俺が美優にプロポーズするまで   作:(TADA)

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誕生日に婚姻届提出ってお決まりですよね!

そんなわけで美優さん誕生日おめでとう!(なお、出演


婚姻届

『いつも応援してくださるファンの皆様、関係者の皆様へ

 私事で大変恐縮でございますが、私、三船美優はかねてよりお付き合いをしておりました一般男性の方と入籍させていただいたことをご報告させていただきます。

 これからの人生、夫婦で協力しあいながら、私達らしい家庭を築いていきたいと思っております。仕事も今まで以上に努力を重ね精進して参りますので、今後も暖かく見守っていただけたら幸いです。

                          三船 美優』

 

 

 

 「聞いてないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 「おう、遅かったな周子」

2月25日。俺と美優は役所に婚姻届を提出することにした。それに伴って美優が関係各位に書面を送ったのだが、それがニュースや新聞で取り上げられることになった。

店の扉をババーンと開いた周子は勢いそのままにカウンター内にいる俺に掴みかかってくる。

 「どういうことや兄ちゃん!! 婚姻届を出しに行くっていう一大イベントにこの周子ちゃんを連れていかないなんて!! 私も頬を赤らめて恥ずかしがりながら『あ、あのよろしくお願いします』って書類を提出する美優さんが見たかった!!」

 「周子、本音、本音漏れてる」

まぁ、美優は周子のいう通りの反応をしたわけだが。

 「ついでにカメラを回しといてその映像を結婚式で流したかった!!」

 「そういうことやるからお前には言わずに提出しに行くことになったんだぞ?」

地面を叩きながら『世界はこんなはずじゃなかったことばかりだ!』と叫んでいる周子。

 「とりあえず、周子。他にお客さんいるからな」

 「なんやと。夜は閑古鳥の兄ちゃんの店にやってくる奇特な人が知り合い以外にもおるなんて」

メンチを切り合う俺と周子。

 「ふふふ」

そしてそんな俺達のやりとりを見て微笑みを浮かべるお客さん。周子がその声の方を向いてその人物を確認して驚いた表情になった。

 「詩音さんやぁ!!」

 「きゃあ!?」

そして俺の友人である双海詩音に飛びつく周子。双海も驚きながらもキャッチしたが、勢い余って床に倒れ込んだ。

 「なんや! なんで詩音さんがおるんや!! 兄ちゃんには元SASのサバイバル教官やった後に大学教師やりながら保険調査員やってるって聞いとったけど!!」

 「周子、それは双海やない。平賀=キートン・太一や」

 「いえ、確かに私は日英クォーターで父は考古学者ですけど。私は普通にイギリスで司書の仕事をしていますよ?」

 「なんや、詩音さんマスターキートンネタ通じるんか」

周子の言葉に亜麻色の髪を持つ美女は懐かしそうな表情になる。

 「懐かしいですね。私が初めて日本で住んだ時に、小学校で言われた第一声が周介さんの『日英クォーターで父親が考古学者ってリアルマスターキートンやないか!』でした」

 「兄ちゃん」

周子のジト目に俺はまぁ落ち着けというジェスチャーする。

 「いいかよく聞け周子。当時は純粋無垢な小学生だ。そんなところに突然イギリスから片親で父親は考古学者。本人はハーフじゃないけど日英クォーターだぞ? お前だったらどんな印象を受ける?」

 「リアルマスターキートン……!!」

 「そういうことだ」

 「いえ、その発想はおかしいです」

双海のツッコミはどこ吹く風でハイタッチを決める俺と周子。

落ち着いたのか周子はカウンターに座り、俺は周子の料理の準備を始める。

 「詩音さんはいつこっちに帰ってきたんや?」

 「いえ、今回はたまたま高校時代の友人に会いに来ていたところに、塩見くんと美優さんの結婚報道があったのでお祝いをしに」

 「……あれ? 詩音さん高校時代こっちにおったん? 小学校で海外に行ってからも兄ちゃんと手紙のやりとりとかをしていたのは知ってるけど」

二人の会話に俺は口を挟む。

 「周子は覚えてないか? ほら、双海が高校の修学旅行で京都来るって聞いて、周子連れて当時のクラスメイト全員で襲撃かけに行ったら、全裸が全裸で会いに行って警察と追いかけっこになったやつ」

 「あ〜、その後全裸さんが『俺は何もやましいことはしていない! 全裸の何がいけないんだ!』って叫んで警察にガチ厄介になったやつか」

 「いえ、当時普通だと思い込んだ私も悪いですけど、あの小学校変人ばっかりですよ」

双海のガチトーンの言葉に俺と周子は首を傾げる。あそこで生まれ育った俺と周子には別に全裸が全裸でいることは普通だし、なんだったら『全裸亀甲縛り公園』に全裸の犯罪者が張り付けにされることも珍しいことではない。

 「どうした双海!! そんな普通になっちまって!! 『闇の福音(ダーク・シオン)』って自称していた厨二病真っ盛りだった小学生時代はどうした!!」

 「違います!! それも厨二作家さんに影響された結果です!! 私は普通です!!」

双海が必死に否定してくるので、用意しておいた小学生時代のアルバムから双海の写真を取り出すと、双海は『アー、アー!! 見えません!!』アピールをしていた。

 「それにしても美優さんの26歳の誕生日に結婚なんて、兄ちゃんも洒落たことやるんやな」

 「? 美優は27になったぞ?」

俺の言葉に急にシリアス顔になる周子。

 「私達が年をとる……? 十年以上年は変わらなかったはずなのに年をとる……? どういうことや……? いあ! いあ! くとぅるふ ふたぐん!」

 「塩見くん、周子ちゃんがクトゥルフを讃え始めましたよ?」

 「マジかよ。ルルイエが浮上したかな」

壊れた周子を慣れた様子で対処する双海。双海も小学生の頃に俺達の故郷で鍛えられ、その後も手紙や電話で頻繁にやりとりをしていたので俺達の掛け合いにも慣れたものだ。

 「まぁ、真面目な話、美優に『どうせ結婚記念日を作っても周介さんは覚えられませんから私の誕生日と一緒にしておきましょう』と言われてな」

 「美優さんが兄ちゃんの生態お見通しすぎて笑える」

 「こやつめ、ハハハ」

まぁ美優のいう通り結婚記念日を覚えられる気はしないわけだが。

 「そういえば今日は美優さん遅いんですか? 久しぶりにご挨拶したいんですが」

 「あ〜、今日は遅いって言ってたな」

双海の言葉に俺は美優の仕事の予定を思い出しながら告げる。なんか誕生日イベントの日に結婚報告をしたら仕事場が大騒ぎになって収録がかなり押しているらしい。

 「っと、噂をすれば美優から電話だ。ちょっと電話してくるわ」

 「どうぞごゆっくり」

 「兄ちゃん! 私の飯をはよ!!」

周子には中指を立てて美優からの電話を出に行くのであった。

 

 

 

 

 (一瞬だけの切なそうな表情。私じゃなかったら見逃しちゃうね)

周子は兄である周介を切なそうに見送る詩音を見逃さない。少しだけ周子は迷ったが、大人しく声をかけることにする。

 「詩音さんは素直に祝福してくれます?」

周子の言葉に詩音は少し驚いた表情したが、すぐに苦笑した。

 「お祝いしますよ。大切なお友達である塩見くんの結婚ですから」

そこまで言って詩音は『でも』と言葉を区切る。

 「やっぱりちょっと悲しいですね。好きな人が自分以外の人と結婚するというのは。それが昔からわかっているとは言え……」

詩音が周介に惚れているのは周介の友人達全員が知っている話だ。その友人達は『三船が勝つか双海が奪い返すか』で賭けをしていたのを周子は知っている。そして大いに稼がせてもらったのは完全に余談である。

さて、周子は美優にとてつもなく懐いているが、同じくらい詩音にも懐いている。周子的に周介×美優がジャスティスだが、周介×詩音も同じくらい好きだ。どのくらい好きかというと兄の友人の同人作家に頼んで書いてもらうくらい好きだ(なお、その同人作家は美優×詩音も書いた)

だから周子ちゃん的に詩音も幸せになって欲しい。

 「詩音さん」

 「? なんでしょう?」

周子は詩音にニマーっとした表情を浮かべる。

 「店子に興味はありませんか?」

 「はい? 店子?」

 




塩見周介
俺達

三船美優
結婚しました。

双海詩音
メモオフのヒロインの一人。原作では小学生時代に『外国人』扱いされて日本が嫌いになったようだが、こちらの世界では周介くんなどの変人が集まる小学校に転校してしまい、日本の常識がクラッシュされた模様。

塩見周子
周介×美優がジャスティスだけど周介×詩音も好き

周介くんの友人達
梅組的なノリ

塩見兄妹の故郷
京都であって京都じゃない魔都KYOUTO。参考は作者の別作品である『塩見周子の幼馴染』にあります。

大家と店子
ようは正妻と側室




ついに周介くんと美優さんが結婚!(婚姻届を提出しただけ
でも美優さんの出演なし!! 完全にタイトル詐欺です本当にありがとうございました。
そして作者の趣味で二次元ヒロインでもトップクラスに好きなメモオフの双海詩音を放り込む所業。クロスオーバータグつけたのでこの後のネタになりそうなものはガンガン放り込むわよぉ!
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