~アナザー響鬼~
「師匠~。ホントにここら辺かよ~。」
「あぁ。ここら辺だ。」
何処かの山の深い森の中。
二人の男女が森の中を歩いていた。
男は灰色のフードを被りポケットに手を突っ込んでいる。紫色の瞳を右や左へと向けて何かを探っている。
女は髪をハーフアップにした金髪で刀を持ち、頭に鬼のような角が生えている。
服装は黒一色、上は若干はだけておりサラシが見えている。
現在この二人はある場所へと向かって行く。
そして、暫くして何も無い場所へと到着する。
しかし、森の中に不自然な牛の像があった。
「ここか?」チャキ
「……あぁ。」
女は刀を構えて男は紫色の炎に包まれる。
紫色の炎が消えるとそこに居たのは鬼だった。
その姿は日本の古典芸能の面を思わせる様な顔、肩には風神の様な羽衣掛けられており、両肩には鬼瓦、鋭い牙が特徴的な口元はよく見ればその中にもう一つ口元が存在しており、さながら鬼のお面をつけている様にも見える。
その鬼は二つの棘棍棒を持ち構える。
「妙な像以外何もねぇじゃん」
「ゆだんするな。行方不明者が多発してる場所だ。下手すればお前も行方不明者の一人だ。」
「ハイハイ。分かりましたよ。師匠。」
女が返事をしたその時だった。
『ズズズッ』
「「!!」」
突如と鳴り響く地響き。
目の前にあった像は目を開くと斧を構えて二人を見据える。
そして、地面から大きな腕が現れ、その巨体をあらわにする。
顔は牛のような顔。腕には多数の鎖が繋がっていた。
「ぐおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!」
「ハッ!門番て所か?」
「
「あいよ!師匠!」
その返事と共に二人は二体の牛の怪物へと特攻を仕掛けた。
◣
『!?』
建設中の場所で
『……………………。』
アナザーキカイのすぐ後ろではヤミー達が何かを建設していた。
近くには大量のセルメダルメダルがあり、ヤミー達はそれ等を
また、別の所ではセルメダルをこの世界の金に変換させた。
『………………。』
アナザーキカイは再び作業へと切り替える。
◣
『ドゴォォン』
「うおっとぉお!!??」
金?は小さい方の牛の怪物『ミノタウロスヤミー』の攻撃を避ける。
その一撃はかなりのもので、叩きつけただけで地面にヒビが入るほど。
「グオォォオ!」
「
金?がそう言うと刀が燃え上がり先端に鬼瓦が着いた巨大な棍棒へと変わる。
「オオオォォォルァアアァァァアア!!」
「ぐぉおあぁ!?」
金?がその大きな棍棒でミノタウロスヤミーに叩きつける。
ミノタウロスヤミーはその一撃を食らって大きく吹き飛ぶ。
ミノタウロスヤミーは交戦中の巨大な牛の怪物『アステリオスヤミー』と激突する。
アステリオスヤミーは何が起きたのかまるでわからず混乱している。
「余所見をするな。」
「!?」
そこに鬼が炎を纏った棍棒でアステリオスヤミーに叩きつける。
アステリオスヤミーはそれをまともにくらい燃え上がる。
「木でできてるだけあって弱いな。」
「相性が悪過ぎたな。」
金?は刀に戻して炎を纏う。
鬼も同じ様に棍棒に炎を纏う。
「「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ……」」
「ウォオリャアァァア!!」
「フンっ!」
「「グォオオォオオオオオオ!?」」
牛の怪物達はその炎の一撃に耐えられるはずも無く、呆気なく爆散した。
そして、それ等はセルメダルへと変わる。
「んだこりゃ?メダル?」
金?がしゃがみこんでセルメダルを取るがセルメダルは浮かび上がり虚空へと消えて行く。
しかし、よく見ればセルメダルは消える直前に小さな波紋を出し消えて言ってるのがわかる。
「成程な彼処に行方不明者達がいんだな?」
金?ニヤリと笑うとセルメダルが消えた方向へと走って行く……が。
『ドゴン』
「いだァあ!?」
金?は見えない壁にぶち当たりズルズルと落ちていく。
「(入る事は不可能か……。)金、ここは諦めてこの倒れてる奴らを最優先にして帰るぞ。」
「えっ?倒れてる奴?……あっホントだ。」
金?鼻をさすりながら倒れてる者達を確認する。
鬼は人の姿に戻り倒れてる者の一人を担ぐ。
金?も倒れてる者を担いで何も無い方を向く。
「今度は絶対侵入してやるからなぁ!!」
そう怒鳴りながらその場所を後にする。
◣
後日、行方不明者のうちの二人が山の入口近くで倒れてるのを目撃された。
よっし投稿完了!
他の小説の投稿を急がなきゃ(焦