中華料理店織斑   作:ロドニー

51 / 53
時空旅行 文化祭 瞬殺の女王と元の世界への帰還

 

 

 学園の文化祭に入り込んだ二人は捕まり残すのはスコールだけとなった。

 

 既に一組の出し物は教室が半壊により出せる状況ではなくなり中止となったのだ。

 

 私達姉妹も生徒会長と織斑先生に呼ばれた。

 

 「二人を捕まえたのは構わないがな、何故午後の生徒会の出し物を利用しなかった?」

 

 「だって、ウェディングドレスなんか着たら動きづらいし。」

 

 「うん、槍が振り回せない」

 

 「判るが、次からは言うようにしろ」

 

 「「はい…」」

 

 織斑先生には叱られたが後悔は無い。

 

 そして、事前にパパが説明してインストールさせたアンチリムーバついて生徒会長が質問して来たのだ。

 

 「十夏ちゃん、アンチリムーバってなに?」

 

 「コアの剥離剤を無効にするシステムですよ。私達の時代では当たり前のシステムらしいです」

 

 「コアの剥離剤ですって!?」

 

 「会長、驚く事じゃないですよ。織斑先生と会長には

、確かパパが全て話したと思いますが?」

 

 「織斑姉、束にも聞いたがリムーバの存在自体が怪しかったのだ。まさか、アメリカが開発に成功していて亡国機業が使うとは全く予想していなかった」 

 

 「だから、学生時代にリムーバでやられた経験があるパパが説明したと思いますが?」

 

 「うっぐぅ……忘れてたわ……」

 

 「「はぁ…」」

 

 溜め息しか出なかった。

 

 

 

 

 同じ頃、当たりを引いたのはあたしだった。

 

 確かに、あの事件後のスコールの取り調べでの調書では一夏が向かったレゾナンス前の雑居ビルだった筈が、学園に掛かる橋を渡った直ぐのサービスエリアだった。

 

 一台だけ駐車している真っ赤なホンダのNSX。

 

 どれだけ金を掛けて買ったか問い詰めたい位に高く二千万はするだろう。

 

 あたしも、自前のバイクであるハーレーダビッドソンを隣に停めて軽く窓を叩く。

 

 コンコン

 

 「何よ?」

 

 「あんたが、スコールね」

 

 「!?」

 

 亡国機業でのコードネームを言われ驚くスコールは、懐から拳銃を取り出す。

 

 「あなた、一体何者なの?」

 

 「あたし?

 

 あたしは織斑鈴音よ」

 

 「まさか、貴女がMを泣かした千秋達の母親!?」

 

 「はぁ、全く馬鹿娘は何をしたんだか…」

 

 「母親として苦労しているみたいね…」

 

 「まぁ、二児の母親だからね」

 

 「聞きたいけど、ここに来たって事はオータムもMも捕まったって事かしら?」

 

 「そうね、オータムは十夏に捕まり、マドカは千秋に降伏したわよ。まぁ、千秋にはマドカの内ポケットに一夏の隠し撮り写真を持っていた事を話したからね」

 

 「やっぱり、Mはブラコンを発動したのね……」

 

 「やっぱりって何よ?」

 

 「組織にいた時からよ…」

 

 「じゃあ、話は早いわね。

 

 降参しなさい。

 

 今なら、あんたをぶっ飛ばさずに済むわよ?」

 

 「降参しろって言われて、大人しく降参するとでも?」

 

 「そうね、亡国機業の中では一番まともなあんたならしてくれるって信じてもかしら?」

 

 「あら、嬉しいわ。

 

 でも、降参する前に貴女の強さが知りたいわね。

 

 来なさいゴールデン・ドーン!!」

 

 「上等よ!!

 

 来なさい、黒椿!!」

 

 二人がサービスエリアにてぶつかり会ったのだが、スコールは黒椿を観て驚愕した。

 

 八枚四対のウイングバインダーは閉じたままだが、一纏めに斜め上方に向くと天使の様な光の翼が現れた。

 

 「まさか、臨海学校で見たけど……六世代機!?」

 

 「七世代機よ!!」

 

 「七世代!?」

 

 「どうするの?

 

 ヤルの?

 

 ヤラないの?」

 

 「七世代でも!!」

 

 「そう……」

 

 降伏する事を願いながらも、挑んで来る事に落胆する鈴音は黒椿の展開装甲を展開し光の翼を最大出力で二重加速する。

 

 狙ったのはスコールの額。

 

 肘鉄の一撃で沈める為だけにスコールが展開したゴールデン・ドーンの額に打ち込んだのだ。

 

 額に打ち込まれた肘鉄、打ち込まれた衝撃で砕けるバイザー。

 

 どんなに頑丈でも、スコールが頭と身体以外がサイボーグでも脳を揺らしてしまえば脳震盪により気絶する。

 

 そして、二重瞬時加速に反応出来ずに額に肘鉄を打ち込まれ、一言も発する事無く気絶により強制解除されてアスファルトに崩れ落ちるスコール。

 

 織斑鈴音が現役時代に瞬殺の女王と言われる所以の一撃。

 

 「全く、弱くて仕方ないわね…」

 

 鈴音はスコールの手足の義手義足を取り外して拡張領域に仕舞うと、スコールを抱えて学園へと戻ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 元の平行世界では…

 

 

 ボーデヴィッヒ三姉妹はギリシャのパルテノン神殿に来ていた。復元中とは言っても中のゼウス像だけは一切の風化がなく威厳を醸しながら佇む。

 

 「レナス、ここか?」

 

 「アーリィ姉さん、ゼウスが居るね…」

 

 「やっぱりか…」

 

 「レナス姉様、戦うことにはなるのでしょうか?」

 

 

 『フハハハ!!

 

 北欧の女神である三姉妹が我がゼウスに何の様だ?

 

 まさか、我に嫁入りか?』

 

 「「「そんな訳、あるか!!」」」

 

 神殿内のゼウス像が光出し、ギリシャ神話の主神ゼウスが高笑いしながら現れた。『嫁に来たか』と言う当たりは相変わらずの女好きは変わらない様だったし、好きでもない男に嫁入りはしたくない。

 

 だって、夏休み初旬に十夏と千秋から送られた四郎の写メ。あの姉妹が四郎に惚れた様に私達三姉妹も惚れてしまっていた。

 

 

「そちらの馬鹿娘二人を引き取って貰いたい!!」

 

 『アーリィ・ヴァルキリアと言ったか?

 

 まさか、アテナとアルテミスの馬鹿娘では?』

 

 「そうだ!!

 

 私の妹であるレナスの大親友の姉妹と両親を何処ぞの時空神から神具を借りて平行世界の過去に飛ばしたのだ!!」

 

 アーリィ姉さんがゼウスに事情を全てを話したのだ。

 

 そして、ゼウスは私達に頭を下げて謝ったのだ。

 

 『うちの馬鹿娘が済まなかった。

 

 来い、馬鹿娘共!!』

 

 「「えっ?」」

 

 私達の目の前に魔法陣が浮かび上がり、アリーナで地下倉庫から持ち出した酒を煽り宴会最中の駄女神二人が強制召喚されたのだ。

 

 やはり、ギリシャ神話の主神ゼウスと言った所だろう。

 

 だが、強制召喚された二人は何故ギリシャに居るのだと頭にはてなマークが浮かび上がっていた。

 

 『この、馬鹿娘が!!』

 

 「「ひゃう!?」」

 

 突然のゼウスのカミナリに背筋を伸ばす二人は壊れたブリキの玩具の様にカミナリが落とされた方に振り向くと顔を真っ青にして叫ぶ。

 

 「「父上!?」」

 

 『まさかだと思ったが、お仕置きが必要だな?』

 

 「「おっ、お許しを!!」」

 

 『ならん!!

 

 まずは、アテナからだ!!』

 

 二人は土下座しながら父親のゼウスに赦しを乞うが、アテナはゼウスに抱えられて履いていたジーンズとパンツを一緒に下ろされ尻に平手打ちを食らっていたのだ。

 

 俗に言う、お尻ペンペンだった。

 

 「ひゃん!?

 

 父上、お許しを!!」

 

 『どれだけ、人に迷惑を掛ければ済むのだ!!』

 

 二人の女神が父親の主神にお尻を叩かれる光景はシュールだった。

 

 アテナとアルテミスは椅子に座る事が不可能な位に叩かれてお尻が真っ赤に腫れて、怒ったゼウスにより二人は織斑家に謝罪して酒代と自宅の修繕費を全て支払うまでとゼウスからの厳罰により神格と権能を奪われたのだ。

 

 そう、二人は私達三姉妹と同い年であり、唯の人として少女にされたのだった。

 

 無論、地下アリーナに浮かぶ神具の砂時計はゼウスが手元に呼び寄せて、握り潰して壊したのだった。

 

 

 

 

 再び戻り、文化祭後。

 

 無論、束さんの手によりナノマシンを脳から除去したマドカは千冬が委員会に話を付けて監視を理由に身柄を引き取ったのだ。

 

 マドカの専用機サイレント・ゼフィルスは束さんがイギリスに新たなコアを作り渡す事で引き取り、マドカの専用機としたのだ。

 

 スコールとオータムは会長の更識楯無と司法取引を行い、全て話す条件に更識の精鋭として働く代わりに罪を抹消したのだ。

 

 ただ、ゴールデン・ドーンとアラクネはアメリカへ返却となったが、学園の防衛任務を更識から請け負い教師となった二人は束さんから専用機を送られるらしい。

 

 

 そして、一夏と鈴音は恋人同士となったがラヴァーズが猛反発したが、『今の一夏は無国籍よ。あたしが一番なら重婚すらも認めるわよ?』と包容力を発揮した鈴音は言いながらラヴァーズを挑発。しかし、ラヴァーズは恋人に成れるならと、まさかの承諾してラヴァーズとも一夏は恋人として付き合うらしい。 

 

 

 そして、私達一家はキャノンボールファストを前に元の世界に戻ったのだ。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。