君死にたまふ事なかれ   作:愛染 晴翔

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誤字、脱字報告待ってます


採点

まず西と玄野と俺が転送され、岸本、間をおいて加藤も戻ってくる。あと犬。ひとしきり加藤の帰還を三人が喜び合ったあと、我に返ったように俺と西を玄野が睨みつけ、加藤と岸本も経緯を聞き、こちらに厳しい視線を送る。なお、その間西はずっとこちらに銃を向けている。

 

「この部屋に帰ってきたのですから人間は確定でしょう。いい加減銃を下ろしたらどうですか?」

 

「まだ採点がある。ガンツがおまえの名前を表示したらひとまず銃は下ろしてやる。」

 

汗をダラダラと流しながら答える。原作でもヤンキーや加藤にビビっていたし、頭がイっちゃってはいるが小心者なのだろう。

 

「はァ?ガンツ?採点って?」

 

玄野が問うが俺も西もスルーする。

 

 

『ちーーーーん』

 

 

『 犬 0てん

やるき,なさすぎ

ベロ 出しすぎ

シッポ ふりすぎ 』

 

 

「ハァ?」

「ベロ出し過ぎだって…そりゃそうだ、ははは」

 

犬の画像、点数、一言コメントが表示され犬が落ち込む。

 

 

『 巨乳 0てん

ちち でかすぎ

ぱんツはかづにうろつきすぎ 』

 

『 かとうちゃ(笑) 0てん

おおかとうちゃ(笑)死にかけるとわ

なにごとぢゃ 』

 

『 西くん 0てん

どんまい TOtAL87てん

あと13てんでおわり 』

 

「チッ!まあ3点だからいいけどさ、なかなか出てこないな、お前」

 

悪態をついたあと西がニヤリとこちらに視線をやる。

 

 

『 くろの 0てん

巨乳みて ちんこ たちすぎ 』

 

「はァ!?あ……!あっ!」

 

「巨乳みて、チンコたちすぎ」

 

西が面白がってガンツの表示を読み上げ、岸本が加藤の元へ逃げる。

 

「ふっ…くくっ」

 

俺も知っていたがおもしろすぎて笑ってしまった。岸本に逃げられて嘆いていた玄野だったが、俺の方を見て惚けたように停止している。見惚れたようだな。よいよい、存分に我が美貌を見るがいい。

そして最後。

 

『ろりこんれず————

 

ガンッッッ!

 

「ガンツゥ…表示戻せよ?」

 

「「「!?」」」

 

ドイツの拠点にいる食蜂がふざけているのだろうが、名前を出すわけにもいかないのでガンツと呼び、蹴りを入れる。俺の丁寧語しか聞いていなかった他のメンバーは衝撃を受けて固まっている。一族以外と話すときは特に喋り方にこだわりはないので問題はない。

 

百点狩り(ハンドレッド・イーター) 3てん

TOtAL2243てん 』

 

「なっ…!なんだこの点数は!解放を選ばない奴がいることは知ってる!だけど…一体何年やればこんな点数が溜まるんだ!お前が部屋のメンバーだってのは認めてやるけど、そのスーツと点数のことを答えろ!」

 

西が追い詰められたような表情でこちらに問う。脅迫のつもりかなんなのか知らんけど結局銃下ろしてないやんけ。

どうしようかなー、どこまで言おうかなー。

 

「そうですね…一から話すのも面倒なのでそこにいる三人にあなたが状況説明してください。それで明日の夕方、ここから見える…ほら、あれです、あの一番高いビルの最上階まで来てください。いろいろ教えてあげます。あなたたちも来たければ来て構いませんよ。」

 

あなたたちというのは当然三人をさしている。ちなみにあのビルは原作が始まったら拠点を家から移そうと思って用意していた俺のビルだ。最上階だけでなくビル丸々一棟買い取った。イレギュラーな星人が出てミッション外の時間に攻め込まれても困るからな。

 

「それではまた明日。」

 

そう言って手をひらひらさせながら透明化して部屋を出て行く。ドアに一番近いところにいたため、止められることもない。西の制止の声が聞こえるが、無視する。

何気にスーツ持ち帰るの初めてだな…。

 

 

我ながらいい案だったと思う。加藤の正義節に応対するのも面倒くさかったし、どうせ原作どうりに進まないだろうから、原作勢を強化するために訓練を行おうと思っていた。あのビルはいろいろ揃っている。一石二鳥だな。

 

そんなことを考えながら帰路についていると、俺の横に誰かが転送されてくる。まあ、誰かは分かりきっているけど。

 

「こんばんは、鈴科さぁん。うふふ、面白かったわぁ、主人公にスーツケースを見られたときのあの反応。」

 

長い金髪にベージュのサマーセーターを着た半袖の制服、ミニスカート。腕にはオペラグローブをつけ、特徴的な(しいたけ)を輝かせ、ニマニマとこちらを見ている少女。食蜂操祈だ。

「ふざけやがっててめェ、あれもう弁解不可能じゃねェか…。本気で殺意が湧いたぞ」

 

「うふ、ごめんなさぁい。だってせっかくの原作なんだもの、私だってちょっとは介入したかったのよぉ」

 

「まァ気持ちは分からんでもないけどよォ…ハァ、すぎたことを言っても仕方ねェか…」

 

「うふふ、以後気をつけるわぁ。それにしても、また私の美少女力に屈したみたいねぇ」

 

「チッ…」

 

言わずもがな、こいつも転生者だ。俺の情報網に引っかかるまでは能力を使って引きこもり生活を満喫していた。この世界がGANTZの世界だということに気づかずに親元を離れてグータラしていたらしい。そこを俺が引きずり出してこいつの分の【鍵】も手に入れるまで協力する条件で俺に協力している。

そしてたちの悪いことにこいつは現実でも美少女だったらしく、自分の容姿の使い方を理解している。こいつには俺の中身が男だと伝えてあるので能力が効かない故にこうして美少女さを全面に押し出してくる。鬱陶しいけど可愛いから許す。GANTZスーツを着ていれば電磁波でガードされてこいつの能力は効かなくなるから謀反の心配もない。というかしても即座に制圧できる。

 

「それで、一応こちらでモニタリングはしていたけど、現場の視点で何か異常はあったかしらぁ?」

 

「ァア、なかったよ。鍵の手がかりらしきものは何もな。」

 

「そぉ、ま、気長にいきましょう?ここまで十何年も経っているんだもの、今更急いでも誤差よ、誤差」

 

「そォだな」

 

食蜂のいう通りだ。今更急いだところで、帰還したら時間が過ぎていた場合、もはや誤差の範囲だろう。…食蜂にとっては。

 

「明日第四拠点であいつらに説明と強化をする。見たいンなら監視ユニットを飛ばしておくンだな。」

 

「了解したわぁ、主人公がどこまで強化できるか楽しみねぇ。それじゃあ、おやすみなさい。いい夢を」

 

そう言って食蜂はまた転送で帰っていった。

 

「はァ、一応あいつらにも今日のこと報告しとくか」

 

携帯を操作して、今日の顛末を世界各所にある他の転生者たちにも知らせておく。見つかってないのは垣根提督と藍花悦のみ。他は度合いは違うが一応味方陣営に組み込めた。

 

【鍵】の手がかりは見つからなかったが、それなりに順調にことは進んでいる。

この流れを止めないようにしよう。

 

「…必ず戻るからな、美夏」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




転生者は口調が体に引っ張られます。
主人公は普段かなり気を張って敬語にしてます。
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