俺が美優にプロポーズするまで   作:(TADA)

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イベントがないので完全に日常回です

そして全力で趣味に走ってます。


美優と映画をみる日

いつもの俺の店でいつもの風景。美優がカウンター席に座りながら俺と話をする至福のひと時。

 「そういえば今日は他の飲兵衛集団はどうしたんだ?」

 「瑞樹さんは番組の地方ロケ。早苗さんと志乃さんはドラマの撮影です」

 「高垣さんは?」

 「ラジオ番組に出演してくるそうです」

美優の言葉に感慨深げに頷く俺。

 「よく考えてみたら売れっ子のアイドル達の行きつけの店なんだよな。俺の店」

 「楓さん達が『サインしましょうか?』って言葉を『価値がわからんからいらない』って断ったの周介さんですよね」

 「いや、俺実際にどれくらいすごい人達なのか理解できてないんだよな。俺にとってはただの美人の常連さんってだけで」

俺の言葉に美優は苦笑する。

 「みなさん大人気のアイドルですよ」

 「それがわからん」

俺が本気で首を傾げていると美優は少し呆れたようだった。

 「あの……ところで周介さん……」

 「いい。放っておけ」

 「でも……2時間はあの状態ですよ……?」

美優の心配そうな視線の先にはいつものカウンター席に突っ伏している周子がいる。いつも通りの量の晩御飯を食ってからカウンターに突っ伏した。

俺は関わると面倒になると踏んだのでとりあえず無視していたのだが、心優しい美優は無視できなかったようだ。

 「あの……周子ちゃん、大丈夫ですか?」

美優の言葉に死にそうな表情を浮かべながら顔を上げる。

 「美優さん。私はもう駄目ですわ……」

 「何があったんですか……?」

 「どうせ大したことじゃないから放っておけ」

 「大問題やで!!」

バシバシとカウンターを叩きながら怒鳴る周子。

 「で? 何が大問題なんだ?」

 「気づいとるか兄ちゃん」

俺の言葉にマジ表情を浮かべながら口を開く

 「6月に祝日はないんやで」

 「月末になって何を言ってんだお前は」

こいつは何を言ってるんだろうか。

 「それにアイドルなんて超不定休な仕事してるんだから関係ないだろ」

 「わかってへんなぁ、兄ちゃん」

やれやれと首を振る周子。

 「カレンダーに休日が多い方がテンション上がるやろ?」

 「小学生かお前は」

 「はい!! そんなわけで明日は周子ちゃん完全OFFなんやけど、周子ちゃんと同じく完全OFFの美優さんと兄ちゃんはどこに行くん?」

 「一応夢の国に行く予定だが?」

 「ええなぁ。私も久しぶりに行きたいと思っとったんよ」

 「待て待て。ついて来る気か?」

 「え? 駄目なん?」

心底キョトン顔を浮かべた周子に俺は何も言えなくなる。断られると思っていない表情だ。

俺は困ったように美優を見ると優しそうに微笑んだ。

 「私は良いですよ」

 「さっすが義姉さん!! 話がわかる!!」

 「まぁ、美優がいいならいいけどな」

 

 

 

 

そんな約束を周子とした翌日。

 「嵐だなぁ」

 「嵐ですねぇ」

俺と美優(泊まった)は窓に激しく叩きつけられる雨を見ながら呟く。

 「どうする? 行くか?」

 「危ないですからやめときましょう」

俺の言葉に美優が残念そう言う。やっぱり楽しみにはしていたらしい。

 「仕方ないな、周子には俺が連絡しとくか」

 「はい。その間に私は朝御飯の準備をしときますね」

二階の住居スペースに調理スペースはないので美優は一階に降りていく。俺はスマホを取り出す。

 「うん? 周子から通知が来てる?」

内容を確認すると『嵐が来てテンション上がったから兄ちゃん家に遊びに行くわ』と言う内容。

 「……あいつ。この嵐の中を来る気か?」

 『周子ちゃん!?』

 『お〜っす、美優さん。おはようさん』

 『ずぶ濡れじゃないですか!?』

 『嵐になるとテンション上がるやん? そのノリでショーシャンクの空にのアンディのシーンごっこしたらずぶ濡れになってもうた』

 『それはなりますよ!! もう、周介さん!!』

 「お〜、聞こえてるよ美優。うちの愚妹がまた愚かなことやったみたいだな。とりあえず風呂に入れ周子」

 『は〜い!!』

意気揚々と会談を昇ってくる周子にタオルを投げつけ、俺は下に降りる。

そこには呆れた様子の美優が立っていた。

 「やっぱり兄妹ですね。周介さんも中学時代にやりましたよね。ショーシャンクの空ごっこ」

 「流石にもうやらないぞ?」

 「当たり前です!!」

美優に怒られてしまった。おのれ周子。

 

 

風呂から上がった周子も交えて一階の店舗スペースで朝食を食べる。

 「さて、兄ちゃん家に来たのはええけど何しよか」

 「ノープランかよ」

 「ノープランや」

俺の言葉に自信満々に言い放つ周子。こいつは駄目かもわからんね。

 「映画でも見ますか?」

 「映画かぁ。ちなみに兄ちゃん、オススメは何かある?」

 「銀河英雄伝説なんてどうだ」

 「それアニメやし本編だけで110話あるしでどう考えても今日中に見終わらんやろ」

俺の軽いジャブにすぐさま反応する周子。

 「だったらBAND OF BROTHERS」

 「話が重いうえに長い」

俺の提案をことごとく却下する周子。

 「だったら周子は何かあるか?」

 「ホームアローン」

 「クリスマスまでだいぶあるな。ちなみにケビン役のマコーレー・カルキンはマイケル・ジャクソンの娘であるパリス・ジャクソンとは今でも親交があるそうだ」

 「どうでもいい情報やな。どうせだったら頭を空っぽにして観れる作品にしようや」

 「だったら特攻野郎A チームだな。素敵に頭が悪いぞ」

 「それ美優さん観れるんか?」

周子の言葉に俺と周子は美優を見る。そんな塩見兄妹を見て美優は苦笑する。

 「大丈夫ですよ。周介さんと一緒にワイルドスピードシリーズも見てますから」

 「美優はワシが育てた」

 「そのドヤ顔やめぇや」

その言葉と共にお茶の水滴が俺の眼に着弾する。

 「あァァァ!!!! 眼がァァァァ!!!!」

 「しゅ、周介さん!?」

 「あ、美優さん。大丈夫やで。兄ちゃんはそれだけオーバーリアクションできてるってことはまだ余裕やってこと知っとるやろ?」

 「いえ、それでも心配しますよ!!」

 「「なんだ女神か」」

 「二人揃って……辞めてください……!!」

顔を真っ赤にして恥ずかしがる美優。その顔だけでご飯三杯はいけるが話が進まないので流しておく。

 「そ、そういえばお二人は恋愛映画や恋愛ドラマは見ないですよね。何故ですか?」

顔を赤くしながらの美優の疑問に、俺と周子は顔を見合わせると力強く頷く。

 「「そういうの反吐が出るほど嫌いだから」」

 「周介さんはともかく周子ちゃんはドラマに出る機会あるんだからそういうの辞めましょう!?」

周子が恋愛ドラマに出るとか……はは、想像しただけで(爆笑

 「だったらジャパニーズドラマにしようや兄ちゃん。アマプラ観れるやろ?」

 「観れるぞ。問題は何を見るかだ」

 「う〜ん……美優さんは何か観たいドラマとかあります?」

周子の問いに少し考える美優。

 「それでしたらアクションシーンの勉強も少ししたいので」

 「「あぶない刑事だな」」

 「え!? はや!! 即決ですか!?

 「いいか、美優。あぶない刑事は義務教育だ」

 「そうやで美優さん。私達は美優さんに教育を施すだけや」

そんな感じで朝御飯を終えた俺たちは二階の住居スペースに昇ってあぶない刑事シリーズを見るのであった。

 




塩見周介
中学時代にショーシャンクの空にごっこをしたことがある心は今でも中学生。

三船美優
周介のショーシャンクの空にごっこの時に一緒にいて恥ずかしい思いをした。

塩見周子
雨の日はテンション上がって映画やドラマの名場面シーンごっこを兄とする。

銀河英雄伝説
言わずと知れたSFアニメの巨塔。別名『銀河声優伝説』。旧版は作者は大好き。なんだかんだでリメイク版も楽しみにしてます。

BAND OF BROTHERS
プライベートライアンと並ぶ戦争映画(ドラマ)の個人的傑作。ぜひ見て欲しい。

ホームアローン
クリスマス近くになるとこれか天使にラブソングをのどちらかがやる

特攻野郎Aチーム
頭を空っぽにして見れる素敵な映画。楽しいよ。

ワイルドスピードシリーズ
作者もまだ3までしか見てないけど楽しい。

あぶない刑事
舘ひろしと柴田恭平がかっこいい




はい、そんな感じで完全に趣味に走った日常回でした。だって六月ってイベントないんだもの。プロポーズチャンスもあらへんわ。

次回は7月末なので浴衣か花火回になると思います。
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