悪魔の名を持つ機械人形の記録を持つ者   作:コレクトマン

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戦闘校舎のフェニックス
シスターと29番目


 

 

アーシアが駒王学園に通うことになってから数日の時が流れた。その頃の俺はグレモリー先輩から眷属にならないかと聞かれたがバルバトスが俺と契約済みということで悪魔に転生が出来ないと言っていた。実際に試してもらったところ駒は何も反応しなかった。じゃあアーシアの場合は何で悪魔に転生できたのかをバルバトスに聞いてみたところ、悪魔への転生の仕組みを利用して二重契約させたそうだ。つまり、今のアーシアはグレモリー先輩の眷属でバルバトスと同じガンダム・フレームと契約した者だそうだ。因みにアーシアの背中にある阿頼耶識システムは俺のとは違う形であるのはバルバトス曰く、擬似阿頼耶識システムだそうだ。

 

……それとアーシアは今日、俺の家でホームステイすることになった。何でも一誠からの要望であった。一誠曰く、一人っきりの生活じゃ寂しいと思ってのことだ。……言ってなかったと思うけど、俺は家では一人暮らしで、生まれた時から両親の顔を覚えていない。覚えていたのは孤児院で育ったのと名瀬さんとアミダさんにお世話になったってことだけ。名瀬さんとアミダさんは俺がまだ子供だった頃に拾われて孤児院で生活することになった。そして俺が中学生の歳になった俺は一人暮らしをするのであった。時たまにお土産を持って孤児院に戻ってくることもある。そんなこんなでアーシアは俺の家にホームステイすることになったのだ。アーシアは悪魔兼擬似阿頼耶識使いとなっても神へのお祈りは続けている。祈る際にほんのちょっぴりだけ頭痛はあるそうだ。

 

そして俺はグレモリー先輩からオカルト研究部に入部しないかと誘われた。正直言うと最初は興味はなかったけど、アーシアや一誠、バルバトスのこともあるから俺は入部することになった。そして今現在の俺は一誠と共に身体を鍛えていた。なぜ鍛えているかというと前の堕天使やらはぐれ悪魔に負けないように鍛えるだそうだ。俺はそれに参加して一誠と共に鍛えることにした。一誠は幼い頃から俺と鍛えていた。……といっても暇な時に筋トレをする仲な感じであるが。その一誠の身体は俺と同じ細マッチョな感じに鍛えていた。

 

 

「ほらっ頑張って!後残り20回よ!」

 

「う……うっす!」

 

 

今俺たちが行なっている筋トレは腕立て伏せなのだが、俺は重りが2キロあるリストバンドを付けて行い、一誠はグレモリー先輩が一誠の上に乗っかって先輩を重り代わりに腕立て伏せを行った。軽く筋トレが終えた後俺たちは水分補給を取っていた。

 

 

「お疲れ様。10分休憩したら次は全力ダッシュよ」

 

「…うっす!」

 

「分かった」

 

 

そうして全力ダッシュを終えて鍛え終わった後、部員が全員揃っている時にバルバトスからオカルト研究部のメンバーにあることを告げた。

 

 

〔今日は俺の仲間……もとい、ガンダム・フレームを呼び出す〕

 

「ガンダム・フレーム?それって貴方が言っていた機械人形のことかしら?」

 

「ガンダム……フレーム?それって何ですか?」

 

〔あぁ……確かこ……いやっ、アーシアはまだ教えていなかったな。ガンダム・フレームは俺の様な機械人形のことを言うんだ。そしてお前にはそのガンダム・フレームを呼び出すことが可能になっている〕

 

「…それは私の背中にある阿頼耶識?というものと関係あるのですか?」

 

〔あぁ……元々阿頼耶識システムは俺たちガンダム・フレームの性能を完全に引き出す為も作られたインターフェースシステムだ。……どういう因果か、俺たちの世界で作られたインターフェースシステムがこの世界に来た時には俺たちの契約の証という形で形成されたようだ。それと、アーシアの背中のは擬似阿頼耶識と呼ばれるものだそうだ〕

 

 

阿頼耶識ってそういう形で形成されたんだ。というかバルバトス自体擬似阿頼耶識のことを初めて知ったような感じだった。バルバトスがいうに擬似阿頼耶識使いは俺のようにバルバトスを纏うことが出来ない代わりにガンダム・フレームを実体を持たせて召喚することが出来るということらしい。その時に一誠がバルバトスに何か聞いて来た。

 

 

「……なぁ、ちょっといいか?」

 

〔ん……三日月の友人か?俺に何か用か、小僧?〕

 

「小僧って……まぁ、そういうのはいいか。ちょっと気になったことがあるんだけど。この前の堕天使の騒動の時に俺は誰かの男の声を聞いたんだ。俺に神器の覚醒方法を教えたり、去り際に俺のことを“十一番目を宿し者”って言っていたんだけど…」

 

〔……なんだと、確かか?〕

 

 

それを聞いたバルバトスは何か驚いたような感じをだして一誠に詳しく聞き出した。

 

 

〔十一番目……確かにその声の主がそう言ったのか?〕

 

「あ……あぁ、何か思い当たる節でもあるのか?」

 

〔あるにはあるが……何せ確信たる証拠が不十分だ。……一先ずこの件は保留にしよう。今はガンダム・フレームを呼び出す方法だ〕

 

 

一体バルバトスは何を知っているのかちょっと気になったけど、バルバトスはそれを保留にしてアーシアにガンダム・フレームの呼び出し方を説明した。

 

 

「名前を呼ぶ……ですか?」

 

〔あぁ……擬似とはいえ一応阿頼耶識使いになったからな。一度無心になってみろ、その時に声が聞こえるはずだ。その声を聞いた時に不思議と知っている感じがあったらその名を言うんだ。間違って違う名前を言ったとしても間違った代償として魂を抜かれるわけじゃないから安心しろ〕

 

「いやっ…今の説明で安心しろって言われても逆に怖く感じるんだが……」

 

 

一誠はバルバトスの説明に何かツッコンでいるようだけど、今の説明にボケの要素はあったっけ?そう考えていると……

 

 

「わ……分かりました。私、頑張ります!…主よ、私の声がそのガンダム・フレームへと導いてください…ピャッ!!」

 

 

何やらアーシアが張り切っていてその場でアーシアが信じる神にお祈りをすると突然アーシアが頭を抱えていた。……あっ、アーシアはまだ祈りに対する頭痛がある事を忘れてた。

 

 

「アーシア、大丈夫?まだ頭痛がする?」

 

「あうー…今一瞬ですが頭の中に何かが見えたと思ったら頭痛がします」

 

「当たり前よ、悪魔が神に祈ればダメージぐらい受けるわ。こっちまで頭が痛くなってきた……」

 

 

どうやら別の意味でグレモリー先輩も頭を抱えているようだ。……正直いうと弱点が完全に消えていないようなんだけど?

 

 

涼夜Side out

 

 

 

私こと“アーシア・アルジェント”はバルバトスさんの言われた通りに無心になって主に祈りを捧げたら頭痛がしたと同時にバルバトスさんと似たような機械人形さんの姿が見えました。その機械人形さんの姿は左右非対称的で左腕には中型の盾を持ち、右肩には大きな盾のような物を取り付けられてあり、背中には巨大な大剣を背負っていました。兜のところは瞳の色は違いますがバルバトスさんと似た顔立ちでした。そして角が左右非対称で右の角は短く、左の角は長かったです。その姿を一種だけ見られましたが、その時に頭痛がやってきました。…痛いです。

 

 

 

……呼べ、俺の名を……

 

 

 

「えっ?今、声が……?」

 

 

その時に私の頭の中で誰かの声が聞こえました。その声を聞いた時にバルバトスさんが言ってた通り不思議と知っているような感じがしました。少しですが、私が呼ぶべき名前が分かってきました。その時にイッセーさんが私のことを心配してくれました。

 

 

「アーシア、大丈夫か?まだ頭痛とかするか?」

 

「イッセーさん…私は大丈夫です。それとバルバトスさん。主が私を導いてくれて、私が呼ぶべき名前が分かりました」

 

〔そうか……なら後は名前を呼ぶだけだ〕

 

 

バルバトスさんにそう言われて私は再び無心になって祈りを捧げました。やっぱり頭痛はしましたが、私の頭の中に再び声が聞こえました。

 

 

 

呼べ、俺の名を……お前なら、俺を知っているのか筈だ

 

 

「はい…!……来てください……」

 

 

 

アスタロト!

 

 

 

すると私の目の前に魔法陣が形成され、その魔法陣からバルバトスさんと同じ機械人形さんが出てきました。そして私はその機械人形さんの名前を言いました。

 

 

「貴方が……アスタロト…さん?」

 

〔あぁ……ガンダム・フレーム29番、“ガンダム・アスタロトリナシメント”だ。擬似阿頼耶識の契約の下、召喚に応じて参上した。……聞くが、お前が俺の契約者か?〕

 

「は……はいっ!アーシア・アルジェントです!よ……よろしくお願いします!」

 

〔お……おう、よろしく頼む。……しかし、なんだ。まさかシスターが擬似阿頼耶識使いだったとはな……〕

 

〔よう…アスタロト〕

 

 

その時にバルバトスさんがアスタロトさんに声をかけてアスタロトさんがバルバトスさんの方に向けると驚いたような態度をしていました。

 

 

〔げ…!?バ……バルバトスか?〕

 

〔厄祭戦以来だな、アスタロト。それはそうと何だそのアンバランスな姿は?前の真っ赤な装甲はどうしたんだ?〕

 

〔ちょ……ちょっとしたトラブルで無くしただけだ!多分……〕

 

〔ちょっとした以前に多分って……お前正直運がなさすぎだろ?〕

 

〔しょ……しょうがねえだろ!?こっちはこっちで色々と苦労したんだからよ……〕

 

 

バルバトスさんがいうアスタロトさんの前の姿のことが気になりました。アスタロトさんの前の姿は一体どんな姿なんでしょう?

 

 

アーシアSide out

 

 

 

とりあえずアーシアがガンダム・フレームの一機である29番目のガンダム・アスタロトリナシメントを召喚したり、バルバトスとアスタロトが厄祭戦の話をしたりと色々なことがあった。……主にアスタロトの本来の装甲やら何やらバルバトスが言っていたけど、まぁ…後で聞いてみるか。そんなこんなで無事に部活動を終えてアーシアと共に俺の家に帰った。そしてアーシアと部屋割りをした後に俺は食事をとってすぐに寝た。

 

 

 

………俺は不思議な夢を見ていた。それはとある民家で洗濯物を干す髪がアイボリー色の女性と洗濯物で遊ぶフレンチベージュの子供の親子が俺の前に映し出されていた。不思議そうに思っていると今度は金髪の女性がやって来た。そして洗濯物で遊んでた子供がその金髪の女性に抱きつき、金髪の女性はその子供を抱き上げた。しかし、俺が気になったのはそこではなくその子供の顔であった。その顔をよく見てみたら……

 

 

 

あの子供の顔が………俺?

 

 

 

そう考えているうちに金髪の女性とアイボリー髪の女性が話し合っていた。

 

 

「……■■■■の手、随分大きくなりましたね」

 

「うん、■■■■譲りだもんね」

 

「…未来を掴む手です」

 

「…?」

 

 

不思議と俺はその二人の女性を知っているような気がした。そして、不思議と何故かその女性に会えないと思っていたら寂しいと思った。俺はこれも夢の一つと思い再び目を閉じた。

 

……そして俺は再び目を開くと今度は別の場所にいた。周りを見てみると前にアーシアを助けに行った教会と似ていた。けど、少し違いを入れるとしたらその教会は人の手により修復され、より綺麗な教会になっていた。手入れをされてより綺麗になったなと思っている時に一誠がやってきた。

 

 

「イッセー…?」

 

「…大丈夫か、ミカ?今日はお前にとって大事な日なんだからしっかりしろよ?」

 

「俺の……大事な日?」

 

 

俺の大事な日?……一体何だろう、その大事な日って?

 

 

「おうっ、人生最大の見せ場で寝こけるのは流石にカッコがつかないだろ?ん?……どうやら、花嫁の支度は終わったみたいだな」

 

「花……嫁?」

 

「あぁ。行って来い、お前は未来をちゃんと掴んだんだ。だから、決して手放すなよ?」

 

 

そう言って一誠はここから離れる。花嫁って誰だろう?そう考えながらも一誠が言っていた花嫁がいる所へ向かい、花嫁がいる部屋に入ると白いドレスを纏うアーシアの姿があった。

 

 

「アー…シア?」

 

「三日月さん……」

 

 

白いドレスを纏うアーシアの姿は、俺が知っていたどんな姿とも違って見えて一瞬で、目を奪われてしまう。

 

 

「……どうしたんですか三日月さん?」

 

「……何でもない。行こうか、アーシア」

 

「はい……行きましょう」

 

 

アーシアと共に教会から外へ出ると一誠やグレモリー先輩、名瀬さんやアミダさんが俺やアーシアを祝福してくれた。この時俺は思った。こういう幸せな夢も良いなと。

 

そしてその幸せの夢は目覚し時計の音で終わりを告げ、俺は夢から覚めた。

 

 

「……夢オチ?」

 

 

そう呟いた俺はアーシアの分も含めて朝食を作利終えた時にアーシアが顔を真っ赤にしてやってきた。

 

 

「アーシア?大丈夫?」

 

「ヒャイッ!?だ……大丈夫です?」

 

「…?」

 

 

そんな感じでアーシアと共に朝食を取った後に学校に登校し、いつも通りの生活を送っていた。

 

 

涼夜Side out

 

 

 

俺ことガンダム・アスタロトはバルバトスと厄祭戦後の話をしていた。バルバトスから聞いた話じゃあバルバトスは三百の年月で腐敗したギャラルホルン相手にやられたそうだ。俺の場合は記録が曖昧で俺は最後にどうなったのかあまり覚えていない。

 

 

〔……しかし、まさか三日月が見ていた夢を見れてしまうとはな〕

 

〔俺もだ。アーシアが何故教会から追放されたのか夢で分かった〕

 

〔そうか。……だが、それよりもだ〕

 

〔あぁ、そうだったな〕

 

〔〔二人が結ばれて結婚する夢をみるとは思って見なかったぞ(な)〕〕

 

 

一応バルバトスから厄祭戦後にガンダム・フレームは何機残ったのか聞いて見たが、バルバトスが見た記録の限りじゃあ確認できたのはバルバトスを含む5機だけだった。グシオン、フラウロス、キマリス、そしてバエル。グシオンとフラウロスはバルバトスと同じ鉄華団という組織にいた。キマリスはギャラルホルンでバエルはギャラルホルン革命軍に奪われてギャラルホルン同士の潰しあいに使われたそうだ。

 

それと俺の方も確認できたガンダム・フレームは俺を含めて4機。ウヴァルにダンタリオン、グレモリーだ。ウヴァルはどっかのヤクザの男に回収された。ダンタリオンとグレモリー何だがそこからの記憶が曖昧で思い出せない。ただ断片的に覚えているとしたらダンタリオンは一度殺り合ったが、訳ありの事情で協力することなった。そしてグレモリーはどういう理由でだが思い出せないが本気で殺り合ったのは確かだ。

 

 

〔…話が変わるが三日月の友人である兵藤という小僧の持つ神滅具何だが、アスタロト。お前も気づいているんだろう?〕

 

〔あぁ、あの神滅具に僅かだがドラゴンのような気配を感知した。…色んな意味で荒れそうだな〕

 

〔まったくだ。色んな意味で荒れそうだ〕

 

 

その予感が旧校舎で起きることを俺やバルバトスは知る由もなかった。

 

 

アスタロトSide out

 

 

 

学校へと通学中に俺は昨日の夢と出来事を思い返していた。夢の中では俺と部長が結ばれて結構式を挙げていた。その夢の中で急にドラゴンのような奴が出てきてあーだこーだと何か大切なことを言っていたような気がするが、それはただの夢であると解釈していた為にあまり覚えていない。そして真夜中に夢が覚めて顔でも洗って再び寝ようと思ったら魔法陣から部長がやって来ていきなり“私を抱いて”と言って来たのだ。この時に俺は内心焦ったが、取り敢えず俺の心を落ち着かせて部長の焦りを落ち着かせて説得した。それ以前に貞操なんてそう簡単に散らしていいものじゃない。本当に好きな相手と互いに愛し合ってこそのものだと俺は思う。俺の説得で何とか部長は納得して落ち着いてくれた。その時にまた別の魔法陣からメイドこと“グレイフィア”さんがやって来て部長を連れ戻しに来たようだ。そして部長は別れ際に俺の頰にキスした後に魔法陣を経由して帰っていった。……正直恥ずい気持ちになった。

 

次の日になった俺はいつも通りに学校に通学し、全ての授業を終えた後にミカが用事を済ませてから向かうと言って別行動を取った。その後に木場とアーシアと合流して旧校舎に向かったのは良いのだが、部長は何故俺に抱いてと言って来たのか分からなかった。木場に一応相談してみたが木場曰く、グレモリー家に関わることじゃないかといった。本当なら詮索するだけ野暮かもしれないけど、何か部長のことをほっとくことが出来なかった。そして旧校舎の部室に入る前に木場が何か強力な力を感じたようだ。

 

 

「木場……どうしたんだ?」

 

「…迂闊だったよ、此処に来るまで気付かなかったなんて」

 

 

木場の言葉に俺は警戒をしながら扉を開けるとそこには部長たちと昨日会ったメイドのグレイフィアさんがいた。アーシアがそのグレイフィアさんと目が合った瞬間俺の後ろに隠れた。俺はアーシアに大丈夫であることを伝えて安心させる。

 

 

「三日月以外全員揃ったわね?部活の前に少し話があるの」

 

 

部長は何やら大事な話があるようだが、何でミカだけ駄目なんだ?

 

 

「ミカ以外…?部長、何でミカだけは駄目なんですか?」

 

「彼は同じ部活の部員でも悪魔ではないわ。あまり巻き込ませる訳にはいかないわ」

 

 

部長はどうやら自身の問題をミカまで巻き込ませないように配慮したようだ。その時にグレイフィアさんが部長に代わりに話すことを聞いて来た。

 

 

「お嬢様、ここは私が説明しましょうか?」

 

「いえ、自分でするわ……実はね、私は…!?」

 

 

グレイフィアさんの提案を断って部長が話そうとした時に部室内でまた別の魔法陣が炎を捲き上げながら出現した。この時に俺とアーシア以外、あの魔法陣の紋様が何なのか分かっていた。

 

 

「この紋様は……フェニックス」

 

 

そして炎を撒き上げていた魔法陣の中から人の形をした何かが出てきた。そして撒き上がっている炎を払い、その姿を現わす。

 

 

「ふぅ……人間界は久しぶりだ」

 

 

現れたのはネクタイを着けずに着崩したスーツで身を包むホスト風の青年だった。紅蓮の炎をものともせず寧ろ涼しげな表情で部長に目を向ける彼こそが、フェニックスの名を冠する悪魔だ。

 

 

「会いに来たぜ?愛しのリアス」

 

「ライザー……」

 

 

吐き捨てるように部長がその青年の名を口にした。この時に俺は昨日の部長が何故俺に抱いてと言ってきたのか少し理解した。こういうキザな男はダメなパターンだということを。一応俺は部長からそのライザーという青年が何者なのか聞いた。

 

 

「部長…誰ですか彼は?」

 

「ん?何だリアス?明らかにこいつ俺のことを知らないようだが、下僕に話したのか?俺のことを」

 

「話す必要がないから話していないだけよ」

 

「あらら…相変わらず手厳しいことだな?」

 

「私が説明いたします。この方は“ライザー・フェニックス”様。純血の上級悪魔であり古い家柄を持つフェニックス家のご三男であらせられます。そして……グレモリー家次期当主の婚約者でもあらせられます」

 

 

このことを聞かされた俺は内心驚いていた。家の事情があるとはいえ部長がこういうキザな男と結婚することになると思ってもみなかった。部長はライザーとの結婚に不満を覚えていた。これは一波乱が起こりそうだ。そして俺は思った。この場にミカがいなくてよかったと。

 

 

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続く

 

 

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