地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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いや〜~、夏ですね〜~。
本当に暑い……(汗)

あ、最新話です!
それでは、どうぞ!


第40話 図書館で情報探し

 町の表通りで出会った雪氷学者のレグルスの案内によって、勇綺達は、目的地である図書館に辿り着く。目の前の図書館の外観は、石で造られた西洋の宮殿をイメージさせるような建物であった。

 

「す、凄い……。これが……、図書館……」

 

「う、うおぉぉ……。何か、かっけぇぇ……」

 

「お、大きいわねぇ……」

 

 勇綺と龍哉、そして秋は、図書館の外観と建物の大きさに、目を丸くしていると……。

 

「あ、あのぉ……」

 

「「「?」」」

 

 目を丸くしている勇綺達に、レグルスが突然声を掛ける。

 声を掛けられた勇綺達は、レグルスがいる方へと振り向く。

 

「と、図書館の中に……、は、入ろうか?」

 

「あ、は、はい!」

 

「おう!」

 

「ええ!」

 

 レグルスは、勇綺達に図書館の中に入るように促してから、その建物の中へと足を踏み入れる。

 促された勇綺と龍哉、そして秋は、図書館の中に足を踏み入れたレグルスの後を付いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「おおぉ……」」」

 

 図書館の中に足を踏み入れた勇綺達は、またもや目を丸くしてしまう。何故ならば図書館の内部が、まるで童話の世界の中だと見間違ってしまう程、幻想的で絢爛豪華なのである。まず初めに、勇綺達の目に飛び込んだのは、吹き抜けになっている部屋の高い天井と縦溝に彫られた白く太い大きな柱だ。バロック様式の建築物のように、天井には派手な絵画が描かれており、縦溝に彫られた柱の柱頭部分には、何かの植物の葉のような模様が細かく彫り込まれていた。次に勇綺達は、部屋の中を見回す。広々とした部屋の中央には、レグルスと同じ学者のような服装をした、白い大理石で作られた男性の石像が置かれており、壁には、綺羅びやかな装飾が施された本棚が隙間無く並べられていて、左右の広い通路の真ん中には、大きな地球儀のような置き物がいくつも配置されている。大理石の石像の奥には、吹き抜けになっている上の階へと続く幅の広い階段が二箇所あり、左右の広い通路の奥の部屋には、図書館の利用者が読者できる部屋になっており、その室内では多くの人達が読書に夢中になっていた。

 

「あ、あの……」

 

「「へ?」」

 

「ん?」

 

 図書館の内部に目を丸くしている勇綺達に、レグルスがおどおどしながら声を掛ける。

 声を掛けられた勇綺と秋、そして龍哉は、レグルスが居る方へと振り向く。

 

「と、図書館の場所の案内は、お、終わったから……、ぼ、僕は、む、向こうの本棚で、し、調べ物を、し、してくる……ね?そ、それじゃ……、ど、読書、楽しんで……ね?」

 

 図書館の場所の案内を終えたレグルスは勇綺達に、自身は調べ物をする事を伝えると、壁に本棚が隙間無く並べられている左側の幅広い通路の方へと歩き出す。

 

「あっ! レグルスさん!」 

 

「え?」

 

 歩き出したレグルスを、秋が突然呼び掛ける。

 呼び掛けられたレグルスは一度、足を止めると、秋が居る方へと振り向く。

 

「図書館の場所の案内をしてくれて、ありがとうございます!」

 

「あ……、う、うん……。ど、どういたしまして……」

 

 秋は、図書館の場所を案内してくれたレグルスに、感謝をする。

 図書館の場所を案内してくれた事について、こちらに感謝をする秋に、レグルスは照れながら返答すると、再び左側の幅広い通路の方へと歩き出す。

 

「んじゃ、勇綺! 秋! 俺達も早速、図書館で魔物を倒すのに使えそうな情報を集めるとすっか。とりあえず手分けして、戦いに使えそうな情報がある本を探そうぜ? ここの図書館は馬鹿広いから、三人で同じ場所を探すよりも、手分けして本を探した方が、欲しい情報を効率良く集められると思うんだけど……。どうだ?」

 

 レグルスが立ち去ると、龍哉は勇綺と秋に、魔物を倒す為の情報収集を、手分けして探す事を提案する。龍哉の言うとおり、この広い図書館を、三人で同じ場所を探すよりも、手分けして探した方が、魔物との戦いに使えそうな情報が、効率良く集められるだろう。

 すると……。

 

「確かに、この図書館の広さだと、三人で同じ場所を探すよりも、手分けして探した方が、欲しい情報が集まりやすいかもね……。よし、分かった! 手分けして情報を探そう!」

 

「あたしは、手分けして情報を探しても、別に問題は無いわよ!」

 

 龍哉の提案に納得した勇綺と秋は、手分けして情報収集をする事に賛同する。

 

「それじゃあ俺は、右側の幅広い通路の方に並べられている本棚で、魔物を倒すのに使えそうな情報がある本を探してくる」

 

「僕は、上の階で情報を探そうかな?」

 

「じゃあ、あたしは……、レグルスさんがいる、左側の本棚で情報を探してくるわ!」

 

 龍哉と勇綺、そして秋は、お互いに情報を探す場所を伝え合う。

 

「もし、使えそうな情報が見つかったなら、その情報がある本を持って、中央に置いてある石像の前に集合な!」

 

 情報を探す場所を伝えた龍哉は、更に、情報を探した後の集合場所を勇綺と秋に伝える。

 すると……。

 

「うん、分かった!」

 

「ええ、分かったわ!」

 

 龍哉が指定した集合場所に、勇綺と秋は賛同する。

 

「よし! じゃあ、情報を探してくるぜ! それじゃあな!」

 

 集合場所を指定すると龍哉は、早速、目的を果たしに右側の幅広い通路の方へと歩き出す。

 

「じゃあ僕も、情報を探してくるよ!」

 

「あたしも!」

 

 龍哉が歩き出すと勇綺と秋も、情報を探しに目的の場所へと歩き出すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この本は……、違うな……。ふぅ……、中々使える情報が見つからんなぁ……。調べていない本も、まだまだけっこう有るし……。この大量の本棚の中から、魔物を倒すのに使えそうな情報がある本だけを探し出すのは、か〜〜な〜〜り骨が折れそうだなぁ……」

 

 左側の幅広い通路の方で情報収集をしていた龍哉は、壁に隙間無く並べられている本棚を見据えながら頭を悩ませていた。何故ならば、沢山の本棚の中から、魔物退治に役立ちそうな本が、中々見つからないのである。

 

「糞……、俺は諦めねぇぞ……。絶対に情報を見つけてやる!」

 

 悪態をつきながらも龍哉は、自身に気合いを入れると、再び、隙間無く並べられている本棚の中から情報探しをするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜~ん……、魔物退治に役に立ちそうな本が中々見つからないわね……。はぁ……」

 

 情報探しに苦戦している龍哉と同じく、右側の幅広い通路の方で情報収集をしていた秋も、壁に隙間無く並べられている本棚の中から魔物退治に役立ちそうな情報が見つからない事に、頭を悩ませながら溜め息をついていると……。

 

「あ、そうだ! レグルスさんに聞いてみよ。レグルスさんならきっと、魔物退治に役に立ちそうな本がある場所を知っているはずだわ!」

 

 秋は、レグルスから魔物退治に役立ちそうな本がある場所を教えて貰う事を思いつく。

 

「え〜~と、レグルスさんは……。いたいた!」

 

 秋は、レグルスを探そうと部屋の中を見回す。すると、読者部屋の入り口近くに置いてある本棚で、本を探している最中のレグルスを発見する。秋は、早速、魔物退治に役立ちそうな本がある場所を教えて貰おうと、レグルスに近付くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 秋が、本探しに夢中になっているレグルスに近付いている最中、図書館に一人の人物が入館する。その図書館に入り込んだ人物は、ホムンクルスのマシロであった。




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