地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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暑さに負けず、頑張って書きました!
最新話です!
それでは、どうぞ!


第52話 魔物対策 その9

「スパイダーとおおこがねむしの対策は、これで終わりだね。次は、この二体の魔物の対策だ」

 

「この魔物……。クランちゃんが探していた魔物ね……」

 

「あの森には、こんな強そうな熊公もいたのか……」

 

 スパイダーとおおこがねむしの対策についての話し合いを終えた勇綺と龍哉、そして秋は、次の情報を集めようと、図鑑に掲載されている、二体の魔物に視線を移す。

 勇綺達が見据える一体目の魔物、ホワイトラビットは、図鑑の情報によると、種族は獣系で、体長が四十センチメートル位の、白ウサギにそっくりな姿をした怪物のようだ。ランドロックの森に棲息しているが、あまり人前に現れないので、出会うのがかなり難しいレアモンスターである。攻撃力と防御力は高く無いだけじゃなく、特殊能力も無いので、余り強力な魔物ではないようだ。だが、高めの幸運のステータスによって状態異常攻撃が効きづらく、更に、スピードのステータスが高いせいで、人前に現れては直ぐに逃げてしまう可能性があるので、倒すのはかなり難しいだろう。このホワイトラビットの弱点は、武器攻撃や状態異常攻撃への耐性を持っていないだけじゃなく、火属性攻撃が苦手であり、更に、獣系特効の武器やスキル等がかなり有効なようだ。次に、二体目の魔物、ワイルドベアは、図鑑に掲載されている情報によると、種族は獣系。体長が二百九十センチメートル位で、全身茶色の被毛で覆われている熊の怪物だ。森や洞窟、山等に棲息しており、ホワイトラビットと同じく、余り人前に現れないので、出会うのがかなり難しいレアモンスターである。特殊能力は持っていないが、体力の低い冒険者を優先的に狙う厄介な特性を持っており、更に、攻撃力・防御力・体力・スピードのステータスが高いだけじゃなく、幸運のステータスも高いので、状態異常攻撃がかなり効きづらく、中途半端なレベルの冒険者では、ワイルドベアを倒すのがかなり難しいだろう。この、ワイルドベアの弱点は、魔法防御力が低いので魔法攻撃に弱く、更に、獣系特効の武器やスキル等で攻撃すると、かなりのダメージを与えられるようだ。

 

「先ずは、ホワイトラビットの対策だけど……。この魔物は、出会った瞬間、直ぐに逃げてしまうから……。敵の逃走を阻止するために、秋のスキルでホワイトラビットの動きを止めてから、僕達三人で、眠ったコイツに集中攻撃をして倒そうと思う。多少、運まかせになるけど……。今の僕達がコイツを倒すには、多分、この方法しか無いと思う……。次に、ワイルドベアだけど……。コイツは、他の魔物と違って桁違いに強いだろうね……。今の僕達では、間違いなく勝てないと思う……。もし、コイツに出会ってしまった場合は、秋のスキルで何とか眠らせて、その隙に逃げようと思うんだけど……。どう……かな?」

 

「あたしは、他の方法が思い付かないから、勇綺の提案に異論は無いわ」

 

「そうだな……。ウサ公は、運が良ければ何とかなるけど……。熊公は、状態異常が効きづれぇだけじゃなく、ステータスがかなり高そうだから、今の俺達のレベルで倒すのは、まず無理だろうな……。悔しいが、この熊公を倒すのは諦めて、さっさと逃げた方が良さそうだな……」

 

 勇綺は、逃げ足の速いホワイトラビットを、スキルで眠らせてから倒す事を、秋と龍哉に提案する。ステータスが低い勇綺達が、直ぐに逃げてしまうホワイトラビットを倒すには、状態異常で動きを止めるしかないだろう。そしてワイルドベアの対策は、秋のスキルで眠らせた後、その隙に、戦闘を回避するようである。今の勇綺達は、レベルが低いだけじゃなく、この魔物を倒す事ができる強力なスキルを持っていないので、ワイルドベアとの戦闘を回避するのは、仕方がないと言えるだろう。

 勇綺が提案したホワイトラビットとワイルドベアの対策に、秋と龍哉は、特に異論もなく納得する。

 

「よし、ランドロックの森の魔物についての情報収集はこれで終わりだな……。次のページを頼むぜ!」

 

「うん、分かった」

 

 ランドロックの森に出現する魔物についての情報収集を終えると、龍哉は勇綺に、図鑑の次のページをめくるように促す。

 龍哉の言葉に、勇綺は頷きながら納得すると、図鑑の次のページをめくる。

 

「このページは……、ランドロック海岸に出現する魔物についての情報が掲載されているみたいだ……。ん? この海岸の魔物達も、平原と魔物達と同じで、朝と夜では、出現する魔物が違うみたいだね。え〜~と、朝の海岸に出現する魔物は……、意地悪兎、ゴブリン、ペブルウォークの他に、意地悪カモメ、ゴブリンガード、人食いヒトデ、ジャイアントクラブ等が出現するみたいだね……」

 

「海岸にも、ゴブリンが出てくるのかよ……。しかも、ゴブリンの種類が増えてるし……」

 

「よしっ! 虫が居ない!」

 

 勇綺と龍哉、そして秋は、めくった先のページに掲載されている、ランドロック海岸に出現する魔物についての情報に視線を移す。

 すると秋は、めくった先のページに掲載されている魔物達を見て、笑みを浮かべる。どうやら秋は、ランドロック海岸に、苦手な虫系の魔物が出現しない事に、相当嬉しかったようだ。

 

「意地悪兎、ゴブリン、ペブルウォークの対策は、既に終えているから……。ん〜~、先ずは、この意地悪カモメとゴブリンガードについての対策をしてみようか……」

 

「ええ」

 

「ゴブリンガードか……。どれほど、強いのやら……」

 

 情報収集を再開した勇綺と秋、そして龍哉は、図鑑に掲載されている二体の魔物に視線を移す。勇綺達が注目したのは、朝の海岸に出現する魔物、意地悪カモメとゴブリンガードの二体である。先ず一体目の魔物、意地悪カモメは、図鑑の情報によると、種族が飛行系で、体長は八十七センチメートル。全身が白色で、翼と尾羽は黒ずんでおり、黄色い嘴に鋭い牙をはやした、カモメのような姿をした魔物だ。海岸や海等に棲息しており、同じ飛行系であるキラーチキンと比べると、全体的にステータスが低いので、余り強い魔物ではない。だが、空を飛んでいるので土属性攻撃には耐性があり、更に、行動を数秒間封じるスタン系の状態異常にも耐性がある。この魔物の弱点は、射撃・投擲・火器・風・雷の五つの属性攻撃に弱く、更に、飛行系特効の武器やスキル、そして、スタン系以外の状態異常攻撃がかなり効果的なようだ。次に、二体目の魔物、ゴブリンガードは、図鑑に掲載されている情報によると、種族は妖精系で、身長はゴブリンと同じく九十センチメートル位の小鬼の怪物だ。見た目と服装は、ゴブリンと似ているが、身体全体は青色で、右手には棍棒の代わりに片手剣が握られており、左手には革製の小型の盾が装備されている。出現範囲は、草原、洞窟、海岸、山、森、無人の建物等に棲息しており、敵をスタン状態にする厄介な技、【休止剣】を持ってはいるが、全体的なステータスはゴブリンと比べると、ちょっとだけ高い程度なので、特殊能力があっても、それほど強力な魔物ではないようだ。このゴブリンガード弱点は、属性攻撃と状態異常攻撃への耐性を持っていないだけじゃなく、物理防御力と魔法防御力が低いので、非戦闘職の攻撃でも、かなりのダメージを与えられるだろう。

 

「それじゃあ、意地悪カモメとゴブリンガードの対策だけど……。この二体は、ランドロックの森の魔物達と比べると、そこまで強力な魔物ではないみたいだ……。ならば、この二体は、状態異常への耐性がないから、秋のスキルで眠らせた後、攻撃力が高い武器や弱点をつける武器等を使って攻撃すれば苦戦する事無く倒せると思う……」

 

 勇綺は、意地悪カモメとゴブリンガードを、秋のスキルで眠らせた隙に、威力が高い武器や弱点をつける武器等で倒す事を提案する。この二体の魔物は、森の魔物達と比べると、ステータスが高くないだけじゃなく、状態異常への耐性や強力な特殊能力持っていないので、秋のスキルで眠らせてしまえば簡単に倒せるだろう。

 

「ふ〜~ん……。海岸の魔物は、意外と強くねぇんだな……。よし、ならば、その作戦でいこうか!」

 

「あたしの出番ね? 分かったわ!」

 

 勇綺が提案した意地悪カモメとゴブリンガードの対策に、やる気に満ちた表情をしている龍哉と秋は、頷きながら承諾するのであった。




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