地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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新しい年もギリギリ投稿になりました……(汗)
最新話です!
どうぞ!


第9話 アイテム

 アクアマリン王国への交通手段や愛鯉達とのいざこざ、そしてイッカクの対策等、面倒な問題が次々と増えていく事に、勇綺は頭を悩ませていた。

 すると……。

 

「さて、大臣よ。救世主殿達に【アレ】を渡してくれ」

 

「はい! かしこまりました!」

 

「「「アレ?」」」

 

 オドワルドが大臣に、あるものを勇綺達に渡すように命令をだす。

 命令を受けた大臣は、軽く会釈しながら王様に返事をする。

 王様と大臣のやり取りを見ていた勇綺達は、王様が先程口にしていた【アレ】という言葉に、三人は同時に首を傾げていた。

 

「使用人達よ! 入れ!!」

 

 大臣は、勇綺達の背後から見える、大きな扉の向こう側で待機している使用人達を呼び出す。

 大臣の呼び出しと共に扉が開くと、三人の美少女メイド達が姿を現す。一人目の美少女メイドは、前髪を水平に一直線に切っており、腰まで伸びた黒髪のロングヘアーで、おっとりとした雰囲気を漂わせていた。次に、二人目の美少女メイドは、金髪で腰まで伸びた髪が波打っており、全体的におとなしそうな様子である。そして、三人目の美少女メイドは、茶髪のセミロングで、クールな佇まいをしていた。三人の美少女メイド達は、無言のまま軽く会釈をした後、王様達がいる部屋へと入って行く。

 

(美少女メイドだぁ……)

 

「へぇ〜〜、ラノベに登場する美少女メイドって、本当に居るんだなぁ……」

 

(何よ! 二人とも! メイドの女の人に鼻の下を伸ばしちゃって! 全く……)

 

 勇綺と龍哉は、部屋に入ってきたメイド達を凝視していた。勇綺と龍哉も思春期の男子であり、こういった美少女メイドに目移りをしてしまうのも無理は無い。

 美少女メイドを興味津々に凝視している勇綺と龍哉に対して秋は、デレデレしている二人に冷たい視線を送っていた。

 

「使用人達よ、王様からの命令だ。救世主殿達に【アレ】を渡すのだ」

 

 大臣からの命令を受けた美少女メイド達は、指示された物を勇綺達に渡してゆく。

 

(か、可愛い……)

 

「?」

 

 勇綺は黒髪ロングヘアーのメイドから渡された品物に目もくれずに、心臓をバクバクさせながら、目の前の黒髪ロングヘアーのメイドを凝視していた。

 大臣に指示された物を救世主達に渡していた、美少女メイドの一人である黒髪ロングヘアーのメイドは、目の前にいる勇綺から視線を向けられている事に気付く。黒髪ロングヘアーのメイドは、こちらを凝視している勇綺に、視線を移そうとするが……。

 

「!?」

 

「??」

 

 目の前の黒髪ロングヘアーのメイドに見惚れていた勇綺は、彼女がこちらに視線を移そうとすると、慌てふためきながら彼女からの視線を逸らした。

 黒髪ロングヘアーのメイドは、そっぽを向いた勇綺に、ただ首を傾げるだけであった。

 

「ぷくく……」

 

「……」

 

 慌てふためいている様子の勇綺に、龍哉は必死に笑いを堪えていた。

 笑いを堪えている龍哉の隣では、秋が、慌てふためいている勇綺を凝視しながら笑みを浮かべている。だが、秋の目は全く笑っていない。しかも、背後からドス黒いオーラを出していた。

 大臣に指示された物を勇綺達に渡し終えた美少女メイド達は、王様達に軽く会釈をすると、そのまま部屋から退出して行く。

 

「茶色の袋と何かの薬かしら? それに……、金属板? 何に使うの? これ?」

 

「武器って感じじゃ無さそうだなぁ……」

 

(もしかして……、これは……)

 

 秋達がメイド達に渡された品物は、魔法陣が描かれた茶色な布製の袋と謎の透明な液体が入った小瓶、そしてB5サイズのノートと同じ大きさで、五百円硬貨が入りそうな丸いくぼみが三つと親指サイズの楕円形のくぼみが一つ付いた、銀色に輝く金属板だった。

 秋と龍哉は、メイド達に渡された品物に、当惑しながら凝視していた。

 渡された品物に当惑している秋と龍哉とは対照的に、勇綺は多くの創作物を読んだ経験によって、メイド達に渡された品物の正体に感付く。

 すると……。

 

「兵隊長! 救世主殿達に渡したアイテムについての説明をしなさい!」

 

「はいっ!!」

 

 大臣は、勇綺達の周囲で静観していた兵隊長に指示を出す。

 兵隊長は、大臣の命令に返事をした後、勇綺達の前まで移動をする。

 

「救世主殿達に渡したアイテムについての説明を、この私、兵隊長であるライノ・クラックが担当させてもらいます」

 

 兵隊長のライノは、勇綺達に軽く会釈をした後、自己紹介をする。

 

「それでは、救世主殿達に渡したアイテムについての説明を始めます」

 

 そしてライノは、勇綺達に渡したアイテムについての説明を始めた。

 

「先ずは、小瓶について話します。その小瓶の中に入っている液体は、旅の必需品【ポーション】と言います。このポーションを服用すれば、身体の傷を癒す効果があります」

 

「マジか!? RPGとかに良く登場する回復アイテムが本当にあったのかよ!!?」

 

(やっぱり、ポーションだったか……。)

 

「でも……、本当に、これを飲むだけで傷が治るのかしら……?」

 

 ライノから小瓶に入った液体、【ポーション】についての説明を聞いた龍哉は、テレビゲームの中だけの存在であった回復アイテムが、現実に存在していた事に相当驚いていた。

 ポーションが存在していた事に驚いていた龍哉とは対照的に、勇綺は、ライノからの説明を聞いても、特に驚いてはいないようである。元々、ファンタジー系の創作物の知識を持っていた勇綺は、メイド達にアイテムを渡された時からすでに、小瓶の正体や他のアイテムの正体に感付いていたのだ。だから勇綺は、ライノからの説明を聞いても、特に驚いたりはしなかったのである。

 ライノからの説明に、ノーリアクションである勇綺の後ろ側にいた秋は、ポーションの効果に疑いの目で見ていた。何故ならば秋は、ファンタジー系の創作物にあまり興味が無かった為、こういった知識は乏しく、ポーションの効能を知っても、いまいち信用できずにいたのだ。

 

「次は、この茶色の袋について説明をします」

 

「一度、ゲームに登場するポーションを、飲んでみたかったんだよな〜〜」

 

「龍哉……、あんた……。そんな怪しい薬を本当に飲む気なの……?」

 

 ライノは、次のアイテムである茶色の袋についての説明を始める。

 ライノが次のアイテムの説明を始めようとする最中、龍哉は、手に持っているポーションが入った小瓶を興味津々に見つめていた。どうやら龍哉は、RPGに登場するポーションに相当興味があったらしく、一度は飲んでみたいと思っていたようである。

 ポーションを興味津々に見つめている龍哉に、秋は、怪しい薬を飲もうとしている彼を、呆れた表情で見つめるのであった。

 




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※一部の文を修正しました

修正前:五百円硬貨が入りそうな丸いくぼみが二つと親指サイズの楕円形のくぼみが一つ付いた、銀色に輝く金属板だった。

修正後:五百円硬貨が入りそうな丸いくぼみが三つと親指サイズの楕円形のくぼみが一つ付いた、銀色に輝く金属板だった。
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