宇田川家の長男はいつも大変   作:深き森のペンギン

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第24話 Roseliaとお出かけ 後編

俺達は昼食を食べ終え、フードコートをでた。

ポテトの塩加減が丁度よかった。

 

それにしても午後からはどうするのだろうか。

とりあえず聞いてみよう。

 

「午後からどうするんだ?」

 

「午後からはショッピングモールをいろいろ巡るかな~」

 

「オーケー。何処から行く?」

 

「じゃあ無難に服でも見に行く?」

 

「そうね。それが無難だわ」

 

こうして、俺達の最初の目的地は服屋になった。

なんか嫌な予感がするんだが……。

気のせいか。

 

こういうことは気にしすぎるから些細なことでも予感が当たった、と思ってしまう。

これが悪い予感が当たりやすいことの理由だ。

気にしなければ問題ない。

 

俺達は服屋に到着した。

なぜかリサが男物の服を持ってきた。

着るのだろうか?

 

「リサ、それ着るのか?」

 

「これは優磨が着るんだよ?」

 

「マジで?」

 

「あと燐子の選んだ服も着てもらうからね?」

 

「マジかよ~!」

 

マジかよ……。

悪い予感って気にしなくてもよく当たるわ。

これ。

 

こうして俺は二人の着せ替え人形となったのだった。

例えばかなりロックな服や爽やかな印象の服、更には白スーツなども着せられた。

半分面白がってるな、こいつら。

 

そこからはRoseliaのファッションショー。

紗夜って服装次第でめちゃくちゃ可愛くなるんだな。

美人、という印象だったが恥じらいながらだがリサの選んだ服を着たらめちゃくちゃ可愛くなった。

 

あと湊があこに押しきられてドクロの入ったまさにあこのセンスって感じの服を着たら背伸びした服装の中学生にしか見えなかった。

本人に言ったら殺されるので言わないけど。

 

「優磨、何か言ったかしら?」

 

「いや、何にも言ってませんけど……?」

 

怖ええええええええ!

なんで皆心の声聞こえてんの?

モカだけだと思ったぜ。

 

これからは不用意にこういうことは思わないようにしよう。

命が危ない。

 

「それが賢明ね」

 

「なんでお前は俺の心の声聞こえるの!?」

 

「貴方が分かりやすすぎなのよ」

 

どうりで俺は一切隠し事できないと思ったぜ。

隠し事をしようとしても大体あこやモカにバレる。

でも頬を膨らませるあこが可愛いので許す。

許されるのは俺の方だけどな。

 

「ゆ、優磨さん!私の選んだ服も着てくれませんか?」

 

「ああ、いいぜ」

 

意外にも紗夜が服を薦めてきた。

とりあえず着てみよう。

 

俺は試着室で紗夜の選んだ服を着る。

鏡を見てみると結構似合っている。

 

よし、これ買おう。

俺は試着室を出て皆に見せてみた。

 

「優磨、すごく似合ってるよ!」

 

「お兄ちゃんカッコいい!」

 

皆が口々に俺の服装を誉める。

紗夜に礼を言わなきゃな。

 

「紗夜、ありがとな。俺はこれに決めたぜ!」

 

「喜んでくれて嬉しいわ、優磨」

 

紗夜の口調がちょっと砕けてきた。

少しは仲良くなれただろうか。

 

仲良くなれたみたいでよかった。

笑うとやはり双子というべきか。

日菜にそっくりで可愛いじゃないか。

 

「さて、皆服買ったみたいだし次はどうする?」

 

「ゲーセン行こう!」

 

「いいね~、あこ。皆もそれでいい?」

 

「いいわよ」

 

「いいですよ」

 

皆もそれでいいみたいなのでゲーセンに向かう事になった。

ゲーセンは結構規模が大きく、クレーンゲームもたくさんあるし、ホラーゲームにリズムゲームなど種類も豊富だ。

 

「さて、俺はどれ取ろうかな~?」

 

俺はクレーンゲームが大の得意だ。

クレーンゲームや射的では狙った獲物は絶対に逃さない。

 

紗夜がフワフワの犬のぬいぐるみを欲しそうに見ていた。

さて、こいつを取って驚かせてやろう。

 

俺は筐体にお金を入れてプレイを始めた。

見事一発で犬のぬいぐるみを取ることが出来た。

 

「紗夜、このぬいぐるみ居るか?」

 

「私にくれるの?」

 

「ああ。さっき欲しそうに見てただろ?要らないなら俺貰うけど……」

 

「そこまで言うなら貰うわ。ありがとう、優磨」

 

どうやら喜んでくれているようでぬいぐるみも嬉しい事だろう。

俺はこの手のぬいぐるみはしょっちゅう取るので家に腐るほどある。

 

ぬいぐるみ取るのって結構楽しいんだよな。

タグに引っ掻けて取るのを極めた時の快感は計り知れない。

現に今回の犬もタグに引っ掻けて取ったし。

 

さてさてさーて、他の皆は何処だろう。

辺りを見渡すと小さめのクレーンゲームの筐体で湊とリサがお揃いの猫のマスコットを取っている。

 

残りの二人はリズムゲームのコーナーだろう。

案の定居た。

 

二人共楽しそうだ。

燐子さん、あんた凄いよ。

もう尊敬しかない。

だってあんな平然とした顔で一番難易度の高い曲をAPしてるもん。

ヤバイよ。しかもあのリズムゲームの筐体、リズムゲーム史上最高難度が売りの奴じゃん。

 

さてさてさーて、俺もクレーンゲームでまだまだ取るかな。

当分のおやつをゲットしよう。

 

俺はとりあえずパンダのカプリチオのめちゃくちゃデカイ奴を1つと、チョコレートを1つ獲得した。

 

これで当分おやつには困らない。

やったぜ。

 

さて、皆は何処だろうか。

探そうと思っていたら後ろから声をかけられた。

 

「優磨、相変わらずクレーンゲーム上手いんだね~。見て見て、これ友希那とお揃いのマスコットなんだ~」

 

「そうなのか。そのマスコット、結構可愛いな」

 

「でしょ~、このマスコット友希那が欲しそうにしてたからちょっとお金かかっちゃったけどなんとか取れたんだ!」

 

「へぇ~、頑張ったな」

 

「そうそう、紗夜が犬のぬいぐるみさっきから抱えてるけど優磨が取ったの?」

 

「ああ、そうだぜ。友好の証にプレゼント、といった所かな」

 

「優磨もなかなかカッコいいことするじゃん~」

 

「いつも通りだよ、いつも通り」

 

「優磨照れてる~?」

 

「照れてねぇ……」

 

リサって結構Sだよな。

俺の回りにSが多い気がする。

 

正直俺の打たれ弱さも弄られる一つの要因なのだろうけど。

まあ俺も正直言ってこいつらに振り回されるのも悪い気はしない。

結局皆のお陰で楽しい生活が送れているのだからな。

ハチャメチャな日常も楽しいもんだ。

 

「優磨、最後にプリクラ撮ろうよ!」

 

「俺かよ……」

 

こうして強引に引っ張られてプリクラを撮られた。

そして俺の顔をめちゃくちゃ変な顔にして子供のような笑みを浮かべるリサにはなんだか癒される。

 

俺達は今日は解散となった。

 

「お兄ちゃん、今日は楽しかったね~。また行こうね?」

 

「あこが行きたいならいつでもどこへだって行ってやるぜ?」

 

「お兄ちゃんって優しいね。どうしてお兄ちゃんって優しいの?」

 

「さあな、強いて言うなら俺が兄だから、かな?」

 

「よくわかんないけどカッコいい~!お兄ちゃん大好き!」

 

ああ、俺はこの瞬間のために生きているんだなぁ、ということを再認識させられる。

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