悪魔の名を持つ機械人形の記録を持つ者   作:コレクトマン

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堕天使を狩る者

 

 

俺は空を飛ぶカラス女と戦い始めて二分が経った。……たったの二分でも長く感じる。俺がレンチメイスを振るうたびにカラス女の身体に掠めるだけであった。

 

あのカラス女、こいつ(レンチメイス)のことを警戒している。俺は埒が明かないと判断してレンチメイスの打突部分を開き“レンチ形態”に切り替えてあのカラス女を捕まえようとするがそのカラス女は光の槍を身代わりにして俺の背後に回り込み新たに光の槍を作り出して俺に刺そうとした。

 

 

「貴方はその鈍器の方が扱い慣れているでしょうけど、そのぶん動きが単調なのよ!!」

 

「うるさい……なぁ!」

 

 

俺は脚部のスラスターを吹かしてカラス女の方に向けると同時にレンチメイスを打突部分を閉じて“メイス形態”に切り替えてそのままカラス女に叩き込もうとするが簡単に避けられる。何度も避けられているうちに俺は苛立ちを感じていた。

 

 

「お前……ちょこまかと……」

 

「それにしても、貴方につけられたこの傷………」

 

 

そう言ってカラス女はその傷に手をかざすとアーシアと同じ様に光がでて、その傷が治った。

 

 

「素敵でしょう?どんなに傷ついても治ってしまう素晴らしい神器なのよ。この力があれば私の地位は約束されたも同然のようなもの。偉大なるアザゼル様にシェムハザ様のお力になれるのよ!」

 

 

アザゼルやシェムハザと俺の知らない奴の名前を言うカラス女。アーシアの力を奪って何がしたいんだ、あのカラス女は。

 

 

〔……恐らくあの堕天使は独断の行動なのだろう。組織とは無関係で、只単に上司に己の有能性を認めてもらうが為にあの小娘の神器を狙ったのだろう〕

 

 

バルバトスが何やらあのカラス女の行動を読み取っているけどそんなのはどうでもいい。ただ分かっているのが一つだけだ。

 

 

 

彼奴は二度も友人の命を奪った

 

 

 

俺はそれだけの真実があれば十分であった。そして俺はレンチメイスを光に変えて消し、レンチメイスより少し軽めのメイスを取り出した。そのメイスは一誠を殺そうとした黒ずくめのやつを叩き潰したメイスである。

 

 

「……どんな傷でもといっても、回復の隙すら与えなければいい訳だろ?」

 

「無理よ。貴方はその背中のやつで空を飛べているようだけど、実際のところ空中戦自体は初めてでしょう?どちらにしろ、空中戦では私の方が上よ!」

 

 

そう言ってカラス女は光の槍を投擲してきた。俺はメイスでその光の槍を弾いてそのままカラス女の距離を詰めてメイスを振るうのだった。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

俺は神器を覚醒させた状態でミカ達の加勢に向かうと、そこには木場たちによって倒されていた増援の神父たちの姿であった。その時に木場たちは俺が此処にきたことに気づいた。

 

 

「木場、小猫ちゃん!加勢に来たぞ!」

 

「兵藤先輩……?」

 

「イッセー君?シスターの方は………」

 

 

木場が俺ににアーシアのことを聞いた。俺は横に首を振るしかなかった。それを察した木場たちはこれ以上のことを聞かなかった。

 

 

「木場、小猫ちゃん。ミカは何処にいるんだ?」

 

 

俺は木場たちにミカが何処にいるかを聞くと小猫がミカの居場所を俺に教えた。

 

 

「……三日月先輩はあの堕天使と空で戦っています」

 

「空で?……っ!」

 

 

俺は小猫が言う空を見上げると、そこでミカがレイナーレ相手に苦戦していた。そこで俺はどうやってミカを手助けしてレイナーレをぶっ飛ばすかを考えた時に俺は一か八かの賭けに出た。

 

 

「小猫ちゃん、俺をレイナーレの方に投げ飛ばしてくれ!」

 

「……気でも狂ったのですか?」

 

「俺はいたって正気だ!とにかく頼む!」

 

「……分かりました。どうなっても知りません」

 

 

そして小猫は俺の服を掴んでいつでも投げられる状態になった。

 

 

「……どのタイミングで投げればいいんですか?」

 

「俺が“今”って言ったら思いっきり投げ飛ばしてくれ!」

 

 

ある意味危険な賭けだが、ミカやアーシアを助けるにはこれに賭けるしかねぇ!

 

 

一誠Side out

 

 

 

俺がカラス女と戦っている間に一誠が小猫たちと合流した。アーシアは一誠が安全な場所に置いてきたようだ。でも問題があのカラス女だ。アーシアから奪った力ですぐ回復してしまうためにジリ貧だ。

 

 

「しつこいな…お前」

 

「それはこちらのセリフよ、クソガキが!人間風情が至高の堕天使に……」

 

「至高だのどうの、イッセーやアーシアの命を奪っておいて………」

 

 

そう言いながらもカラス女の攻撃を弾いて、その隙を狙ってカラス女に蹴りをかました。

 

 

「あぐっ!?……人間風情がよくも!」

 

「あぁ、もういいよ。お前は二度も俺の目の前で仲間の命を奪ったんだ。イッセーだったらこう言うさ」

 

 

 

「アンタを()っちまえってさ!」

 

 

 

そう言って俺はスラスターを全開に吹かしてカラス女に接近してメイスを前に一直線に刺す。

 

 

「くっ……舐めるなっ!!」

 

 

それに負けじとカラス女は光の槍を俺が持つメイスの柄部分を破壊した。その結果、メイスの柄が折れて打撃部分だけ俺の手に残った。

 

 

「ちっ……折れた!」

 

「これで……終わりよっ!!」

 

 

カラス女は俺に止めを刺すべく光の槍を俺に向けて刺そうとしたその時………

 

 

ウォォォオオオオーーー!!

 

 

 

そのカラス女の背後から一誠が赤い色をベースに緑の宝玉を身につけたガントレットを着けて飛ばされながらやって来た。

 

 

「なっ!?こいつっ!」

 

「吹っ飛べ、クソ天使!!」

 

 

《EXPLOSION!!》

 

 

そして赤いガントレットが声を上げると同時に一誠がその拳の一撃をカラス女に当てた。俺はこの好機を逃さず壊されたメイスの打撃部分の()()()()()を起動させてそのカラス女に当てる。するとメイスの中央の部分から杭が出てカラス女の腹に打ち込まれる。そしてカラス女はそのまま落下して地面に激突する。

 

 

「ガハァッ!!?」

 

「……やった、ざまーみろ。……っておわぁっ!?」

 

「…!イッセー!」

 

 

その時に一誠が重力によって落ちていく。俺は一誠が地面に激突する前に一誠の腕を掴み、地面との激突を避けた。そして俺はスラスターを吹かしながら落下速度を減速しながら地面に着地した。

 

 

「助かった。サンキューな、ミカ」

 

「あぁ……イッセー。今のは凄かったけど、無茶しすぎ」

 

「す…すまねえ。でも………」

 

「貴方ならやれると信じていたわ」

 

 

俺は一誠と話しているとそこに紅髪をした女性と黒髮のポニーテールの女性がやって来た。その服装は駒王学園の制服で、駒王学園の生徒であることが分かった。その時に一誠がその紅髪の女性を見た瞬間驚いたような顔をしていた。

 

 

「ぶ……部長!?」

 

「不意打ちとはいえ、なんとか勝てたみたいね」

 

「な、なんとか……ですけどね。正直いえば、ミカがいなければうまくいかなかったかもしれません」

 

「それでもよ。よくやったわ、さすが私の下僕くん♡」

 

 

なんか一誠が少し緊張気味でその女性と話していた。もしかして、前にバルバトスがいっていた?

 

 

〔お前が思っている通りだ、三日月。彼女はこの世界の悪魔の一人、それもソロモン72柱の56番目の存在“グレモリー”だ〕

 

 

グレモリー………。あの紅髪の女性の人が一誠を助けた人だったんだな?そう考えているとその紅髪の女性ことグレモリーの人が俺のことを見ていた。

 

 

「それと……貴方ね?前にイッセーが言っていたミカって子は?」

 

「そういうアンタはイッセーを助けたグレモリーの人?」

 

「そうよ、私は“リアス・グレモリー”。貴方と同じ駒王学園の生徒で、貴方の先輩よ。そして私の横にいるのが……」

 

「初めまして、三年生の“姫島 朱乃”ですわ」

 

「さて……細かい自己紹介は後でしましょう。今はそこで倒れている彼女を如何にかしましょうか」

 

 

すると小猫が気を失っているカラス女を引きずって来た。……小猫って意外と力持ちなんだ。

 

 

「……部長、持って来ました」

 

「ありがとう小猫。朱乃、彼女を起こしてあげなさい」

 

「はい、部長」

 

 

すると黒髮の女性こと姫島先輩の指先に何もないところから水が集まって水玉を作り出してそのカラス女の顔に浴びせた。それに反応してカラス女が起きる。

 

 

「プハッ!……ッ!!」

 

「ごきげんよう、堕ちた天使さん?」

 

 

グレモリーの人ことグレモリー先輩がカラス女に挨拶する。するとカラス女が苦虫を潰したような顔をした。

 

 

「グレモリー……!追い詰められたと思っていたら大間違いよ。すぐにでも増援が……」

 

「残念ながら来ないわよ。貴方の仲間である堕天使カラワーナ、ミッテルトは何者かによって殺されたわ」

 

「!……嘘よ!あの二人が簡単に殺されるはずが……」

 

 

 

「あぁ……それ、俺が叩き潰した奴らだ」

 

 

 

それを聞いた先輩たちが何か驚いていた。……俺、何か変なことを言ったかな?

 

 

「……貴方だったの?あの堕天使二人を相手に?」

 

「…?そうだけど、何か変?」

 

「部長…ミカは天然性があるタイプなんです」

 

「そ……そう。それはそうと、その証拠であるこの羽……貴方は見覚えはあるわよね?」

 

 

グレモリー先輩がそう言いながらカラス女に黒い羽を見せるとそのカラス女は絶望したような顔をした。そしてグレモリー先輩がカラス女に一誠の神器を見誤ったとか、神滅具(ロンギヌス)とか俺の知らない言葉が出て来た。……後でバルバトスに聞いてみるか。そして、グレモリー先輩がカラス女に向き直ると殺す時の目になって告げた。

 

 

 

消えてもらうわ

 

 

 

死刑宣告を告げられたカラス女はこれを逃れようと一誠の方に向けると助けを求めて来た。

 

 

「イッセーくん!私を助けて!この悪魔が私を殺そうとしているの!私、あなたの事が大好きよ!愛してる!だから、一緒にこの悪魔を倒しましょう!」

 

 

ここまでの醜態を見た俺は、このカラス女は救えないと思った。この騒動のケジメをつけるために俺は行動する。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

レイナーレは俺に助けを求めて来た。ただ単に自分が生き残りたいが故に。今思えば、俺はこんな薄汚い女性に初恋をしてしまったのか?そして友達になったばかりのアーシアを殺した奴を許して欲しいと?レイナーレは何度も俺の名を呼んで助けを乞う。それでも俺は許せなかった。そして俺は部長にレイナーレのことを任せようとした。

 

 

「……部長、もう限界です。後は……?」

 

 

俺がいい終わる前にミカはレイナーレの前に立った。右手にレンチのような鈍器を持ちながら。そしてミカは俺に話しかけて来た。

 

 

 

「どうすればいい………イッセー?」

 

 

 

「……ミカ?」

 

「俺はどうすればいい?イッセーの言葉次第で俺はあのカラス女を叩き潰すつもりだ。イッセー、アンタはどうしてほしい?俺はどうしたらいい?」

 

 

ミカは俺に何かを期待している、若しくは狼が獲物を見つめる様な目をして俺に問い出して来た。ミカは兜っぽい物を被っている為に表情は分からないが、俺にはそういう目で見ていると思った。……俺はこの時、ミカの言葉に一時恐怖を覚えたが、俺はこのままじゃダメと思った。

 

 

「ちょっと貴方!?一体なにをいっているの!これは私たちの問題「部長……待ってください」……イッセー?」

 

「ここは……ミカに任せてください」

 

「え……だけど「頼みます、これは俺の我儘なんです」……分かったわ」

 

 

部長は俺の我儘を聞いてくれたことに感謝しつつも俺はミカにレイナーレのことをどうするかを伝えた。

 

 

「ミカ……俺が言うのはたった一つだ。たった一つのシンプルな頼みだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「潰せ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……分かった」

 

 

それを聞いたレイナーレは死刑宣告を告げられた時のように更に絶望をした顔をして俺に助けを乞いた。それでもミカはそんなこと関係ないかようにレンチのような鈍器を処刑人のように持ち上げる。

 

 

「ま……待って!?わ……私はイッセーくんを愛していたのは本当よ!本当!!だ……だったら、私がアーシアを生き返らせる術を教えてあげるから!だから、お願い!待っ……!?」

 

 

その時にレイナーレの命乞いは途中で途絶えた。その時にミカがレンチのような鈍器をレイナーレの頭に振り下ろし、レイナーレの頭を叩き潰した。レンチのような鈍器が振り下ろされたところには頭を潰されて肉片や目玉と血が地面に散らばり、わずかにひくつくレイナーレの死体があった。そしてそのレイナーレの身体が光に包まれ、やがて光の粒子となって消え、黒い羽を数枚散らせてこの世をさった。

 

 

「……グッバイ、俺の初恋…」

 

 

俺はそう別れの言葉を交わして空を見上げる。空は既に暗く星と月が照らしていた。

 

 

一誠Side out

 

 

 

俺はレンチメイスでカラス女にケジメをつけたその時に光となって散ったカラス女の場所から光の球体が現れる。俺はそれを掴むとそれが何なのか分かった。

 

 

「これは……アーシアの?」

 

「彼女の神器のようね。さて、これをアーシア・アルジェントさんに返してあげましょうか」

 

 

グレモリー先輩が言うがアーシアはもう生き返れない。あのカラス女が何かアーシアを生き返らせる方法を教えようしていたけど、多分苦し紛れの嘘なのだろう。その時にバルバトスがアーシアのことで話しかけて来た。

 

 

〔あの小娘のことだが………生き返らせることは可能だ〕

 

「え……?それってどういう事?バルバトス」

 

 

俺がバルバトスに聞き出そうとしていると何か先輩たちが驚いた顔をしていた。……確か2回目だったよね?

 

 

「ミ……ミカ?今お前のところから声が聞こえたんだが、もしかして神器が?」

 

「……?バルバトスの声が聞こえるの?」

 

〔あぁ……どのみちこのままやり過ごすのは無理と判断してな。俺とミカ以外の者は聞こえないようにしてたのをやめたところだ〕

 

「バルバトス……!?ありえないわ、バルバトス家は昔前に断絶した筈!」

 

 

何かグレモリー先輩が慌てているようだけど、分かっている事といえばこの世界のバルバトスっていないんだな?

 

 

〔まぁ、驚くのも無理はないか。俺は別世界のバルバトスだ。この世界のバルバトスは知らん〕

 

「……別世界?でも……いえっ、改めて考えてみれば貴方のような機械人形の姿を見て納得はいくわ」

 

〔それはそうとグレモリー、お前まだ駒を残しているか?〕

 

「え?…えぇ。ちょうど此処にあるわ」

 

 

そう言ってグレモリー先輩が取り出したのはチェスで使われる駒の一つ、ビショップ(僧侶)を取り出した。それを取り出して何をするつもりだろう?

 

 

〔アレは別の種族を自分の眷属に加える為のアイテムだ。メリットは長寿と蘇生だ。これがあればあの小娘も生き返るだろう〕

 

「………デメリットは?」

 

〔この駒で眷属になった者は悪魔へと転生することだ。前にも話したが、悪魔は光属性や聖水、十字架と言った弱点を抱えることになる。だが、その弱点を抱えずに蘇生させる方法がある〕

 

「あるんだ。……それってどんな方法?」

 

〔それを説明したいのだが……とりあえずお前はそれを解除したらどうだ?〕

 

 

……そういえば俺はまだバルバトスの姿でいたままだっけ?バルバトスに言われなかったら気づかなかったなと思いつつ俺はバルバトスをしまうイメージをして通常の姿に戻った。

 

 

「それが貴方の本来の姿ね?かなり鍛えてあるようだけど……」

 

「あらあら、思ったより小さい方だったのですね?」

 

 

姫島先輩が言うように俺の身長は小猫より数センチ大きい位の身長なのだ。俺はあまり気にしない方なんだけど……やっぱり身長は高い方が良いのかな?そんなことを考えてる時に俺は一誠からアーシアの場所を聞いてアーシアを連れてきた後にバルバトスが蘇生方法の話の続きをした。

 

 

〔……三日月。先ほどの話の続きだが、やる前にあの小娘に上着を掛けてやれ。蘇生した時に風邪を引かれては困るだろう〕

 

「あっ……そうか。というか、そういうものか?」

 

〔……そういうものだ〕

 

 

俺はバルバトスの言葉の間が気になったが今はアーシアを蘇生させるために上着とワイシャツを脱いだ。その時に先輩たちが何か俺の背中を見て驚いていた。……そういえば俺の背中のことを話してなかったっけ?

 

 

「……!?貴方、その背中は……」

 

「これ?バルバトスと契約した時に出てきた。おかげで寝辛くなった」

 

「いやっ寝辛いってレベルじゃないぞ!?何だその背中の突起物は!?」

 

「……阿頼耶識システムって奴だけど、詳しくはバルバトスに聞いといて」

 

〔俺に投げやりか?……まぁいい、とりあえず阿頼耶識システムのことは後で話す。とりあえずだグレモリー、その駒を貸してくれ〕

 

「え、駒を……?分かったわ」

 

 

俺はグレモリー先輩から駒を受け取り、アーシアに上着とワイシャツを被せてからバルバトスから蘇生方法の説明を聞いた。

 

 

〔それで、蘇生方法なのだが……少し特殊でな?〕

 

「特殊?それってどんなの?」

 

〔あー……オブラートに包んで言うなら……〕

 

 

 

〔……接吻する事だ〕

 

 

 

「「「……え?」」」

 

 

これを聞いた先輩たちや一誠たちが唖然としていた。でも俺には関係なかった。

 

 

「……分かった」

 

 

バルバトスの言う通りにすればアーシアが生き返る。そう思い俺は仰向けになっているアーシアの身体を起こし、口と口を重ねるようにキスをした。その時、アーシアが仰向けになっている地面から魔法陣のようなものが浮き出てアーシアの背中に俺のとは違う形の突起物(外見が円形状の短いボタンのような物)が一つだけ出てきた。そして俺が持っていた駒とアーシアの神器がアーシアの身体の中に吸い込まれていった。

 

俺はアーシアの口から離れると魔法陣は役目を果たしたかのように消えた。そしてアーシアの目蓋が動きだし、ゆっくりと目を開け始めた。

 

 

「んっ……あれ?私…」

 

「…アーシア」

 

「おはよう、アーシア」

 

「…イッセーさん、三日月さん?……えっ?」

 

 

アーシアが生き返った。その時にアーシアは一誠を見た後に俺を見た瞬間顔が赤くなっていた。

 

 

「み……三日月さん!?」

 

「…?どうしたの、アーシア?」

 

 

俺は赤くなったアーシアの様子を伺ったが、何が何だか俺には判らなかった。その時にバルバトスが俺に言ってきた。

 

 

〔三日月……その体制だから小娘は恥らっているんだ。もう放してやれ〕

 

「え?………あっ」

 

 

その時に俺は気が付いた。俺がアーシアを生き返らせるために身体を起こしてそのままの体勢だった。

 

 

「…ねぇイッセー?あの三日月って普段はあのような天然なの?」

 

「正直言うと俺でも分かりません。あそこまでの天然なミカを初めて見ました…」

 

 

何か一誠たちが俺のことで話しているようだけど……今はどうでもいいか。アーシアが無事に生き返ったのだから。

 

 

「……帰ろっか、アーシア」

 

「……はい、三日月さん」

 

 

こうしてアーシアはグレモリー先輩の計らいで駒王学園の生徒として通うことになった。そしてグレモリー先輩たちからバルバトスのことや阿頼耶識システムについて色々と質問してきた。……俺、説明下手なんだけど?

 

 

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続く

 

 

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