ガチ勢でしたが、転生したのでこれを機にエンジョイします。   作:大賢者こんすけ

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どうも、やたら他作品が滞ってるこんすけです。コンカイでカケルくんには一人目のヒロイン(手持ち)が仲間入りします。
特にいうべきこと無いんですが………
ま、まぁ、お楽しみください。


主人公って遠出しようとするとイベントに巻き込まれるあれなんなの?

「ドゴーーーーームーーーーー!!!!!!!!!!」

 

何時もどおりの6時に枕元に置いてあるドゴーム目覚まし時計が爆音をかき鳴らす。

 

この目覚まし時計はスイッチを押そうとしたら逃げるとかいうアホみたいなからくり仕掛けなので、逃げる前にスイッチに手を叩きつける。

 

「うるせぇな………ほんとに誰だよこんな目覚まし時計作った阿呆は……」

 

カーテンを開くとそこには清々しい程の快s………うっわ、雨降ってるじゃん……萎えるわぁ………

 

とは言えども、勝手に持ち出したポケモン図鑑を姉がいるタチワキシティまで届けなければいけない。

 

「裏道通るか………」

 

ゲームではこんな道はなかったが、あれは0と1の塊、プログラムに無いルートは存在しない。しかし、この世界は現実、タチワキシティには偶に遊びに行ったりしている俺は最短ルートを探したりしていたのでかなりルートを学んでいる。

 

「あ、おはよー。カケルー」

 

下に降りていくと、母さんが朝ごはんを作っていた。

 

「カケル?雨だけど届けるの…?」

 

「当たり前だよ、俺が悪いんだから」

 

朝飯を食べて、傘を持ち、軽食用のサンドイッチとお菓子、キズぐすりとバンドエイドさらに、モンスターボールとポケモン図鑑を濡れないように防水のリュックサックにいれてから家を出る。

 

「行ってきまーす」

 

「はーい、行ってらっしゃーい」

 

家を出て、まず19番道路からサンギシティまで歩く。

 

ザァザァと雨が傘に当たっては、はね飛ばされる。

 

19番道路では雨の中、脳筋ポケモントレーナーの方々がバトルを繰り広げていた。

 

「いくぞっ!出てこいフタチマルっ!!

 

 

「フッタァ!!(おらおら!〇すぞぉ!!)」

 

あのフタチマル物騒だなぁ……貝の蓋をナイフみたいに持ってるし……なんなの?893なの?

 

「なんのっ!!出番だっ!ピカチュウ!」

 

「ピッカァ……ピッカ…(まじかよダルッ………さっさと必中かみなり撃ち込んでおわらせよ…)」

 

なんだあのピカチュウは……やる気無さすぎるだろ……

 

脳筋ポケモントレーナーの手持ちは恐ろしい迄の両極端で、やる気(()る気)満々のフタチマルと下だるさMAXのピカチュウという組み合わせで、結果だけ報告すると、必中かみなりでフタチマル即死。しかし、勝った時トレーナーが…

 

「やったぜ!ピカチュウ!!」

 

って言ってたのに対して、当のピカチュウは…

 

「ピカッ………ピカッピ…(ダル………早くサーナイトAV見て寝よ…)」

 

温度差が凄すぎるだろ、なんなの?松岡〇造なの?しかも、世界でもサーナイトさんは薄い本枠なのだろう。薄い本になりかけてるサーナイトを救うっていう薄い本もあったなぁ……

 

っと、そんなことしてる暇無いんだった。さっさと姉ちゃんにポケモン図鑑届けなければ……

 

サンギシティでは、雨のせいか誰も外に出ておらず、家からは明かりが零れていた。

 

「うぅ……寒っ……」

 

今の季節は日本で言うところの秋口、夏は終わったが、雨のせいもあって一気に冷え込んでいる。

 

特に何かあるわけでもなく、サンギシティを抜け、20番道路に差し掛かる。

 

その時、いつもは観ない異質なモノが視界に入り込んだ。

 

「ッ!?キリキザン……!?」

 

20番道路の木の下でキリキザンが倒れていたのだ。

 

「……だ、大丈夫っ!?」

 

「キリキッ………!(人間か………近寄るなっ……!)」

 

目も開けられないのか、倒れたままのキリキザンは口だけ開き、俺を威嚇する。

 

「キリキザン!すぐ治療してやるからなっ!」

 

「ッ!?キリッ!(近寄るなっ!)」

 

キリキザンが吠えるが構ったものか、俺は防水リュックからキズぐすりといざと言う時の為に持ってきておいたなんでもなおしを取り出す。

 

「……酷いやけどだ………何があったんだよ……」

 

「……キリ(戦いで負けた)」

 

戦い?なんのこと……と口に出そうとした時に後ろからいきなり声が聞こえた。

 

「おうおう、手間かけさせてくれるじゃねぇか」

 

後ろを振り向くと、いかにも悪そうなカウボーイ姿のオッサンとその隣にヒヒダルマが立っていた。

 

「おい、ガキ、そのキリキザンはオレサマが捕まえるんだ、どきなっ!」

 

「ダルマッ!(どきなっ!)」

 

……どうすりゃ良いんだ……

 

「おい?まさかとは思うがオレサマのポケモンを横取りするつもりじゃ無いだろうなぁ?」

 

「ダルゥ?(だろうなぁ?)」

 

………まじでどうしよ……

 

「キリキザン、逃げれるか?」

 

「キリ……(無理よ、お前だけでも逃げな……)」

 

恐らくあいつ、俺がキリキザンと逃げたら俺ごと焼き払ってくるぞ……

 

「あれがあったっけ……」

 

俺は、リュックのサブポケットから昔、何かの記念で貰ったヒールボールを取り出した。

 

「キリキザン、もし嫌じゃなければ、俺に捕まってくれないか?」

 

「キリィ?(はぁ?何を言って……)」

 

キリキザンが目を開ける。そして、いきなり…

 

「キリッ!!(あたしを捕まえてっ!!)」

 

なんだこの手のひら返し……

 

ってか、よく聞いてりゃこのキリキザン、メスじゃんけ。

 

「俺が気を引いてるうちにこのヒールボールに入ってくれ、そしたらそのまま逃げるから…」

 

俺がキリキザンに最善案を提示すると、

 

「キリ…!(君にずっとついてくよ…!)」

 

なんか言い出したんですけどそれは……

 

「おいおい、何コソコソやってんだぁ?早く退けねぇとガキごと焼き付くしまうぞ?」

 

「ヒヒィ!(焼き付くしまうぞ!)

 

オッサンが脅しに来る。

 

「おい、オッサン?あそこに警察居るけど大丈夫なのか?」

 

「なっ!?」

 

オッサンとヒヒダルマが驚き、振り向いた瞬間、俺の腰に付けていたヒールボールのスイッチをキリキザンが押す。

 

俺は、ヒールボールがびゅぅぅぅぅううんというなんと形容したら良いのかよくわからん音を出したのを聞いた瞬間、傘を捨てて一気に走り出した。

 

「なっ!?おいっ、クソガキっ!!」

 

「ヒヒィ!?(クソガキッ!?)」

 

オッサンとヒヒダルマが戸惑っているが知ったことか、というか止まったら確実に焼かれる。

 

「騙される方が悪いんだよっ!あばよとっつぁーん!!」

 

20番道路の階段を駆け下りる。

 

「逃がすかっ!いけっ!ヒヒダルマ!アームハンマーッ!!」

 

「ヒィヒァ!!(アームハンマーァ!!)」

 

ヒヒダルマのアームハンマーで俺の真後ろの地面がえぐれる

 

「わっ!?」

 

アームハンマーによる振動でバランスを崩し、倒れ込む。

 

「ハハハッ!今度は逃さねぇからなぁ?」

 

「クッ……」

 

おっさんとヒヒダルマの顔が心底嬉しそうにニタァと歪む。

 

「おっさん、俺、子供だぜ?虐待だろ……」

 

「お、まだそんなに冗談吐けるくらいの力は残ってるんだな!そうかそうか、すぐ楽にしてやる!ヒヒダルマ!フレアドライブッ!!」

 

はぁ!?オーバーキルにも程があるじゃねぇか!?

 

「ヒッヒィ!!(フレアドライブゥ!!)」

 

あかん、あいつ俺の事56しに来てるよ……

 

「あーあ、この世界もこれで終わりかぁ」

 

せっかく夢のポケモン世界に転生したのに、ヒヒダルマのフレドラに焼かれて死ぬとか終わってんな(笑)そういえば姉に図鑑も届けてないし……俺、ほんとに終わってるわ……

 

そう思い、目を閉じたとき、自分の腰につけていたヒールボールからいきなりキリキザンが飛び出した!

 

「キリィッ!!(まもるっ!!)」

 

その一言で、キリキザンの周りに円状の壁が張られ、ヒヒダルマのフレドラが弾かれる!

 

「ヒヒィッ!?(なにっ!?)」

 

「………キリ…………キリィッ!!!(お前等……()()マスターに手を出してるんじゃねぇ!!!)」

 

キリキザンから恐ろしいまでの殺気が放たれる。

 

「なっ!?く、くそっ!!いけっ!ヒヒダルマァ!!」

 

おっさんがたじろぎながらもヒヒダルマに命令する。しかし、

 

「ヒ、ヒヒィ!?(なっ、し、死にたくねぇ!?)」

 

ヒヒダルマは完全にビビってしまったようだ。

 

「キリキザン、いけるか……?」

 

「キリ!(もちろん!)」

 

俺は姉のポケモン図鑑を取り出し、キリキザンが出せる技を調べる。

 

なるほど……きりさく、まもる、アイアンヘッド、つじぎりか………

 

なんか、ありきたりだが、これぐらいがちょうどいい。

 

俺は自然と笑みをこぼしながら、キリキザンに指示する。

 

「キリキザン!アイアンヘッドだっ!」

 

その一声で、キリキザンが走り出し、キリキザンの頭部が銀色に光り始める。

 

「ヒ、ヒヒダルマァ!!ばかぢから!!」

 

ヒヒダルマがトレーナーからの命令を受け、ばかぢからでキリキザンを倒そうと走り出すが、先程の殺気のせいか、動きが鈍い。

 

「んなもん当たるかぁ!!かわすんだっ!キリキザン!」

 

キリキザンが俺の指示と同調(シンクロ)するようにヒヒダルマの攻撃を躱し、ばかぢからの勢いでバランスを崩したヒヒダルマのがら空きの背中にアイアンヘッドを叩き込む。

 

「ヒヒィッ!?(いっでぇ!?)」

 

その一言を最後にヒヒダルマが目を回して倒れ込む………それを見たおっさんは

 

「何やってるんだよ!ヒヒダルマァ!!ふざけるなっ!!こんなの反則だ!やり直しだぁ!!」

 

子供じみた発言でやり直しを要求する。

 

「………」

 

もうね、なんにもかける言葉ないよね……あれだけキリキザンをボロボロにさせといて、挙句の果てに無関係の俺にアームハンマーやらフレアドライブやらぶつけてきたのに……反則はどっちだよって話じゃねぇか…

 

「おいっ!!クソガキ!!この使えないヒヒダルマをくれてやる!その代わりにそのキリキザンをよこせっ!!」

 

「はぁ………?」

 

これはキレても良いよね?しかも、もうそれオレサマのヒヒダルマじゃないんだよね?その文言的に

 

「早くよこせよ!ほらっ!このヒヒダルマがお前のパートナーにぴったりじゃねぇか!オレサマにはそのキリキザンが似合う!等価交換って言うだr…ガッ……!?」

 

俺はおっさんを殴り飛ばしていた。

 

「な、何するんだよクソガキィ!!」

 

「お前、ほんとにいい加減にしろよ………見苦しいぞ……」

 

周りを見回すと、アームハンマーやらフレドラの音を聞きつけたのか、大人が何人も集まっていた。

 

「ポケモンってのはな?道具じゃねぇんだよ!!ほんとは自由に暮らせるのを俺たちがボールで縛ってるんだ!!それを?使えないから等価交換だ?はぁ?しょうもないことが抜かしてんじゃねぇぞ!!そんなにこのキリキザンがほしけりゃ、もっとポケモンを労れる人間に生まれ変わってから帰ってきやがれ!的確に指示ができない、命令ばかりでポケモンのことを考えない、人間として終わってるんだよお前は!!」

 

「な、なにをいっ」

 

なにが喋ろうとしているが、遮る。

 

「お前のヒヒダルマだってそうだろ!アームハンマーもばかぢからも覚えるほど強いんだよ!アームハンマーであれだけ地面抉れるなら十分じゃねぇか!ポケモンはいつも全力を出してくれてるんだよ!それをな?お前みたいな人間のわがままで振り回して……なんとも思わねぇのか?ポケモンだって命だぞ?人間様が自由に左右できる対象だと思ったら大違いだぞ?一からトレーナーズスクールで学び直してこい()()()()が」

 

一通り、おっさんへの文句を言い終わると、どこからともなく拍手があがった。

 

「おぉ!!いいぞ!ボウズ!!」

 

「そうだそうだ!ポケモンは大事な友達なんだ!!」

 

観衆がなんか言ってるが、早くここから立ち去ろ……早く図鑑届けなくちゃいけないし、あと、恥ずかしいし…

 

「いくよ、キリキザン」

 

「キリィ♡(はい♡マスター♡)」

 

ん?なんで♡ついてんの?

 

「……キリキザン、大丈夫?あのヒヒダルマにメロメロでもされた?」

 

「キリキィ♡(マスターにメロメロにされました♡)」

 

おっと、まさかのチョロインでございましたか………ま、まぁ気にするな。とりあえずタチワキシティまで行こう。

 

「キリキリッ♡(まさか、探し求めたショタマスターに出会えるとは♡)」

 

おいこら、今、ショタマスターって言っただろ……まぁ、体は8歳心は32歳の完全なおっさんなんだけどな……

 

そんなコントて、キリキザンをボールに戻ると

 

「危ないっ!!!」

 

という声が聞こえ、振り向くとさっきのおっさんがニヤケ顔でこちらを、見ていた。隣には先程までいなかったメガゲンガーが……!?メガゲンガー!?

 

「これで終わりだっ!!ゲンガー!シャドーボール!!」

 

ゲンガーの口から人の顔がすっぽり入るサイズのどす黒い球体が撃ち出される。

 

ッ!この野郎………キリキザンをボールにしまうのを狙ってやがったのか……キリキザン出すのも間に合わねぇ……でもかわしもできねぇ……

 

「俺は勝ったぞぉ!!」

 

シャドーボールが俺の目の前まで来た瞬間、

 

「ローダ!!リーフブレードッ!!」

 

聞き覚えのある声とポケモンに護られた。

 

シャドーボールがジャローダのリーフブレードにより真っ二つに切り落とされ、俺の後ろで爆発する。

 

「なっ!?」

 

おっさんが絶望の表情を見せ、

 

「やっほーカケルー」

 

ジャローダの隣に姉が立っていた。

 

「やっほー姉ちゃん……」

 

「間に合ったねー、良かったよかった」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

あの後、警察がおっさんを捕まえてくれて、事態はなんとか収まった。

 

「姉ちゃん、はいこれ。ごめんね」

 

「大丈夫だよー、気にしないで?」

 

「じゃあね、旅、頑張ってね」

 

「偶に帰るからそのときには遊ぼうね?」

 

なんかカレカノの会話だが、とりあえず特に会話することもないので、さっさと図鑑を渡して別れた。

 

「じゃーねー!」

 

「ばいばい姉ちゃん!」

 

姉と別れて、ボールからキリキザンを呼び出す。

 

「帰ろうかキリキザン?」

 

「キリィ♡(名前で呼んでくださいマスター♡)」

 

あ、そういえば名前付け忘れてたな……どんな名前が良いだろう……

 

「どんな名前が良い?」

 

「キリッキザン!(マスターをお護りできるような名前がいいです!)」

 

キリキザンは女の子だし、女騎士って感じだなぁ……

 

「じゃあさ、『クレア』って名前は?」

 

「キリッ!キリィ♡(はい!私はマスターのクレアです♡)」

 

なんだこのアニメヒロインみたいな言い方。

 

それからは、クレアと話をしながら家まで帰って行った。帰った時に母驚かれたよ……そりゃ、いきなり息子がキリキザン連れて帰ってきたら驚くよな……

 

自分の部屋で雨に濡れたキリキザンを拭いていたときに窓から外を見ると、そこには綺麗でとても大きな虹がかかっていた。

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