宇田川家の長男はいつも大変   作:深き森のペンギン

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第27話 後輩と相談

僕は小鳩葉、羽丘学園中等部に通う三年生だ。

突然だが、僕はとある同級生に恋をしている。

 

僕は宇田川あこの事が好きだ。

クラスメイトである彼女の天真爛漫な性格とその可憐な容姿に、僕は瞬く間に惹かれていった。

 

そこで僕はある人物に相談しようと思って高等部の校舎を訪れている。

僕が相談したいのは宇田川優磨、宇田川あこの兄である。

 

彼は大柄で常人離れした身体能力を持っていて、体育祭ではクラスのエースのような立ち位置の人だ。

噂では熊3頭を無傷で殴り倒せる、とも言われている位腕っぷしが強く、僕も何度か不良に絡まれたとき助けられている。

 

優磨さん曰く、天文部の部室にいるとの事だが肝心の場所がわからない。

うちの学校は部活の数が多く、その分部室の数も多い。

よって天文部の部室の場所がわからないのである。

そしてもう一つの理由としては僕が重度の方向音痴な事もある。

 

ただし僕にはこうなったときの秘策がある。

近くの人に聞けばいいんだ。

そうすれば教えて貰える。

 

僕は近くにいた人に声をかける。

 

「すみません、天文部の部室ってどこですか?」

 

「あ、君が優磨君の言ってた小鉢君?」

 

「はい、そうですけど。それと僕は小鳩です」

 

「アハハ、ごめんごめん。それで小鉢君、天文部はこっちだよ!」

 

「……小鳩ですよ」

 

どうやら小さく呟いた声は先輩には届かなかったようだ。

もうスルーしよ。

 

それと廊下を駆けていく先輩に着いていくのに必死だ。

というか、女子にしては、というかそういうレベルじゃない位足が速い。

足にはまあまあ自信がある僕でも追い付くことに必死だ。

 

先輩に着いていくとすぐに部室にたどり着いた。

ドアを開けて入ると、優磨さんがソファに座ってミルクティーを飲んでいた。

 

「あ、優磨さん。遅くなってすみません」

 

「葉じゃねぇか。気にすんなよ、というかまずは座れよ」

 

「失礼します」

 

僕は優磨さんの前のソファに座った。

そして連れてきてくれた先輩も優磨さんの隣に座った。

 

「それで、葉。俺に相談って?」

 

「僕、優磨さんの妹さんの……あこさんが好きなんです」

 

「そうなのか……」

 

ヤバい、優磨さんって超がつくほどのシスコンだったんだっけ。

もしかしてここで僕、殺される?

 

「まあ、葉なら大歓迎だぜ。変な男ならボコボコにするくらいじゃあ済まさなかったけどな」

 

あれ?僕、死ななくていいの?

よし。これで強力過ぎる助っ人が手に入ったぞ。

 

「それで、葉。今どんな感じなんだ?」

 

「ただのクラスメイト、って位……ですかね」

 

「そうか……」

 

こうして優磨さんは少し考え込むような姿勢を取り、顔を上げて表情を少しにっこりとさせて言った。

 

「よし。葉、お前今日うちで夕飯食えよ」

 

「あたしも行きたい!」

 

すると先輩の目が輝いた。

それだけ優磨さんの家のご飯が美味しいのだろうか。

 

「日菜、お前も来るのか?」

 

「当たり前だよ!」

 

「そう、なのか?まあいいけどよ」

 

先輩改め日菜さんも来ることになった。

あれ?日菜?

まさかあの氷川日菜?

優磨さんってこんなヤバい人とも友人だったのか……。

 

すると優磨さんの携帯に何かの通知が届いた。

 

「なんだ?巴からチャットだ」

 

『今日メンバーの皆もうちで食べるから』

 

「やれやれ、今夜は賑やかになりそうだぜ」

 

「どうしたんですか?」

 

「いや、今日の夕飯に妹のバンドのメンバーも来るらしい。それと早く行こうぜ。人数増えるから食材買わないとな」

 

「そうですね。じゃあ早く行きましょう」

 

予定よりも早く優磨さんの家に向かうことになった。

道中日菜さんが野良猫を追いかけたり、優磨さんがカツアゲからカツアゲをしてその金をとられた人に返したり、とハプニングもあったが無事家に到着した。

 

「お兄ちゃ~ん!」

 

めっちゃかわいいお出迎え。

僕もう死んでもいい。

 

「そうだ、あこ、今からスーパー行かないか?」

 

「うん、行く行く!」

 

「決まりだな、葉、もちろんお前も来るだろ?」

 

「はい!」

 

優磨さんが夕飯食べに来いって言ったのってこれが狙いじゃ……。

優磨さんは凄いな。

 

よし、僕もいっちょ頑張るか。




すみません投稿久々です。
ちょっと私生活が忙しくて全然書けませんでした。
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