個性【ジェット】のような何か   作:ヒツジだらけ

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シリアス展開が苦手すぎて遅筆になりました。

ステイン編の時どうしよ。


通学時の無視と昼休みのシリアス 〜恋の始まり?を添えて〜

 

 

 

八百万さんのおっぱいと個性把握テストで負けた日から翌日。ゲームを一本昨日の夜にクリアして、気分が良かったのでスキップしながら学校に向かっていると前方に緑谷君が見えたので挨拶をする。

 

「緑谷君、おはよう」

 

「ブツブツ…ブツブツ」

 

「あれ?……緑谷君?」

 

「ブツブツ………ブツブツ」

 

「………」

 

「ブツブツ…ブツブツ」

 

 

 

 

 

無視された。

 

 

 

 

 

何故だ?一体俺の何がいけなかったんだろう?まだ知り合ったばかりで馴れ馴れしくし過ぎた?それとも気づかないうちに何か気に触るような事を言ってしまったのだろうか?久しぶりに友達が出来た事もあり、舞い上がってしまったか…うざ絡みは麗日さんにしかしてない筈だし。

 

「緑谷君…俺、何かしてしまったか?…」

 

「うわぁ‼︎あっ天羽君⁉︎……もしかして話し掛けてた?」

 

「うん、そうだけど………あれ?気づいてなかったの?」

 

「あはは…うん、本当にごめん」

 

「あぁ〜そっか、ならいいや」

 

良かった〜、てっきり嫌われたのかと思った。そういえば緑谷君って集中すると周りが見えなくなるんだっけ?初めて出来た同い年の男友達に避けられたと思って変な想像しちゃった。

 

「学校、一緒に行こう!」

 

「うっ、うん!」

 

戸惑う緑谷君の手を無理矢理繋いで学校へ向かった。手汗が凄く出てたので直ぐに離したが…。

 

 

 

 

 

 

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ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

その後、プレゼントマイクの英語講座など、ヒーロー達による通常授業を終えお昼休みになった。

 

「白米に落ち着くよね!最終的に‼︎」

 

「はっはわわ、らっランチラッシュ!本物だ〜‼︎」

 

俺は飯田君と麗日さん、緑谷君と共に食堂でクックヒーロー、ランチラッシュの豚汁定食を食べていた。

 

「コイツァ美味いっ‼︎美味すぎるっ‼︎」

 

「むっ、天羽君少しはしたないぞ」

 

「やっぱり和食が落ち着くよね」

 

「ああ!分かるぜ、麗日さん!」

 

飯田君に注意されながらもご飯をかきこむ。俺と同じ和食派の麗日さんも同じ気持ちの様だ。まず何より目をひくのが温かく香り豊かな豚汁だろう。食べ易いようにカットされた人参や大根、ごぼうに豚肉を啜るだけで身体を安心させる様な汁が引き立たせる。これだけで白米が何杯も食べられてしまう。

 

次に、よく味の染み込んだ切り干し大根か…一噛みするとコリコリと口の中で音を鳴らし俺を楽しませる。手間をかけて作ったのだと分かるその味は、俺を至高の気分へと連れて行った。

 

最後にしっかりと焼き目のついた三匹の子持ちししゃもだ。中までちゃんとと火の通ったその身は、噛むたびにプチプチと卵を潰し舌を喜ばせてくる最高の逸品だ。これだけの料理を安価で食べられるのは本当に嬉しい。明日からは弁当ではなく食堂で注文しようかな、朝早起きして作るのも面倒だし。

 

「はぁ〜美味しかった、杏仁豆腐も頼もうかな」

 

「あ!、天羽!!」

 

「?」

 

豚汁定食を食べ終わり、食休みのためにデザートでも食べようかと思っていた所、誰かに名前を呼ばれた。

 

「やっぱり合格してたんだな天羽、入学式にいなかったからもしかしてって思ってたんだ」

 

「あ、拳藤さん久しぶり」

 

俺に話し掛けてきたのは一般入試以来の再会となる拳藤さんだった。

 

「実は、俺らA組は入学式の時に個性把握テストをやっていて出れなかったんだよ」

 

「わざわざ入学式に!?……変わった担任なんだな…」

 

「ねぇ天羽君、この人は?」

 

「あ、この人は拳藤 一佳さん…ヒーロー科B組……だよね?」

 

飯田君と緑谷君がいきなり話しだした拳藤さんと俺に不思議そうな目を向け、麗日さんが俺に問いかけてきたので答えた。が、俺が拳藤さんの組を知っているのは不自然かと思い確認の意味を込めて拳藤さんに目を向ける。

 

「ああ、無事合格したよ、改めてよろしくな拳藤 一佳だ」

 

「ぼっ、俺は飯田 天哉」

 

「みどっ!緑谷 いっ出久です‼︎」

 

「初めまして!麗日 お茶子です!」

 

「うん、よろしく拳藤さん………で、そちらの方は?」

 

拳藤さんと共にいたのは忘れもしない、俺が途中でバックれた推薦入試にもいた塩崎 茨さんだった。

 

「塩崎 茨です……ああやっと会えましたね、天羽様…」

 

「はい?」

 

やっと会えた?俺を探していたんだろうか?塩崎さんとは推薦入試の時に顔を見合わせているはずだが…いや、話したわけでもないし俺だと気付かなかったとか?

 

「推薦入試の面接の時にいなくなった貴方を呼ぶ為の放送を聞いて、貴方様が天羽という名前だと分かったのです…」

 

「ああ〜そうだったんだ」

 

「いや、いなくなったって……まず何してんだよ天羽…」

 

「やっぱり意味分からんな、天羽君…」

 

拳藤さんと麗日さんが呆れた目でこちらを見てくる。そんな事言われても、あの時は極度の緊張と直前に飲んだエナジードリンクによるハイテンションで正気を失っていたんだ…。というかそもそも何故俺を探していたんだ?

 

「俺を探してたっていうのは?」

 

「はい、天羽様のお父様の事ですが………この場で話しても?」

 

「!」

 

お父様の事というと亡くなった俺の父、プロヒーローの天羽 飛泳の事だろう。何故彼女が父の事を?いや、それよりもこの場で話すのか………別に悪い人達じゃないし良いかな。言われて困る様な話でもないだろう。

 

 

 

「良いよ、話してくれ」

 

「はい………まず、私は幼少期に天羽 飛泳様…プロヒーローのスカイスイマーに助けられた者です」.

 

「えっ?君が?」

 

「スカイスイマー⁉︎スカイスイマーって10年以上前にヴィランと戦って殉職したプロヒーロー!えっ⁉︎天羽君のお父さんなの⁉︎」

 

緑谷君の言う通り俺の父はプロヒーローだ。そして俺が前世を思い出す前、まだ個性も発現してない頃に幼い少女を誘拐しようとするヴィラン達から助けた際、そのヴィラン達によって殺されてしまった。それにしても、そうか………塩崎さんが父さんが助けた少女か…。

 

 

「その事で…私はずっと悔いていました………旅行へ行ったあの日、もしも私が迷子にさえなっていなければ……もしも旅行にさえ行っていなければと…」

 

「そう…か」

 

悲痛な顔で話す彼女はきっと長い間苦しみ続けたのだろう、本来ならば彼女を襲ったヴィランこそが悪いのであって、彼女に非は無いはずの事なのに自分のせいで人が死んでしまったと考える程に…。

 

「亡くなられた天羽様には、本当に申し訳無く思っております…私が……私さえあの場にいなければ、今ごろ家族と仲良く暮らしていたかもしれないのに………恨まれても仕方がない事です…」

 

「………」

 

「そして、天羽 柚空様……間接的にでもお父様の命を奪ってしまい申し訳ありませんでした…」

 

「それは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ…それは違う。

 

父さんは、そんな事を思って欲しくて助けたわけじゃない。そんな顔になって欲しくて救ったわけじゃない。俺は父さんの事を多く知っているわけじゃないけれど、そんな人じゃない事だけは分かる。

 

「そうじゃないよ塩崎さん……そうじゃないんだ…」

 

「え?」

 

「俺の父さんは、泣いている君に笑顔になって欲しくてあの場から逃げなかったんだ、助けた君が泣いていて欲しくはないと思う」

 

「笑顔に…」

 

「俺は母さんから聞いただけだけれど、父さんはいつも笑顔を浮かべて周りの人達を幸せにしていたんだって」

 

「それでもっ、私のせいで亡くなった事には、変わらないじゃないですか…」

 

「そうだね…確かに生きていたなら今頃は父さんと母さん、そして俺で3人仲良く暮らしていたかもしれない」

 

そんな生活は楽しいだろうな。テレビで時々ヒーロー活動をしている父さんを見て、母さんと一緒に応援したりして。たまの休日には3人でピクニックに行ったり、海までドライブに行ったりして。

 

「なら…」

 

「でもね、そんな未来は存在しないんだよ…どれだけ後悔しようが、どれだけ夢を見ようが、もしかしたらの話でしかない」

 

「………」

 

例えばあり得たかもしれない未来は、結局はなかった未来だ。

 

「それに、そんな父さんだからこそ……泣いている女の子を命を賭して助けてしまうヒーローだからこそ、俺はヒーローに憧れたんだ…」

 

「ヒーローに…?」

 

「ああ、だから父さんに救われた君がそんな事思わないでくれよ………ゆっくりでいい、せめて少しずつでも笑顔になってくれ………それが俺の願いだ」

 

「天羽…様」

 

それが父さんへの何よりの弔いだ。

 

「ありがとう……ありがとう…ございますっ!」

 

泣きながら感謝を告げる塩崎さんは、涙を流している筈なのにさっきよりも随分と幸せそうな顔をしていた…

 

 

 

 

 

 

 

まさか彼、天羽君にそんな過去があったとは…初対面で緊張した態度をとったり、かと思えば急に親友とかいってきたり、色々と不思議な人だ。

 

彼の第一印象は綺麗な人という認識だった。透き通るような栗毛の髪に澄んだ空色の瞳、整った顔立ちはまるで高級な人形のようで話しかけるのに戸惑ったほどだ。そのくせにいざ話してみると臆病な一面もあったり、楽観的なところも見えたりと本当に忙しい人だ。でも悪い人ではない事は確かだ。

 

いつもとは違い大人びた笑顔を浮かべる彼に何故か胸を高鳴らせながら思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘訓練は誰と戦わせるか悩みます。

2/21
第1話にて展開上大きな矛盾点が見つかりましたので修正しました。
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