中華料理店織斑   作:ロドニー

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臨海学校 三つの顔を持つ女神と降臨する闇の女神ヘカーテ

 

 「憎い、憎い、憎い、ニクイ、ニクイ、ニクイ…

 

 ダイスキナオネエチャンヲウバッタアイツラガニクイ…」

 

 黒い空間の中、蹲りながら呪詛を唱え続ける千秋に対して見る事しか出来ない私だが、千秋の心と肉体を壊さない為に如何なる攻撃を防ぐ闇の繭をつくり千秋の肉体を守り闇の空間に閉じ込めた。

 

 

 私は千秋の専用機のアルテミスだが、私の基となったギリシャ神話の女神、アルテミスを知っているだろうか?

 

 そして、私には三つの女神としての顔がある事でも有名な女神だった。

 

 一つは千秋の専用機の基となった狩猟と純潔を司る女神アルテミスとしての私。

 

 自然を操り狩人達に加護を授け、乙女達の純潔を守護する存在。それが、女神アルテミス。

 

 そして、双子の兄のアポロンは太陽を司り、双子の妹で月を司る女神ルナとしての私。

 

 月の女神である女神ルナは月に関係する海の満ち引きや重力などを守護する存在。それが、女神ルナ。

 

 最後は闇と病を司る女神ヘカーテとしての私。

 

 全ての闇を守護とし如何なる病を操る存在で、私である女神の中では男嫌いで嫉妬深い最も残忍な女神である。それが、女神ヘカーテ。

  

 全ては同じ女神であり処女神である私である。

 

 千秋がいる闇の中は闇と病を司るヘカーテの領域であり、私自身は闇と病を司る為に漆黒のドレスを纏い支配する女神ヘカーテへと変貌する。

 

 「ひっぐぅ…お姉ちゃぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 ショックから気絶しては大人しくなる千秋だが、再び覚醒してはあの様に泣き出す。涙が枯れれば再び呪詛を言い続け、ループする様に繰り返す。

 

 「殺す、殺す、殺す、殺す、コロシテヤル…」

 

 見ていられないほど、姉を奪われた怒りで私の闇に染まる千秋と千秋の心と同調してしまった私。

 

 『私の千秋を許さない。

 

 許さない、許さない、許さない、許さない、ユルサナイ………あっ、あははははははは!?』

 

 そうだ、千秋の障害となる全てを私の生贄となって貰おう。

 

 私を怒らせた代償と生贄はあの連中の命だ!!

 

 あぁ、人の子の生贄は何千年ぶりだろう。

 

 我の秘蔵の病で皆殺しにしてやろ。

 

 全ては神罰として…だから

 

 『千秋、そなたの肉体は借り受ける』

 

 「うん、良いよ。

 

 アルテミスがお姉ちゃんの仇を取るんだよね?

 

 なら、良いや。

 

 アルテミス、私の身体を好きに使って………オネエチャンヲコロシタヤツラヲコロシテ…」

 

 そうした連中に凄まじい怒りを覚える私は神罰を落とそうと結論した。千秋から肉体を奪おうとしたが逆に千秋から身体を差し出され、私は千秋に女神ヘカーテとして憑依したのだった。

 

 私は権能を使い、千秋の肉体を私の肉体に合う様に大人の女性へと成長させた。

 

 私が千秋の肉体で権能を使うと、未熟な身体の肉体では千秋を殺してしまう。だから、千秋を失いたく無い私は肉体のピークである17歳の肉体へと成長させたのだ。

 

 女神ヘカーテは千秋の肉体へと入り憑依すると専用機だったアルテミスのコアも私達に同調して女神ヘカーテである私と同じ姿に成るべくセカンドシフトをしてヘカーテへと変貌を果たしたのだった。

 

 

 そして、トロイアの戦い以降は神や女神達の干渉は無かったとギリシャ神話では記載されている。しかし、女神に恐れを抱いた人々が敬い奉って女神達を宥めていたに他ならないからだ。

 

 しかし、女神達は干渉する事を選んだ。何故なら、二人の女神の名を冠する専用機を使う二人の双子姉妹を気に入り、襲撃者達が双子姉妹を傷付けた事に一人の女神の逆鱗に触れてしまったのだ。

 

 そう、女神の中ては最も残忍で残酷な女神の逆鱗に触れてしまったのだ。

 

 それを知らない百里基地方面から来た襲撃達は自分達に起こる、最も残忍で最悪な悲劇が起こるのは誰も知らない。

 

 

 

 

 旅館を護るべく奮闘する教師部隊。

 

 その中の一人、ナターシャ・ファルスは十夏の専用機アテナが落とされる瞬間と妹の千秋が黒い光に包まれ繭を形成する瞬間を見ていた。

 

 「嘘よね?

 

 十夏ちゃん…」

 

 「ナタルてめぇ!!

 

 ボヤッとしてると落とされるぞ!!

 

 オラオラッ!!

 

 十夏を殺ったお礼は、まだ渡してねぇぞ!!」

 

 旧式のアラクネ改を駆り、奮闘を見せる巻紙先生はいつも以上にキレていた。私にも激を飛ばし味方を鼓舞する。アラクネ改の蜘蛛の糸で打鉄参式を搦め捕りながらブレードでスラスターだけを斬り裂き撃墜する。

 

 雨宮先生も完全にキレている様で、無言で無表情のままゴールデン・ドーンを駆り火球を飛ばしながら、何機も業火に焼きながら落として行く。

 

 しかし、多勢に無勢。

 

 更に増える打鉄参式。

 

 そして、最前線では指揮所から飛び出し暮桜の後継機である暮椿を纏い、姪を落とされ殺された事に怒り狂い鬼神の様に暴れる織斑先生は容赦なく零落白夜を発動して襲撃者達を瞬殺していた。

 

 最前線で暴れる織斑先生の後ろには、暮椿の援護とエネルギー補給を観点に箒先生の紅椿が展開して、暮椿と紅椿を護る様に御手洗先生の新しい専用機サーペントカスタム御手洗仕様は全身に至る所にミサイルポッドやキャノン砲に重火器であるツインビームガトリングを装備したフルウエポンタイプ(FAタイプ)が陣取りミサイルやキャノン砲、終いにはガトリング砲まで乱射して打鉄参式を蜂の巣に変えていた。

 

 「御手洗先生…相変わらず歩く弾薬庫ね…」

 

 と私が呆れる程に装備していた。

 

 逆に被害は、ティナ先生のテンペスターMk−Ⅲと他の担任や副担任が駆るサーペントカスタムAタイプは被弾して簪博士の駆る専用機の打鉄弍式改により回収されていた。

 

 そう、既に残る教師部隊は私を入れた六人だけだった。

 

 精鋭の教師部隊が十夏ちゃんが落とされて増援に駆け付けてから30分もしないで壊滅状態となったのだ。

 

 

 そんな時だった。

 

 黒い繭がピッキィと罅割れたのだ。

 

 落とされたティナ先生が作戦室からモニターしていて異変に気付いたのだ。そして、黒い繭から観測された異常エネルギーに撤退命令を出す束先生。

 

 「ちーちゃん、皆!!

 

 あの黒い繭から異常エネルギーが…

 

 って、鈴ちゃん?」

 

 しかし、束先生が撤退を言う前に黒い繭が割れた。

 

 そして、中から出て来たのは空中に浮かび漆黒のドレスを纏う女性。

 

 私が見る限り、逆らってはいけない存在だと第六感が警鐘を鳴らす。

 

 「鈴、何故そんな所に居る!!」

 

 織斑先生が見た女性は余りにも容姿が似ていた為に鈴音さんと勘違いしたのだろ。叫ぶが、女性は一切反応しない。しかし、女性は私達を見ると手を払う。

 

 『人の子達よ、我の邪魔である。

 

 下がれ!!』

 

 「何だと!?

 

 暮椿が言う事を聞かないだと!?」

 

 「何だんだ!?

 

 畜生!!

 

 アラクネ動きやがれ!!」

 

 女性の手を払い、たった一言で私達の教師部隊のISが全く動かなくなり、透明な球体に包まれ操られる様に旅館入口の前まで強制的に戻されてしまったのだ。

 

 そして、旅館の入口が勝手に開き、開いた旅館の入口へ戻されるなりISを強制解除され旅館の中に強制的に押し込まれたのだ。

 

 そして、女性は腕を払うと旅館は半球体の膜に包まれ、教師部隊を追撃した来た打鉄参式の数機が旅館へ対地攻撃をするが通じる気配はない。

 

 膜によって安全だとわかり、旅館に閉じ込められ埒が明かない状況に情報を知る為、私達教師部隊のメンバーは地下の作戦指揮所へと向かう。

 

 部屋に入った所で織斑先生が束先生の胸ぐらを掴み尋問する。

 

 「束、貴様!!

 

 千秋に何を渡した!!」

 

 「「「織斑先生!?」」」

 

 「担任としてオレも聞きてぇな?

 

 白状しやがれ!!」

 

 巻紙先生までもが束先生を殴り飛ばそうとするが雨宮先生が嗜めた。しかし、一番に可愛がっていた十夏の事で救援に間に合わなかった事を嘆き泣いていた事をISネットワークを通じて、私のシルバリオ・ゴスペルがアラクネのコアを通じて映像付きで教えて来たことは記憶に新しい。

 

 「「「巻紙先生まで!?」」」

 

 「オータム、落ち着きなさい」

 

 「スコール、だがよ、だがよ…オレの大事な教え子だぜ?知る権利が在るだろうが!!」

 

 「落ち着きなさいと言っているでょうが!!」

 

 バッチーン

 

 キレた巻紙先生を止めるべく、雨宮先生の平手打ちが巻紙先生の頬に炸裂する。

 

 「ちっ、悪かった」

 

 「判れば、良いのよ。織斑先生、貴女も落ち着きなさい」

 

 「済まなかった。

 

 十夏の事で……

 

 うっぐぅ…あぁぁ…」

 

 初めて見る織斑先生の涙を流す光景は、十夏に叱られ罵倒されながらも姪として可愛がっていたから尚更だろう。

 

 「ちーちゃん、あの繭から出た女性は多分千秋ちゃんだよ。女性の身体からアルテミスのコアのIS反応もあるから間違いないと思う」

 

 「何だと!?

 

 じゃあ、鈴に見間違えたのは…」

 

 「うん、千秋ちゃんは親子だけに鈴ちゃんにそっくりだもんね。ただ、まさかだと思うけど…」

 

 「織斑先生、束先生違います。あれは、ギリシャ神話の女神ヘカーテだと思う」

 

 元ギリシャ国家代表のフォルテ先生の一言で騒然とする作戦室。

 

 何かを察したのか

 

 「もしかして、束さんのせいなのかな?

 

 束さんが十夏ちゃんと千秋ちゃん、レナスちゃんの専用機のコアは新しく束さんが作ったコアだから…

 

 いや、女神シリーズに使われてるコアとも言うのかな。あれには、各神話の女神や神に纏る神々の遺物をコアに入れたせい?」

 

 「束、貴様!!」

 

 「ウッグゥ!?」

 

 三人の専用機のコアに神の遺物を使っていた事を白状したが、それを聞いた事に完全にキレた織斑先生は遂に束先生の胸倉を掴み顔面を殴ってしまった。

 

 「ちーちゃん、気が晴れるなら束さんをもっと殴っても構わない。でも、束さんも十夏ちゃんの事で泣きたいんだよ。だから、束さんが出来る事をしなくちゃいけないんだよ」

 

 「束ぇぇぇ、貴様ァァァァァ!!」

 

 殴られた束先生は壁に激突するが血を流したまま、分析する為に椅子に戻って座り続きをやろうとするが、それすら気に喰わない織斑先生が胸倉を掴み殴り掛かるが、宮先生と巻紙先生の二人掛かりで止めに入る。

 

 「二人とも止めなさい!!

 

 オータム、馬鹿二人を止めるわよ」

 

 「ちぃ、仕方ねぇな。

 

 争ってる場合じゃねぇだろが!!」

 

 二人のことより、私が見ていたモニターには映し出されていてた女性が死神をも連想させる巨大な鎌を構えていたのだった。

 

 

 

 

 

 『これで良いのか?』

 

 「うん、先生達には非はないから」

 

 やはり、優しいな千秋は…

 

 千秋の願いで教師部隊を巻き込まない様にと、私は教師部隊の全員を言魂でISを動かなくして操り、強制的に旅館へと押し込んだ。

 

 そして、教師部隊が旅館へ押し込んだ後はアルテミスの神技アルテミスの盾により旅館を囲むが、馬鹿共は追撃して旅館へと攻撃を始める。

 

 『人はやはり愚か者でしかないわね』

 

 「どうする?」

 

 『こうするわ』

 

 私は神斧デスサイスを具現化し、旅館を囲み攻撃する襲撃者達をデスサイスで斬り裂いた。

 

 「「「へっ?斬られてない?」」」

 

 斬り裂かれた襲撃者達は自身が斬られたが、何もない事に抜けた声を出す。

 

 しかし、身に何もない事に安堵して、私を落とそうと襲い掛かろうとするが寸前で異変が起きたのだ。

 

 「ぎゃァァァァァ!?」

 

 「嫌ァァァ!?腕がァァァ!?」

 

 「ゴッフゥ!?」

 

 神斧デスサイスに斬られた三人はヘカーテの権能によって病を強制的に発病をさせられて、一人は全身に関節炎を発症させられ全身に激しい痛みが走り激痛から気絶して落下し、一人は昔受けた腕の傷口から破傷風を発症させられ腕の傷口が一気に悪化して瞬時に腐り落ちて悲鳴をあげ、もう一人はヘカーテの秘蔵の謎の病で発病させられ口から大量の吐血して落下しながら亡くなったのだった。

 

 それは、激怒した女神ヘカーテの蹂躙劇の序章にしかならない。

 

 神斧デスサイスを片手にダンスを踊る様に襲撃者達を巨大な鎌で斬りまくる漆黒のドレス姿の闇の女神ヘカーテ。

 

 それは美しく儚い花達の命が散る光景。見る者を魅了し、引き込まれるように巨大な鎌に刈り取られる。

 

 そして、斬られた襲撃者達は様々な病を瞬時に発病させられ襲撃するどころではない程に病に侵されて命を落す者があとを絶たない被害を出したのだ。

 

 「気色の悪い女を囲え!!」

 

 襲撃者達がヘカーテを囲むが全く動じないどころか、ヘカーテが女神として神々しくなっている事に気付かない。

 

 『我を前に不敬である。跪け!!』

 

 一瞬でISを解除され跪かされる襲撃者達だが、それ等を許すヘカーテでは無い。

 

 強いては、千秋が願う姉への仇を取る為に…

 

 『さぁ、罪人共よ、我にその首を捧げるがいい!!』

 

 「いやぁァァ!?

 

 死にたく無い!!」

 

 「おかぁぁさぁぁん!!」

 

 ヘカーテはデスサイスを構え、十数名に渡る襲撃者達の首を刎ねるべく振りかぶる。襲撃者達は逃げようにもヘカーテにより跪かされ、女神の言魂で動けず逃げられない。泣き叫ぶが女神の逆鱗に触れた彼女達の未来は決まっていたのだった。

 

 ザッバンと振り切りられたデスサイスは襲撃者達の首を一斉に刈り取り刎ねたのだった。

 

 そして、シャワーの様に降り注ぐ血の雨は漆黒のドレスを真っ赤に染め上げたのだ。

 

 

 海に落とされた五反田蘭は浜辺へと上がった時に見た光景は一人の女性に大鎌を振るわれ仲間達の首が跳ぶ光景だった。

 

 「嫌ァァァァ!?」

 

 ジャリ、ジャリ…

 

 叫び、恐怖に駆られながら四つん這いとなって逃げようとするが、砂を踏む音に振り向けば返り血で真っ赤に染め上げた漆黒のドレスを着て大鎌を持つ女性が立っていた。

 

 『仲間がまだ居たか?』

 

 「ヒッィ!?」

 

 『そうか、仲間なのだな。汝にも相応しい死を与えようぞ』

 

 心と思考を読まれたのか仲間だとバレ、女性が大鎌を構える。

 

 そして、恐怖から股から温かい物が出ている事に気付くが、なり振りお構い無しに逃げようとするが身体が言う事を聞かない事に絶望する。

 

 「あっ、ぁぁぁぁ…」

 

 『さぁ、我の生贄となるが良い!!』

 

 (あぁ…私、死ぬんだ…せめて、一夏さんに謝りたかったな…)

 

 「蘭お姉ちゃんは殺らせない!!」

 

 大鎌を振り降ろされた瞬間、目を閉じて死を感じたが大鎌が一行にやって来ない。

 

 「えっ?」

 

 眼を開けば、大鎌の柄を捉えるように三叉の槍が大鎌を吹き飛ばし一緒に浜に突き刺さっていたのだ。

 

 そして、私を庇う様に白い古代ギリシャのドレスの上に真っ赤な鎧を纏い白銀の髪をした美しい大人の女性が立っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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