いじめられっ子はインクの悪魔と共に嗤う   作:火壁

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本命の方でアンケートとったくせに欲望に忠実なクソ作者がいるらしい。←

なんか最近スッキリしない日が続き、スッキリする為にこんなの書きました(サイコパス)。暇つぶしにでも読んで行ってください。


少年は悪魔と契約する

人間なんて大嫌いだ。

 

欲望に忠実でそのためなら他者なんて平気で陥れ、よってたかって嬲り続ける。それで僕はずっと一人だった。

 

僕の両親も魔獣討伐戦に駆り出されてそのまま戦死した。その戦いで出た利益は貴族が独占した。

 

学校の連中もいつも僕を虐めて笑う。周りの奴も笑うだけで助けようともしない。助けてくれる人がいてもその人が理由で更に殴られる。

 

こんな世界なんであるんだろう。魔王の方が人道的とかいうオチじゃないだろうか。

 

ああ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな世界、消えてしまえばいいのに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王国王都

 

聖ジョーイ魔闘学園

 

僕の名前は”アンク・アンジュ”この学園の生徒……だけど落ちこぼれで、皆から嫌われてる。それで今日は僕にとって良くない日。

 

「皆さん、今日は王都で各産業について社会見学を行います。各自で好きなところに赴き、そこで学んだことをレポートにまとめてください。時間は午後5時までです。それまでにこの噴水広場に集合ですので遅れないように。では一時解散です」

 

今日は魔闘学校、聖ジョーイ学園1年の社会見学会。王都で興っている産業の中から一つを選んで、そこで学んだことをレポートにまとめるんだけど、

 

「おや~これはボッチで落ちこぼれのアンク君じゃあないか~。これからどこいくんだい?何なら俺たちも連れていってくれよお~」

 

いつも僕を苛める4人組、ジラーニ、デジール、ティペッシュ、そしてドムだ。なんでいつも絡んでくるのかなあ。こういう感じで苛めグループが僕を目の敵にする。1人だからなおさら狙いやすい。

 

「やめておけよジラーニ。そんな奴といたら落ちこぼれがうつっちまうよw」

 

「そうだな~こんなゴミ、相手するだけ損かw……おい、いい加減サリアに付きまとうな。お前うぜえんだよ。それ自覚してんの? サリアだって迷惑してるって気づかないのかなあ? そんなこともわかんないんでちゅかあ~?」

 

「ぼ、僕が付きまとってるわけじゃ」ドゴォ「うぐう!」

 

「あのね、言い訳はいらないのよ。俺は寛大にもお前がサリアに関わらなけりゃいいだけって言ってんじゃん。そうすりゃ皆ハッピー。お前は皆にとって悪そのものなんだよ。だからよ、頼むわ。もう二度とその面見せんな!!」ドガッ

 

「ぐうっ……ゴホッ……ゴホッ」

 

「うわっきったねえ! ふざけんじゃねえよ!」ドガッ

 

「まあまあ、その辺にしとけよ。おい、俺が言いたい事は大体ジラーニと一緒だ。サリアに近づくな。あいつは俺の女なんだからな」

 

ドムが僕の髪を鷲掴みにしながら言う。見向きもされてない奴が何言ってんだか。

 

「なんだその目は。まあいいさ。これに懲りたらもう近づかないこった。これは忠告なんだから俺たちに感謝しろよ? これはお前のためなんだからな」

 

そういい捨てると笑いながら歩いていった。眼鏡は無事なようだ。無事だからよかったけど、割れたらどうするつもりだったんだ。いや、あいつらはそんなこと考えないか。

 

すると向こうから、

 

「また派手にやられたわね。怪我は大丈夫?」

 

さっきあいつらの口から出てきた”サリア・アモロソ”。才色兼備、文武両道とは彼女のことを言うのだろう。唯一の彼女の汚点と言えば、僕と幼馴染ってところかな。それ程彼女は完璧なんだ。

 

「いつものことだよ。大丈夫だから」

 

「でもたまにはやり返しなさいよ。こっちが見てて気分が悪いわ」

 

「無理だよ。あっちの方が強いし、僕じゃ勝てない。それよりサリア。やっぱり僕に関わらない方がいいって」

 

「なんでよ」

 

「だって何をやらせても完璧なサリアに僕みたいな落ちこぼれが一緒にいたらサリアが変な目で見られちゃうよ」

 

「そんなこと気にする暇があるなら少しでも魔法の訓練でもしなさい。落ちこぼれって自覚があるならなおさらよ。今日だってこっちに来ないで訓練するべきだっていうのに。じゃ、私は行くから」

 

そう言うだけ言ってサリアはさっさと行ってしまった。結局何がしたかったんだろう。

 

「何だよ。何が楽しくって皆して僕を苛めるんだよ。僕だって好きでこうなったわけじゃないのに」

 

目に浮かぶ涙を拭って、僕は見学先に向かった。

 

 

 

 

 

 

「よし、行ったな。行くぞ」

 

「おし。でもなんでこんな周りくどいことするんだ? 普通にボコせばいいじゃんよ」

 

「わかってねえな。あいつはたとえ腕折ってもサリアにくっ付いたまんまだ。サリアに付く悪い虫は文字通り駆除しないとな」

 

「おっほお~悪い顔してんねえ! まああいつには悪いけど、これも俺たちがサリアと付き合うようになるためと思って退場してもらおうかねえ」

 

「「ヒッヒッヒッヒ/クックックックック」」

 

「アンクゥ、お前は皆の邪魔なんだよ。お前がいるからサリアと喋ることだってできねえ。悪いけど消えてくれ。それが、皆のためなんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見学先 インク工場

 

「いや~まさか学園から見学者が来てくれるなんてなあ! 来てくれてありがとうね!」

 

僕は王都のインク工房に来てる。インクはいい。書物を書くのには全てインクを必要とする。その黒の液体は沢山の物語を紡ぎ、記録を残し、それはこれからも続いていくのだろう。その工房を見ることは密かな憧れだったのだ。

 

「はい。見学の許可をくださり、ありがとうございます」

 

「いいんだよ。学園から見学に来てくれたってだけで嬉しくなる。自分のとこのものに箔がつくからね。じゃあさっそくだけど案内するよ」

 

そうして工房の見学が始まった。僕は中の機械に胸を躍らせっぱなしだ。

 

「そういえば、なんで見学先がここなんだい? 学園の生徒なら魔導書館とか色々あるだろうに」

 

「インクって物事を書くために必要じゃないですか。この黒の液体はこの世の全部を記すなんてロマンだと思うんです。そんなインクをつくる工房を見るのがちょっと憧れだったりするんですよ」

 

「はっはっは! そりゃいい! じゃあとことん見せてやらないとな!」

 

こうして色々な所を見せてもらい、本当に充実した時間だった。この時間は皆のことを忘れることが出来た。

 

「よーし、これで見せるとこは大体全部だよ。わかってもらえたかな?」

 

「はい! ただこれを基にレポートを作らないといけないのでもう少し見ていたいんですがいいですか?」

 

「いいよいいよ。じっくり見てって立派なレポートつくってな!」

 

「はい!」

 

工房主のおじさんから許可を貰って、僕は工房で見学を続ける。

 

 

 

 

「これが確かインクを溜める機械か……この中にインクが沢山詰まってるってすごいなあ」

 

僕は工房の奥に鎮座するインク貯蔵機を見ている。それは正しく壮観で、いつまで見ても飽きない代物だ。

 

「王都にしかないっていうけど、これが国中にできるってなると一体いくらかかるんだろう。それよりこれはどうやって動くのかな? 魔導回路が通っている感じもしないし、となると地下水道のポンプを応用してるのかな? でも貯蔵箇所がわかんないや」

 

そうやって僕が思案していると、

 

「あっれえ~。誰かと思えばアンク君じゃないか~さっきぶりだねえ~」

 

振り返ったら今朝の4人組がいた。なんで!? ここには絶対来ないって思ってたのに!

 

「実を言うとね~、アンク君。君にお別れを言おうと思って来たんだ~」

 

? 何を言っているんだ? 僕は引っ越しの予定も無いし、彼らが引っ越すのか? でもそんなこと僕に言う奴らじゃないし

 

「もう鈍くさいなあ~。君が死ぬからさよならってことだよ!」

 

「……え?」

 

僕が呆気にとられていると、ドムが前に出てきた

 

「俺たちは、お前が前からうざいって思ってたんだ。落ちこぼれのくせにサリアにいつもいつも助けられてよお、恥ずかしいって思わないわけ? 男が女に助けられてさ。それにお前は腕を切り落としても離れねえってわかった。だからここで事故にあってもらう。心配すんな。サリアは俺たちが可愛がってやるよ」

 

気持ち悪い笑みを浮かべてドムが僕を睨みつける。そんなことよりサリアをどうするって? お前たちは見向きもされてないのに大層な自信だ。

 

「……やっぱりその目は気に入らねえ。よーしわかった! そんなに俺たちに逆らうってなら、このおっさんもやっちまっていいな!」

 

「!!」

 

そこには工房主のおじさんが顔に痣をつくって倒れていた。

 

「なんで……なんでなんだよ! 僕1人を狙えばいいじゃないか! なんでおじさんまでこんな目にあわせるんだよ!」

 

「お前やっぱわかってねえな。こいつはお前のせいで死ぬんだよ! お前が逆らわなけりゃ死ぬこともなかったのになあ! ま、恨むんならアンクを恨めよおっさん!」

 

ヒャハハハハハハ!

 

残りの3人が汚い笑い声をあげる。

 

「おじさん。おじさん!」

 

「あ、アンク君。君は悪くない。悪いのは全部こいつらだ。君が気に病むことはないよ」

 

「おじさん……」

 

「んだと……ただの平民風情が! 魔闘師様に向かって大層な口きくじゃねえか! そうかい、そんなに死にたいなら殺してやるよ!」

 

ドムの手に青のオーラが集中する。

 

「死ね!」

 

ズシャッ

 

「ぐふっ……」ドサ

 

おじさんは血だまりの中で数回痙攣してそのまま動かなくなった。

 

「ああ、あああああああ、おじさん。おじさあああああああああああああああああああんん!!!」

 

「はっはっはっは!! あ~あ、死んじゃった。お前のせいだぞアンク。お前が言う事を聞いておけばこんなことにはならなかったのに。さて、次はお前が死ぬ番だ。まあお前はここを爆発して殺せばいい。爆発事故ってんなら俺たちに容疑はかからねえ。んじゃ、バイバイアンク君」

 

ドムたちは僕をインク貯蔵機に拘束して逃げるように去っていった。

 

「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!待てえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」

 

 

あいつらが工房を出てから所々から火が回ってきた。

 

「くそ! やっぱり僕はいない方がよかったんだ……ううっ、おじさん、ごめんなさい」

 

動かなくなったおじさんに謝る。でも涙が止まらなくて声がうわずる。

 

「なんで、なんでここまでできるんだよ……ふざけんな……クソッタレ」

 

そして視界が白ける。爆発したのかな。  まあもう関係ないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あ~あ、死んじまったな。お前さん』

 

なんだ。何かが喋ってる。

 

『あんなんにやられちまって、ドンマイとしか言いようがねえな」

 

うるさい。お前に何が分かるって言うんだ。

 

『わかんねえよ。負け犬の遠吠えなんざ』

 

クソッ。何だってんだよ!

 

『まあ落ち着け。こうして話してるのはお前さんにいい話を持ち掛けに来たんだ』

 

話? ってもう死んでるのに話なんか……

 

『そうだな。だが、生き返るってなったらそうでもねえだろ?』

 

……は?

 

『お前さんの人生は言っちまえば災難の連続だった。親が死に、周囲から虐げられ、それでこれだ。俺は悪魔だが、同情だってする。だからいい話を持って来たんだ』

 

そういうと自称悪魔が軽く息を吸い、雰囲気を改めること、

 

『俺と契約しろ。そうすればお前は生き返る』

 

……? 何を言ってるんだ?第一悪魔と契約なんて

 

『おっと、そんなことを言うが言ったろ? 同情してるんだって。だから生き返らせて人生リスタートしようぜって』

 

でもそういうのって契約の代償で魂が食われたりとかあるんじゃ……?

 

『確かにそういう奴はいる。でも今回は魂を融合させて俺の力をくれてやるってことよ。だから代償はお前の魂の融合と体の共有だ。おけ?』

 

……

 

『あいつらに復讐しろとはいわねえさ。でも、幸福を掴むくらいはいいじゃねえか。あいつらには仕返しくらいしても罰は当たらねえよ』

 

……そうだけど

 

『それにサリアだっけ? あの子はどうするんだい?』

 

!?

 

『あの子はこのままだと何しでかすかわかんねえぞ。下手すれば死ぬかも』

 

な、なんでそんな事……

 

『そこは君が確かなきゃ。さあどうする? ここまで来て嫌ですってかい? 気にならないの? 彼女の気持ち』

 

……わかった。契約……するよ。

 

『そうだ! それでこそ人間! 欲望の為に、そして俺の楽しみの為に頑張ってくれ!!」

 

そういって悪魔は小さい玉になって僕の中に入っていった。

 

そうだ。君の名前は?

 

『名前? んーそうだな。と言ってももう話すこともないし必要ないんじゃないか?』

 

それでもだよ。ないなら僕が決めるけど、いいかい?

 

『構わねえよ。ほらさっさとしろ。もう時間ねえぞ』

 

そうだね……どんな力を使えるの?

 

『力? 俺はインクを操るだけだ。それでも普通の人間よか全然強いがな』

 

そうか……じゃあ”インキー”なんてどうかな。安直だけど。

 

『インキーだあ? お前ネーミングセンス皆無かよ。まあいいか。インキーな』

 

うん。よろしく、インキー!

 

『あいよ。じゃ、魂の融合を始めるぜ!』

 

そうインキーが言うと、体が中からかき混ぜられるような、不思議な感覚に襲われた。僕ともう一つの魂、インキーの魂が混ざっていく。段々と僕という感覚が消えていく。

 

僕が消えて、()が生まれる。

 

「さて、ハッピーバースデー()。今日が俺の……誕生日だ!」

 




駄文でしたがいかがだったでしょうか。これからアンク君は色々インキーの力を使って暴れていく予定です。冒頭のあれ?……なんだろ?

投稿ペースは、1~2週間に1本でしょうか……。でもアイデア出ればどんどん上げてくのでお楽しみください。

ではまた次回ー
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