悪魔の名を持つ機械人形の記録を持つ者   作:コレクトマン

13 / 17
月光校庭のエクスカリバー
使い魔


 

 

一誠が畑の人と決着が付いてから数日という時が流れた。

 

変わった事といえばグレモリー先輩が一誠の家に住まうことになったそうだ。何でも花嫁修行? というのをする為に住まうらしい。そして一誠の左腕なんだけど、中にいるガンダム・フレーム“グシオン”こと昭弘はバルバトスが阿頼耶識を隠す為に認識阻害の魔法で左腕と背中に出た阿頼耶識を隠したそうだ。それにしても……昭弘って名前を聞いた時に俺の脳裏に今まで埋れていた記憶が急に浮かび上がったかの様に思い出したのが気になったけどそれは後回しにした。それと畑の人はグレモリー先輩から聞いた話によると一誠と決闘の後、強くなるために武者修行に出かけたらしい。

 

 

……なんか色々あったな、色々と……

 

 

そして俺は現在、放課後にオカルト研究部の部室である旧校舎でグレモリー先輩が一誠やアーシアの為にある事を告げた。

 

 

「「使い魔……ですか?」」

 

「ええ、貴方達もそろそろ使い魔を持っておいた方がいいと思って。使い魔は情報伝達や相手の追跡、様々な事で役立ってくれるの。 大抵悪魔は使い魔の一匹は持つものよ」

 

 

へぇ……使い魔ってそういうもんなんだ。……アレ?それじゃあアーシアのアスタロトみたいな感じのことをいうのかな? 

 

 

〔いやいや三日月……確かに俺は擬似阿頼耶識を通してアーシアと契約を交わしているが、俺は使い魔じゃなく悪魔の名を持つMSだからな? 〕

 

「使い魔じゃない?……じゃあ、使いMS?」

 

〔いやっ何でそうなる!?……というか使いMSって何だ? 初めて聞いたぞその名称!? 〕

 

 

アスタロトがツッコンでいるとドア越しに聞こえるドアをノックする音と凛とした声が聞こえた。

 

 

「失礼します」

 

「どうぞ」

 

 

その声は部室内にも響き、朱乃がその場で返答する。一秒ほどの間が空いてからドアノブに手をかける音がして、部室の入り口が開かれる。そこから入ってきたのは何人もの駒王学園の生徒達だった。この部室に入ってきた全員は見覚えのある顔だった。彼らの先頭に立っていたメガネをかけたショートヘアーの少女こと駒王学園の生徒会長“支取 蒼那”こと生徒会の人。

 

 

「あっ……会長の人」

 

「支取蒼那です、三日月くん」

 

「あらっ……三日月、貴方ソーナと会っているのかしら?」

 

「え? そうだけど……確か、アーシアがこの学校に通う前の頃に一度生徒会の仕事を手伝ったことがあったんだ。その時に会った」

 

「その時はお世話になりました」

 

 

その時の仕事というのは書類の搬送作業や荷物の整理の手伝いだった。あの時は束になった書類を崩さずに運ぶのに苦労したのは俺だけだったような気がする。

 

 

「そういえば紹介が遅れたわね。イッセー、アーシア。改めて紹介するわ。こちらは“支取 蒼那”。さっき三日月が言ってた通りこの学園の生徒会長よ」

 

「よろしく兵藤くんにアーシアさん」

 

「こ……こちらこそよろしくお願いします!」

 

「ど……どうも、よろしく」

 

 

一誠とアーシアが会長の人と挨拶を交わした後にその会長の隣にはスプーンの人がいた。

 

 

「あっスプーンの人、アンタもいたんだ」

 

「匙だっつうの!もうそのあだ名は勘弁してくれ!?」

 

「あーっ……ここにもミカの天然性の犠牲者が……」

 

「また三日月なの?……はぁっ」

 

「あはは……」

 

「三日月先輩……」

 

「あらあら……」

 

 

みんなはみんなで呆れてる様な感じを出していた。……なんか俺だけはぶかれている様な気分だな。そもそも何で会長の人がスプーンの人を連れてきたのかグレモリー先輩が話していた使い魔のことと関係しているそうだ。その結果、スプーンの人と一誠、アーシアの使い魔を探す為に使い魔の森と呼ばれる場所に向かうことになった。因みにグレモリー先輩が俺に使い魔はいらないかと聞かれたけど俺にはバルバトスがいるからと言って断った。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

木々が生い茂る森。周囲の景色が赤く見える奇妙な森。

 

 

通称 “使い魔の森”

 

 

そう呼ばれる場所に魔法陣を介して転移して来たのは良いものの、中々不気味な場所だ。

 

 

〔あぁ……俺もこんなに不気味な場所を初めて見るが、慣れれば問題はない〕

 

 

婚約パーティにてライザーに勝利した後も俺の中に居る明宏もこの不気味な場所は初めてであるが慣れれば問題ないそうだ。……というかそう言うものなのか? 

 

 

「使い魔ゲットだぜ!!!」

 

「うぉっ……! 何だ!?」

 

 

そう考えていると突如聞こえる大きな声。その声の元は俺達の目の前にある大きな樹に登っていた中年の男性。しかしその服装はまるで夏休み中の小学生と称するような服であった。

 

 

「部長……あれはなんですか?」

 

「彼が使い魔マスター“ザトゥージ”よ。 安心して見た目は変かもしれないけど腕は確かよ」

 

「……なんか胡散臭い」

 

 

目の前の使い魔マスターを見て、ミカは容赦なく毒舌を吐く。自分に合った使い魔探しはすこしばかり不安が生まれる俺であった。

 

 

 

それから色々なことがあった。使い魔マスターのザトゥージの案内の元、俺達は複数の使い魔候補を見て回った。ものすごく筋肉のついたウンディーネ、毒蛇のヒュドラなどを見て回り、俺やアーシア、匙にオススメと勧められた毒蛇のヒュドラを強要されているとミカがキレて無言でザトゥージを俺たちから引き離した後に左腕にバルバトスの腕部50口径機関砲を展開して容赦なく撃った。因みに弾丸はペイント弾だった為に大事に至らなかったものの、いきなり撃たれたザトゥージはそれ以降ミカの前で無理にオススメを強要しない様心に誓うのであった。その後ミカは部長に説教されました。ザトゥージは俺に最強クラスのドラゴンを勧めてきたのだが、今の俺には無理であることを最初から分かっている為に断った。

 

結局、俺は使い魔を見つけようも中々しっくりとこなかった為か捕まえなかった。その頃にアーシアは先ほど出会った着ている服を溶かすという力を持ったスライムに襲われたそうだ。その時にミカはそのスライムを原型をなくす位にメイスで叩き潰し、アーシアを助けた。その際にもう一匹のスライムが出て来てアーシアに襲いかかろうとした時に小さな蒼い体色をした可愛らしい小さなドラゴンがアーシアを助けてくれた。アーシアはその小さなドラゴンを気に入り、使い魔にした。そして小さなドラゴンもアーシアを気に入り、アーシアに懐いていた。

 

 

「キュー! キュー!!」

 

「うふふ、くすぐったいですよ」

 

「よかったな、アーシア。なぁミカ?」

 

「うん、よかったね。アーシア」

 

「はいっ! それじゃ……この子の名前は“()”くんです!」

 

 

その名前を耳にした時、俺の脳裏に痛みと電流が走った。暁という名前はいい名前なのだけど何かが引っかかる。何故かその名前だけはダメだと思った。……何でだろう? こう思ったの初めてだ。

 

 

「……っ、何だ?」

 

「ミカ……?大丈夫か?」

 

「うんっ大丈夫。……でも何だろう? 俺はその暁って名前、悪くはないんだけどもっと大事な名前の様な気がして……」

 

「そうですか?暁という名前が良かったと思ったのですが……」

 

 

アーシアが残念そうな顔をしていた。ミカはせっかくの名前を決めたのに。

 

 

「ごめんアーシア……。暁って名前はいいけど……俺自身、何かその名前に引っかかるんだ」

 

 

そう謝罪しつつも俺がミカのフォローに回ろうと名前を即席で“ラッセー”と付けた。小さなドラゴンはその名前が気に入ったのかかなり喜んでいた。アーシアもラッセーという名前も良く思い、小さなドラゴンの名はラッセーと決まった。

 

 

 

結局のところ、俺とミカの使い魔探しは相性の良い使い魔は見つからなかった為、俺たちの使い魔は無しになった。匙の方は聞きそびれてしまった為どんな奴なのか判らない。そして今現在、今日は部室のある旧校舎に清掃が入る為に今回の部会は俺の家で行うことになった。

 

 

……しかし、俺にとって面倒なことが起きた。

 

 

母さんが俺が小さい頃のアルバムを持ってきてみんなに見せたのだ。ミカならまだともかく、他のみんなに見せられるのは流石に恥じらいを感じる。あの時は俺がまだ老人のおっぱい話を真に受けていた為に俺はミカに何度も注意されて助平という悪影響がない普通の人間に戻ったのは俺にとっての秘密なのだが、もはや……秘密もプライバシーもなかった。

 

 

「イッセー先輩の意外な赤裸々の過去……(プッ)」

 

「ちょ……小猫ちゃん!? 俺の黒歴史を暴露しないで〜〜!!」

 

「小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー……!」

 

「部長さん! その気持ち、分かります!」

 

「アーシア!」

 

 

あーもうっもはや混沌(カオス)の領域だよ。小猫ちゃんは俺の黒歴史を見て笑っちゃっているし、部長とアーシアは小さい頃の俺やミカの写真やらを見て何やら意気投合してるし。そんでもってミカや木場はどうなんだろうか? 

 

 

「あっ……これ、イッセーと俺が海で一緒に泳いだ写真だ」

 

「へぇ、本当に君たちは仲が良かったんだね?」

 

 

どうやら二人も意気投合している様だ。もう俺ですらどうにもならなかった。

 

 

〔諦めるしかないな、こいつは……しかし、家族か……〕

 

〔家族の写真か……そういえば俺の二代目の奴も嘗ては家族が居たんだったな〕

 

〔……お前もか? 〕

 

〔あぁ……そうだが、行ってなかったか? 〕

 

 

アスタロトと昭弘は何やら自分たちの家族について話し合っていた様だ。……最もアスタロトは二代目のパイロットのことを言っている様だが。そんな状況に木場は俺のアルバムの中にある()()()()()を見てその目つきを鋭くさせた。

 

 

「イッセーくん。この写真なんだけど……」

 

「これか……? これは確か近所に住んでいた子だ。よくミカと一緒にヒーローごっこして遊んでたんだけど、……あの時のミカは容赦がなかったというか何というか……。小学校へ上がる前に親の転勤とかで外国へ行っちまった」

 

「それって確か……“紫藤イリナ”っていう女の子?」

 

「そうそう、確かそういう名前……えっ?」

 

 

ミカが俺たちと一緒に遊んだ相手の子の名前を思い出したのは良いが、問題はそこじゃない。写真に写っているイリナって子が男の子ではなく、女の子だったっていうことだ。

 

 

「……あのさミカ、イリナが女の子って……マジ?」

 

「当たり前じゃん」

 

「……マジか。元気活発な子だったからてっきり男の子かと思ったよ」

 

「あーっ……二人とも、少しいいかな? この写真に写っているこの剣に見覚えは?」

 

 

俺たちが過去のことを思い出している中、木場は俺たちに写真に写っている西洋剣について問い出してきた。

 

 

「これか? うーん……ガキの頃すぎてあまり覚えてないな」

 

「俺も。……ていうか、俺はそういうの興味なかったから覚えてないけど……」

 

「そう……でも、こんなことがあるんだね。思いがけない場所で見かけるなんて……」

 

「ねぇ木場、この剣……何か知っているの?」

 

 

 ミカがそう木場に聞き出すと、木場はミカの問いに答えた。

 

 

「これは……聖剣だよ」

 

 

怒り、憎しみと言った負の感情をその瞳に揺らぎながら……

 

 

一誠Side out

 

 

 

それから数日が経ち、この時期になると学校行事の一つである球技大会が近づいていた。何でもこの球技大会は部活対抗戦があるそうだ。その球技大会の種目は当日発表まで不明だそうなので今現在はグレモリー先輩と部員全員で部活前に球技の練習をしているのだった。因みに今回の球技練習は野球の守備練習らしい。俺は野球のことはあんまり詳しくないんだけど、多分簡単なんだと思う。ただ単純に、投げて、打って、走ってを行う競技だと思う。

 

 

〔…多分そう思っているのはお前しかいないぞ?〕

 

「そういうもんか?」

 

「三日月、よそ見はしない!ほらっボール、行くわよ!」

 

 

バルバトスと話している内にグレモリー先輩がバットでボールを打ち込み、上空へ打ち上げる。その時に俺はバルバトスの地上用スラスターを展開し、スラスターのガスを吹かしてそのまま上空に飛んで打ち上げられたボールをキャッチする。

 

 

「ちょ……三日月!?バルバトスを展開しないで!練習にならないでしょう!」

 

「あっ……ごめん」

 

「おいおいミカ……球技大会でバルバトスを公に晒したら幾ら何でも面倒なことが起きるぞ」

 

〔……それ以前にだ。俺を戦い以外のことで使わないでもらいたいのだが……〕

 

 

グレモリー部長とバルバトスに怒られて俺はバルバトスを使わない様に球技練習をした。その時に木場の様子が変だった。一誠の家であの写真を見て以来、上の空になってボーッとしてる時が多くて今でもグレモリー先輩が打ったボールを取り損ねる場面がちらほらあった。

 

 

 

そんな感じで一週間が経ち、球技大会が始まった。最初の戦いは個人戦で、グレモリー先輩と会長の人とのテニス対決だった。けど、グレモリー先輩と会長の人の戦いは凄いものだった。

 

 

「凄いんだな……会長の人」

 

「応よっ!……てか、まだ会長のことを会長の人って言っているのか?」

 

「……ていうか、スプーンの人は何やってんの?」

 

「……もうツッコミ疲れたぜ。俺たちは会長を応援してんだ。そっちはグレモリー先輩の応援しに来たんだろ?」

 

「そうだけど……あれはもはや試合というか死合いに近い様な気がするんだが……」

 

〔俺には分からん。……気にしたら負けだろう〕

 

 

一誠と昭弘は二人の戦いを見てもはやなんとも言えない様な感じだった。それで二人の戦いなんだけど、両者のラケットが壊れて同意優勝で方がついた様だった。その次は部活対抗戦で、種目はドッチボールで俺たちの最初の相手は野球部だった。

 

 

「狙え!兵藤を狙うんだ!!」

 

「…おいおいおいおいおいっ!てめぇら俺ばっか狙いやがって、ふざけんな!!」

 

〔一誠お前……この学校で一体何をやらかしたんだ?〕

 

「俺は何一つもやらかしてねえぞ!」

 

 

その野球部の者たちが何故か一誠だけを狙っていた。その理由はどうしようもない理由だった。

 

 

「二大お嬢様のリアス先輩と姫島先輩に当てられるわけないだろ!」

 

「癒し系金髪美少女のアーシアさんと学園のマスコット的ロリロリ少女の小猫ちゃんにも当てられん!」

 

 

 

肩書きのことはどうでもいいけど、ただ単に女性には当てたくないという願望が丸見えだった。……本当にこれはひどいと思った時にある野球部員が一誠たちに対して言った。

 

 

「木場は当てると女子が怖い!三日月はと思ったが、強すぎるため論外!ならば兵藤、貴様しかいない!」

 

「お前なんかが美男美女揃いのオカ研にいるのが解せん!」

 

 

その言葉に俺は少しだけキレた。……一誠がオカ研にいるのが解せない?それを決めるのはお前らじゃないんだよ。

 

 

「マジでふざけんな!……うわぁ、あぶねっ!?」

 

「死ね野獣!イッセーを殺せぇ!!」

 

 

野球部員の一人がボールを受け取り、そのまま一誠に向けて投げる。その時に俺はボールが一誠に直撃するところに手を出して、片手でボールを掴んだ。流石の野球部員たちや一誠たちも驚きを隠せなかった。

 

 

「なっ!?ボールを……片手で?」

 

「み……ミカ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ、何これ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……えっ?」

 

 

俺に聞かれたことに戸惑いを隠せない野球部員は間抜けな声をあげた。

 

 

「これは……何?」

 

「やばい……やばいやばいやばいっ!三日月がキレたっ!!」

 

「アレッ?俺たち、三日月をキレる要因を作ったっけか?」

 

 

俺がキレたことによって野球部員たちがたじろぐ中、野球部のキャプテンが何かを思い出した様だ。

 

 

「アーッ!!思い出した!三日月は親友や仲間に対して侮辱や傷つける行為はその者を確実に許さないというのを忘れてた!つまり、イッセーは三日月の親友であり、俺たちは知らぬ内に三日月の逆鱗に触れてたんだ!」

 

 

その野球部のキャプテンの視点で見てみると、三日月の背後にバルバトスが浮かび出ているかの様に野球部員たちをにらみつけていた。俺はそのボールを投げて来た野球部員に向けて思いっきり投げつけた。

 

 

「ちょ、早っ……オブゥッ!?」

 

 

その野球部員はボールをキャッチしようとしたが、ボールがあまりにも早すぎてキャッチできずに直撃し、アウトになる。

 

 

「くそっ!こうなったら恨まれてもいい!イケメン、覚悟ぉっ!!」

 

 

すると他の野球部員はボールを回収して標的を一誠から木場に変えてボールを投げつける。しかし、木場はまた上の空になっていてボールが迫っていることに気づかなかった。

 

 

「…!おいっ木場!何ボーッとしてやがるんだ!避けろっ!」

 

「……えっ?」

 

 

このまま木場に直撃すると思われたが、何とか俺がボールを片手で再びキャッチする。

 

 

「…あっ三日月くん?」

 

「あっぶねぇ………なぁぁああっ!!」

 

「(あっ……これ避けられね)…ハンブラビッ!?」

 

 

キャッチしたボールをそのまま投げた奴の方に思いっきり投げ返した。そして木場に投げて来た野球部員は狭っくるボールに対してキャッチするのは不可能だと悟り、そのまま顔面に直撃する。ドッジボールのルール上、顔や頭にボールが当たった場合はセーフなのだが、直撃した当の本人は当たりどころが悪く、気を失って倒れる。その時に審判がこの状況を判定した。

 

 

「オカ研、危険ボール!三日月涼夜、退場!」

 

「……あっ」

 

 

つい怒りに身を任せて行動していたが、結局のところそれが裏目に出てこのような事態を招いてしまった。気付いた時には既に後の祭りだった。流石にボールを相手の顔に向けて投げた訳じゃないけど審判の判定上仕方なく指示に従った。その後は一誠たちは俺抜きで何とか部活対抗戦で優勝するのであった。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

三日月たちが駒王学園の球技大会で活躍している一方、電車から降りて駅前でとある三人のエクソシストがある目的のためにこの駒王町に訪れていた。

 

 

「う〜ん!久しぶりの故郷(日本)に帰って来たらほんと懐かしいわ!」

 

「イリナ、いくら故郷に来たとはいえ任務を忘れるな。我々の任務は……」

 

「えぇ、分かってるわゼノヴィア。()()()君も今回はよろしくね」

 

「えぇ、こちらこそお願いします」

 

 

この三人のエクソシストが来たことでこれから起きる事件が思わぬ展開として待ち構えていることを今のエクソシストたちや三日月たちは知る由もない。

 

 

____________________________________________

 

 

続く

 

 

____________________________________________


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。