地味で最弱なパーティは最強の勇者パーティを超える   作:スーパーかみ

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う〜〜、寒い……。
最新話です……。
それでは、どうぞ……。


第56話 下心

(は? マジ? マシロと一緒に協力者集めをするつもりなの!? そんなの聞いてないんだけど!!?)

 

 勇綺の思いがけない発言に、秋は耳を疑った。まさか勇綺が、イッカク退治の協力者集めに、マシロを誘うとは思わなかったのだ。秋が勇綺の発言に、動揺を隠せずにいると……。

 

「分かりました……。一緒に、協力者を集めに行きましょう……」

 

「「え?」」

 

 勇綺の誘いに、マシロは何の迷いもなく承諾する。

 迷いもなく、こちらの誘いを承諾したマシロに、勇綺と秋は目を丸くしてしまう。

 

(マ、マジか……。マシロと、もっと一緒にいたいから、勢いで誘ってみたけど……。ま、まさか、本当に承諾してくれるとは……。い、勢いでやってみるものだなぁ……。と、とりあえず、今は、マシロを独り占めができる事に、喜ばないとね! ヤッフゥゥゥゥゥゥ!!)

 

 どうやら勇綺は、マシロがこちらの誘いに承諾してくれるとは、夢にも思っていなかったようである。そんな予想外の展開が起きた事に、勇綺は、戸惑いながらも胸の中で大喜びするのであった。

 

(嘘でしょ……? 冗談じゃ無いわよ……。あたし、この娘が苦手なのよ……。常に無表情で、何考えているのか分かんないし……。こんな得体の知れない娘と一緒に協力者集めをするなんて、何か無理かも……)

 

 胸中で喜んでいる勇綺とは対照的に、秋は、マシロと一緒に協力者集めをする事に、余り気が乗らないようである。おそらく秋は、マシロの神秘的で不思議な雰囲気が、どうも苦手なのだろう。

 すると……。

 

「勇綺様」

 

「へ? な、何……?」

 

 心の中で歓喜している最中の勇綺に、マシロが突然、呼び掛ける。

 いきなり呼び掛けられた勇綺は、ふと我に返ると、戸惑いながらもマシロに、恐る恐る問いただす。

 

「借りた本を、はやく棚に戻しませんか?」

 

 こちらを問い掛ける勇綺に、マシロは、借りた本をはやく返却するように促そうとする。

 

「あ、ああ……、そ、そうだね! は、はやく本を棚に戻そうか!」

 

 マシロに促された勇綺は、慌てふためきながら、右手に持っている魔物図鑑を本棚に戻す。

 そして勇綺に続くように、マシロも右手に持っている借りた本を、棚にしまうと……。

 

「えっと……。協力者集めに行く前に……、先ずは、待機している龍哉と合流するからね?」

 

「……」

 

 図鑑を棚に戻した勇綺は、協力者集めをする前に先ずは、待機させている龍哉と合流する事をマシロに伝える。

 するとマシロは、勇綺の考えに納得したのか、無言のまま頷く。

 

「よし、じゃあ、行こうか……」

 

「ええ……」

 

「はい……」

 

 マシロが納得すると、勇綺は龍哉が待機している場所へと歩き出す。

 秋とマシロは、歩き出した勇綺の後を、まるでカルガモの親子のように付いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お? 来たか……。ん? あれは……、マシロ……? 何で、勇綺達と一緒にいるんだ?」

 

 情報収集の時に腰を掛けていたソファーの近くで待機していた龍哉は、こちらに近づく勇綺達を発見する。だが、勇綺と秋の後をついて来るマシロに、龍哉は首を傾げてしまう。何故なら、借りた本を棚に戻しに行った勇綺達が、まさかマシロを連れて帰ってくるとは思ってもいなかったのだ。

 

「おいおい、勇綺。何で、マシロと一緒に居るんだ?」

 

 疑問に感じた龍哉は、マシロを連れてきた事について勇綺に問いただす。

 

「え? ああ、うん……。本棚の近くで、たまたまマシロと鉢合わせしてね……。それで、マシロが本を棚に戻した後、協力者集めをする予定みたいだったんだ……。だから僕は、マシロに僕達と一緒に協力者集めをしないか何気なく誘ってみたんだ……。そしたら、マシロが僕達と一緒に協力者集めをしてくれると承諾してくれたんだよ……」

 

 問い掛けられた勇綺は、マシロを連れてきた理由について龍哉に説明をする。

 

「ほほう……。何気なくねぇ……」

 

 勇綺の説明を聞いた龍哉は、顎に手を当てながら、何故かニヤニヤしていた。

 

「な、何でニヤニヤしてるの……?」

 

 ニヤついている龍哉に、勇綺は不思議に思いながらも、恐る恐る問いただす。

 

「下心があった癖に……、俺の前では隠すなよ勇綺……。本当は、マシロとあ〜〜んな事とか、こ〜〜んな事とかやってみたいから誘ったんだろ……? ん?」

 

 すると、問い掛ける勇綺に、龍哉が静かに近づく。そして、龍哉は勇綺の耳元に小声で話しかける。どうやら龍哉は、勇綺が下心でマシロを誘っていると勘付いていたようだ。

 

「え、いいい、いや……、そ、そそそんな事は……、な、な、な、ななななななな無いよ……」

 

 下心があると見抜いた龍哉に、勇綺は、慌てふためきながら小声で否定する。勇綺が、これ程までに狼狽えている辺り、おそらくマシロを誘う時に多少の下心はあったのだろう。

 すると……。

 

「ちょっと、二人共?」

 

「「!」」

 

 突然、秋が、話し合いをしている最中の勇綺と龍哉を呼び掛ける。

 呼び掛けられた勇綺と龍哉は、秋の方へと振り向く。

 

「二人でこそこそ、何を話してんの?」

 

 二人のやり取りが気になったのか秋は、勇綺と龍哉に問いただす。

 

「へ!? あ、え、え〜〜と……、そ、その……、た、大した話じゃ、な、無いよ! そ、それよりも、はやく協力者集めをしようよ!」

 

「お! そ、そうだな! 勇綺! 良いこと言った! さっさと協力者集めをしねぇとな! うん、うん!」

 

 突然、問い掛けられた勇綺は秋に、先程の話し合いで、マシロを誘う時に下心があった事を気付かれないように、笑顔で誤魔化しながら協力者集めをするように促そうとする。

 勇綺の言葉に便乗したのか龍哉も、こちらに問い掛ける秋を何とか誤魔化そうと、これから協力者集めをする事に、納得しながらわざとらしく頷く。

 

「ふ〜〜ん……。まぁ、確かに……。はやく協力者集めを始めた方が良いわね……」

 

 二人の内緒話に余り興味が無かったのか、秋は、勇綺と龍哉の言葉を何の疑いもなく納得する。

 

((ふぅ……、何とか誤魔化せた……))

 

 内緒話の内容を、秋に気付かれずに何とか誤魔化せた事に、勇綺と龍哉は安堵したのか、心の中でほっと胸を撫で下ろす。

 

「それじゃあ、さっそく協力者集めをするんだけど……。勇綺、どこで協力者集めをするつもりなの?」

 

 話を切り出した秋は勇綺に、どこで協力者を集めるべきかについて問い掛ける。

 

「う〜〜ん、そうだな……。イッカクを恐れている人は、間違いなく多いと思う……。だから適当な場所で探しても、協力者は中々集まらないだろうね……。う〜〜ん……」

 

 秋の問い掛けに勇綺は、協力者をどこで集めれば良いか、顎に手を当てながら悩んでいると……。

 

「勇綺様……」

 

「!」

 

 協力者を集める場所について悩んでいる勇綺に、今まで静観していたマシロが突然呼び掛ける。

 呼び掛けられた勇綺は、マシロの方へと視線を移す。

 

「協力者を集める場所ですが……。この図書館の中で協力者を探してみませんか?」

 

 マシロは勇綺に、協力者を図書館の中で探す事を提案する。

 

「何で図書館の中から探すんだ?」

 

 図書館の中から協力者を探す事に疑問を感じた龍哉は、マシロに問い掛けるのであった。




一応ヒロインが仲間になりました。

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