?「私こと、てぇん↑さい↓科学者の研究所を襲ってきた奴等を迎撃する為、研究所内に居た見知らぬ男が私の持ってたビルドドライバーとラビットフルボトル、そして何故か男が持ってたタンクフルボトルを使って変身したのだった!」
響介「変身する指示出したのアンタだろうが……それで、コイツなら現状打破出来るのか?」
?「うーん……正直に言えば50%かなぁ。貴方の実力次第?」
響介「そう……やれるところまでやるさ」
?「まぁ、頑張ってもらうよ♪ それでは!」
?・響介「「はてさてどうなる第2話!」」
?「始まるよ♪ というか、お前なんでタンクフルボトル持って」
「―――変身っ!」
【鋼のムーンサルト―――ラビットタンク! イェーイ!!】
拝啓、母上様方。現在、如何お過ごしでしょうか?
現在、私は新宿駅にて迷子になっていた沖兎響介さんという男性を秋葉原に案内する為にJR総武線のホームを目指していた筈が、何時の間にか謎の研究所の様な場所に何故か迷い込んでいます。
迷っている人を助けたら迷子になるとはこれ如何に等とくだらない事を考えていると、頭から全身黒いタイツの様なモノを着た人達を率いた宇宙服に似た姿の赤い異形と、それに追われた女性に遭遇してしまいました。
更には何故か沖兎さんが小さな青いボトルを振りながら赤い異形を殴って壁に吹き飛ばしたり、赤い異形が沖兎さん目掛けて攻撃して爆発が起きた時はヒヤッとしてしまいましたが、何とか無事だった沖兎さんの姿を見てホッと致しました。
しかし、それも束の間、沖兎さんの「へんしん」という掛け声がした直後に、何処からか聞こえてきた音声と同時に、腰に着けていた機械からいつの間にか出ていた赤と青のプラモデルみたいなのに挟まれた沖兎さんは、左顔半分と右上半身、左下半身が赤く、右顔半分と左上半身、右下半身は青い姿の何かへと姿が変わってしまいました―――って現実逃避してる場合じゃなく、慌てて姿の変わってしまった沖兎さんをよく観察する。
すると、左顔の眼の部分には赤い兎が、右顔の眼の部分には青い戦車が描かれているのが判った。
恐らく、先程聞こえた音声も沖兎さんが身に着けている機械もといベルトからであり、今の沖兎さんの姿は音声通りならベルトに填められている赤のボトルと青のボトル―――青のボトルを【タンクフルボトル】と異形が言っていたので、恐らく赤いボトルが【ラビットフルボトル】で、それぞれのボトルのモチーフである兎と戦車が眼と姿になっているんだと思う。
「―――ビルド」
沖兎さんの姿を見て、沖兎さんに指示をしていた紫に近い赤い髪の女性が小さく呟いたの言葉が辛うじて聞こえた。どうやら、沖兎さんの今の姿を、どうやらビルド(仮称)と呼ぶらしい。
ビルド(仮称)という姿になって手を閉じたり開いたりしていた沖兎さんを見て、赤い異形は突然大声で笑い始めた。というか、この赤い奴さっきから笑ってばっかな気がする……。
《いやはや、恐れ入ったよ博士。まさか、こうして再び会えるとはなぁ……なぁ、ビルド!》
「ビルド? ……この姿の事か」
赤い異形の言葉を聞いて沖兎さんは首を傾げていたけど、直ぐに納得したみたいだった。沖兎さんって、結構マイペースなのかな? それと、赤い異形もどうやら今の沖兎さんの姿であるビルド(確定)を知っているみたいだった。
もしかして、沖兎さん以外に以前、誰かビルドになってたのかも知れない。
そんな事を考えていると、赤い異形が指を鳴らすと、赤い異形の後ろから全身黒タイツな人達と、両腕が大きい化物が現れた。
全身黒タイツな人達はまるで戦闘員と言うか、ザコキャラっぽくみえる。
《先ずは実力の確認。小手調べといこうか? 序でに博士の確保もやれ》
「……面倒な事するな」
《まぁ、そう言わずにな?》
赤い異形が壁に凭れながら指示する内容を聞いて、沖兎さんが面倒くさ気に呟いた。
只でさえ現状が結構大変なのに、敵が二手に別れるから対処が面倒だと思ったんだと思う。
何故か赤い異形が呆れながら言ってくるけど、沖兎さんは無反応だった。
何か、この二人のやり取り観てると自分が危機的状況下であることを思わず忘れてしまいそうになる。
なので、私は取り敢えず自分に緊張感を与えるのと、沖兎さんの面倒を減らす為に女性の前に立って、壁になる。
「沖兎さん、こっちは任せて下さい! そっちはお願いします!!」
私は沖兎さんにそう伝えてから、
正直言えば、剣をきちんと振るった事も無いし、素振りとか避ける事しか
そうして迫り来る変態達の一人へ剣を振るう―――
「って、意外にそのタイツ硬くない!? 剣が止められるとか予想外過ぎる……!?」
―――想像以上に前途多難な状況を生み出してしまったかも知れないと内心動揺しつつも、迫り来る変態達の相手を始める事になった。
△ ▲ ▽ ▼
「沖兎さん、こっちは任せて下さい! そっちはお願いします!!」
龍ヶ崎真白は俺にそう伝えると、何も無い空間から剣を取り出して全身黒タイツ姿の奴等と戦い始めた。
どうやら、只の女子学生という訳では無かったみたいだ。
取り敢えず女性の確保には全身黒タイツな変態しか向かってないし、あっちは言葉通り任せる事にする。
何か悲鳴っぽい弱音が聞こえた気もしないが、気にしてられない為、無視する。
正直なところ、ぶっつけ本番な勢いでこのビルドという姿に変身したのは良いが、この姿でどこまで戦えるのか未確認な為、ある程度とは云え引き受けてくれて丁度良かった。
俺は一度小さく息を吐いてから、取り敢えず此方へ向かって来ている全身黒タイツ達の内の1体に敢えて此方から近付くと、不意を突かれた黒タイツは動きを止め、その隙を狙って、さっきの赤い異形に殴り掛かった要領で握り締めた拳を黒タイツの胸元に放つ。
すると、全身黒タイツは軽々とぶっ飛んでいき、そのまま壁を突き抜けて消えた。
壁の先は綺麗な青空で、結構な木々が見える事から、此処が山の中に建っているという事が判明したのと、フルボトルを振ってから殴った時以上の打撃力が出た事に驚愕しつつ、左右から挟み撃ちして来ようとする全身黒タイツ達の攻撃を後ろに跳んで避けようと左脚で地面を蹴る。
すると想像以上に物凄い勢いで跳んでしまい、今度は俺の方が背中から壁にめり込んでしまった。
その際、左右から挟み撃ちしよつとしていた全身黒タイツ達はお互いをラリアットして倒れるのが見えた。
というか、何故ラリアットをチョイスしたんだ、此奴ら……
《ピュ~♪ まだまだ力を制御出来てないみたいだな?》
「……初変身だっての」
《言い訳は見苦しいぞ?》
「あっそ」
赤い異形の苛つく挑発に対して適当に答えながら自身の左脚を見ると、左脚の脛部分にバネがあるのに気付いた。
恐らく、さっきの跳躍はコイツが原因だと思う。
奴の言う通り、力の制御が必要不可欠なのかも知れない―――だが、今回の戦いで色々と検証すれば制御する時の基準が出来るという事でもある。
「―――実験を始めるか」
《ほーぅ?》
めり込んでいた壁から起き上がった俺の言葉に赤い異形が反応したが、そんな些細な事は気にせずに改めて先程同様に左脚で地面を蹴って前に跳ぶ。
そのまま一直線に黒タイツの姿を捉え、勢いのまま其奴を踏み台というか、踏み壁?にして方角を変え、今度は両腕がえらいゴツい異形に向かって跳ぶ。
その際に黒タイツが殴り飛ばした奴以上に壁を壊してぶっ飛んで行ったが、そんな些細な事は気にせず、ゴツい異形に対して先程同様に右で殴り掛かるが、此方に微かだが衝撃が返ってきて、相手は何とも無さそうだった。
どうやら、耐久性や衝撃緩和はある程度あるにはあるが、今回は敵の耐久性が上回っている様だ。
「それなら……ッ!?」
一度体勢を立て直す為に後ろに跳ぶ―――積もりだったのを異形の横を通り抜ける様に転がる。
その直後、先程まで俺の居た場所を異形の拳が殴ると地面が陥没し、小規模なクレーターに近いのを生み出した。
この異形、やはりと言うかパンチが途轍もなく強力。下手に当たると危険だと感じる。
《さて、如何する積もりだ~?》
「……ウザい」
俺の言葉に反応した異形が振り向き様に俺を殴ろうとするが、その場でしゃがむ事で避けると、今度は左の拳で異形の腹部を殴る。
すると、右で殴った以上の威力が出て、異形を怯ませる事に成功した。
どうやらビルドは、ドライバーが読み込んだフルボトル事に能力が換わるだけじゃなく、打撃力も左右異なるみたいだ。
「……検証完了」
異形が怯んでる隙に跳躍で距離を取り、次にどう倒せば良いのかを考える。
簡単に言えば、決定打が見当たらないだけ。
「……困った」
「―――レバー回して必殺技!」
俺の愚痴が聞こえたのか、異形が怯んでるのを見て判断したのか不明だが、女性から指示が飛んできた。それも、決定打となる指示が。
俺は女性の指示に従い即座にハンドルを握り締め、何度も回し始めると、ドライバーから軽快な音が聞こえてくる。
【Ready go!】
ドライバーから音が止まると、次に聞こえてきた音声を聴いた直後、直感にも近い感覚に身を任せて真上に跳躍し、天井に着地する。
すると、先程まで俺の居た場所から異形までの間に急な坂みたいなグラフ型のエネルギー滑走路が現れ、俺は天井を蹴ってからグラフの頂点付近で蹴りの姿勢をとる。
すると、姿勢が維持された状態でグラフの頂点から異形に向かって勢いよくグラフに沿いながら降りていく。
そして異形に蹴りが当たり、異形は壁へ一直線に飛んでいき、壁にめり込みながら激突。
そのまま床に倒れ込み、動かなくなった。
【ボルテックフィニッシュ! ―――イェーイ!!】
後から聞こえてきたドライバーの音声を聞きつつ、今度は赤い奴へと改めて警戒体勢を取る。
異形と戦っていた時は変な動きをしないか、視界に何とか赤い奴を残していたけど、奴は最後まで腕組みをして壁に凭れ観戦していた。
しかし、赤い奴は壁から離れると、俺に向かって両手を構え―――拍手を送ってきた。
《ブラーボ♪ だいぶ荒削りな動きだったが、実に初々しい良さがあったぞ、ビルド!》
「あっそ」
《おいおい、そんな警戒するなよ。今回は
赤い奴はそう言うと、何処からか透明なフルボトルを取り出してフタを開ける。
そして倒れている異形に向けると、異形の身体から粒子が赤い奴の持つフルボトルへと集まっていく。
全ての粒子が集まった直後、異形の身体が変化し始め一人の小さな少女へと変化した。
《この【エンプティボトル】に、そのスマッシュから抽出した成分を入れた。このボトルと素体だったガキを付けるから、見逃してもらうぜ。あっと、オレはブラッドスターク。それじゃ、Ciao♪》
赤い奴―――ブラッドスタークはそう言うと持っていた銃から煙を地面に放ち、煙に包まれた。
そして煙が消えると其所にブラッドスタークの姿は無く、ビルドに変身した俺と剣を杖にして立っている龍ケ崎真白、横たわる銀髪の少女と少女に近付く女性、そして少女の横に立ててある中身の詰まったボトルが其処にあった。