「デュエルモンスターズのカードにはモンスターカード、
俺達は今、デュエルの基礎学を学んでいる。
「素晴らしいノーネ。さすがシニョーラ明日香なノーネ」
それにしても、退屈だな。
「それでは、シニョール丸藤。フィールド魔法について説明をするノーネ」
「え、えーとフィールド魔法は」
うわ、翔の奴、ガチガチに緊張してんな。
(あがり症だって言ってるけど、そのレベルじゃないよね)
周りからもそんなの小学生だって知ってるぞなんてからかわれてるし。
「でも、知識と実技は関係無いですよね。俺だってオシリスレッドだけど、先生に勝っちゃいましたし」
あ、クロノス先生悔しがってんな。
その後、授業は自習になった。
そして、昼食の時間。
「う~ん、何にするかな?」
(あんまり無駄遣いしちゃダメだよ)
解ってるって。
前世ではカードに小遣いの大半をカードに注ぎ込んでいた為、毎月月末は弁当代が無くなって、蛍の病院食を分けてもらいに行ったのは懐かしい思い出だ。
お、チョコレートパフェなんかも有るのか。
コレにするか。
(司って以外とデザート系好きだよね)
そう、俺は以外にも甘いものも好きである。
特に好き嫌いは無いが……。
俺が席に座り食べようとしていると。
「そこは俺の指定席なんだよ。女子だからって調子にのってんのか」
「あんたが別の所で食べれば良いでしょ」
近くのテーブルでオベリスクブルーの男子と女子のグループが喧嘩をしていた。
全く、飯なんて食えれば何処でも良いと思うけどな。
(僕も雨風をしのげれば何処でも良いしね)
そんな事を考えているとでかい顔をしている男子生徒が女子生徒の一人の弁当を俺が座っている席に向かって投げてきた。
女子生徒の弁当は床に散乱していた。
俺のチョコレートパフェを巻き添えにして。
「何すんのよ」
ピンクの髪をした女子生徒は怒り、弁当を投げられた女子生徒は泣き顔になっていた。
「うるせえよ、さっさっと退かねぇから、ふがっ!?」
俺はその弁当を投げた男子の鼻の穴に指を突っ込みながら、言ってやった。
「ギャーギャー、ギャーギャー、喧しいんだよ。発情期ですか、コノヤロー」
「お前、なにしてんだよ。この方はオベリスクブルーでも、最強と名高い」
「関係ねぇんだよ。ほら見ろ、テメーらのせいで俺のチョコレートパフェも、丸々零れっちまたじゃねーか」
「「「ギャー」」」
鼻の穴に指を突っ込んだ生徒をその喧しい男子の方に向かって投げてやった。
「その弁当は俺の方で処分してやるから、コレでなんか買って食え。釣はやる」
俺は弁当を投げられた女子生徒に一万円札を渡してやった。
「処分って」
俺はその床に散乱していた弁当を近くに有った皿に乗せ、おかずを摘まみ、食ってみた。
「あの、それは床に落ちたやつで」
「関係ねぇ。誰も食わなかったら、それでこそ食材の無駄になっちまう」
「ありがとう」
弁当を投げられたその女子は消えそうな声で呟いていた。
______________________
俺がその弁当を食い終えた頃。
「テメー、よくもやってくれたな」
弁当を投げた男子とその取り巻きが目を覚ました。
「テメーをぶっ倒してやる。デュエルだ」
「良いだろう。返り討ちにしてやる」
「ただし、その女のデッキを使え。更にこっちは3人だ」
「別に構わねえよ。デッキ、借りるな」
「え?」
俺がその弁当を投げられた女子のデッキを確認していると近くに居たピンクの髪をした女子が相手に向かって文句を言っていた。
「自分のデッキを使わせないばかりか、3vs1なんて、卑怯よ」
「うるせえんだよ。勝つためなら手段を選んでられるか」
「あんたもあんただよ。他人のデッキを使いこなせるはずが」
俺の方にも言ってきたか。
「安心しろよ。そういうのは馴れてる」
「馴れてるって」
「さぁ、始めようぜ」
※特別ルール※
司は女子生徒のデッキを使う。
1体のモンスターで複数攻撃の効果を持たないモンスターは1度攻撃したら他のプレイヤーを攻撃対象に出来ない
オベリスクブルーの3人はフィールド、及びLPは別扱い
魔法、罠は全体に効果があるものを除き、選んだ、プレイヤーのみに発動する
3人は連続してターンを行う
バトルフェイズは司の2回目のターンから
今回はキャラが多いので名前付きでデュエルします
「「「「デュエル」」」」
LP 4000
司「俺は手札からモンスターとカードを1枚ずつセットして、ターンエンド」
モブ1「俺のターン、ドロー。俺は手札から魔法カード、増援を発動する」
増援
通常魔法
①:デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。
モブ1「俺はその効果で切り込み隊長を手札に加える」
切り込こみ隊長
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻1200/守 400
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択できない。
モブ1「そして、切り込み隊長を召喚。更に手札からもう1体、切り込み隊長を特殊召喚だ。ターンエンドだ」
モブ2「俺のターン、ドローだ。俺は古のルールを発動する」
古のルール
通常魔法
手札からレベル5以上の通常モンスター1体を特殊召喚する。
モブ2「俺は手札からゴギガ・ガガギゴを特殊召喚」
ゴギガ・ガガギゴ
通常モンスター
星8/水属性/爬虫類族/攻2950/守2800
既に精神は崩壊し、肉体は更なるパワーを求めて暴走する。
その姿にかつての面影はない・・・。
モブ2「まだ、終りじゃねぇ。俺はゴギガ・ガガギゴを生け贄に捧げ、
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードの攻撃力は、生け贄召喚時に生け贄に捧げた
モンスター1体の元々の攻撃力を倍にした数値になる。
偉大魔獣 ガーゼット 攻撃力0→5900
リーダー格の男「俺様のターン、ドロー。やっぱり俺は最強だ!!。手札から融合を発動!」
融合
通常魔法
①:自分の手札・フィールドから、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
リーダー格の男「俺は手札からドラゴン族5体で融合召喚。
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
ドラゴン族モンスター×5
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは闇・地・水・炎・風属性モンスターとの戦闘では破壊されない。
リーダー格の男「テメェの負けは決まったようなもんだ。さっさとサレンダー」
司「しねぇから、さっさとターンを進めろよ」
リーダー格の男「ち、ターンエンドだ」
司「さぁ、ショータイムだ」
弁当を投げられた女子「え?」
ピンクの髪の女子「な、何言ってんの。こんな状況で逆転なんて」
司「出来るさ。俺がお前らの最後の希望だ」
(誰かが涙を流すなら、その涙を宝石に変えてやろうよ)
だよな、蛍。
司「俺のターン、ドロー。そして強欲な壺を発動する。デッキからカードを2枚ドロー」
強欲な壺
通常魔法
デッキからカードを2枚ドローする。
勝利の方程式が見えてきた。
司「俺は手札から魔法カード、苦渋の選択を発動する」
苦渋の選択
通常魔法
自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。
相手はその中から1枚を選択する。
相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、
残りのカードを墓地へ捨てる。
司「さぁ、選びな」
ワイト 3枚
ワイトプリンス 2枚
リーダー格の男「どいつも雑魚じゃねぇか。なら、ワイトを選択だ」
司「俺はワイトを手札に加える。そしてこの瞬間、ワイトプリンスの効果を発動する」
リーダー格の男「何!?」
ワイトプリンス
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 0/守 0
①:このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
「ワイト」「ワイト夫人」1体ずつを手札・デッキから墓地へ送る。
③:自分の墓地から、「ワイト」2体とこのカードを除外して発動できる。
デッキから「ワイトキング」1体を特殊召喚する。
司「俺は手札からワイト1枚とデッキからワイト夫人を2枚墓地へ贈る。更に死者への手向けを発動する」
死者への手向け
通常魔法
①:手札を1枚捨て、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
司「俺はその効果で切り込み隊長を破壊する」
モブ1「俺のロックが」
司「更に俺はリバースモンスターを攻撃表示に変更。メタモルポット。お互いのプレイヤーは手札を全て捨て、新たにデッキからカードを5枚ドロー出来る」
メタモルポット
リバース・効果モンスター
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
①:このカードがリバースした場合に発動する。
お互いの手札を全て捨てる。
その後、お互いはデッキから5枚ドローする。
司「さぁ、見せてやるよ。今回の切り札、ワイトキングを召喚」
リーダー格の男「そんなレベル1の雑魚に何が出来る」
司「レベルは1だが、お前らを倒せるカードだ。ワイトキングの効果を発動する。墓地のワイト及び、ワイトキング1枚に付き攻撃力が1000ポイントアップする」
ワイトキング
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 ?/守 0
このカードの元々の攻撃力は、自分の墓地に存在する
「ワイトキング」「ワイト」の数×1000ポイントの数値になる。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分の墓地の「ワイトキング」または「ワイト」1体を
ゲームから除外する事で、このカードを特殊召喚する。
リーダー格の男「って事は最大攻撃力5000って事か」
司「そいつは違うな。墓地のワイトプリンス及び、ワイトメアは墓地に存在する時、ワイトして扱える。更に俺がメタモルポットで捨てた手札にもワイトして数えるカードが存在したら」
リーダー格の男「って事は……」
司「攻撃力は10000だ」
ワイトキング 攻撃力0→10000
リーダー格の男「ば、バカな」
「更に
通常魔法
①:このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。
司「更に俺は手札から光学迷彩アーマーを1枚、ワイトキングに装備する」
光学迷彩アーマー
装備魔法
レベル1のモンスターのみ装備可能。
装備モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
司「行くぜ。まずは光学迷彩アーマーを装備していないワイトキングで、切り込み隊長を攻撃」
モブ1「ウワァー」
モブ1 LP4000→0
司「そしてこの瞬間リバースカードオープン。連撃を発動する」
連撃
通常罠 漫画オリカ
自分フィールド上に存在するモンスターが相手モンスターに戦闘ダメージを与えた時に発動する事ができる。
そのモンスターはもう1度だけ続けて攻撃する事ができる。
司「この効果により、ワイトキングはもう1度攻撃できる。ガーゼットに攻撃」
モブ2「ヒイッ」
モブ2 LP4000→0
リーダー格の男「た、高が弁当を捨てただけで、そこまで怒るなよ」
司「お婆ちゃんが言っていた。男がやってはならないことが2つある。女の子を泣かせる事と、食べ物を粗末にする事だ。お前達はその2つを破った。その罪を味わえ」
リーダー格の男「く、来るなぁー」
司「やれ、ワイトキング」
リーダー格の男 LP4000→0
「わ、1ターン3キル」
「神は食物を作り、悪魔が調味料を作る。今回は辛味が強すぎたな。デッキと弁当、ありがとな」
俺はそれだけ言うとその場を後にした。