俺が美優にプロポーズするまで   作:(TADA)

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年末特別編です


俺と美優が結婚式をするまで
346どうでしょう


How do you like 346プロダクション?

 

 

 「はい、そんな感じで突然常務から『紅白と笑っちゃいけないと格闘技に負けない番組を作れ。しかし、低予算で』という無茶ぶりをされたみんなのアイドル塩見周子こと周子ちゃんです」

 「ちょっと待て周子」

俺の言葉を無視してカメラに向かって会話を続ける周子。

 「相手はもはや国民的番組とも言える相手。しかしこっちは低予算、低姿勢、低カロリーの3低でやれという話。低予算のためにスタジオとかも借りられないので私の兄ちゃんの店で収録です」

 「俺の店で突然撮影を始めた理由はわかった。だがな、周子」

 「なんや兄ちゃん」

今度は素直に質問に答えてくれるんだな。

 「素人である俺がガッツリ出ているがいいのか」

 「兄ちゃんは出演者や」

 「そんな馬鹿な」

素人である俺を出演者にしてどうする。

 「ディレクターは佐藤、カメラマンは美優なのもどういうことだ?」

 「低予算って言ったやん? だから私が個人的に仲が良い人に声かけた」

 「演者とカメラマンとかが逆だろう」

俺の質問に答えたのは周子ではなく佐藤であった。

 「まぁ落ち着けよヘタレ☆」

 「はぁ!? ヘタレちゃうし!! プロポーズしたからヘタレちゃうし!!」

 「決定的場面でプロポーズを決められなかった回数☆」

 「ちょっと何を言っているかわかりませんね」

最終的に決めれたからセーフ。その証拠にカメラを回している美優も苦笑だけで何も言ってこない。

 「というかディレクターなのに普通に会話に混ざっていいのか?」

 「お前と周子ちゃんだけに話をさせたら永遠に本題に入らないから仕方ないんだぞ☆」

 「「なんだと糖分」」

 「砂糖じゃねぇよ。そしてボケもわかりづれぇよ」

 「心さん、口調が」

 「おっと☆ も〜、これだから塩見兄妹の相手をするのは嫌なんだぞ☆」

 「カメラに映ってないからわからんかもしれないけど、こいつスピリタスの瓶片手にやってるからな」

 「バラすな!!」

ははは、バラすに決まっているだろう。

周子は俺が作った天ぷらを食べながら口を開く。

 「それで兄ちゃん。何やったらええと思う?」

 「それは普通企画会議でやらないか?」

 「常務から年末に向けて一本撮れって言われとるんよ」

 「だから企画会議の風景を撮っちゃうって寸法よ☆」

 「初回にも関わらずこの地雷臭。やばい番組だな」

佐藤の言葉に普通に戦慄する。

 「ちなみにパクリ元は北海道のローカル番組であった水曜どうでしょうから」

 「言われなくてもわかる」

周子の言葉を最後まで聞かずに俺は話をぶった切る。

 「だが、パクリ元を考えるとやることは旅番組だろ? 俺はまだ店を休みにすればいいけど」

 「周介さん、駄目ですよ」

 「悪いな周子。やっぱり素人の俺がテレビに出るのは無理だ」

 「美優さんのいいなりやなぁ!! このヘタレ兄貴!!」

馬鹿野郎。せっかく婚約したのに破棄されたら首を吊る自信があるぞ。

俺の質問に答えたのはスピリタス片手にディレクターをやっている佐藤であった。

 「安心しろよ☆ 私達もアイドルの仕事があるからロケは長くても3日間だぞ☆」

 「結構長い件について」

 「常務の力って偉大やね」

 「上からの圧力……!!」

それでも長くても三日間か。そうなると……

 「海外ロケは無理だな」

 「アメリカ大陸を三日で横断なんてどうや?」

 「最初から低予算に喧嘩を売っていくスタイル……嫌いじゃないわ!!」

俺と周子が期待した眼差しで佐藤を見ると笑顔で言い放たれた。

 「駄目に決まってるだろ☆ バカじゃないのか☆」

 「「なんだとハート様」」

 「だからひでぶにすんなって言ってんだろぶっ殺すぞ」

 「視聴者のみんなぁ!! これが佐藤の本当の姿だぞぉ!!」

 「痛いキャラやと思ってるみんなぁ!! こいつ中身は私らと変わらんでぇ!!」

 「お前らみたいなキチガイと一緒にすんなよ☆」

酷い言い草である。

 「あの……企画会議を……」

 「なんだよぉ☆ 美優ちゃんばっかりいい子ぶるなよな☆」

 「は? 美優は超絶優しい女神だから。お前と一緒にすんなよ佐藤」

 「は?」

 「は?」

俺はカメラに映る位置で、佐藤はカメラ外で俺とメンチを切り合う。

 「場外乱闘を始めた二人は放っておいて話を進めるけど、やるんだったら国内やなぁ」

 「原付日本列島制覇とかですかね」

俺と佐藤を綺麗にシカトしながら進行を続ける周子と美優。

 「というかこの四人だと撮影と言うより学生の悪ふざけに近くなる気がするが」

 「それな☆」

俺の言葉に力強く頷く佐藤。

 「これも全て塩見周介って奴の仕業なんや!!」

 「俺のせいにするな」

周子の言葉に突っ込みを入れる俺。

 「低予算、低姿勢、低カロリーねぇ……は!? そうか!! いいことを思いついたぞ!!」

 「そうや!! 兄ちゃんと美優さんの結婚式とかどうや!!」

 「お前はなんでそうやってネット民にガソリンをぶちまけるネタを思いつくの?」

 「兄ちゃんと美優さんの結婚については美優さんスレで『じゃあ、美優さんファンのヤベェ奴以上の美優さんファンっているの?』ってコメがついた時点で受け入れられたやん」

 「あの『美優さんファンのヤベェ奴だったら仕方ないな』ってコメはどういう意味なんだ」

 「兄ちゃんの美優さんへの愛が深いって意味や」

 「美優ちゃん☆ 顔真っ赤だぞ☆」

 「心さん、こっちに振らないでください……!!」

顔を真っ赤にしながらもカメラの撮影はやめない美優。

 「そんな美優さんを見て兄ちゃん一言」

 「可愛い人だろ? この人は俺のお嫁さんなんだぜ?」

 「「うざぁぁぁぁい!!!」」

周子のフリに乗ってやったのにこの仕打ち。後で覚えてろよ。

 「とりあえず兄ちゃん達の結婚式の時は撮影決定として」

 「マジで言ってんの?」

俺の言葉に周子と佐藤は笑顔でサムズアップ。こいつら死ねばいいのに。

 「まずは何か企画考えないとなぁ」

 「サイコロでもやるか? 目的地は346プロで」

 「それや!!」

俺の言葉に机を叩きながら立ち上がる周子。

 「水曜どうでしょうといえばサイコロが始まり!! 私らもそれにあやかろうや!!」

 「正気の沙汰とは思えないな」

 「狂気の沙汰ほど面白い……!!」

 「ザワ……!! ザワ……!!」

そして周子は美優が持っているカメラに向かってイイ笑顔を浮かべる。

 「そんなわけで記念すべき第一回はサイコロや!! みんな楽しみにしててや!!」

 「第一回から超きついじゃん」

 「死ねば諸共や」

 「あ、店長!! 撮影終わったらお酒の追加よろしく!!」

 「まいどぉ!!」

 「ちなみにこれの撮影中346が誇るのんベェお姉様方もいらっしゃったで」

 「出て貰えば良かったな☆」

 「これ以上の混沌はやめてください……」

 




塩見周介
しがない居酒屋の店長がネット配信だが番組出演へ!!

塩見周子
ライブで好き勝手した結果、常務から無茶振りされた。

三船美優
周介くんと婚約した矢先に不穏な番組のカメラマンへ。

佐藤心
周子と一緒に悪乗りした結果ディレクター的立ち位置へ。

のんベェ集団
カメラが回っている最中も普通に騒いでた。

346どうでしょう班
周介くん、周子ちゃん、美優さん、佐藤の四人組。




そんな感じで新章開幕に向けての年末特別編です。え? 年末関係ない? 何を言ってるのやらさっぱりですね。

今後の展開ですが、周介くんと美優さんの結婚式までの過程を書くついでに346どうでしょうの話を書けたらいいなと思っています。

年末なので書きましたが、基本的に更新速度は変わらず月一更新です。ご了承ください。
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