宇宙艦これヤマト2202 愛の艦娘達   作:コスモゼロ

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奪還八番浮遊大陸基地!ヤマト、主砲発射!!

『彗星』………それは、恒星に近付く際に尾を引く天体のことである。

 

上記の事は、一般常識であるが、最近、アンドロメダ銀河を制圧し、我等が大銀河系へと近づく、大白色彗星が有った……………

 

 

 

―無限に拡がる大宇宙―

 

―静寂な光に満ちた世界―

 

―其処には、様々な星がひしめき合っている―

 

―その中で、星は産まれ、やがて死んで行く―

 

―そうだ、宇宙は生きているのだ……―

 

―生きて……―

 

―生きて………―

 

―……………だから―

 

―愛が必要だ―

 

 

巨大な白色彗星の中から、多数の艦艇が出現する。その姿は様々であり、一つ目や、目が蒼白い者、黄色い目の者等様々だった。

 

その中の空母から、特徴的な、そう、カブトガニの様な艦載機が射出され、星の陸地へ『ある』物体を飛ばす。

 

『ある』物体は、人の様な形に変形し、僧達を容赦なく殺して行く。しかし、彼等の死守していた場所は、虚しく破られ、殺されていった。

 

 

「虚しい…、実に虚しい………。彼等の命に、何の意味が在ったと言うのだ…………。やはり、愛が必要だ……。この宇宙から根こそぎ苦痛を取り除く、大いなる愛が……。そうは思わんか、テレサ………」

 

『全ては、定められた事……。でも、それだけでは有りません……。遠い星の戦士達よ、貴女達に…、全てが…………』

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

空間に歪みが産まれ、その歪みの部分から、一隻の艦がワープアウトする。

 

「古代艦長。正常にワープ完了。以上有りません。」

(わかった)

 

「全艦ワープアウト。艦隊、縦陣体系へ」

 

『地球 特別混成艦隊』

 

それは、八番浮遊大陸基地を奪還するために編成された、特別艦隊である。

 

『ガミラス 辺境警備第38任務部隊』

 

現ガミラスの地球側警備艦隊である。

 

「全艦、対艦戦闘用意」

「データリンク開始、各艦はグリッドの表示変更に注意せよ。」

 

『地球・ガミラス連合艦隊』

 

八番浮遊大陸基地を奪還するために合流した地球艦隊とガミラス艦隊の混成艦隊のことである。

 

 

『奴等がこの浮遊大陸を占拠して既に60日。基地要員の救出は、ガミラス側も諦めている。攻撃目標、ガトランティス艦隊及び八番浮遊大陸基地。浮遊大陸奪還の栄誉は、我々地球艦隊に任された。ガミラス軍は先行して突撃。撃ち漏らした敵を、我々が、各個、撃破する。』

 

「装甲突入型のゼルグート。ガミラスでも珍しいタイプの長物が三つもある。しっかりデータを取らないと。どれだけ耐えられるか、こんなに近くで拝めるチャンスなんて…」

 

(ユウナギ、ガミラスは同盟国だ。友軍艦艇には、敬意を払え)

 

「すみませんでした。古代艦長。エリア内ゼルグート級三とのデータリンク、開始します。」

 

 

ガトランティス側から、火炎直撃砲が放たれる。

 

「流石だなぁ。火炎直撃砲を耐えたよ。」

 

しかし、二発目はいくらシールド持ちで在ったとしても耐えることができなかった。

 

地球

「我が方の被害甚大!」

 

藤堂長官の目に1人の艦娘移る。

 

「む、あの艦は」

「…、識別確認!第二護衛駆逐艦隊所属、47番艦『ユウナギ』!!」

 

森雪は、古代の艦であるユウナギの無事に安堵した。

 

浮遊大陸

 

(空母から小型機発艦!)

「上部ミサイル、ってーー!!」

 

 

「一から四番、発射雷数四、開口角3度!ってーーー!!」

 

ユウナギの四本の魚雷全てが、敵のメダルーサ級を一隻沈める。

 

「っ!」

 

徐々に地球ガミラス側の戦力が削られて行く。

 

(ガトランティス艦隊、後退する模様)

 

「そんな……。このタイミングでの後退は妙ですね。」

 

(ガミラス艦隊、追撃に移行。)

 

「ガミラス旗艦との、直接回線を開きます。」

 

(ガトランティス艦隊の後方から、巨大な構造物!!)

 

「な、何ですか、あれは………」

 

十字の形をした謎の物体がバラバラになると、中から、ガトランティスの大戦艦である『カラクルム級』が現れる。

 

「あれは……、大戦艦」

 

すると、大戦艦の前で何かが回転し始めた。其処から、散弾とも言えるほどの陽電子攻撃が放たれ、ガミラス艦隊が壊滅する。

 

「そんな、先行したガミラス艦隊が、全滅……。」

 

すると、突撃をしなかったガミラス艦や、地球艦隊にも被害が及び始める。

 

地球

「第二、第三小隊壊滅!」

 

すると、芹沢参謀長に、ガミラスの秘書が耳打ちする。

 

「長官。この状況…、好機かと」

 

「…………、射線上の安全確保を、万全にしろ。それが、絶対条件だ」

 

「はっ!展開中の全艦隊に告ぐ!プランA発動!全艦直ちに、所定の行動に入れ!!」

 

「プランA?知ってますか?森一尉。」

「わからない。けど、基幹ネットワークにはあらかじめに登録されている……」

 

すると、画面に、ある映像が映る。

 

「これは、まさか!」

 

浮遊大陸

 

「第三警戒ラインへ速やかに後退せよ。それがプランAの指示です。艦長。」

 

(一体何なんだ……)

 

「エネルギー、充填80%、90%、96%、100%。拡散波動砲、エネルギー充填120%。ターゲットスコープの目標へのロック完了。発射5秒前。4,3,2,1、発射」

 

(余剰次元の爆縮を確認!)

 

「っっ!」

 

捻れを発生させた蒼白い閃光は、先端がぶつかり合い拡散する。それにより、八番浮遊大陸基地は消滅、周辺のガトランティス艦もほとんどが沈められた。

 

「これは………波動砲………」

 

『こちら、地球連邦防衛軍総旗艦、アンドロメダ。八番浮遊大陸の消滅を確認。本艦はこれより、掃討戦に移行する。地球・ガミラス連合艦隊は、そのまま静観されたし。」

 

「アンドロメダ、もう艤装が完成していたなんて……」

(一体何の茶番だよ!)

 

地球

「成功です。」

「これで、ガミラスの方々も考えを改めるでしょう。」

「反対派の人もな」

 

「……これは、波動砲ですよね。これが、これがこの三年間の成果なのでしょうか!」

 

「サラトガ、ディファイアンス、被害甚大により作戦続行不能。地球への帰還を求めてきています。」

「許可してやれ」

 

浮遊大陸

「死んでる?」

 

サラトガとディファイアンスのワープ直後、大戦艦が動き始める。

 

「!!主砲、発射準備!」

 

しかし、既に横を通りすぎて行く。

 

「早い。一番二番は捨てる!三番、四番ってーー!」

 

早すぎる影響で偏差が間に合わない。

 

「ってーー!!」

 

これは当たったが、かすった程度て終わった。

 

(敵大戦艦、超高速で接近!)

 

「回避します。取り舵反転!」

 

「……本当ですか?」

 

(はい、大戦艦が動き出す直前、サラトガとディファイアンスが地球へ向けワープを)

 

「古代艦長。本艦も至急地球へ」

 

(わかった)

 

「ワープ!」

 

地球圏

 

「ワープアウト完了」

「すぐそこだなぁ」

 

その直後、真後ろから大戦艦がワープアウトする。

 

「ぐっ!」

「ごはっ!」

 

地球

「月軌道外周に、巨大質量ワープアウト!ワープアウトしたのは、作戦宙域でワープした大戦艦と思われます!」

「なにぃ!」

「又、同ポイントにて、サラトガとディファイアンスのワープアウト信号を確認!」

「落着予想位置は!」

「!ここです………」

「戦闘衛星は何をやっている!」

 

「現在展開中。戦闘体制に移行しました。」

 

戦闘衛星は、攻撃を開始しするも、大戦艦には効かず虚しく突破されてしまう。

 

「戦闘衛星、突破されました!」

 

「芹沢さん、ここは駄目だ、直ぐに民間人の避難の準備を」

「無駄だ。あれほどの質量があの速度で墜ちれば、一溜まりも無い……」

 

「民間人への避難誘導プログラムを実行します!」

「旧地下都市への出入り口を解放しろ」

 

「大戦艦の真下にワープアウト信号!これは……K-47『ユウナギ』です!」

「古代君!?」

 

ユウナギ

「主砲、右90°、一斉射!」

 

しかし、ユウナギの主砲は効かず、跡をつける程度だった。

 

(駄目だ。ユウナギの主砲では)

 

(撃ち方止め。コース修正。敵艦の下へ回り込め)

 

「了解。スラスター、噴射、コース、右5°修正」

 

(敵艦下部から押し上げて、軌道を変える。推力全開!!)

 

「機関最大!主砲への動力カット、全エネルギー、波動エンジンへ!」

 

(駄目だ!落下軌道変えられない!)

(艦長、司令部森一尉から秘匿回線で通信が来ています!)

(雪か!)

『古代君、聞こえる?回線を切り替えるわ。』

 

『古代』

 

(真田さん)

 

『久しぶりだな』

 

「お姉様から秘匿回線で通信?」

 

『ユウナギちゃん?』

 

「どうしたんだすか?お姉様」

 

『直ぐに離れて。私に考えが有るの』

 

『古代、そちらの軌道データをこちらに送ってくれ。』

 

ユウナギは、推力を最大にした状態で、大戦艦をおし続けていた。

 

「そんな事が短時間で出来るんですか!?」

 

『真田さんからも協力は得ているわ』

 

(ユウナギ、逆噴射だ。敵艦から離れる。我々は、あの艦に希望を託す!)

 

「了解です。艦首スラスター噴射!機関、減速赤15」

 

 

地球

 

「第三区画の避難誘導、開始しました。」

「第七区画の避難誘導開始します。パレット解放します。」

 

 

『ドック内の全作業員は、至急艦内、及び避難ブロックに退避せよ。繰り返す。ドック内の全作業員は、至急艦内、及び避難ブロックに退避せよ。』

 

「急いで下さい!」

 

「補助エンジンチェック完了。エネルギー充填100%」

 

『回路良し。自動シリンダー準備宜し』

 

「補助エンジン始動。」

 

『補助エンジン始動』

 

『重動力線コンタクト、全エネルギースイッチオン』

 

「砲雷撃戦、用意!」

 

『定速回転1600、補助エンジン点火』

 

「ガントリーロック解除。船体、起こせーー」

 

ヤマトの艤装下部についているガントリーロックが解除され、補助エンジンに火がつき、ヤマトの艦体が上がってくる。

 

「二番砲塔、左90°仰角一杯」

 

『射角修正35°』

 

「右舷艦底部スラスター噴射」

 

 

大戦艦が大気圏に入ってくる。

 

 

「『ってーーーーーーー!!!!』」

 

真田とヤマトが同時に砲撃指示をだす。

 

その直後、ヤマトの海底ドックから蒼白い閃光が放たれ、天井を突き破り、捻れを描きながら収縮し大戦艦の敵艦首に命中する。

 

命中した直後、敵大戦艦は爆発を起こして消滅した。

 

 

司令部

 

「た、助かった……!ほ、報告しろ!」

「あ、は、はい!敵戦艦、上空一万八千メートルで、消滅しました。」

 

「ヤマトです!ヤマトが発砲した模様!」

「何だと、今は改修中の筈だが……。直ぐに海底ドックに繋げ!!」

 

「……ヤマト………」

 

ユウナギ

「やったん、ですね。」

 

(真田さん)

〔お姉様〕

 

地球主砲を撃った後のヤマトは、発射したときの状態のままだった。

 

 

ユウナギ&ヤマト

 

謎の幻影がヤマト達を襲う

 

『沖田艦長!』

 

沖田「古代、ヤマトに乗れ。」

 

「沖田艦長!」

 

沖田「ヤマト、テレザートへ行け」




次回、宇宙艦これヤマト2202 愛の艦娘達第二話「三度目の命日。波動砲艦隊とは」

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ヤマト「2199も終わってないのにこれとは……」

仕方ない。あれもまだ終わりそうに無いし

ヤマト「今回はユウナギとナチが着いてくるんですよね?」

そういう予定になっているよ。

ヤマト「ま、まさか、沈みませんよね?」

さぁ?どうなるでしょ(殴殴殴殴

ヤマト、痛い

ヤマト「それでは、また次回」

痛い……

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