弟と神話と愛   作:シュオウ・麗翅

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プロローグ2

レイナーレが向かっているのは教会。眠っているミカゲを抱き抱えて歩きます。

ゆりかごですやすや寝ている赤ちゃんのように気持ちいい寝息を立てているミカゲ。それを見てレイナーレは思わず頬をつついてしまいます。

 

それと同時にレイナーレはミカゲの中の気配を感じ取っていました。人間には【神器】という特別な力が宿ると言います。その規模は大小様々です。

 

例えば、自身の力を延々と倍加するもの。その劣化版のような自分の力を2倍に出来るもの。

相手の力を半減するものや受けた傷を完全に治すもの、魔剣、聖剣を作るもの、時間を止めるものなど様々です。

 

堕天使はそのような神器を持った人間を始末、惑いは回収しています。

暴走や自身の脅威になるのを恐れてのことです。

さらに神器は命と密接に繋がっています。無理やり抜いたら近いうちに死ぬか即死の2択しかありません。

 

レイナーレは考えます。始末するか否か。

彼女も堕天使の端くれ。目の前の神器持ちを始末し、奪い取るなど容易いことだと自負しています。

 

ーーーーーしかし、ミカゲの生気を失ったような虚ろな目。

本来なら親の愛を受けているはずなのにそんな様子は一切なく、ただただ怯え、絶望するだけの瞳。その証拠に目に光が宿っていません。

 

「この子も私達と同じなのかしら?」

 

下っ端でいつも蔑まれ、結果を得られずに愛を受けられない堕天使。

親に捨てられ、種族を失い何にもなれない混ざり物。

 

ーーーーーレイナーレは、そんなミカゲに同情と自分達を重ねてしまったのかもしれません。詳しい事情は知りませんが、そんな目をするからには余程酷い目にあったのだと推測はできますから。だからミカゲを自分達の【弟】とし、伝説の天翅の姓である【エパノルト】をさずけたのでしょう。

 

 

歩いている内に教会にたどり着きました。見ただけでも汚れています。屋根はところどころ欠けていて、雨漏りが心配になってきます。

せいぜい綺麗なのは入口のドア位で玄関も歩けばホコリがまい、土やドロが所々についています。

 

レイナーレが教会のドアを開けると、そこは広い通りが見えます。

入って左手側には大きな靴入れ。真っ直ぐ行くと教会のメインである礼拝堂。その左側に階段があり、2階へと続いていきます。

階段をスルーして左側に行くとそこは食堂。キッチンも兼ね揃えた学校給食で使うような広さです。

 

しかし、廃教会だからか埃が凄くて汚いです。これではどんなに中身が良くてもマイナスです。

 

「……ほんと、まずは掃除よね……」

 

レイナーレはため息をつき、ミッテルトとカラワーナを呼びます。

ゴスロリのツインテール少女、ミッテルトとボディコンスーツの青髪の女性、カラワーナがやってきました。エプロンと掃除道具を持って。

 

「レイナーレ姉様、ど〜こほっつき歩いてたんスか?いい立地でもこんな汚いのは勘弁っスよ〜」

 

「ところで、抱えてる子どもは一体?」

 

フグのように頬を膨らませて文句を言うミッテルトとミカゲが気になるカラワーナ。

 

「この子はミカゲ。私たちの弟よ。」

 

レイナーレはミカゲの頭を優しく撫でて言います。カラワーナは「ふむ……」というように指を顎に当てて考える仕草をし、ミッテルトは喜んでいます。

 

「ついにウチがお姉ちゃんッスか!!」

 

ミッテルトはお姉ちゃんになる予定の子どものように大はしゃぎ。実際、彼女はこのメンバーで最年少。時折子供扱いされるのが悩みだったのです。そんなミッテルトの目の前にいるレイナーレに抱き抱えてすやすやと寝ている自分よりも背の低い子ども。ミカゲを見てミッテルトはデレデレです。

 

「さて、この子をベットで寝かしたらご飯にしましょ。」

 

レイナーレ寝室へ向かい、ミカゲをベッドで寝かせます。

 

ご飯を食べ終わった3人は寝る前の数十分を掃除に費やし、それぞれの寝室に向かい、睡眠をとりました。




教会の中身(´・ω・)シラネ
大体想像です

眠いので限界( ˘ω˘ ) スヤァ…
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