pixivの方のアレなやつ、なろうのオリジナルも興味あればお願いします。pixivはシュロウガ名義です。
むかしむかし、あるところに1人の男の子がいました。
男の子はずっといじめられ、蔑まれていつもひとりぼっちでした。
それは男の子の家系のせいでした。
男の子の家系は悪魔でした。その中でもソロモン72柱と呼ばれる72の中の貴族の家系でした。
序列34番目、地獄の大伯爵・フールフール。その家系の子供です。
男の子には1人の姉がいます。男の子はいつもいつも比べられてばかりでした。
その家系には【麻痺】と【電撃】の能力がありますが、男の子にはその両方の特性がありませんでした。
だから他の悪魔や両親に言われます。
【無能】【いらない子】【落ちこぼれ】【付属品】【ちくわ大明神】と。
男の子は頑張りました。その様子は凄まじいものでした。
男の子の頑張りに1人の四大魔王の候補の1人がサポートし、男の子は力をつけるのです。
しかし、現実は残酷です。両親は男の子を売り飛ばそうとします。
そのためには暴れないようにするために男の子の意識を奪い、拘束してとある場所で報酬と共に厄介者を排除しようとしたのです。
その頃、男の子は魔王候補と特訓し、ついに下級から中級になろうとした時でした。
史上最年少で下級から中級になった悪魔になったのです。しかし、そんな事はつゆ知らず、両親は売り飛ばそうと男の子が寝静まった時を狙いました。
ーーーーー男の子は売り飛ばされました。目が覚めた時にはそこは家ではなく、見知らぬ牢獄。
更には足枷で拘束され、立つこともできない状態です。
不安と絶望に押しつぶされそうになった時、キィ……っと重苦しい音とともに一人の男が入ってきました。
白髪の胡散臭い男。
口元には小さいがシワがあり、少しタレ目な痩せ型の男が。
白髪の男は【研究】と称して男の子に【人体実験】を行いました。さらに酷いことに、男の子の他にも人体実験の犠牲となった子供の死体、もしくはこれから人体実験を受ける子供たちが大勢いたからです。
電流、切断、炎上、打撃……男の子は痛い思いをしました。
その中でも1番悲惨だったのは別の生物の血液、細胞の注入。
それに耐えきれず、子どもたちは死に絶えたり、化け物に変異したりしました。
ーーーーーしかし、男の子だけは死にもせず、変異することもありませんでした。
それを知った白髪の男は大喜び。平凡な生物から伝説級の生物の細胞や血液を男の子に注入し始めました。
しかし、それが続くと男の子は暴走、研究施設を狂気の笑いと共に破壊しました。
男の子はそのあと気絶しましたが、日が昇る頃には目覚めます。
そして男の子は泣きながらフラフラとさまよい続けます。
行くあてもない、帰る場所も無い。男の子にはもう何も無いのです。
男の子はいつしか森にたどり着き、木に寄りかかって夜空に願いました。【幸せ】が、【愛情】が、【家族】が欲しいと。
今まで接してくれた人は魔王候補しかいません。
男の子はその1人の、刹那の間しか愛情を受けてません。
ーーーーーしかし、男の子の目は虚ろです。
見かける人一人一人に恐怖し、人が近づこうとすると直ぐに離れ、隠れてしまいます。
今まで受けたトラウマが原因で、男の子は愛情をもっと知ることはありません。
人が怖い。でも愛情が、幸せが、家族が欲しい。
男の子が願うと、流れ星がキラリと流れました。
男の子が立ち上がると、夜空には3つの星座が見えます。
【蠍座】【牡牛座】【水瓶座】
美しい十二星座、そのうちの3つを見ることが出来ました。
それと同時刻、森を歩いている黒髪の堕天使の頭上には【山羊座】が
教会にいる黄色の堕天使と青の堕天使にはそれぞれ【へびつかい座】と【射手座】が。
スラム街にいる男には【天秤座】が
教会にいる男には【しし座】が
魔女と蔑まれた金髪の少女には【乙女座】が
とある組織にいる魔王候補には【うお座】が
冥界にいる鎌を持った女性には【かに座】が
男の子が破壊した研究施設よりも大規模な建物にいる白髪の男には【牡羊座】が光りました。
そしてーーーーー
「あなたは1人なのかしら?」
黒髪の堕天使の女性が男の子に話しかけます。
男の子はトラウマのせいで他人に恐怖心を抱いています。
「ひっ……」という怯えた声と共に木の後ろに隠れてしまいます。
それでも堕天使は男の子に近づきます。
一歩一歩、着実に。
男の子は恐怖で頭がいっぱいです。逃げることも忘れてひたすら許しをこうように怯えます。
ガチガチと泣いて震える中、堕天使は優しく抱きしめます。
「大丈夫」と、泣いている子どもをあやすように。
男の子の震えは少しずつ収まるのを見計らって堕天使は言います。
「私の名前はレイナーレ。貴方の名前は?」
堕天使はレイナーレと名乗りました。
見せつけるために着ているボンデージ衣装。胸当ては対して身体を隠しておらず、大して意味が無いように見えます。
しかし、彼女はそんな露出度高い衣装を着るのに自信がある美しさを自負しています。
そんな堕天使の問いに男の子は答えます。
「……み……ミカ……」
「……?」
男の子は言い淀んでしまいます。
ここまで優しくされたのは魔王候補以来でしたから。
それでも男の子は何とか言おうとします。
「ミ……ミカ……ゲ……」
男の子はミカゲと名乗りました。
白髪の長い髪。くりくりとした幼い瞳と小学校低学年並みの身長。それが拍車をかけてより幼く見えます。
そんな男の子も苗字は言えません。
ーーーーーだって言ったら、何されるか分かりませんから。
「……そう、ならあなたは今日から私の弟、ミカゲよ。姓はエパノルトを名乗りなさい」
堕天使は言います。【エパノルト】は昔、【聖天翅】と呼ばれた伝説の天翅の姓だと。
自分はいずれ至高の堕天使になる。そのための措置。最初はそう思っていたらしいです。
男の子は疲れたのかすやすやと寝てしまいました。よく見てみると、目元には隈が出来、さらに見かけた時から目に生気が入っていなかったのです。
堕天使は自分の名付けた男の子を抱き抱え、自分達の住む教会へ向かいます。
ーーーーーこれが、1人の混ざり物と、3人の姉堕天使による愛と家族の物語です。