悪魔の名を持つ機械人形の記録を持つ者   作:コレクトマン

2 / 17
悪魔が目覚める日

 

 

一つの不安を抱きながらも俺は駒王学園に通学し、そこで死んだはずの一誠とあった。

 

 

「イッセー……なのか?」

 

「ミカ…?ミカか!?」

 

 

一誠は一誠で何か焦っていた様子であった。一誠が言うに昨日デートした筈の夕麻のことを学園のみんなが覚えていないとのことだった。……みんなが覚えていない?俺は疑問に思う中、一誠は俺に夕麻のことを覚えていないか聞いてきた。

 

 

「ミカ……お前、夕麻ちゃんのことを覚えているか?」

 

「……覚えている」

 

「ほ……本当か!?」

 

「あぁ……彼奴がイッセーを殺した奴だってことは……」

 

 

彼奴のことを思い出すと怒りが湧き出てくる。彼奴がイッセーを……今度会った時は……。

 

 

 

叩き潰す……!

 

 

 

「ミ……ミカ?」

 

「!……ごめん」

 

 

どうやら怒りが顔に出ていたようだ。俺は一誠に謝罪しつつ、今日の夜に一誠と共に一誠が死んだと思われる公園に向かうことを決めた。

 

そして学校帰りから夜中で一誠と合流して一誠が死んだ公園に訪れた。そこには一誠が流したと思われる血痕が一切消えていた。

 

 

「イッセー、ここで合ってる?」

 

「……あぁ、間違いない。俺は確かここで夕麻ちゃんに何か光る棒のような物を俺の腹に刺して……」

 

 

俺はやっぱりと思ったその時、俺たちの背後から近づく者がいた。その者は黒いコートと黒い帽子を被っており、何処かの黒組織の者たちを連想するような格好をしていた。

 

 

「魔力を感知して来てみれば……貴様、はぐれか?」

 

「……はぁ?」

 

 

俺はその怪しさ満載の男に話しかけられてつい、間抜けた声を出してしまう。

 

 

「フム……俗に言う主人が誰であるか知らぬまま転生したばかりの悪魔か?それとも単にしらを切っているだけか?……まぁいい、どのみち殺してしまっても構わないだろう」

 

「!……なぁイッセー、こいつは……」

 

「あぁ、俺もお前と同じことを考えていた。こいつは……何かやばい!」

 

 

その時に俺と一誠は第六感が働いたのか、黒ずくめの男から脱兎の如く逃げる。

 

 

「ほう………やはり()()()であったか。ならば尚更逃しはせん!」

 

 

その黒ずくめの男は背中から黒い翼を生やし、それで飛行して俺たちを追尾してくるのであった。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

俺こと一誠はミカと共に俺が死んだと思われる公園にやって来たのは良かったものの、その時に黒ずくめの男から訳の分からないことを聞いて来た挙句、俺たちを殺しに黒い翼を広げて追いかけて来た。俺たちは唯ひたすらに走り逃げていた。

 

 

「イッセー、彼奴は黒い翼を…!」

 

「あぁ!夕麻ちゃんのと同じ黒い翼だった!じゃあ彼奴は夕麻ちゃんの…?」

 

「それは分かんない。今は逃げ切らないと………!ぐっ!?」

 

 

走りながら会話している時に光る槍のような物がミカの背中に刺さっていた。それに気づいた俺はミカに駆け寄る。

 

 

「!……ミカァ!!」

 

「ぐ……イッ…セー……お前…は……逃げ……ろ………」

 

「ほお……僅かだか致命傷は避けたか。はぐれの分際にしては中々の反応速度だな。だが、所詮ははぐれ。お前の止めは後でもできる。今は目の前の奴を始末するか……」

 

「!?……くっ!」

 

 

俺はミカを助けたかったがミカは見ての通り負傷しており、担いで逃げたとしても追いつかれるだけだ。それを分かってミカは俺に逃げろと言った。そして俺はミカを置いて逃げることを選択する他なかった。……すまない、ミカ……!

 

 

一誠Side out

 

 

 

俺は………どうなった?周りは真っ暗で、何があるのか分からない空間に俺はいた。

 

 

「暗い………これ、死んだのかな?でも、俺はこの場所を知っているような気がする……」

 

 

 

 

ようやくこっちに来たか……

 

 

 

 

その時にこの真っ暗な空間で聞き覚えのない声が聞こえた。……でも、その声は初めて聞くものでありながらも何か懐かしさを感じた。

 

 

「アンタは……誰だ?」

 

 

 

お前が知ろうとしている物だ。解りやすく言えば、お前が毎度夢に見る機械人形こと、ガンダム・フレームの八番目の存在だ。

 

 

 

「八番目……?それに………ガンダム……フレーム?」

 

 

その八番目と名乗る声の主は、俺にある事を告げる。

 

 

 

……さてっ、手短に言おう。この世界の三日月よ……お前の友人が間も無くあの堕天使に殺されて二度死ぬだろう

 

 

 

その八番目は一誠の危機を俺に告げた。………一誠が………二度死ぬ?最初はどういう意味か理解する前に俺はまた怒りを抱いた。どういう形で一誠が生き返ったかは定かではないがこれだけは言える。

 

 

 

もう二度と奪わせてたまるか……!

 

 

 

そこで八番目は俺にある提案を伝える。

 

 

 

……それでだ、お前の友を救う手立てが一つだけある。それは、俺と契約する事だ

 

 

 

「契約……?契約すればイッセーを助けられるのか?」

 

 

 

それはお前次第だ。但し、契約すればお前はもう元の生活に戻れなくなる。強大な力は、より強いものを引き寄せる。そしてその力は時に枷となり、お前は孤独となるだろう。お前にその覚悟があるか?

 

 

 

八番目に覚悟があるかどうかを言われた時は覚悟があるのかどうかは自分でも分からなかった。………だけど、俺のやるべき事は決まってる。あの少年が決して止まることがなかったように………俺も………まだ、止まれない。

 

 

「……正直に言うと、俺はまだ分からない。けど、夢の中で出て来た少年のように俺も止まられない。だから………」

 

 

 

成る程な。……たく、前の世界の三日月といい、この世界の三日月といい……本当に、不器用な奴だな。ならば俺の名を呼べ。そうすれば契約成立だ。…といっても、お前はもう知っているんだろう?

 

 

 

八番目……いやっ、そいつの名前は分かっている。俺の仲間を……俺たちの居場所を守るために………お前の力を寄越せ……

 

 

 

バルバトス!

 

 

 

……フッ、契約成立だ!

 

 

 

涼夜Side out

 

 

 

俺は今現在、絶体絶命の状態に陥っている。ミカを置いて逃げたが、あの黒ずくめの男から夕麻ちゃんに刺されたあの槍と同じ物を俺の腹に投擲し、突き刺された。夕麻ちゃんに刺された時よりも何倍よりも痛みを感じた。その槍を抜こうにも腹に刺された痛みの所為で上手く抜けなかった。すると黒ずくめの男が俺の腹に刺さっている槍を引き抜いた。その所為で腹から大量の血が流れた。

 

 

「ガハッ……グッ……!」

 

「悪かったなぁ?痛い思いをさせてしまった。どうやら、僅かに急所を外してしまったようだ。あのはぐれと同じように……」

 

 

その男は今度こそ俺を殺す為に一歩ずつ近づいてくる。……すまない、ミカ。俺はもう……駄目そうだ……。

 

 

「次は確実に殺してあげよう……」

 

 

 

あのはぐれの小僧と同じように!

 

 

 

あのはぐれの小僧のように……?ミカのことを言っているのか?……ふざけるな。俺はまだ何も分かっていないというのに相手の都合だけに殺されるのは嫌だ。ミカだったら絶対そう言うだろうな……。その時の俺は無意識のうちにあしに力を入れ、立ち上がっていた。

 

 

「ほお……まだ立つ力が残っていたか……ならば今度こそ殺してやろう!」

 

「まだ…だ……。まだ……俺は………終われねぇ………!!」

 

 

 

そう…だろ?ミカァ!!!

 

 

 

黒ずくめの男が槍を持って俺にトドメを刺そうしたその時、俺の背後にある暗闇の中からガントレットとその他の鎧の一部分を纏い、巨大なメイスを持ったミカが、その黒ずくめの男に向けて振りかぶった。その黒ずくめの男はミカの奇襲に不意を突かれて、そのままミカが振るう巨大なメイスをもろに受けてしまい、そのまま地面に叩きつけられる。その時の男は完全に胴体を潰されて死んだ。……ミカ、生きていたんだな………。

 

 

一誠Side out

 

 

 

八番目ことバルバトスと契約した俺は急いで一誠の下に向かった。この暗闇の中でもバルバトスと契約したおかげなのかよりはっきりと道が見えていた。一誠を見つけた時には一誠は既に死にかけていた。その原因であろう黒ずくめの男が槍を持って一誠に止めを刺そうとしていた。あの黒ずくめの男が一誠を殺そうとしたということだけ分かった時には俺の腕には夢に出てきた白い機械人形ことバルバトスの腕の装甲が纏い、手から巨大なメイスを出現させてそのまま黒ずくめの男にメイスを叩き込む。完全なる不意打ちだった為にその黒ずくめの男はメイスによって胴体を叩き潰されて悲鳴を上げることなくそのまま絶命する。そして光の粒子となって数枚の黒い羽が舞うのであった。

 

黒ずくめの男を倒した俺は一誠に近づき、一誠の安否を確認する。見た感じだと腹から血が多量に出血しているのが分かる。

 

 

「イッセー!大丈夫か?」

 

「あ…あぁ。……まだ腹が…痛えけど………どうにか……生きてるよ」

 

 

一誠の安否を確認できたことに俺は一時的に安堵した。しかし、その安堵をかき消すかのように俺たちの前にファンタジーゲームに出てくる赤い魔法陣のようなものが突如と出現した。

 

 

「くっ………またか…!」

 

〔やめておけ、お前はまだ契約して覚醒したばかりだ。これ以上の戦闘はお前とて死ぬぞ?〕

 

 

俺は再びメイスを構え直すと契約したバルバトスから戦うのをやめるように声を掛けてくる。だが、あの魔法陣っぽいところから何が出てくるのか分からない以上戦いを止める訳にはいかない。一誠が死にかけているなら尚更だ。

 

 

「まだだ………まだ!!」

 

〔……時間切れだ、馬鹿が……〕

 

「何…?………あっ………」

 

 

その時に覚醒したばかりか脳に負荷が掛かり、鼻血を出しながらも俺はまた気を失ってしまう。その時に赤い魔法陣から人が出てきたのを俺は最後まで確認出来なかったが、気を失う前にその人の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

あの子は私が助けるわ

 

 

 

 

 

 

次に俺が目が覚めた場所は、俺の知る場所であった。

 

 

「此処は……俺の家?」

 

 

俺はあの時、一誠を助けた後に他のやつが来る可能性を考慮して構えたのは覚えている。その時にバルバトスが時間切れとか何とか行っていたような気がする。この時の俺は横越しに寝転がっていた。身体を仰向けにしようとした時に俺の背中に何か有るかのように引っかかって仰向けにはできなかった。しかもその部分が地味に痛い。

 

 

「……何だ?」

 

 

そう思って俺は鏡を使って自分の背中を見てみると、俺の背中には()()()()()()が出ていた。これを見た俺は不思議と恐ろしくても驚くことでも何でもなかった。寧ろ俺はこれを知っていた。……正確にはバルバトスに教えられたというべきであろうか?

 

 

「阿頼耶識システム……か」

 

〔そう……それが俺とお前の契約の証でもあり、お前の呪いの証でもある〕

 

「バルバトス?…起きていたんだ」

 

〔あぁ……それよりもだ。お前、背中のピアスを気にしてないようだがいいのか?〕

 

「これ?ただ単に仰向けが出来なくなっただけでしょ?」

 

〔そういう意味ではない。……まぁいい、背中のピアスは俺がこの世界に来てから覚えた認識阻害の魔法とやらで隠しておく。これなら普通の人間相手なら背中のピアスに気づかれないだろう〕

 

 

なんかバルバトスに気を使わせてしまったようだ。そんなこんなを思いながらも一誠が無事なのか気になったところにバルバトスが一誠はこの世界の悪魔に助けられたそうだ。この町の管轄者である“グレモリー”が一誠の一度目の死を眷属に加えることで蘇生させ、そしてあの堕天使を倒した後に一誠に魔力を分け与えて治癒力をあげて二度目の死は免れたようだ。…でも、ちょっと待て。じゃあ今の一誠は人間ではなくて何になったんだ?

 

 

〔あの小僧は人間を辞めて悪魔となり、グレモリーの眷属となった。悪魔はお前が考えている通りかどうかは知らんが、悪魔は人間よりも寿命が長寿だ。歳を軽く百以上超えることが可能だ〕

 

「そっか………とりあえずイッセーはグレモリーって人が助けたんだ」

 

〔……俺が言うのも何だが、お前も俺と契約してもはや人とは違うものになりかけている事を自覚しているか?〕

 

「?……別に外見は普通でしょ?何いってんの?」

 

〔そういう意味じゃ……はぁっ。この世界の三日月は前の三日月とは違うところをあげるならその天然性だな……〕

 

 

結局バルバトスは何が言いたかったのか分からなかった。そんなこんなで俺はいつも通りに学校に登校しようとしたけど、今日は何日なのか確認してみたら既に二日が経過して土曜日になっていた。つまり……不登校してしまった。

 

 

「あっ………不登校になるなこれ。………ま、いっか」

 

 

そう軽く考えながらも俺は外に出て公園に散歩していると一誠の姿があった。

 

 

「あっイッセー、一昨日ぶり」

 

「ミ…ミカ、無事だったんだな!」

 

 

お互いに無事であったことを確認した俺は一誠から昨日不登校だった俺はどうなったのかを聞いてみたら、体調不良の形で欠席になったそうだ。…まぁ、確かに体調不良を起こしたのは確かなんだけど……明らかにバルバトスと契約した時だな……。

 

そう俺が苦笑いで考えていると………

 

 

「はわぅ!!」

 

 

そこにシスターと思わしき人物が俺たちの前で転んでいた。一応俺はそのシスターに声をかけて手を伸ばす。

 

 

「あうぅ…何で転んでしまうんでしょう」

 

「……大丈夫、アンタ?」

 

「ああ……ありがとうございますぅ」

 

 

そのシスターは俺の手を掴んで立ち上がり、一誠がシスターが被ってたと思われるベールを拾って渡す。

 

 

「大丈夫?はい、これ」

 

「あ…ありがとうございます!」

 

 

一誠が言葉を理解している?一誠って確か英語は駄目だった筈だけど、悪魔になった影響か?……それ以前にあのシスターの人、明らかに外国人の筈なのに日本語がスラスラと喋れている?もしかして……バルバトスと契約した結果、そう聞こえるように自動的に翻訳されているのか?

 

そう考えているとシスターは何やら慌てたようで自分が持って来たと思われるキャリーバッグの荷物が散乱していることに気づいて自分でせっせとすぐに荷物をまとめてキャリーバックに詰め込んだ。何かと慌てん坊な人なのかな?俺はそのシスターにどうしてこの日本に来たのか聞いてみた。

 

 

「……ところで、アンタは何しに来たの?旅行…?」

 

「いえ、今日からこの町の教会へ赴任することになりまして……でも道に迷ってしまって……言葉も通じず困っていたんです」

 

「あぁ…教会なら多分分かるけど、俺たちが案内しようか?」

 

「本当ですか!これも主のお導きです!」

 

 

そのシスターは手に持つ十字架を握り、明るい笑みを見せた。その時に一誠が何か苦しがっていた。一誠は何やらシスターの十字架に反応して苦しんでいた。……大丈夫なのか?そう考えていると奥で一人の子供が泣いていた。どうやら転んで怪我を負ったみたいだ。その時にシスターが子供の方に駆け寄り、その怪我に手をかざすと光がでて、子供の怪我を治した。

 

 

「はい!これで傷はなくなりましたよ、もう大丈夫」

 

 

シスターが不思議な光で子供の怪我を治した時にその子供の母親と思われる人がやってきて、その子供をシスターから引き離すように連れて行く。まるで変な人に話しかけないように……。それを見ていた俺は無意識のうちに怒りがその母親の方に向けていた。それに気づいた母親は俺の怒りを感じ取ったのか一瞬青ざめ、子供を連れてすぐにここから去ろうとする。

 

 

「お…おい、ミカ!」

 

「……!ごめん」

 

 

その後に俺はシスターにあの力は何なのかを聞いてみたら治癒の力だそうだ。そして教会にたどり着くと一誠が余計に顔色が悪くなった。流石にここに長居すると一誠が苦しそうだったので俺は一誠を連れて帰ることにした。その時にシスターから道案内してくれたお礼をしたかったそうだが、一誠が苦しそうなのでまた今度会うことを約束した。

 

 

「そういえば名前は言ってなかったっけ?俺は三日月涼夜、みんなからは“三日月”か“ミカ”って呼ばれている」

 

「俺は兵藤一誠、みんなからは“イッセー”って呼んでくれ。えっと君は……」

 

「アーシア・アルジェントです!アーシアと呼んで下さい」

 

「じゃあアーシア、また今度……」

 

「はい!必ずお会いしましょうイッセーさん!ミカさん!」

 

 

そして俺は一誠と共に教会から離れた後、一誠は部活があるとのことで俺とは別れた。……というか一誠って部活入っていたんだな?それにしても……あのアーシアって人、何で無人のはずの教会に赴任することになったんだろう?そう考えても分からないと思った俺はまた今度考えることにした。しかし、このシスターの出会いが彼奴に会ってしまうきっかけになることを俺は知らない。

 

 

____________________________________________

 

 

続く

 

 

____________________________________________

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。