地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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すみません!
まだ異世界に転移しません……。


プロローグ2

「お願いだ! 信じてよ!! 僕は盗んでない!!!」

 

 クラスメイト達がざわつく教室の中、勇綺は必死にリコーダー泥棒ではないと、正義と博孝に自身の無実を訴えるが……。

 

「はぁ……。まだ惚けるのかい? 仕方ない……。博孝! とりあえず成神君の机の中を調べて! その机の中は凄く怪しそうだ! 愛鯉のリコーダーが隠されているかもしれない!」

 

「おう!」

 

「!? ちょ、ちょっと!? 桃条さんのリコーダーなんて隠して無いよ!!!」

 

 正義は勇綺の訴えに全く耳を貸さず、彼の往生際の悪さに、正義は呆れてため息出した。正義はこれ以上勇綺との問答は無駄だと感じ取り、博孝に、愛鯉のリコーダーが隠されてそうな勇綺の机の中を調べるように指示を出す。

 博孝は、正義の指示に従い勇綺の机の中を調べ始める。

 勇綺は慌て、博孝に机の中を荒らすのを止めようとするが……。

 

「うるせぇ! 黙ってろ!!」

 

「うわっ!」

 

「!! 大丈夫!? 勇綺君!?」

 

 博孝は作業を邪魔する勇綺を、力ずくで突き飛ばす。

 突き飛ばされた勇綺は、そのまましりもちをついてしまう。

 突き飛ばされた勇綺に愛鯉は、慌て駆け寄り彼を気遣った。

 

「! 糞オタの机の中にリコーダーがあるぞ!!」

 

「! 本当かい!?」

 

「そ、それは、僕のリコーダーだよ! 僕はいつも、リコーダーを机の中に入れっぱなしにしているんだ! ほ、ほら! リコーダーケースに、僕の名前があるはず!」

 

 勇綺の机の中からリコーダーを見つけた博孝は、其を正義に見せる。

 勇綺は二人に、机の中のリコーダーが自分の所持品であると説明するが……。

 

「確かにケースには、糞オタの名前があるな……。おい! 正義! どうする!? 糞オタの机の中には、糞オタのリコーダーしか見つからなかったぞ!?」

 

「むぅ……。ならば、ケースの中身も一応調べて見よう。愛鯉のリコーダーケースには、中身だけが盗まれていたからね……。もしかしたら、成神君のリコーダーケースの中身は、愛鯉のリコーダーが入っているかもしれない……」

 

(どんだけ僕を犯人にしたいんだよ!)

 

 勇綺の机の中に愛鯉のリコーダーを見つけられなかった博孝は、正義にその事を報告する。

 すると正義は、勇綺の机の中に愛鯉のリコーダーが入って無かった事に納得がいかなかったのか、博孝に勇綺のリコーダーケースの中身も調べるように指示を出す。

 とことん勇綺を犯人扱いする正義に、勇綺は心の中で彼を非難した。

 

「おいおい! 正義! これを見ろよ!! ケースの中のリコーダーに貼られているシールに、愛鯉の名前が書いてあるぞ!!」

 

「! 愛鯉! 確か君のリコーダーにはシールが貼ってあって、其に君の名前が書いてあったよね!? このリコーダーは君の物の筈だ!」

 

「う、うん! 私のリコーダーには、私の名前が書いたシールが貼られていたよ! このリコーダーは、間違いなく私のリコーダーだよ!!」

 

「そ、そんな……、何で桃条さんのリコーダーが僕のリコーダーケースの中に……」

 

 正義の指示で、博孝はリコーダーケースの中のリコーダーを調べると、そのリコーダーには愛鯉の名前が書かれたシールが貼られている。

 正義は、このリコーダーが愛鯉の所有物であるかを愛鯉本人に確認させる為、彼女にリコーダーを渡す。

 正義によって渡されたリコーダーに愛鯉は、自分のリコーダーであると主張する。

 三人のやり取りを間近で見ながら、勇綺は自分のリコーダーケースの中に愛鯉のリコーダーが入っていた事に戸惑い出す。何故、自分のリコーダーケースに愛鯉のリコーダーが入っていたのか、勇綺は無い頭を一生懸命使って理由を考えるのだが、幾ら考えてもその理由を思い付く事は無かった。

 

「愛鯉のリコーダーが糞ヲタの机の中に入っていた……。犯人はてめぇで決まりのようだなぁ? 糞ヲタ? 覚悟は良いか?」

 

「ちょ、ちょ、ちょっと待って! こんなのおかしいよ!! 濡れ衣だよ!!!」

 

「言い訳してんじゃねぇぞ!! 成神!!!」

 

「反省する気も無いのね! 女の敵!!」

 

「社会のゴミが!!」

 

「ケダモノ!!!」

 

 博孝は犯人が勇綺であると確定すると、両手をパキポキ鳴らしながら勇綺に近づいて行く。

 鬼のような形相となった博孝に、勇綺は身の危険を感じとり、何とか彼に説得を試みようとするが……。

 周りのクラスメイト達からは、反省の色がないと判断され、勇綺はブーイングの嵐を受けてしまう。

 

「桃条さん! お願いだ! 信じて! 僕は泥棒なんてして無いんだ!!」

 

「ひっ!」

 

「!? と、桃条さん……?」

 

 勇綺は、愛鯉にも説得をしようとしたが……。

 勇綺の机の中に愛鯉のリコーダーが入っていた事が決め手となったのか、今まで勇綺の事を心配してくれていた愛鯉までもが、勇綺を疑い始める。

 勇綺は味方になってくれそうな彼女までもが、こちらを疑い始めた事に、勇綺は動揺を隠せずにいた。

 

「おっと! 成神君! 愛鯉を脅すのは止めてくれ!!」

 

「なっ!? ち、違う!! 僕は桃条さんに話を聞いて欲しいんだ!! お願いだ! 桃条さんと話をさせて!!」

 

 正義は勇綺に言いがかりをつけながら、怯える愛鯉を守るかのように、勇綺と愛鯉の間に割り込んだ。

 正義の言いがかりに、勇綺は必死に其を否定しつつ、彼に愛鯉と対話をさせて欲しいと頼み込む。

 すると、クラスメイト達の中から勇綺に向かって野次を飛ばす者達が現れた。

 

「言い訳すんなよ〜〜? ク〜〜ズ♪」

 

「桃条さんのリコーダーは美味しかったですか〜〜?」

 

「感想を教えてくれよぉ〜〜? へんた〜〜い!」

 

(あいつらは無視だっ! 無視っ!! 今は桃条さんと話を……)

 

 勇綺に野次を飛ばしたのは三人組の男子生徒だ。初めに、茶色い長髪の少年の名前は犬井一也(いぬいかずや)といい、よく勇綺を虐めている三人組のリーダーである。次に、ボサボサの黒髪で鼻ピアスをした少年の名は猿山二郎(さるやまじろう)で、坊主頭の少年の名前は雉谷三太(きじたにさんた)という。この二人も一也と一緒になって、よく勇綺を虐めていた。

 必死に自身の無実を証明しようとしている最中に、ふざけて野次を飛ばしてくる三人組に勇綺は無視を決め込む。

 今はこの状況を何とかするため、勇綺は愛鯉と話し合おうとするが……。

 

「いい加減にしろ! てめぇと話し合う事なんて、もうねぇよ! 犯人はお前なんだからな!! 覚悟しろ!!!」

 

「ひぃっ!! ま、待っ……」

 

 いい加減自身が犯人である事を認めない勇綺に、博孝は痺れを切らして勇綺の対話を遮る。そして勇綺の制止を無視して拳を大きく振り上げ、勇綺に目掛けてその拳を振り下ろした。

 




何とか、プロローグ3で最後にしたいな……。
はやく主人公達を異世界に行かせたい……。
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