地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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はい、またギリギリ投稿です(汗)
本当に遅くてすみません……

最新話をどうぞ


第11話 ステータスプレート

 譲ってもらった世界地図を、秋がマジックポーチの中に収納すると同時に、ライノは残りのアイテムについての説明を再開する。

 

「それでは最後に、この金属板についての説明をします」

 

「「「……」」」

 

 ライノが最後のアイテムである、金属板についての説明を始めようとすると、勇綺達は彼の話に耳を傾ける。

 

「この金属板のようなアイテムは、【ステータスプレート】と言います。プレートの所有者の能力を数値化させるだけでなく、健康状態や職業、更にスキルなども確認する事ができます。他にもパーティーの登録や、モンスターのデータを記録するモンスター図鑑などの機能も付いております。これら以外にも、まだまだ色んな機能がありますので、試しながら使って見てください」

 

(ステータスやスキルを確認できるだけだじゃなく、色んな機能が付いているんだな。これは、相当高性能なアイテムだ!)

 

 ライノは、勇綺達にステータスプレートの機能について説明をしていく。

 ライノからステータスプレートについての説明を聞いていた勇綺は、ステータスプレートの高性能に驚きを隠せずにいた。

 

「それと、このステータスプレートは、身分を証明する為のアイテムでもあります。これが無いと、入国できない国や利用できない施設等がありますので、くれぐれもプレートを無くしたりしないように注意して下さい」

 

(成る程……。このステータスプレートは、身分証明書として使う事もできるのか……。他にもどんな機能があるんだろう……。はやく、使って見たいな……)

 

 更にライノは、ステータスプレートが身分証明書の役割を持っていると勇綺達に説明をする。

 ライノからの説明を聞きながら勇綺は、にやりとした表情でステータスプレートを見つめていた。おそらく勇綺は、ステータスプレートの多種多様な機能に、心が引かれているのだろう。

 

「おいっ! 兵隊長!! このプレート、何の反応もねぇぞ!? 壊れてんのか!!?」

 

「貴様の、その生意気な言葉遣いは、何とかならんのか? まぁ、良い……。ステータスプレートを起動するには、先ず、プレートの所有者登録をする必要がある。ステータスプレートに楕円形のくぼみがあるだろ? くぼみの底に指を押し当てると、プレート所有者の指紋から、体内にある魔力情報をプレートが読みとっていく。プレートに【登録完了】の文字と楕円形のくぼみの底に魔法陣が浮かび上がれば、ステータスプレートの所有者登録がされる。そして所有者登録をしたら、魔法陣が浮かび上がった楕円形のくぼみの底に、指を押し当てて【メニューオープン】と唱えると、プレートの機能についての選択項目がプレートに表示される」

 

 龍哉は、ステータスプレートが何の反応も無い事にイラついていたのか、生意気な言葉遣いでライノに、ステータスプレートについての文句を言いだす。

 龍哉の生意気な言葉遣いに、ライノは不快そうな表情を浮かべながらも、龍哉達にステータスプレートの起動させ方を説明していく。

 

「楕円形のくぼみの底に押し当てる指は、どの指でも大丈夫でしょうか?」

 

「楕円形のくぼみの底に押し当てる指は、くぼみの底に指紋を押し当てさえすれば、どの指でもプレートは、体内の魔力情報を読みとる事ができますので、人差し指や小指、足の指でも特に問題無く登録する事が可能です」

 

 楕円形のくぼみの底に押し当てる指についての質問をした勇綺は、ライノの口から、くぼみの底に押し当てる指は、指紋をくぼみの底に押し当てさえすれば、どの指でも登録が可能であると教えられる。

 

(所有者の登録方法が、現実とファンタジーが合わさった感じで面白いな……。とりあえず、親指で登録!)

 

「どの指でも登録が可能なら、小指で登録してみっか!」

 

「私は、人差し指でやってみよ」

 

 勇綺は、ステータスプレートの登録方法に心嬉しく思いながらも、プレートのくぼみの底に指を押し当てる。

 勇綺に続くように、龍哉と秋もステータスプレートの楕円形のくぼみの底に指を押し当てていく。

 すると……。

 

「「「!!!」」」

 

 勇綺達のステータスプレートに、【登録完了】の文字と楕円形のくぼみの底に魔法陣が浮かび上がる。しかも、浮かび上がった魔法陣は三人とも、それぞれ色と形が異なっていた。勇綺の魔法陣は、明るく薄い黄緑をした若草色の魔法陣。次に龍哉の魔法陣は、濃い赤色をした紅色の魔法陣。そして秋の魔法陣は、青空をイメージさせる、薄い青色をした空色の魔法陣である。

 

「これが魔法陣……? 勇綺と秋の魔法陣と比べると、色と形が違うな……」

 

「本当だ! 私達の魔法陣の色と形が、それぞれ違うわね?」

 

(僕達の魔法陣の色と形がそれぞれ違うのは、体内の魔力情報が関係しているからだろうか? 魔力情報は指紋と同じように、一人一人違うから、浮かび上がった魔法陣の色と形に、違いがでるのかもしれない……)

 

 ステータスプレートの所有者登録を完了した勇綺達は、プレートに浮かび上がった色の付いた魔法陣をお互いに見せあう。

 龍哉と秋が、お互いのステータスプレートに浮かび上がった魔法陣を見比べている最中、勇綺は、プレートに浮かび上がった魔法陣の色と形に違いがでる理由について考えていた。

 

「おっと! そうだ! 今は魔法陣よりも、ステータスプレートを起動させねぇとな。勇綺! 秋! 準備はいいか?」

 

「! うん! 僕は、準備できているよ!」

 

「あたしも、いつでもプレートを起動できる準備ができているわよ!」

 

 ステータスプレートを、起動させようとしている途中であった事を思い出した龍哉は、楕円形のくぼみの底にある魔法陣に指を押し当てた後、勇綺と秋にプレートを起動させる準備が整っているか声をかける。

 龍哉に声をかけられた勇綺と秋は、すでに楕円形のくぼみの底に浮かび上がった魔法陣に指を押し当てており、いつでもステータスプレートを起動できる準備がされていた。

 そして……。

 

「「「メニューオープン!!!!!」」」

 

 勇綺達は、プレートを起動させる為の言葉を唱える。

 

「すごい……」

 

「おおっ!? すっげぇっ!!?」

 

「!!?」

 

 プレートを起動させる言葉を唱えた勇綺達のステータスプレートには、プレートの機能についての選択項目が表示されて、三人は驚きを隠せずにいた。

 

(ライノさんが説明したとおり、ステータスやモンスター図鑑、パーティー登録の他にも、色々な機能が付いているな……。ヤバい! プレートが本当に高性能過ぎる!!)

 

 ステータスプレートに表示されている様々な機能についての選択項目を目にした勇綺は、プレートの高性能に笑みを浮かべていた。

 




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