悪魔の名を持つ機械人形の記録を持つ者   作:コレクトマン

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忌むべき過去

 

 

球技大会に無事に優勝した俺達。終わった後には雨が降り出していた。そんな雨の時間帯に俺と木場は部長に怒られていた。俺のは危険ボールで他の人に迷惑をかけてしまったこと。そして木場は部長に頬を平手打ちで叩かれた。先ほどドッチボールの試合中に上の空になっていた事である。

 

 

「どお?少しは目が覚めたかしら?今回の部活対抗戦、何とか優勝はできたのだけど、チームが団結しないとならない場面で終始あなたの心ここにあらずだったわ。あの時、三日月がフォローに入らなかったら怪我を負ってしまう所だったわ。下手をしたら私たちに危険が及んでいた。……あなた自信に一体何があったの?」

 

 

そうきつく言うが部長は木場の事を心配していた。しかし、木場の表情は何かに囚われているかの様に目のハイライトが消えかかっていた。

 

 

「木場……?」

 

「あっ……ううん。何でもないよ、三日月くん。部長、大会では申し訳ありませんでした。調子が悪かったみたいです。もういいですか?球技大会も終わりましたし……〔随分な物言いだな?木場〕っ!……アスタロトさん」

 

 

木場が部長の言葉を流す様にここを去ろうとした時にアスタロトに声をかけられて去るのを止めた。そして一誠たちがやって来て少し場の空気が重くなった。

 

 

「木場……あの写真に写っていた剣を見て以来、お前最近少し変だぞ?」

 

「祐斗先輩……」

 

「木場さん……」

 

 

それぞれは木場のことを心配していた。しかし、木場はみんなのことを見ているのに見ていない様な感じだった。

 

 

「……僕は大丈夫。ただ、基本的な事を思い出していたんだよ。僕が“何の為に戦っているか”を」

 

「基本的な事……?」

 

「部長の為じゃないのか?」

 

「違うよイッセーくん……僕は復讐の為に生きている。聖剣“エクスカリバー”を破壊する為に。それが僕の戦う意味だ」

 

 

木場はエクスカリバー?という剣を破壊するのが木場にとって生きる理由だというけど、そもそもエクスカリバーって何?

 

 

〔エクスカリバーはアーサー王伝説に登場する、アーサー王が持つとされる剣だ。魔法の力が宿るとされ、ブリテン島の正当な統治者の象徴とされることもあるとも言われている。……だが妙だな?〕

 

 

バルバトスがエクスカリバーについて説明してくれた。そのエクスカリバーって剣はそんなに凄い剣なんだ?俺にはよく解らないけど。……だけど、バルバトスが言う妙って何だろう?

 

 

〔そもそもエクスカリバーは湖の乙女に返却されたという伝承がある。……だが、もうこの世に存在しない筈のエクスカリバーを木場は憎んでいるのかがこれが解らん〕

 

〔……これは俺の勘だが大方あれだろ?そのエクスカリバーを再現しようとした連中がいて、エクスカリバーのレプリカ(模造品)を作り上げた。そんで木場は、そのレプリカのエクスカリバーに対して憎しみをいだいている。違うか、木場?〕

 

 

バルバトスが考える最中、アスタロトがそのエクスカリバーの経由を推理して木場に問いかける。木場はアスタロトに図星をつかれた表情をしていた。

 

 

「……まさかアスタロトさんが僕の過去について言い当てるなんて思いもしませんでした」

 

〔あくまで勘だ。……それとグレモリー、木場の件は俺に任せてくれないか?〕

 

「アスタロト……?」

 

〔こいつの目は二代目の契約者と似ている。二代目の契約者の家族を殺した俺達と同じガンダム・フレーム……正確にはその契約者を殺す為に家族の仇かもしれない俺を利用してな〕

 

 

アスタロトから意外な過去を聞かされた俺と一誠たち。その結果、グレモリー先輩はアスタロトの案を呑み、木場のことを任せるのであった。そしてアスタロトはアーシアから木場と一緒に行く事になることを伝えて、木場と共に学校を後にした。……因みにバルバトスから聞いた話によるとアスタロトは姿を消せる魔法で自身の姿を消して木場と共に行動している様だ。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

俺はこの世界で得た魔法で姿を消して木場と共に町中を歩く最中、俺は先ほど話した二代目の契約者の過去の続きを話していた。

 

 

「……じゃあ、その二代目の契約者は家族の仇かもしれないアスタロトさんを利用してまで本当の仇であるアスタロトさん達以外のガンダム・フレームを?」

 

〔前にも言ったが、正確にはその契約者だな。それと、その家族を殺したガンダム・フレームの名は契約者が右腕の義手で直接俺と擬似的に繋がっていた為に分かる。その契約者の家族と右腕を奪ったガンダム・フレーム……“ガンダム・セーレ”。それが二代目の契約者が探している仇のガンダム・フレームだ〕

 

 

木場は二代目の契約者こと“アルジ・ミラージ”が辿った過去がその様な悲劇に見舞われていた事に驚きを隠せなかった。そして何より、その家族の仇かもしれないガンダム・フレームであるアスタロトを使ってまでも仇であるガンダム・セーレとそのパイロットを探しているのだった。

 

 

〔まぁ……俺とて敵が同じガンダム・フレームであろうと、契約者と共に戦場を駆け抜け、生き延びるしか俺達作られたガンダム・フレームの運命(さだめ)だがな〕

 

「……でも、それじゃあアスタロトさんが報われないじゃないか。いくら僕でも復讐の為に復讐の対象であるエクスカリバーを使うわけには……」

 

〔俺も含め、他のガンダム・フレームは厄祭戦が終結した時には既に御役御免だったのさ。別に慰めてくれとは言わん。ただ、俺達はそれしか生き方が知らん存在さ。……それと、もう出て来ても良いんじゃないか?〕

 

 

俺の言葉を皮切りにコートを着た男が奇妙な剣で俺達に襲撃して来た。木場は神器である魔剣創造で魔剣を創り出し、俺は背部に背負っているデモリッションナイフを取り出してその襲撃者が持つ剣とぶつかり合った。その時に木場はコートを着た男の顔に見覚えがあった。俺の場合はアーシアとの契約で記憶を共有されているためその襲撃者が何者なのか分かった。

 

 

「やっほ、おひさだね!」

 

「フリード・セルゼン…まだこの街に潜伏していたのか」

 

〔俺の場合は初めましてと言うべきか?アーシアの件は世話になった様だな?〕

 

「おやおや〜っ?一人はご機嫌ナナメでもう一人は俺っちをぶん殴ったクソ人形野郎とそっくりな奴だな?」

 

 

このフリード・セルゼンという男、どうやら一度だけバルバトスを纏っている状態の三日月と一戦やり合った様だな?アーシアの記憶によるとアーシアを救出しに来たのは三日月が先だった様だ。

 

 

「…まぁおまえさん等のご機嫌なんざさらさら興味はないんだけどなぁ?俺っちにとって今は最高な気分でキミとの再会劇に涙ナミダでございますよ!」

 

「…その剣はッ!」

 

 

木場はフリードが持つ剣に見覚えがある様だった。するとフリードが自身が持つ剣についてベラベラと喋り出した。

 

 

「これっすか?こいつはエクスカリバーっつう聖剣様でございますよ!おまえさんの魔剣と俺様のエクスカリバー、どちらが上か試させてくれないかね?もちろん、お礼は殺して返すからさぁ!」

 

 

そういってフリードはエクスカリバーのレプリカで俺達に斬り掛かろうとする。だが、その動きは人間の動きではなかった。俺にとっては過去の厄祭戦で戦ったMAより遅すぎた為に対処は容易かった。しかし、木場にとっては悪魔の駒(イーヴィル・ピース)ナイト(騎士)の恩恵によって敏捷性が高くなっているものの、相手は木場の動きについて来れるどころか追いつかれる一歩手前であった。……最も、復讐心に囚われている今の木場では一度勝っている相手に敗れるのも時間の問題だろう。

 

 

「…くっ!?」

 

「おーおー、かなり苦戦しているようだねぇ?俺っちが使う天閃の聖剣(エクスカリバー・ラビットリィ)に為す術無く敗れるなんてどんな気持ちっすか?まぁ知らなくても良いけどな?何せ俺様が殺すんだからなぁ!」

 

 

フリードがいう言葉が正しければどうやらあのエクスカリバーのレプリカこと天閃の聖剣の恩恵でより敏捷性が上がっている様だ。道理で人間の限界以上に動ける訳だ。だが、どの道俺にとっては()()()()

 

 

〔……いつまでも、いい気になるな!〕

 

「あぁ…?うぉっと危なっ!?」

 

 

俺はデモリッションナイフを展開して刀身を伸ばし、そのままフリードに向けて振るう。フリードは自身の危機を感じ取って俺のデモリッションナイフを避けて距離を取ろうとする。しかし、それを逃がす俺ではない。俺は右肩に接続されている大型シールドに搭載されているサブアームを展開して腰に懸架している専用のアサルトライフルを掴み、そのままフリードに向けて撃つ。フリードは天閃の聖剣の恩恵で得た敏捷性を生かしてアサルトライフルから放たれる弾幕を躱すのであった。

 

 

「うぉっと危ない危ない。つーか、何で天閃の聖剣を持っている俺様の動きについて来れるんだ?」

 

〔あんなの俺が戦った化け物(MA)と比べたら化け物の方が早い。それに、エクスカリバーのレプリカがなきゃ戦えないんじゃお前は精々三流以下だな?〕

 

「ちっ!おまえさん、俺様を殴りやがったあのクソ人形と同じ様にむかつくな。…つう訳で死ね!直ぐに死ね!死ねよクソ悪魔ッ!!」

 

 

フリードは木場から俺へと標的を変え、天閃の聖剣の効果でスピードを上げ、真っ直ぐ俺に向かって突っ込んで来た。俺はデモリッションナイフを構えて迎え撃とうとするが、俺は上空から何かがくるのを感じた。

 

 

〔っ!俺ら以外の気配?……上か!〕

 

 

その時、上空から人の姿をした黒い何かが俺とフリードの間に落ちて来た。……いや、正確には降下して来た言うべきか。その謎の人の姿をした黒い何かは俺にとって見覚えのある姿だった。それは黒いグレイズだった。だが、俺達の前に現れた黒いグレイズは一回り大きかった。特に肩部の装甲と脚部のパーツが違っていたのだ。

 

 

〔あれは……!グレイズか?にしては大きさが違う……〕

 

〔見つけたぞ……!教会からエクスカリバーを奪った罪深き神父、フリード・セルゼン!!〕

 

 

その黒いグレイズはバックパックにマウントしている大型のアックスを取り出して、それをフリードに向けた。どうやらあのグレイズは教会の差し金のようだ。だが……あの時に現れたグレイズの軍団とは無縁なのかどうか分からなかった。

 

 

「ありゃりゃ?今度は教会の方が来た様だねぇ?まぁ俺っちとしてはちょうど良いけどなぁ?何せ俺様にはこの天閃の聖剣があるからなぁ!!」

 

 

フリードは突如現れた黒いグレイズに対して天閃の聖剣を構え直してそのまま斬り掛かろうとする。しかし……

 

 

 

〔貴様のその思い上がり、この私が正すっ!!〕

 

 

 

黒いグレイズがそういうと頭部センサーが開き、深紅の隻眼を晒すと同時に黒いグレイズが一瞬で消えた。

 

 

〔…っ!早いな。(……あの動きは、阿頼耶識か!)〕

 

「消えた?」

 

「あぁ?……っ!?」

 

 

フリードは突然目の前から黒いグレイズが消えたことに疑問に思った瞬間、後方から殺気の様なものを感じ取った。先ほどの黒いグレイズはフリードや木場を上回るスピードでフリードの背後を取ったのだ。そして黒いグレイズは手に持つ大型のアックスをフリードに向けて振り下ろす。その時にフリードは咄嗟に天閃の聖剣でその大型のアックスを受け止めるがスピードもパワーも黒いグレイズの方が上だった。その結果、フリードは黒いグレイズの攻撃を受け止めきれず地面に足をついたままそのまま後方へと吹き飛ばされる。

 

 

「だぁあああっもう!うぜぇッス!何すかそのインチキでデタラメじみたそのパワーとスピードは!?クソがっ!やってられっか!」

 

 

そういってフリードは懐から閃光手榴弾っぽいものを取り出してそれを地面に投げ捨てると、そこから眩い閃光が俺達を包み込んだ。

 

 

「くっ!」

 

〔目眩ましを……っ!奴は!?〕

 

 

閃光が収まった時には既にフリードの姿はなかった。この場に残っていたのは俺と木場、黒いグレイズだけであった。

 

 

〔……逃げたか。それよりもだ、そこの黒いグレイズ。お前は一体何者だ?〕

 

「…君は、一体?」

 

〔…申し訳ございません。その問いに答えられません〕

 

 

そう言って黒いグレイズはこの場から離脱する様に上空へと飛び、そのまま姿を消した。……今回の件、後に大きな事件とつながりそうだな。

 

 

アスタロトSide out

 

 

 

アスタロトが木場と共に一緒に行動する事になってからの俺と部長、ミカとアーシアは俺の自宅で木場やアスタロトが言っていたエクスカリバーについて部長から聞き出した。その時に部長が“聖剣計画”と呼ばれる教会側の計画のことを話した。

 

 

「…聖剣計画?」

 

「えぇ……数年前まで聖剣エクスカリバーを扱える者を育てる計画が存在していたの。祐斗はその計画の生き残りなのよ」

 

「教会がそんな計画を?…初めて知りました」

 

「それってつまり、木場はそのエクスカリバー?って奴を使いこなす為に育てられたってこと?」

 

〔話から聞けばそうなるだろうな。この世界の悪魔に取っては聖剣は脅威となる兵器だからな。そのエクスカリバーのレプリカを使いこなす者が増えれば尚更悪魔側が不利だろうな。……だがグレモリーよ、その計画には裏があったのだろう?〕

 

 

アーシアは初耳だったらしく、バルバトスは聖剣計画について理解した様だった。俺にはよく分からないけど、そのエクスカリバー?ってのは厄介なのはよく分かった。そしてバルバトスはグレモリー先輩にその聖剣計画の裏について聞き出した。

 

 

「…えぇ、その計画には裏があったの。聖剣に適応が出来なかった者たちを“不良品”と評して殺傷処分したの。木場はその聖剣に適応出来なかった者の一人なのよ」

 

「そ…そんな。主に使える者がそのような事を……」

 

「木場にそんな過去が……」

 

〔俺達が元いた世界よりひでぇ事をしやがる連中がいたんだな。これじゃあ()()()()()()()()と変わらねえじゃねえか……!〕

 

 

昭弘が元いた世界の何かと比べて怒りを隠せないでいた。特に俺は昭弘が言うヒューマンデブリについて気になった。

 

 

「…ヒューマンデブリ?昭弘、それって何なんだ?」

 

「その言葉、私でも初めて聞いたわ。直訳しても悪い気分になるだけの言葉ね」

 

「昭弘さん…?」

 

〔そういえばお前達にはまだ話していなかったな。俺がヒューマンデブリだった頃の話を〕

 

「ねぇ、昭弘。それって俺やイッセー、アーシアの背中にある阿頼耶識と関係あるの?」

 

 

ミカはヒューマンデブリと関係ありそうな感じで昭弘に聞き出してみた。アーシアの場合は擬似阿頼耶識だけど阿頼耶識とヒューマンデブリ。どういう関係なのか俺も気になった。

 

 

〔昭弘、俺からも頼む。一応こいつらには俺達が体験した過去を話す必要がある〕

 

〔三日月のことか……〕

 

〔あぁ。もしかしたら三日月の記憶と関係するやもしれん〕

 

〔……分かった。大まかだが、ヒューマンデブリのことや俺がまだ生きてた頃、鉄華団について話そう〕

 

 

昭弘はヒューマンデブリや自身が生きていた頃の話をした。そしてバルバトスは昭弘の説明の補足を入れる様に俺達に分かりやすく説明する。

 

 

 

昭弘とバルバトスの説明から数十分が経った。内容からして酷いものだった。まずはヒューマンデブリだ。文字通り人間のゴミともいうがバルバトスがいうには孤児のことを示している様だ。昭弘達の世界の様々な孤児たちは奴隷の様な存在だった。あるものは少年兵として、あるものは性的な奴隷として自販機の飲み物の値段で売られ、使い潰されるだけの消耗品のような扱いを受けていた。特に昭弘の場合は少年兵として売られ、前にバルバトスが話してくれた有機デバイスである劣化版阿頼耶識システムを埋め込まれてMW(モビルワーカー)と呼ばれる小型の乗り物に乗せられて戦わされたそうだ。

 

ここから先は話が長くなりそうなので一部は割愛されたが、“オルガ・イツカ”という昭弘と同じ阿頼耶識を埋め込まれた少年兵が他の少年兵を率いて弾除けとして扱っていた組織を乗っ取って下克上を果たし、鉄華団と新たに組織を名乗り、破格の勢いのままに伸し上がって来た。しかし、二年後のある戦いに参加して鉄華団や他の孤児たちにとってのアガリを目指して戦ったが、敵の策が一枚上手でその戦いは敗北し、多くの犠牲を払いながらも鉄華団は無事に本部へと戻って来れたものの、既に敵が鉄華団を戦争犯罪者として世間に情報を回して彼らの逃げ道を塞いだのだ。

 

オルガは何とか生き残った鉄華団の団員と共に逃げ出すルートを探した。その結果、本部を自爆させて自分たちが死んだ様に見せつけて密かに生き延びる道を見つけたのだった。だが、運命はそんな彼を許しはしなかった。逃走ルートを見つけたオルガ達は鉄華団に伝えようとするが、道中に暗殺者(ヒットマン)達によってオルガと共に逃走ルートを探していた団員もろとも始末されそうになる。しかし、オルガはまだ若い団員を庇って自らを犠牲にしてまでも団員の命を守ったのだ。その時にオルガは襲って来た暗殺者の一人を倒し、まだ本部にいる団員を思いながらもある言葉を残してこの世を去った。

 

 

 

 

俺は止まんねえからよ……お前達が止まんねえ限り、その先に俺はいるぞ…!

 

 

 

だからよ…………止まるんじゃねえぞ…………

 

 

 

 

オルガという団長を失っても鉄華団の団員でもあり、オルガの相棒でもある“三日月・オーガス”はオルガが残した言葉(命令)を果たす為に他の団員を逃がす為に殿を務める。その殿に昭弘も参加していた。三日月と昭弘は殿をしていた仲間も逃がし、敵の注意を引きつける様に足掻いた。しかし、その足掻きも火星の低軌道からの禁忌の兵器“ダインスレイヴ”と呼ばれる大型のレールガンが撃ち込まれ、三日月達は瀕死の状態に追い込まれるのだった。それでも三日月達は満身創痍でありながらもダインスレイヴの攻撃から生き延びたのだった。生き延びたとしても僅かな命しかないこの状況でもオルガの命令を果たす為に命尽きるまで最後まで足掻くのだった。昭弘は鉄華団が壊滅した原因でもあり、愛する者が殺されたきっかけを作った敵上官をシザーシールドでコックピットごと鋏み潰して仇を取った。三日月はバルバトスと最後の契約ことリミッターを外し、多くの敵を道連れにした。そして二人は己の役目を終え、この世を去った。

 

 

 

「…あなた達ガンダム・フレームにそんな過去があるなんて……」

 

「そんな…こんなの、あんまりです……!」

 

「昭弘、お前にそんな過去が……」

 

「…“三日月・オーガス”に“オルガ・イツカ”って名前、どっかで聞いた事があるな。(……でも、何処でだろう?本当に何時聞いた事があるんだろう?……もしかして、前に見た夢と関係してるのかな?)」

 

 

この時にミカは俺達より少し難しい顔をしながら一人考え込んでいた。

 

 

一誠Side out

 

 

 

その頃、例のエクソシスト達はこの駒王町でエクスカリバーを奪った犯人の足取りを探っていた。しかし、これといった情報が得られずにいた。駒王町のとあるカプセルホテルで明日の段取りを決めようとする中、アインは情報収集の為に単独行動することを二人に伝えた。最初は全員で行動した方が良いのではないのかとゼノヴィアは言ったが、アインは“問題ありません”と告げて一人で情報収集に向かっていった。アインが情報収集に向かってから30分が経過した。

 

 

「アイン君、遅いね……大丈夫かな?」

 

「彼の事は問題はないだろう。……だが、確かに遅いな。彼は教会に取って切り札でもあり、一歩間違えれば教会どころか三大勢力にとって脅威になりうる力を持っている」

 

「確か……“阿頼耶識”だったかしら?それによってあの黒い機械人形みたいな物を纏う彼って……?」

 

 

そうイリナとゼノヴィアが話し合っている時にアインが情報収集を終えて戻って来たのだった。

 

 

「イリナさん、ゼノヴィアさん、戻りました」

 

「あっ…アイン君。戻って来たのね」

 

「アイン、この街で何かめぼしい情報があったか?」

 

 

ゼノヴィアはアインに情報収集の成果を聞き出すとアインからあることを告げられる。

 

 

「はいっ。…先ずは、奪われた聖剣エクスカリバーの三本の内一本である天閃の聖剣が発見しました。その聖剣を所有していたのは、はぐれエクソシストのフリード・セルゼンです」

 

 

フリードが天閃の聖剣を所有していることをイリナ達に話すアイン。三人の次の行動はこの町を管理しているグレモリーとの接触を果たすことであった。そして今日の活動はここまでにしてそれぞれの部屋に戻り明日に備えるのであった。部屋に戻ったアインは前の世界、前世の嘗ての上司である二人の名を言い、自分に言い聞かせる様に唱えた。

 

 

「クランク二尉、ボードウィン特務三佐。俺はこの世界でもあなた方の誇りと意思を次ぎます。そしてイリナさん達を守ってみせます……!」

 

 

エクソシストでありながら主にではなく前世の上司に祈りながらもアインは明日に備えて眠るのであった。

 

 

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続く

 

 

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