弟と神話と愛   作:シュオウ・麗翅

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深夜テンション+一人称バターンです。

多分飛ばして大丈夫なやつ(´・ω・`)


混ざったワタシの胸の内は?

「……明後日、楽しみ……」

 

明後日は私とお姉ちゃんが会って半年の記念日。拾ってくれたあの日から半年の日。

 

ーーー私を拾ってくれなかったら、もしお姉ちゃんが死んでしまったら……私は今何をしているんだろう?

 

殺戮と破壊を繰り返していくのかな?世界を混沌で回していくのかな?

それとも、不死身になってしまったこの身体を滅そうとするのかな?

生きることに絶望して、死んだ目でゴミのように生きていくのかな?

 

嗚呼……私の心はカオスだよ。……カオスだね。

私にはボクの心もあるんだから。

 

他人が怖い。他人が憎い。

自分が怖い。自分が憎い。

悪魔が、堕天使が、天使が人間が。

 

ワタシイガイノスベテガコワイ。

ワタシイガイノスベテガニクイ。

 

悲しみが、怒りが、喜びが、楽しみが

諦めが、憎悪が、虚無が、狂気が

不信が、恐怖が、虚栄心が、暗闇が

 

その全てが……私を創り出している。その全てが混ざりあってワタシが出来ている。

 

いる?いらない?いる?いらない?

私はいる子?いらない子?

ーーーワタシッテ、イテイイノカナ?

ーーーワタシハ、イラナイコナノカナ?

 

私の全てが不可解なのだろうか?私の全てが不愉快なのだろうか?

私の全てが好きなのだろうか?私の全てが肯定できるだろうか?

 

虚栄心も、好奇心も、虚無も、悲しみも、忍耐も

判断力も、拒絶も、虚無も、夢も、欲望も、慈悲も、矛盾も

 

いずれ否定する日が来るだろうか?

いずれ肯定する日が来るだろうか?

 

ーーー私の全てが否定されれば、私はどうなっているんだろう?

ーーー私の全てが肯定されれば、私はどうなっているんだろう?

 

そんな思いばかりが、私の心を支配する。

 

ーーーもし、私の全てが否定されれば……全てがリセットされればいい……。

狂おしいほど愛おしい、半年前の日から。

 

ーーーーーーーーー

 

 

空が暗くなっている頃、ミカゲは買い物帰りで街中を歩いている時、少し前に会ったアーシアと茶髪のつんつん頭をした男がいた。

 

「……」

 

知り合ったばかりのクラスメイトの後を付けるようにじっと見つめるミカゲ。

 

2人が先に進めばサッと物陰に移動して、気づかれそうになれば空間に隠れて。

 

「……」

 

そして2人は公園にたどり着く。さすがに空が暗いために人っ子一人いやしないが。

暗闇に置いてあるロウソクのように一つだけある街灯が光り、それが公園を明るくしている。

 

ーーーーーーーーー

 

 

「一誠さん。ここはどこなのですか?」

 

アーシアが一誠に訪ねる。ここに来るのは初めてでロクに構造も場所も知らないのだから。

ここがどこだか分からない。レイナーレ達ならばある程度は知っているのだろうが、3人での模擬戦をした後に教会に戻るを繰り返しているため、邪魔してはならないと思っているのだ。

だから1人でここまで来るのだが、迷って迷って買い物帰りのミカゲに見つかって一緒に帰るのが何回かあった。

 

「あ……ああ、ここは公園だよ」

 

友達になんとか気さく語りかけるように一誠は言った。どこか照れくさそうにも見えてくる。

 

夜の公園に2人の男女。明るい街灯に雲の隙間からちらちら見える星々。

一誠は多少興奮している。エロと言われても1人の男子。こんなシチュエーションは憧れなのだろう。

 

「一誠さん、明日も、また……」

 

アーシアは昼頃に一誠とトモダチになっている。ケガした子供を癒し、自分の境遇を話しているためだ。

一誠はこう見えても友達思いな性格で魔女と罵られ、迫害されたアーシアを放っては置けなかった。

だからこそ、昼頃に友達になろうと自分から言ったのだ。エロとは違う。下心ゼロの真剣な態度で。

 

そんなアーシアが「またね」(意訳)と言っている。その言葉に反応しないはずもなく

 

「アーシっ……!?」

 

その時、空間が泣き叫ぶように揺れ始めた。

 

ーーーーーーーーー

 

「……!?」

 

ミカゲも公園のトイレの後ろにおり、2人の様子を観察していた。

当然揺れにも気づいている。

 

揺れが収まると、空間からまるで紙を破いたように異形の化け物が現れた。

胴体は獅子、背中はヤギ、尻尾は蛇。

 

「……キマイラ……!!」

 

神話に登場する怪物、キマイラを見てミカゲはより強く反応する。

そして、神器を発動して飛び出した。

 

アーシアに迫る爪から王冠のバリアで守った。

 

「ミ……ミカゲちゃん?」

 

アーシアは困惑した声で言って一誠は驚いて目が点になっている。

 

「……」

 

ミカゲはアーシアの言葉には一切反応せずに目の前のキマイラのみに集中する。

混ざりあった化け物に送る視線は敵対と言うよりも、同情や悲観のようなものだった。

 

だが目の前のキマイラは大きな声で叫ぶように吠えてミカゲへ襲いかかる。

彼は獲物。えさ。そういう本能しかないからだ。

突撃した獅子は噛みちぎろうと大きく口を開けた。

 

「……!!」

 

ミカゲは急に飛んできたボールに気づいたように反応に遅れてしまう。

キマイラの歯はミカゲの腕を噛みちぎった。

 

「……ミカゲちゃん!!」

 

アーシアは駆け寄ろうとしたが、、次の光景が彼女を留まらせた。

ミカゲの千切られた腕から炎が舞い上がってみるみるうちに元に戻ったからだ。

聖女でも、初めて見る分からないものには戸惑うのだろうか?

 

「……ごめんね……」

 

ミカゲは大剣を構え、キマイラを魚を下ろすように両断する。

キマイラはそのまま上側が地面になだれ落ち、下側の反応が無くなると塵となって消えた。

 

「……」

 

ミカゲはそれを見届けて目を瞑り、タブレットをスライドさせるように指を下ろす。

すると、目の前の空間が割れてミカゲはその中に入る。

その空間はジッパーを閉じるように下から元通りになっていく。

 

その後、直ぐにアーシアには迎えが来て教会に帰るのだった。




前半も後半もガチでめちゃめちゃで訳分からなくなっためぅ(´・ω・`)

ちょっと雑なバトルはいるんで常体いきます。両方入っていると訳分からなくなりますが(´・ω・`)

ルート分岐……やった方がええのかの?

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