俺が美優にプロポーズするまで   作:(TADA)

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美優さんとイチャイチャどころか全く別企画が始まるこの作品

タイトル詐欺にもほどがある


サイコロの旅

How do you like 346プロダクション?

 

 

 

 「前回の放送で軽い気持ちでサイコロの旅をすることにした我々346どうでしょう班」

 「周子、見な、あんな雲になりてぇんだ」

 「しかし、我々の気持ちとは裏腹にサイコロは容赦のない洗礼を我々に浴びせます」

 「やっぱり真面目にね、こつこつこつやっていきゃ、いつか芽が出るんだから」

 「思い通りにならないサイコロ。そして本家ではラスボスとして登場した奴も登場します」

 「しゅうこぉぉ!!」

 「……兄ちゃん。なんで寅さんの格好してるん?」

 「いや、美優と一緒に見に行った男はつらいよ おかえり寅さんが普通にいい作品だったからな」

 「……とりあえず本編をどうぞ!!」

 「俺には難しいことはよくわからんけどね、あんた幸せになってくれりゃいいと思ってるよ」

 「寅さんはもうええから」

 

 

 

 

1月某日 新宿駅

 「おはようございます。346どうでしょう班です」

カメラに向かって挨拶をする周子ちゃん。隣にはすごい嫌そうな表情を浮かべた周介くんがいる。

 「記念すべき第一回はここ新宿駅からスタートだぞ☆」

 「なぁ、佐藤。お前本当にアホだろ。新宿駅とかどこに向かうかわからんことになるぞ」

 「うるさいぞ鈴虫☆」

 「誰が鈴虫だ。第一俺はやりたくないんだぞ? せっかく美優と婚約したのにこの企画のせいで一緒にいる時間が減らされているじゃねぇか」

 「ザマァ☆」

 「貴様ぁぁ!!」

 「はい、本家でもよくあるディレクターによる演者虐めをやっているところ申し訳ないけど目的地のフリップ出すでぇ」

そう言って周子ちゃんは美優さんから受け取った目的地フリップを出す。

1 とりあえず様子見 東京駅

2 まさかのゴール!? 346本社ビル

3 そうだ小田原に行こう 小田原

4 餃子食べに行こう 宇都宮

5 飛んで埼玉 大宮

6 いきなりラスボス 高速バス はかた号

 「おい酒豪」

 「お前が言うな☆」

 「なんでいきなりラスボス入ってんの? バカなの?」

 「視聴者的に美味しいだろ☆」

 「こっちに死傷者が出るわ!!」

 「まぁまぁ、兄ちゃん。6を出さなきゃええんやから」

 「いや、この流れだと絶対に出る流れだろ」

 「このヘタレは☆ 確率は6分の1だぞ? 簡単に出ないって☆」

 「誰がヘタレだぶち殺すぞ体重増加女」

 「それ言ったらマジで戦争案件だからな?」

カメラの外と内側でメンチを切り合う周介くんと佐藤。

 「まぁ、とりあえずサイコロふろうか。なんか注目集めとるし」

 「そりゃ現役アイドル三人がハンディカム片手に何かやってたら注目集めるだろ」

 「まぁまぁ、それじゃあ行くで兄ちゃん」

 「「なにが出るかな、なにが出るかな」」

そして二人でその場をぐるぐる回り始める周子ちゃんと周介くん。

そしてサイコロを天高く放り投げた!!

地面に落ちたサイコロに駆け寄る周子ちゃんと周介くん。そして美優さんがカメラに映った出た目は……

 「「ウソダドンドコドーン!!」」

 「お前らマジで何してくれてんの!?」

地面でうちひしがれる塩見兄妹にマジ切れする佐藤。

 「え? 佐藤さん。まさか本当にあれ乗るんですか?」

 「残念ながら乗るよ、美優ちゃん。覚悟はできたか……? 私はできてない……!!」

 「佐藤!! 口調口調!!」

 「おっと☆」

周子ちゃんのツッコミに慌てて口調を変える佐藤。だがすでに手遅れな感は否めない。

 「でもこれ出発夜だぞ?」

 「待ちます」

 「……マジで言ってるのか周子」

 「ところがどっこいマジなんです……!!」

 「いやだぁぁぁ!! 行きたくなぁぁい!!」

 「はい、兄ちゃんの魂の咆哮は無視して一回カメラ止めますねぇ。みなさん、次会うのはラスボスに挑む直前の私達になります」

 

 

 

1月某日 新宿駅 高速バス乗り場 夜

 「はい、そんなわけで私達はこれからラスボスに挑むわけですが」

 「周介、いい加減に諦めろ☆ 往生際が悪いぞ☆」

 「往生際の問題じゃねぇから。俺は最初からこの企画嫌だったんだぞ? それなのにお前らが勝手に決めたことに無理矢理出された上にこんな苦行だぞ?」

 「諦めろや、兄ちゃん。すでに美優さんがチケットを4人分購入しとる」

 「美優……!!」

 「すいません、周介さん。これも仕事なんです」

 「美優……強くなったな……」

 「はい、兄ちゃんが納得したところで」

 「いや、納得はしてないけどな」

 「やかましい、私達は覚悟を決めたで」

 「俺はまだ決めてない」

 「別に求めてへん」

 「最悪だ……!!」

 「とりあえず次にみなさんにお会いするのは途中のPAの予定です。きっと憔悴しきってる私達をお楽しみに!!」

 

 

 

1月某日 はかた号途中のPA

 「はい、そんなわけではかた号に乗って途中のPAまで乗ってきたわけですが。これやばいですわ。夜行バス舐めてました。カメラに映ってないけど佐藤と美優さんも死にそうです。ちなみにうちの兄ちゃんはあちら」

周子ちゃんの言葉に美優がカメラを向けると、車止めに座り込んでいる周介くんがいた。

 「はい、一般人で過酷なロケに挑んだことのない兄ちゃんは完全に死んでいます。一応、カメラ回すから来いって言ったら『無理、死ぬ』とだけ返事をしました。何が辛いってまだ半分くらいなんですよねぇ。正直乗りたくないけど行くしかないので行きましょう。みなさんと次にお会いするのは博多です」

 

 

 

1月某日 博多

 「はい、そんなわけで無事に到着したわけですが、到着した時は見事に全員死んでいたので、近くのネカフェで二時間くらい仮眠とりました」

 「それでもまだ死にそうだけどな」

 「これも全部お前らのせいだぞ☆」

 「いえ、選択肢に入れた佐藤さんも同罪だと思います」

罪をなすりつけ会う醜い演者とプロデューサーにツッコミを入れるカメラマン。

 「はいはい、誰が一番戦犯かはずっと決まらないので次のサイコロに行きましょう」

 「周子、観光とかは」

 「本家でやっとったか?」

 「そこまで忠実にパクるのか……」

戦慄している周介くんを他所に佐藤からフリップを受け取る周子ちゃん。

 「はい、次の目的地はこちら」

1 そうだ、京都へ行こう 新幹線で京都

2 こうなったらさらに南下 電車で鹿児島

3 逆に考えるんだ、国境に行こう フェリーで対馬

4 結婚の挨拶に行かなきゃ 飛行機で岩手

5 フグ食べに行こう 電車で下関

6 夜行バスリターンズ 夜行バスで東京

 「佐藤お前バカじゃないのか」

 「ヘタレに言われたくないぞ☆ どこが問題なんだ☆」

 「また夜行バスで東京行ったら間違いなく死ぬぞ」

 「視聴者はそれを期待しとるよなぁ……」

 「やめろ周子!! それだと出る気がする!!」

 「とりあえず昨日は私が投げたんで、今度は兄ちゃんが投げてや」

 「マジかぁ……」

嫌そうにサイコロを受け取る周介くん。

 「「なにが出るかな、なにが出るかな」」

その場でグルグル回り始める塩見兄妹。そして周介くんの手からサイコロが天高く放り投げられた。駆け寄る塩見兄妹。カメラに映ったのは……!!

 「「セーフ」」

 「セーフじゃねぇから。ゴールからどんどん遠ざかってるからな」

 「佐藤さん、口調」

セーフのジェスチャーをする塩見兄妹にキレ気味で口を挟む佐藤。そしてそれを嗜める美優さん。

 「こうなると次はフェリー乗り場やね。みなさん、しばしお待ちを」

 

 

 

1月某日 対馬行きフェリー乗り場

 「はい、そんなわけでこれからフェリーに乗り込んで対馬に行きます」

 「すげぇ、こんな安心して乗り物って乗れるんだな」

 「いややな、兄ちゃん。まだ夜行バスの恐怖は残っとるで」

 「嫌すぎる」

 

 

 

1月某日 対馬行きフェリー内

 「船酔いした、死にそう」

 「兄ちゃん、なんでカメラ回す時死んどるの」

 

 

 

1月某日 対馬

 「はい、そんなわけで対馬に着きました」

 「すげぇな、ハングルがいっぱいだ」

 「韓国からの観光客多いらしいからなぁ。まぁ、観光とか私らに関係ないんで次のサイコロ行こか」

佐藤からフリップを受け取る周子ちゃん

1〜5 とりあえず九州に帰る

6 こうなったらヤケだ!! フェリーで韓国

 「お、ボーナスステージ」

 「対馬から出ないとどこにも行けないから仕方ないんだぞ☆」

 「それじゃあ今度は私が投げよか」

そう言いながらサイコロを受け取る周子。そしてぐるぐると回り始める塩見兄妹。

 「「なにが出るかな、なにが出るかな」」

そして天高く放り投げられるサイコロ。地面に落ちたサイコロに駆け寄る塩見兄妹。出た目は……

 「マジかぁぁぁぁぁ!!!!!」

 「お前マジで何してくれてんの!?」

叫び声をあげる周子ちゃん。周子ちゃんの肩をガタガタ揺する周介くん。

 「はい、そんな二人に報告だぞ☆」

 「「なんだ佐藤」」

 「今回は私達はパスポートを用意していません☆ だから韓国には行けないぞ☆」

佐藤の言葉にセーフのジェスチャーをする塩見兄妹。

 「だから次回に持ち越しな☆」

 「「マジで言ってるの?」」

 

 

 

 

 「346どうでしょう班によるサイコロの旅はどうだったでしょうか。ちなみに常務に『次のロケは韓国です』と言ったところ却下されたので海外編はありません」

 「泣きな。いくらでも気の済むまで泣いたらいいんだよ」

 「嬉し泣きですね、わかります。ちなみに常務にガチで叱られたので次回があるのかすら未定です。みなさんぜひともご希望のお便りをくださいね!!」

 「寂しさなんてのはなぁ、歩いているうちに風が吹き飛ばしてくれらぁ」

 「そしてエンディングテーマも本家をパクろうかと思いましたが、常務に思いっきり叱られたの兄ちゃんによる男はつらいよです」

 「わたくし生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は塩見、名を周介。人呼んでフーテンの周と申します」

 「あんたは生まれも育ちも京都や」




塩見周介
二度とやりたくない

三船美優
できることならやりたくない

佐藤心
絶対にやりたくない

塩見周子
チャンスがあれば再びやる気十分

周介くんによるエンディングテーマ
まさかの男はつらいよ




婚約が決まっても妹に振り回される兄夫婦(仮)。再びの機会を伺う周子ちゃん。常務、絶対に止めてくれ。

ちなみに今回こんなに男はつらいよがプッシュされたのは作者が実際に男はつらいよ おかえり寅さんを見にったため。他の作品を一切見てなかったけどなかなか楽しかったです。

そして使用楽曲情報に『男はつらいよ』がないというね
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