中華料理店織斑   作:ロドニー

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結婚式

 

 

 私達一家は無事に元の世界へ帰還したのだが、レナスは大泣きして私達姉妹へ抱き付いたり、マドカ叔母さんはパパに退院するまでは看病してと甘え、メアリーママとセシリアママも同じ病室に入院していた様でマドカ叔母さんと同じ理由で看病を頼んでいた。

 

 そして、私達姉妹に嬉しい朗報があった。

 

 ママの3人目の妊娠だった。

 

 しかも、男の子らしい。

 

 しかし、二人のママは何故と疑問符していたが、私達一家が消えたのはたったの3日間だけらしいが平行世界では優に4ヶ月も過ごした事を二人のママに私達姉妹が説明した。

 

 「まっ、まさか、二人は私の学生時代をみっ、見たですの!?」

 

 「「えっ?」」

 

 妙な慌て方をするセシリアママ。

 

 「もしかして、セシリアママの黒歴史?」

 

 「ハウッ!?」

 

 胸を抑え苦しむセシリアママ。

 

 そして、向こうの若い頃の箒先生と意気投合した結果、千秋は若い頃のラヴァーズの黒歴史を聞いたらしくてセシリアママを前に話そうとしていた。

 

 「そう言えば、若い頃の箒先生から聞いたけど、入学して2日目に…ムッグウ!?」

 

 「おホホホ…お気になさらずに…」

 

 「セシリアママ!?

 

 ち、千秋が!!」

 

 「ムゴゴゴ!!

 

 ムムムム!?

 

 チーン

 

 …………」 

 

 誰かがお見舞いで持って来ただろうフルーツバスケットに有った林檎をセシリアママの黒歴史を話そうとしていた千秋の口にセシリアママが笑いながら誤魔化して無理矢理捩じ込んだ瞬間だった。

 

 林檎を押し込まれ栗鼠の様に頬が膨れた千秋は顔を真っ赤にして手をバタバタしながら苦しみ、遂には喉を抑えながら真っ青になり遂には白目になりがら酸欠で気絶したのだった。

 

 病室を同じくするメアリーママとマドカ叔母さんは事情を知っている為、セシリアママを白い目で睨み、私が千秋を復活させようとアタフタする光景が病室に広がっていたのだ。

 

 「全く、あんた達は何やってのよ…」

 

 マドカ叔母さんの花瓶の水と花を交換して病室に入って来たママがこの光景を観て呆れた様に呟く。

 

 ママは千秋の肩を掴むと背中を叩いて林檎を吐き出せたのだ。

 

 「ふん!!」

 

 「あれ?

 

 川の向こうのお花畑にいた糞ババアと糞爺が此方に来いって…」

 

 「それ、絶対に行っちゃ駄目なやつだからね!?」

 

 「あっ、お姉ちゃん…」

 

 何故か、千秋は糞爺と糞ババア三途の川で手招きされ逝き掛けたらしい。

 

 それに、幼かった四歳のパパと中学生だった千冬叔母さんを見棄てて蒸発し、ニ歳のマドカ叔母さんを連れて行き亡国機業にマドカ叔母さんを身売りした奴などは絶対に許さない。

 

 そして、今度は千秋を三途の川で手招きして連れて行こうとした。

 

 「ユルサナイ…」

 

 「お姉ちゃん?」

 

 「十夏、あんたまさか?」

 

 「クタバレ!!クソジジイ、クソババア!!」

 

 私は魔界での修行中、ダンジョンを攻略して拾った魔槍ロンギヌスの槍をコールして槍に神威を纒わせて窓を開けて上空に投擲する。

 

 そして、暫くして上空から

 

 『フッギャァ!?』

 

 どうやら、男女の悲鳴から二人に当たったらしい。

 

 「十夏、死んだ一夏の糞両親に槍を当てたんじゃ無いでしょうね?」

 

 ママの言う通り、ロンギヌスの槍を当ててやった。

 

 今頃、二人仲良く三途の川で串刺しになっているだろ。

 

 「今頃、串刺しじゃない?」

 

 「はぁ…まさか、亡国機業事件で一夏に殺され、今度は十夏にね…呆れて、糞両親には何も言えないわね…」

 

 ママとセシリアママも、あの事件で副総帥だったパパの両親達と戦っている。そして、パパは自身の出生の秘密をしり二人を殺した。

 

 無論、ママは全て知った上でパパを愛した。

 

 じゃなければ、私達姉妹は生まれなかったし、弟であり産まれる予定の一春(既に名前は決まっていた。命名主は千冬叔母さん)もだろう。

 

 何やかんやで、3日後には三人は仲良く退院した。

 

 

 

 夏休み、最終の日曜日。

 

 横浜のイギリス聖合教会の大聖堂では、パパとセシリアママにメアリーママの結婚式が盛大に行われた。

 

 無論、結婚に呼ばれた人達は凄まじい数になった。

 

 「よう、一夏。

 

 また、結婚おめでとうと言いたいが、オレもそちら側に混ぜやがれ!!」

 

 パパを前に挨拶するのは、元アメリカ国家代表のイーリス・コーリングに

 

 「お姉ちゃんだけで無く、あたしもよ一夏!!」

 

 ママの従姉妹の元台湾国家代表の鳳乱音叔母さん。

 

 たまに遊びに来て、お店を手伝ったりしていた。

 

 他にも沢山の著名人や芸能人なども来てはいたが最も多かったのは学園関係者だろう。

 

 そして、私達姉妹は凄い物を観てしまった。

 

 受け付けで対応するのはママだった。

 

 「…」

 

 「…」

 

 ママの前に立つのは初老の女性、無言で見つめ合った二人は、次の瞬間に拳を打ち合い蹴り合い漢詩を叫ぶ。

 

 「「はぁァァァァァ!!

 

 流派東方不敗は 王者の風よ

 

 全新系列 天破侠乱 見よ!

 

 東方は赤く燃えている!!」」

 

 『………』

 

 いきなりな出来事に唖然となる結婚式に参加した人々と身内の家族。そして、打ち合った後は二人はがっちりと抱き合い再会と結婚式の祝福していた。

 

 「馬鹿弟子、腕は訛っていないようだな」

 

 「当たり前よ!!

 

 師匠!!」

 

 最後はお互いに抱き合い、お互いの無事と成長を喜び合っていた。

 

 「ママ、誰?」

 

 「ほぅ、馬鹿弟子の娘か」

 

 「ママの娘、長女の十夏です」

 

 「次女の千秋です」

 

 「私は流派東方不敗の継承者で東方不敗の孫娘よ」

 

 「あれ?

 

 本名は?」

 

 「東方不敗の名前を継承して名前が東方不敗よ」

 

 流石は、ママの師匠。

 

 名前は流派東方不敗を継承した時点で捨てたらしい。

 

 最も、本名は聞かなくても知っている。

 

 女子総合格闘技の覇者の張彩希(チャン・ユイリイ)だ。若く幼く見えるが、歳は50近い年齢のロリババアだ。

 

 他にも、ママの中華の師匠の広州の陽泉酒家のオーナーや四川飯店のオーナーなど大多数が押し寄せたのだ。

 

 だけど、残念な事だけどセシリアママの親戚関係とメアリーママの親族はメアリーママの専属メイドにして近衛騎士団副団長のサラさん親子しか来なかった。

 

 祝辞に関しても同じだった。

 

 メアリーママの話だと、イギリス王家はメアリーの結婚に関しては一切祝福しない方針だった。

 

 だけどね、知っちゃった。

 

 ウェディングドレスを着込みメイク中の準備室にシスターに変装した一人の女性がメアリーママの妹にしてエリザベス四世だったのは驚いたけどね。

 

 「メアリー姉様…」

 

 「えっ、エリザベート!?」

 

 「私には女王の立場で無理でしたが、私の代わりに愛に生き人生を謳歌して下さいな、メアリー姉様」

 

 「アリがどう…うわぁぁぁ!!」

 

 「メアリー姉様、折角の綺麗な化粧が崩れますわよ」

 

 そう、妹にして現イギリスの女王エリザベス四世がお忍びで姉の結婚を祝福したのだ。二人の姉妹の隔たりは無くなり式が始まるまで抱き合ったのだった。

 

 そして、無事に教会と寺院での結婚式が終わり、披露宴会場の中華料理店織斑は束さんの発明した『元に戻す君』の活躍により一晩で修理していた。 

 

 修理が間に合い、披露宴は盛大に開かれテーブルにはパパやママの他に広州のママの師匠やマドカ叔母さんの四川の師匠が協力して作り上げた満漢全席と様々なお酒やジュースがならんだ。

 

 「それでは、乾杯!!」

 

 ママの音頭で披露宴が始まり、中国式の結婚式は派手だった。

 

 だけど、幸せそうにするセシリアママとメアリーママ。

 

 「羨ましいね」

 

 「うん」

 

 「千秋、あんたも四郎が好きなの?」

 

 「ぶっふうううう!?」

 

 私の質問に千秋はジュースを吹き出す。

 

 「はぁはぁ…お姉ちゃんもなの?」

 

 「私もかな。

 

 裸を見られたのもあるけど…」

 

 「じゃあ、ライバルだね」

 

 「そうだね。

 

 千秋には負けないから」

 

 「「「じゃあ、私も混ざるわよ!!」」」

 

 目の前に現れたのはボーデヴィッヒ三姉妹だった。

 

 「うそ、レナスちゃんまで…」

 

 「千秋、四郎は私の嫁だ。

 

 異論は認めない」

 

 「アーリィさん、意味が違うからね!!」

 

 「なら、五人で四郎を…」

 

 「お姉ちゃん?」

 

 「十夏ちゃん?」

 

 「いやいや、千秋、レナス?」

 

 「「「「「誰が一番になるか競争よ!!」」」」」

 

 四郎を巡り、五人の乙女達が争う日は近い。

 

 だが、一夏は知らない。

 

 娘二人が四郎を好きになっていた事実を…

 

 そして、四郎は直面する。

 

 一夏の学生時代と同じ運命になる事を…

 

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