地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える 作:スーパーかみ
それでは、最新話をどうぞ♪
「う〜〜、龍哉に、服を選び直せようかしら? いや、逆ギレして龍哉に無理矢理服を選ばせたあたしが、今更、服が地味だから選び直せなんて、そんな身勝手な事は言え無いわよねぇ……。はぁ……。自分で服を選ばないで、無理矢理龍哉に服を選ばせた、あたしの自業自得か……」
試着室の中で秋は、龍哉に異世界の衣服を選び直させようと考えていたが、今更、そんな身勝手な事が言える筈もなく、溜め息をつきながら、幼なじみに無理矢理服を選ばせてしまった事を後悔していた。
「後悔しても仕方ない……、せっかく龍哉が選んでくれたんだし……、着てみるか……」
このまま後悔していても仕方ないと思った秋は、しぶしぶながら龍哉が選んでくれた異世界の衣服に着替える。
着替え終わった秋は、試着室の壁に取り付けられている鏡に視線を移す。鏡に映った秋の服装は、オレンジ色のへそ出しノースリーブの服の上に、白いマントを纏い、両腕には焦げ茶色の振り袖風のアームカバーが付けられていて、下半身にはベルト付きの焦げ茶色のショートパンツを着用しており、足には黄土色のブーツを履いていた。
「はぁ……。やっぱ、地味ね……」
鏡に映った、異世界の衣服に着替えた自分の姿に、秋は溜め息をつきながら愚痴をこぼす。しぶしぶながら着替えてはみたものの、やはり秋は、龍哉が選んだ地味な衣服を、どうしても気に入ることが出来なかった。
秋は、鏡に映った、異世界の衣服に着替えた自分の姿に愚痴をこぼした後、脱いだ学校の制服をマジックポーチの中に収納すると、試着室のカーテンを開けて、部屋の中から出て行く。
「秋!」
試着室から出てきた秋を、勇綺が呼び掛ける。
「勇綺!」
呼び掛けられた秋は、勇綺と龍哉がいる方へと歩き出す。
「二人共、待たせてごめん!」
秋は着替えている間に、勇綺と龍哉を待たせてしまった事について謝罪をする。
「そんなに長く待たされていないし、特に気にしてはいないよ」
勇綺は、長く待たされた事について特に気にしておらず、こちらに謝罪をする秋を元気付けようとする。
「ありがとう、勇綺」
こちらに元気付けてくれた勇綺に、秋は微笑みながら感謝をすると……。
「秋、ちょっと言いか?」
「?」
龍哉が突然、秋に呼び掛ける。
秋は、こちらに呼び掛けた龍哉の方へと視線を移す。
「え〜〜と……、あのさ……。さっき、お前の事を煽ったりして悪かったな……。本当に、ごめん……」
「あ〜〜、あれね……。別に、もういいわよ。気にしてないから」
龍哉は秋に、調子に乗って煽ってしまった事について、謝罪をする。
秋は、煽られた事について許してくれたのか、こちらに謝罪をする龍哉に優しく微笑んだ。
「そうか、気にしてないか……。良かった……」
煽られた事について許してくれた秋に、龍哉は、ほっと胸を撫で下ろす。
「二人共、ちょっと良いかな?」
「「?」」
やり取りをしていた龍哉と秋に、今まで静観していた勇綺が突然呼び掛ける。
呼び掛けられた龍哉と秋は、勇綺がいる方へと視線を移す。
「着替えた後の事だけど……。これから図書館によって行って、闇の王や魔物を倒す為の情報を集めようと思う。今の僕達は、雑魚モンスターに苦戦する程弱い。はっきり言って、このままじゃ闇の王や魔物を倒すのは、到底無理だと思う。弱い僕達が、闇の王や魔物に勝つには、敵の情報が絶対に必要だと思うんだ!」
勇綺は、こちらを見据える龍哉と秋に、図書館に行って闇の王や魔物を倒す為の、情報を集める事を提案する。今のパーティーの戦力を考えれば、敵の情報を集めるのは妥当な判断だろう。
「確かに、今の俺達は弱いよなぁ……。雑魚モンスターに苦戦しまくっている俺達は、これから戦う敵の事を、知った方が良いかもしれねぇな……」
「勇綺の言うとおりかもね……。魔物に苦戦して、あたし達、何度も危ない目にあってるし……。それを考えると、戦う相手の事を調べた方が良いかも……」
勇綺からの提案に龍哉と秋は、今までの魔物との戦いを思い返しながら納得すると……。
「あの〜〜……」
「「「!」」」
やり取りをしていた勇綺達に、売り子のチョコが突然呼び掛ける。
呼び掛けられた勇綺達は、チョコがいる方へと視線を移す。
「勇綺様が先程……、《闇の王や魔物を倒す》と言っていましたけど……。勇綺様達は……、闇の王と戦うつもり……なのですか?」
こちらを見据える勇綺達に、チョコが恐る恐る問い掛ける。
「え……、ま、まぁ……」
「お、おうよ……」
「そ、そうだけど……」
突然チョコに問い掛けられて、勇綺と龍哉、そして秋は、戸惑いながら返答する。
すると……。
「勇綺様、お願いします! 私の大切な幼なじみを助けて下さい!」
「「「えっ!?」」」
チョコは、深々と頭を下げながら勇綺達に頼み込む。
突然、チョコからのお願いに、勇綺達は目を大きく見開きながら困惑する。
「ちょ、ちょっと、待って下さい! い、いきなり、頼み込まれても困ります! ま、先ずは、事情の説明からお願いします!」
「あ、そ、そうですね……。突然、事情も言わず、頼み込んでも駄目ですよね……。ごめんなさい」
勇綺は慌てふためきながらチョコに、事情を説明するように頼み込む。
事情も説明せず、突然頼み込んでしまった事について、チョコは恥ずかしさのあまり、顔を赤らめながら勇綺達に謝罪をする。
「えっと……。実は、私の幼なじみ、【バニラ】が家族の仇をとる為に、闇の王の一人、【甲王(こうおう)イッカク】の退治に、協力してくれる仲間を探しているんです……。でも仲間探しは、思うように上手くいかず、バニラは困ってて……。それで私は……、困っているバニラの力になりたくて……、こうしてイッカク退治に協力してくれそうな人を、呼び掛けたりしているんです……。そんな時に勇綺様が闇の王を倒すと言っていたので、私は嬉しさのあまり事情を説明せず、勇綺様に助けを求めてしまったのです……」
「成る程ね……、あんたの事情はよく分かった。おい、勇綺!」
謝罪をした後、チョコは勇綺達に事情を説明する。
チョコの事情に龍哉は納得すると、勇綺の方へと視線を移す。すると龍哉は、勇綺に呼び掛ける。
「どうする? 元々俺達は、闇の王を倒すつもりだったし……、バニラって奴のイッカク退治に、協力してみるか?」
龍哉は勇綺に、バニラのイッカク退治に、協力するべきか意見を求める。
「そうだなぁ……。僕は、バニラさんと協力してイッカクを退治をした方が良いと思うな。今の僕達は、イッカクに対抗する為の情報が余り多くない。このままだと、イッカクを倒せないだけじゃなく、アクアマリン王国にいる桃条さん達と、合流は難しいと思う。でも、バニラさんと協力すれば、イッカクの情報が手に入って、イッカクとの戦いが楽になると思うんだ」
「成る程……、確かにそうだな……。よし、分かった。俺も、イッカク退治に協力するぜ!」
こちらに意見を求める龍哉に、勇綺はバニラのイッカク退治に、協力する事を提案する。
勇綺の提案に納得した龍哉は、イッカク退治に協力する事を賛同するのであった。
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