隊、リトル隊、先に行け!』
『了解! 突入します!』
フェニックスの指示を受けて、三隊が突入した。
そして、基地攻略作戦は佳境に入る。